1.「アビシニアン」の特徴を見てみよう
1-1.特徴①:ほどよく筋肉質、スタイル抜群の猫ちゃん
1-2.特徴②:「バレエキャット」という愛称も!
1-3.特徴③:大きな目で整った顔立ち
1-4.特徴④:運動神経抜群!活発な猫ちゃん
1-5.特徴⑤:実はとっても「甘えん坊」
1-6.特徴⑥:賢くて、しつけがしやすい
2.「ソマリ」の特徴を見てみよう
2-1.特徴①:フォーリンタイプで筋肉質
2-2.特徴②:手触りのよい美しい被毛
2-3.特徴③:小顔&大きな瞳で美形
2-4.特徴④:動くのが大好き
2-5.特徴⑤:好奇心旺盛&甘えん坊
2-6.特徴⑥:高いコミュニケーション能力でしつけもバッチリ
4.アビシニアンとソマリの違いは?見分け方について
4-1.違い①:毛の長さ
4-2.違い②:大きさ
5.アビシニアンとソマリが似ている大きな理由とは…?
5-1.アビシニアンの歴史はかなり古い
5-2.アビシニアンを長毛にしたのがソマリ
「アビシニアン」の特徴を見てみよう
はじめに、アビシニアンがどんな猫ちゃんなのか見ていきましょう。
◆特徴①:ほどよく筋肉質、スタイル抜群の猫ちゃん
アビシニアンの第一印象は、「スタイル抜群」と言う声が多いかもしれません。
体重は3~4キロ前後でそれほど重くないものの、痩せ型というよりは筋肉質。
無駄な筋肉はなく、スラリと引き締まっているので、健康的かつ優雅な印象を与えます。
◆特徴②:「バレエキャット」という愛称も!
細いのにしっかりとした足でのつま先立ち、そしてピンと伸ばした姿勢のよい背筋…。
“バレリーナ”を思わせる見た目で、バレエキャットという表現をされることもあります。
モデルさんのような綺麗な立ち方で、思わず見惚れてしまう、そんな魅力があります。
◆特徴③:大きな目で整った顔立ち
「アーモンド型」と表現されるアビシニアンの大きな目。
はっきりした大きな瞳は、グリーンやゴールドなどの輝いた色で、美しさにさらに磨きがかかっています。
猫界における“美男美女”が多い猫種と言えるでしょう。
◆特徴④:運動神経抜群!活発な猫ちゃん
アビシニアンは、筋肉質な見た目を裏切らず、運動神経が抜群です。
室内で飼うと、軽やかな動きで縦横無尽に活発な様子を見せてくれるでしょう。
◆特徴⑤:実はとっても「甘えん坊」
「整った顔立ち・スタイル抜群の美しさ」という見た目のため、どこかクールで落ち着いた印象を持つアビシニアン。
人間との距離感が遠そうかと思いきや、実はかなり甘えん坊です。
個体差があるので「甘えん坊度」はそれぞれのアビシニアンで異なるかもしれませんが、なかには「ひっきりなしに甘えている」という子もいます。
◆特徴⑥:賢くて、しつけがしやすい
アビシニアンは名前を呼ぶと、振り向いたり、近くにやってきたりと、まるで人間の言葉を理解しているかのように見えます。
甘えん坊で飼い主さんのことが好きなため、何かを話すと一生懸命に聞いてくれるところが可愛らしい猫ちゃんです。
何かを教えようとすると「何でしょう?」と言わんばかりに反応してくれ、比較的しつけがしやすいと言われています。
「ソマリ」の特徴を見てみよう
次にソマリがどんな猫か、特徴や性格など見てみましょう。
◆特徴①:フォーリンタイプで筋肉質
ソマリが成猫になったときの体重は、だいたい3~5キロ前後。
一般的な猫よりも、やや小ぶりとも言えます。
フォーリンタイプの筋肉質なボディの持ち主で、スラリとした綺麗な外見をしています。
アビシニアンと同じようにバレリーナのような立ち姿が印象的です。
◆特徴②:手触りのよい美しい被毛
ソマリは長毛種の分類で、ふさふさした被毛が生えています。
ただ、“長い”とは言っても、短毛の猫よりは長い毛ですが、普通の長毛種よりは短めです。
長毛と短毛の中間的な毛の長さで、セミロングといったところでしょう。
また、体のなかで最も長い毛の部分がしっぽです。
細長いしっぽは、とてもボリュームがあり豪華な雰囲気です。
モフモフとしているところが、キツネのしっぽに似ているとよく言われています。
◆特徴③:小顔&大きな瞳で美形
逆三角形で小顔のソマリ。
オスもメスもかなり美形なのが特徴です。
もともと大きな目をしていますが、顔が小さいのでさらに大きい目に見えます。
キリリという印象のなかにも、可愛らしい雰囲気も漂っています。
◆特徴④:動くのが大好き
筋肉質でバランスのよい体型をしているソマリは、運動神経がとても良いです。
軽やかに動けるので、「高いところに登ってはジャンプする」というダイナミックな遊びもお気に入り。
キャットタワーがなくても、家の家具を利用して活発に遊ぶ様子が見られるでしょう。
1人で遊ぶのも得意ですが、人と遊ぶのも大好きです。
あまり遊べない環境にいると、体力を持て余してしまい、イタズラっ子に変身することも…。
見た目はクールな雰囲気ですが、実はとても元気いっぱいな猫ちゃんなのです。
◆特徴⑤:好奇心旺盛&甘えん坊
ソマリは、周囲への好奇心が旺盛。
飼い主さんをよく見ている観察眼の持ち主で、いつの間にか近くにいることが多いです。
甘えん坊なところがあるので、一人ぼっちでのんびり過ごすのもいいですが、「一緒にいたい」と甘える様子を見せるでしょう。
飼い主さんが離れると「どこに行くの…」と同じ場所に行こうとしたり、人とスキンシップを取ることが大好きな猫ちゃんです。
また、ソマリは甘えるときの声もかなり特徴的。
鳴き声は“鈴のような音色”と言われ、美しく優しい声で甘えてきます。
◆特徴⑥:高いコミュニケーション能力でしつけもバッチリ
人間との関わりが好きでコミュニケーション能力が高いソマリ。
飼い主さんに対しての興味があるので、しつけをするときも比較的スムーズでしょう。
ソマリは、何かを話すと大きな目でしっかり聞いてくれるかと思います。
とても協調性のある猫ちゃんです。
アビシニアンとソマリの共通点
アビシニアンとソマリ、それぞれの特徴をお伝えしましたが、実にたくさんの共通点があります。
筋肉質でスラっとした体型で、美しい姿勢。
そんな全体的な雰囲気はもちろん、「大きい目」「小さな顔」という顔立ちについてもほぼ同じと言えるでしょう。
飼い主さんに甘えん坊で人懐こい内面的なところもかなり似ています。
アビシニアンとソマリの違いは?見分け方について
アビシニアンとソマリは、だいぶ似ていることが分かりましたね。
それでは、どうやって見分けたらいいのでしょうか。
次に、アビシニアンとソマリの違いについて、詳しく見ていきましょう。
◆違い①:毛の長さ
まず、見た目で分かりやすい違いが「毛の長さ」です。
アビシニアンは短毛種、ソマリは長毛種です。
前述したように、ソマリは、一般的な長毛の猫種よりは短めでスッキリした印象があります。
とは言え、長毛ならではの飾り毛は豪華です。
胸周りやしっぽのモフモフを見つけたら「ソマリ」という感じで、見分けられるでしょう。
アビシニアンと並ぶと、毛量は多めなのが分かるかと思います。
◆違い②:大きさ
成猫になったとき、アビシニアンは3~4キロ前後、ソマリは3~5キロ前後が平均的な体重です。
ほぼ、同じような体型ですが、ソマリの方がやや体重が重いと言えるかもしれませんね。
また、ソマリはアビシニアンよりも毛が長く、しっぽや胸周りの飾り毛でボリュームがあるように見えます。
もし、同じ体重だとしても、ソマリの方がちょっぴり大きいような感覚になるかもしれせんね。
アビシニアンとソマリが似ている大きな理由とは…?
アビシニアンとソマリを見分ける大きなポイントが「毛の長さ」です。
しかし、それ以外はほとんど同じと言っても過言ではありません。
違う猫種なのに、どうしてここまで似ているのか…。
その理由に迫ってみましょう。
◆アビシニアンの歴史はかなり古い
まずは、アビシニアンの歴史についてです。
アビシニアンは「エジプトの古代壁画に描かれていた」「クレオパトラに可愛がられていた」など言われていいます。
“古代”や“クレオパトラ”という言葉のイメージから、かなり歴史が古そうな感じがしますよね。
アビシニアンのルーツについては諸説ありますが、古い時代から人間の近くで生きていた猫ちゃんと言われています。
ただ、現在のアビシニアンという猫種に定まったのは、1870年代の頃のこと。
イギリスで猫種として認められた後、1920年代にはフランス、1930年代にはアメリカで繁殖が盛んとなり、その後は世界のあちこちで人気のある猫となっています。
◆アビシニアンを長毛にしたのがソマリ
ソマリは、アビシニアンがもととなって誕生した猫ちゃんです。
アビシニアンの改良を進めていくなか、「長毛のアビシニアン」が生まれたと言われています。
でも、「アビシニアンはそもそも短い毛が魅力のはずなのに、長い毛だなんて」との声。
アビシニアンを飼育していくうえでは長毛の個体はあまり注目されることはありませんでした。
「アビシニアンは短い毛」という猫種としての規定から反してしまうため、キャットショーでも思うように活躍できませんでした…。
ところが、あるキャットショーの審査員が長毛のアビシニアンをかなり高評価したのです。
その長毛のアビシニアンに興味を持ったブリーダー達が「長毛版アビシニアンを新しい猫種にしよう」と改良を進め、現在の「ソマリ」になったと言われています。
そもそも、アビシニアンとほかの猫との異種交配によって生まれたのだろうという説が濃厚だったのですが、最近になって「アビシニアン×アビシニアン」という同種交配からの突然変異という事実が分かってきました。
ソマリの誕生のルーツは、不確実なところが多いものの、ひとつ言えるのはアビシニアンと似た雰囲気を持つ素敵な猫ということではないでしょうか。
短毛のアビシニアンとはまた違った魅力があり、今では世界的にも大人気となっています。
つまり、ソマリはアビシニアンの遺伝子から生まれている「親戚」なので、姿形が似ているのは当たり前と言えるでしょう。
見分けるときは「短毛=アビシニアン」、「長毛=ソマリ」というようなポイントです。
アビシニアンとソマリ、多頭飼いはできる?
アビシニアンもソマリも、どちらも好奇心旺盛でフレンドリーなタイプで、多頭飼いについてもそれほど難しくないでしょう。
アビシニアン同士、もしくはソマリ同士という組み合わせはもちろん、「アビシニアン&ソマリ」という組み合わせでも相性は悪くないでしょう。
前述したように、アビシニアンとソマリは猫種名は違っていますが、遺伝子的には同じ猫ちゃんです。
どちらも社交的な猫なので、多頭飼いをすることで、さらに明るく楽しい時間を築けそうですね。
ただ、アビシニアンもソマリも、明るく活発ななかにも、ちょっとナイーブなところがあります。
子猫の頃なら比較的スムーズに多頭飼いができるかと思いますが、成猫になってからだと猫ちゃん自身がストレスを感じるケースもあるでしょう。
多頭飼いのために、何かを我慢させる生活になると、猫のストレスに繋がります。
多頭飼いのときには、アビシニアンやソマリの「遊びたい」「飼い主さんに甘えたい」という気持ちを汲み取り、ストレス発散を心がけましょう。
また、迎え入れる前には、お互いの相性をチェックしておくと安心です。
まとめ
アビシニアンとソマリがどうしてこんなにも似ているのか、歴史を辿ると「なるほど」と感じますね。
どちらも筋肉質でスラリとした美しさがあり、顔立ちも性格もかなり似ています。
体型もほぼ同じですが、大きく違うのが「毛の長さ」です。
ソマリの長毛は、極端に長くないので、一見分かりにくいケースもあるかもしれません。
そんなときは、しっぽや胸周りの飾り毛に注目してみてくださいね。
モフモフ感、ふさふさ感があるのがソマリです。
また、どちらの猫も、優しく穏やか、賢い猫ちゃん。
社交性があって多頭飼いにも適しています。
アビシニアンとソマリは、家族への愛情が深いです。
彼らの愛を受け止め、幸せに導くには、それぞれの特徴や性格、そして違いをしっかり理解することが大切です。
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