1.エキゾチックショートヘアは短毛の猫ちゃん
1-1.どんな特徴がある?
1-2.ペルシャによく似ている
1-3.優雅さも兼ね備えた短毛種
2.エキゾチックショートヘアの抜け毛は多い?少ない?
2-1.換毛期に増える抜け毛
2-2.猫の換毛期っていつ?
2-3.換毛期が関係なく抜け毛はある
2-4.抜け毛を放っておくと…
3.抜け毛ケアでおさえておきたいポイント
3-1.とにかく丁寧なブラッシングをしよう
3-2.エキゾチックショートヘアの毛に合わせたグッズを準備
3-3.ブラッシングのコツをおさえておこう
3-4.短時間で「スピーディー&丁寧」に仕上げよう
3-5.無理強いしない
3-6.換毛期は特にこまめにブラッシング
3-7.1日1回でOK
3-8.シャンプーも抜け毛対策になる
エキゾチックショートヘアは短毛の猫ちゃん
まずは、エキゾチックショートヘアの特徴を見ていきましょう。
◆どんな特徴がある?
エキゾチックショートヘアの第一印象と言えば、「潰れた鼻」と「大きな瞳」ではないでしょうか。
一瞬で惹きつけられる可愛い目と、ちょっとアンバランスさも感じられる潰れた鼻がかなり特徴的。
「エキゾチック」という言葉にぴったりな個性的な顔立ちが魅力です。
それに加えて、がっしりした体型、短めの足…と、全体的に丸みを帯びて柔らかな印象があります。
可愛いところと、ちょっとブサイクなところが同居していますが、とにかく惹きつけられる魅力満載。
「ぶさかわ」として人気沸騰中の猫ちゃんなのです。
◆ペルシャによく似ている
エキゾチックショートヘアを見ると、ペルシャに似ていると思う方も多いでしょう。
エキゾチックショートヘアは猫種としては新しく、もともとは「長毛種のペルシャを短い毛にしよう」という試みから生まれた猫ちゃんなのです。
ペルシャと言えば、ふさふさの厚い被毛に覆われた猫。
綺麗な毛並みを保つには、日々の念入りなお手入れが欠かせません。
そこで、ペルシャを愛するブリーダーのなかでも「被毛のお手入れがしやすい短毛のペルシャはどうか」という声があがり、短毛種と掛け合わせて誕生したのがエキゾチックショートヘアです。
つまり、エキゾチックショートヘアにはペルシャの遺伝子が入っているので、かなり似ているのは不思議なことではないでしょう。
◆優雅さも兼ね備えた短毛種
短毛の猫というと、どこかアクティブ系のイメージがあるものですよね。
エキゾチックショートヘアはペルシャの性格と似ていて、とても落ち着いています。
古くからヨーロッパの貴族たちの間で愛されていた歴史があることからも分かるように、
人と関わり合うことが大好きなペルシャ。
エキゾチックショートヘアもそんな性格を受け継いでいて、基本的にゆったりと物静かなところがあります。
「マイペース」という言葉がぴったりで、自分の時間を大切にします。
とはいえ、好奇心旺盛でそれなりに遊びが好きです。
ただ、手がつけられないほどのヤンチャっぷりを発揮することもありません。
飼い主さんへの愛情も深く、ほかの動物とも仲良くできる順応性もバッチリです。
動くことは好きですが、がっしり筋肉質な体型なわりに運動神経がよくありません。
エキゾチックショートヘアはのんびり派で、優雅な雰囲気を持つ短毛種です。
エキゾチックショートヘアの抜け毛は多い?少ない?
長毛のペルシャを短毛バージョンにしたのですから、シンプルに考えると「抜け毛は少ないだろう」と思うかもしれません。
でも、実際には抜け毛が少ない訳ではないのです。
◆換毛期に増える抜け毛
エキゾチックショートヘアは、ダブルコートという毛の生え方をしています。
“ダブル”という言葉から想像しやすいですが、「オーバーコート+アンダーコート」という違う役割を持つ2層になって毛が生えています。
オーバーコートは「上毛」ともいい、太陽の紫外線からのダメージを皮膚へ伝えないようにする役割があります。
アンダーコートは「下毛」ともいい、主に保温のために生えています。
でも、暑い夏にアンダーコートが密生していると、不快ですし熱中症のリスクが高まってしまいますよね。
そこで、アンダーコートは季節によってボリュームを変えて体温調節し、全体的に毛質が変わります。
夏が近づくと通気性を高めるために毛質は頑丈になり、全体的にすっきりします。
つまり抜けていく毛が増えます。
寒い冬が近づくとアンダーコートのボリュームがアップするので生える毛も増えますが、硬めの毛質から「ふわふわ&密度の高い毛」へと生まれ変わります。
そのため、冬が近づいたころの換毛期でも、抜け毛は多いでしょう。
◆猫の換毛期っていつ?
猫の換毛期は1年に2回あります。
春先から夏に向けたタイミングと、夏の終わりから冬に向けたタイミングです。
だいたい、「3月頃」と「11月頃」と覚えておくといいでしょう。
◆換毛期が関係なく抜け毛はある
外に出ると春夏秋冬の季節の移り変わりを肌で感じることができますが、エアコンで温度管理された室内では常に快適な状態です。
そのため、野生でワイルドに暮らしている猫と違って、温度管理が徹底されている環境で暮らす猫たちは、一般的な換毛期のタイミングはあまり関係ないことが多いでしょう。
「春だから」「冬だから」と抜け毛が増えるというよりも、抜け毛はいつも気にした方がいいのかもしれません。
◆抜け毛を放っておくと…
猫は、自分で自分の被毛を舐めて「毛づくろい」で体を綺麗にします。
とても清潔な習性をしているのです。
ただ、体についた抜け毛がそのままになっていると、毛づくろいのときに口から体内に入ります。
この毛は、後から「毛玉」として猫の口から吐き出されたり、ウンチに混じったりして、体の外へ出ていきます。
少量であれば「吐く」「ウンチで出す」ことができるので、あまり心配はいりません。
でも、大量に飲み込むと「毛球症」になるため深刻です。
お腹のなかで毛の塊が大きくなり、猫ちゃん自身の力で外へ出せなくなる病気です。
「吐きたい…でも吐けない」と苦しそうにするばかりか、お腹のなかでさらに毛玉が増え、ウンチが出なくなることも。
症状が軽ければ、除去剤で取り除けます。
でも、重症になるとお腹を切る手術をしなければならないケースもあります。
毛球症を予防するためにも、日頃の念入りなお手入れが大切なのです。
抜け毛ケアでおさえておきたいポイント
次に、エキゾチックショートヘアの抜け毛対策で覚えておきたいポイントをいくつかお伝えします。
◆とにかく丁寧なブラッシングをしよう
エキゾチックショートヘアの毛は短いので、長毛タイプの猫と比べるとお手入れの難易度は低いでしょう。
日常的なブラッシングをすれば、それで綺麗な被毛を保つことができます。
ブラッシングには「抜け毛を取り除く」「汚れを落とす」「被毛の流れをつくる」「毛づやを高める」「スキンシップを深める」「皮膚を健やかにする」などの目的があります。
それらの目的を高めるためには、丁寧にブラッシングしてあげることが大事です。
1分程度軽く撫でて終わり…という雑なブラッシングはNG。
形だけの大雑把なブラッシングは、たとえ毎日やって回数が多くても、抜け毛ケアの効果は見られません。
毛の流れに沿って、優しく丁寧にブラッシングしてあげましょう。
短毛なので週に数回程度でもいいかと思います。
ただ、換毛期になると抜け毛は増えるので、できれば毎日ブラッシングしてあげるのがおすすめです。
◆エキゾチックショートヘアの毛に合わせたグッズを準備
市販のブラシには「長毛用」「短毛用」など、たくさんのバリエーションがあります。
エキゾチックショートヘアは短毛なのに、長毛用の先端が尖ったタイプや針金素材のタイプを使うと、皮膚が傷つきます。
ラバーブラシやコーム、獣毛ブラシなど、「短毛」に合わせたものを用意しておきましょう。
ラバーブラシは「マッサージ」「抜け毛を取り除く」と二つの効果が期待できます。
コームは、顔や首まわりなどに使えます。
また、獣毛ブラシはツヤを出すものなので、エキゾチックショートヘアの美しい被毛を保つためにも用意しておきたいグッズです。
◆ブラッシングのコツをおさえておこう
ブラッシングをするときは、猫の警戒心を解くために、首回りや背中から始めるといいでしょう。
お腹からスタートすると「いきなり、何だ!!」と猫が怒りモードになることもあります。
ブラッシングを「イヤなものだ」と理解してしまうと大変です。
ふだんから触り慣れている顔や首周辺などにブラシをかけ、「ブラッシングは気持ちがいいね♪」を教えてあげましょう。
また、基本的には「毛の流れに沿う」ことを忘れずに。
ブラシがスーッと入っていくので、猫も痛がりません。
エキゾチックショートヘアのように短毛の猫ちゃんは、深くブラシをあててしまうと皮膚が傷つく心配も。
「毛の流れを整えよう」「マッサージしよう」という気持ちで優しくやりましょう。
◆短時間で「スピーディー&丁寧」に仕上げよう
短過ぎるブラッシング時間は抜け毛対策としてはNGですが、逆にあまりにも長い時間ブラッシングをしているのもよくありません。
何十分もブラッシングをしていると、猫にとっては「拘束されていてイヤだ…」と苦痛なことも。
やり過ぎで皮膚がダメージを受けることもあるので注意しましょう。
ブラッシングの流れをおさえて、短時間で丁寧に仕上げるようにします。
◆無理強いしない
「ブラッシングしなきゃ!」と義務感でやると、猫にそれが伝わったり、痛かったりもします。
猫がブラッシング嫌いになることもあるので、無理に行うのは避けましょう。
基本的に、エキゾチックショートヘアは、飼い主さんから構われたり触られたりが好きな子も多いです。
コミュニケーションのつもりで、優しく声を掛けながらスキンシップを深めて楽しい時間にしてあげましょう。
また、慣れていないと「止めて欲しい~」と抵抗して嫌がることもあるかもしれません。
初めは猫が嫌がらない場所を見つけ「慣れる」ことに重点を置き、無理強いしないようにしましょう。
◆換毛期は特にこまめにブラッシング
換毛期になったら、ブラッシングの回数をさらに増やしましょう。
抜け毛量が増えているのにケアしなければ、それを舐めてしまい、毛球症のリスクが考えられます。
毎日ブラッシングして、抜けた毛を取り除いてあげましょう。
◆1日1回でOK
愛するエキゾチックショートヘアのため、ブラッシングに熱心になる飼い主さんもいるかと思います。
特に、換毛期になるとブラッシングで大量の毛がゴッソリ取れます。
1日に何度もやり過ぎるとエキゾチックショートヘアの負担にもなります。
それに、生きている毛までブラッシングで引っ張ることで抜けてくるかもしれません。
換毛期は、ブラッシングをしても抜けてくる感じがして、「もっとやらなきゃ愛猫が飲み込んでしまう」と神経質になるかもしれません。
でも、基本的には1日に1回を目安に行うといいでしょう。
◆シャンプーも抜け毛対策になる
猫は自分で毛づくろいをして汚れを落とすので、基本的にはシャンプーはあまりいらないと言われています。
エキゾチックショートヘアは短毛ですし、長毛の子よりは汚れがつきにくいでしょう。
ただ、シャンプーには「汚れを落とす」ほか、「抜け毛を取る」という目的が含まれています。
エキゾチックショートヘアは、比較的おとなしくやらせてくれる子が多いので、状況に合わせて、抜け毛対策の一環としてやってみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
短い毛でスッキリした見た目のエキゾチックショートヘア。
ペルシャの短毛版として誕生した猫種で、見た目がとても似ています。
愛嬌のある表情で多くの人を惹きつける素敵な猫ちゃんです。
「短い毛」なので抜け毛のイメージを持ちにくいですが、実はダブルコートで換毛期になると古い毛が抜けていきます。
抜けた毛を飲み込んで毛球症になることもあります。
ふだんのブラッシングがとても重要です。
エキゾチックショートヘアは、飼い主さんとのスキンシップを好む傾向にあるので、ブラッシングもあまり嫌がらないでしょう。
スキンシップの延長線として、ふだんからブラッシングをしてあげるのがおすすめです。
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