1.猫の里親ってどんな制度?
2.猫の里親募集はどこで行われている?
2-1.里親募集サイト
2-2.SNSなど
2-3.動物病院やペットサロン
2-4.動物愛護センター
3.里親の条件が厳しい場合もある
3-1.条件は保護主さんが設定する
3-2.相談して緩和してもらえる場合もある
4.里親になったら責任をもって終生飼育をしよう
4-1.困ったときは保護主さんへ相談
4-2.完全室内飼いをする
4-3.定期的なワクチン接種・病院受診をする
5.まとめ
猫の里親ってどんな制度?
動物愛護センターやNPO団体、ボランティアの方々などが、何かしらの理由により行き場を失った猫たちを一時的に保護し、新しい家族に譲渡することの制度を「里親」と呼んでいます。
このとき一時預かりをしている側が「保護主」となり、里親に譲渡する際にはさまざまな条件が課され、その条件を満たせる家族にのみ、譲渡が許されるといった仕組みです。
譲渡に出される猫たちは保護された野良猫や、産まれたばかりの子猫、飼育崩壊で行き場を失った猫たち、何かしらの理由により飼い主さんを失った猫などさまざまです。
今までであれば、このような行き場を失った猫たちは、すぐに殺処分の対象となっていました。
昨今では1匹でも多くの命を救いたいと願う方々や、殺処分ゼロを目指す行政の働きなどにより、里親の需要が高まってきたとも考えられます。
実際に猫の里親になりたいと思った場合は、どんなところで探せば良いのでしょうか。
猫の里親募集はどこで行われている?
猫の里親になりたい場合は、どうやって保護主さんを探すかも重要となってきますよね。
保護主さんなしでは保護猫を譲渡してもらえませんので、まずはどんな場所で譲渡が行われているかを確認しておきましょう。
◆里親募集サイト
いろいろな保護猫たちの中から、地域や条件などに絞って探せるのが、里親募集サイトです。
一度にさまざまな保護猫たちの写真を閲覧できるので、自分にぴったりな猫ちゃんを見つけられることでしょう。
自分の条件に沿って探せることが魅力となり、保護主側の情報も明確なので、スムーズに保護猫を探したい方におすすめです。
◆SNSなど
最近ではSNSなどでも里親を募集されている方が多く、ダイレクトメールなどで直接やり取りができるのも、今の時代ならではの譲渡法と言えるでしょう。
SNSでの里親募集は条件が明確なことが多く、近隣住民を限定していたり、早急に引き取ってくれる方の募集だったりと、タイミング的に見逃す可能性も高いと言えます。
運命的に保護猫と出会いたいといった方にはぴったりとなり、個人個人のやり取りが得意な方であれば、是非利用してみるべき方法と言えるのではないでしょうか。
◆動物病院やペットサロン
多種多様な動物や飼い主さんの出入りがある動物病院や、ペットサロンなどでも猫の里親を募集していることがあります。
そういった場所は個人からの里親募集が多く「自宅の猫が子猫を産んだ」「迷い猫を一時的に保護している」など、近隣住民に向けての発信源として一役買ってくれることが多いですよね。
このような場所での里親募集は、やはり近隣住民ならではの特権とも言えますので、譲渡の競争率が低いとも言えます。
もちろん同じ考えの人が、同時にその告知を見れば競争率は上がりますが、もともと自身のペットを連れていく場所となるので、穴場的な里親募集場所とも言えるでしょう。
◆動物愛護センター
動物愛護センター(保健所)でも、定期的に譲渡会を行い、新しい里親さんを探しています。
実際に猫ちゃんを拝見できるので、実物を見て譲渡するかしないかを決めたいといった方にぴったりです。
動物愛護センターでも里親が決まらなかった猫たちを引き取り、新たに里親を探す民間団体や、保護猫カフェなどもありますので、本気で里親になりたいと望む方であれば、このような譲渡先に足を運んでみてはいかがでしょうか。
里親の条件が厳しい場合もある
里親として譲ってほしい猫ちゃんが決まった場合は、早期の譲渡を望みたいところですが、実際のところは譲渡にも時間がかかり、さまざまな条件が付けられていることがほとんどです。
恵まれない命を救いたいといった気持ちで里親になることを決めたのに、簡単に譲渡してもらえないとなると、多少の違和感を覚える方も多いことでしょう。
ですがその背景には、しっかりとした理由があります。
意味もなく条件を厳しくしているわけではないので、保護主さん側の主張を理解し、円満に譲渡を進めてみてはいかがでしょうか。
◆条件は保護主さんが設定する
里親募集の際に保護主さんが設定する条件では、以下のような条件が挙げられることが多くあります。
・経済的に自立できている
・猫を飼うことに家族全員が同意している
・先住猫が居る場合、不妊手術やワクチン接種が済んでいる
・責任感を持って面倒を見続けられる
これらの条件は里親になるための最低条件とも言えるので、一つでもクリアができていないようであれば、保護主さんから譲渡を断られる場合が多いようです。
保護主さんは必死の思いで、猫を助けるために里親を探しているので、信用できる方にしか譲渡を行いません。
責任感の無いような軽い気持ちで猫を飼いたいというような人には、誰だって大切な命を預けることはしませんよね。
ほかにも保護主さんによっては、譲渡をするにあたって、トライアル(お試し)期間を設けることや、保護の際にかかった費用(必要経費)を請求されることがあります。
これすらも断るような方は、当然里親にはなれませんので、このほかの細かい条件が設定されている場合には、事前に保護主さんへ確認しておくようにしましょう。
◆相談して緩和してもらえる場合もある
上記のような条件を満たしていたとしても、里親側に別の問題がある場合は、譲渡してもらえないことが多々あります。
一人暮らしの方や家を留守にしがちなご家庭、出産予定や小さいお子さんが居るご家庭、同棲カップルや高齢者のみのご家庭などの場合です。
里親に出す猫たちは行き場を失ってしまった子ばかりなので、保護主側からしてみれば、二度と辛い思いをさせたくないといった断腸の思いから、譲渡活動を行っていることでしょう。
少しでも猫が幸せになれないと感じれば条件を満たしていても、譲れないと思って断られることがあったとしても、ある意味仕方のないことだと言えますよね。
しかし、その猫ちゃんに対して里親になりたいといった強い意志を、保護主さんに相談することによって、条件を緩和してもらえることがあります。
譲渡のやり取りの間に、しっかりと人間性も見られていますので、誠心誠意をもって保護主になりたい意思を伝えるようにしましょう。
里親になったら責任をもって終生飼育をしよう
保護主さんの条件を飲み、晴れて里親になることができたのなら、そこがゴールではなくてスタートになるということを改めなくてはいけません。
その子の残りのニャン生を充実させるべく、飼い主として終生飼育を心掛けてあげてください。
◆困ったときは保護主さんへ相談
さまざまな難関を突破して猫ちゃんを迎え入れたのなら、その子との暮らしはかけがえのない時間となっていくことでしょう。
しかし最初は思うように飼育ができず、思っていた状況と違うと思ってしまうこともあるかもしれません。
だからといって責任の放棄はできませんので、困ったときは保護主さんに相談し、問題の早期解決へ努めてください。
問題が長引けば長引くほど猫ちゃんにストレスがかかりますので、家族間で解決しようとせず、その子を一定期間お世話してくれていた保護主さんの力を借りるようにしましょう。
◆完全室内飼いをする
充実したニャン生を送ってもらうには、さまざまな危険から遠ざける工夫を、里親となった飼い主さんがしてあげなくてはいけません。
交通事故や感染症などの病気は、猫を外に出さなければリスクを軽減させられますよね。
猫の自由を奪ってしまうようで可哀相といった気持ちがあるのであれば、猫ちゃんの里親になるべきではありません。
猫に幸せを感じてもらうために里親になったのなら、ケガや病気をさせないで長生きさせることが一番ですので、里親になった際には完全室内飼いを徹底してあげるようにしましょう。
◆定期的なワクチン接種・病院受診をする
完全室内飼いをしたとしても、外部からウイルスや細菌は家の中に侵入してきますので、予防としては完璧ではありません。
猫が家の外に出ることがない場合や、多頭飼いをしている場合には、感染症の予防として、定期的なワクチン接種が有効です。
また、猫ちゃんが元気であったとしても年に1回は動物病院を受診し、健康診断を受けるようにしましょう。
猫は我慢強い動物なので、不調があってもそれを必死に隠そうとします。
そのため健康診断は病気の早期発見にも繋がりやすいので、猫ちゃんの健康を考えるのであれば毎年の日課とし、猫ちゃんの健康をサポートしてあげてくださいね。
まとめ
猫と一緒に暮らしたいと思う人のほとんどは、かわいい猫と一緒に過ごす時間にメリットを感じることかと思いますが、実際はたくさんの費用が掛かる上に、自分の時間も減ってゆきます。
猫と暮らすということは、生活の中心が猫になるということなので、飼い始めてみたらデメリットを多く感じる方もいらっしゃることでしょう。
命を預かるからには責任が生まれますし、途中で嫌になっても投げ出すことはできません。
なので恵まれない保護猫を里親に迎えたいと思ったときは、そのときの感情だけでなく、その先のことも考えた上で譲渡を決めて下さい。
それでも責任を持って大切にできるといった自身がある方は、迷わず保護猫の里親になってあげましょう。
猫と一緒に暮らすデメリットがメリットになってしまうほど、猫に魅了されてしまう人はたくさんいらっしゃるはずですので、かけがえのない猫ちゃんとの生活をおもいっきり楽しんでくださいね。
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