1.まずは子猫と暮らす心構えを再確認
2.シャム猫がどんな猫かを知る
2-1.ほっそりしたボディライン
2-2.ポイントカラーが可愛い
2-3.かつては身分が高い人のペットだった
2-4.意外に甘えん坊
2-5.よく鳴く猫ちゃん
3.子猫を選ぶときのポイント
3-1.体のパーツを細かくチェックする
3-2.性格も見ておこう
4.シャム猫の子猫が我が家やってきた…!しつけのコツとは?
4-1.しつけのとき、体罰はだめ
4-2.“褒める”回数を多くする
4-3.効果がある叱り方は“すぐに”
4-4.叱るシーンを少なくするには…?
4-5.しつけは根気が大事
5.まとめ
まずは子猫と暮らす心構えを再確認
シャム猫の子猫を迎えると決めたら、「慎重に選ぶ」ことがポイントです。
「ペットショップで見たら飼いたくなった」「ブリーダーさんのHPの写真にときめいた」など、“一目惚れ”で家族に迎えようと考えることがあるかもしれません。
でも、見た目だけの直感で深く考えずに子猫を迎えた場合、後からさまざまな問題が生じるケースもあるのです。
迎えるときには、「猫を飼える環境なのか」を改めて考えてみましょう。
猫は、散歩がいらないという理由から、ひとり暮らしの人も迎えやすいペットです。
でも、「お世話がいらない」ということではなく、食事の準備、トイレの衛生管理、被毛のお手入れなど、たくさん時間をかけなければいけません。
家族で飼う場合は、みんなでお世話をするように心構えについて話し合っておきたいところです。
「仕事で残業や出張が多い」「友達と遊ぶことが多い」と家にいる時間が短いケースで一人暮らしの人は、猫を迎えることについては慎重にならなければいけません。
自分が不在のときのお世話について考えておきましょう。
また、狭くてごちゃごちゃしている部屋では、ケガや誤飲のリスクなども考えられます。
ときどき、ペットNGの賃貸物件でこっそり飼っている…という話を耳にしますが、大家さんや周囲に迷惑をかけてしまうため、参考にしてはいけない事例です。
天使のように可愛いシャム猫の子猫を目の当たりにすると、一目惚れしちゃうのも分かります。
でも、迎える猫ちゃんが幸せに暮らせるように、猫と暮らす心構えについてよく考えましょう。
シャム猫がどんな猫かを知る
世界中でたくさんの人に愛されている「シャム猫」という猫種は、海外では「Siamese(サイアミーズ)」と呼ばれています。
名前は知っても詳しい特徴や性格については分からないという人もいるでしょう。
シャム猫を飼うときには、「どんな猫か」を理解しておくことが大事です。
◆ほっそりしたボディライン
シャム猫は、猫の体型のなかでもほっそり系の「オリエンタルタイプ」。
小顔で細身の体型、短毛のため、ボディラインが目立ちます。
体重は2.5~4キロ前後で、一般的な猫と同じくらい、もしくはやや小さめに感じるでしょう。
◆ポイントカラーが可愛い
生まれたときは全体的に白っぽいシャム猫ですが、成長するにつれて、顔や足、しっぽなど「濃い色の部分」が出現してきます。
それが「ポイントカラー」と言われる部分です。
シールポイントといわれるブラックのカラーやチョコレート、ブルー、ライラックなど、ポイントカラーの濃淡は個体差があります。
どんなポイントカラーになるかは赤ちゃんの頃は想像がつかず、将来が楽しみですね。
◆かつては身分が高い人のペットだった
シャム猫は、ブルーの瞳にモデルのようなスリムな体型、シルクタッチのなめらかな毛質…と、美しく気品が感じられる猫ちゃんです。
原産地はタイで、かつては王室や貴族など上流階級の人だけが飼えた猫なのだとか。
美しいルックスを見ると、「王室で愛されていた」というのも納得ですよね。
◆意外に甘えん坊
シャム猫の見た目はクールで近づきがたい美しさがありますが、実際には好奇心が旺盛でアクティブ系。
スリムで体重も軽いので、活発に動き回ります。
運動量は全猫種の中でもトップクラスといわれているくらいなので、毎日時間をとって遊んであげましょう。
飼い始めの頃は、警戒心を見せて飼い主さんとの距離感があるものの、毎日一緒の空間で過ごすうちに、飼い主さんに心を開いて自分から近づき甘えん坊なところも見せてくれます。
◆よく鳴く猫ちゃん
シャム猫は、よく鳴く猫と言われています。
“鳴く”というよりも、飼い主さんへのアピールとして“話しかけている”という感じです。
シャム猫に話しかけられるということは、それだけ良好な関係性が築けているということで、嬉しい気持ちになりますよね。
ただ、鳴くのにはいろいろな意味が込められています。
食事やトイレ、寂しい、甘えたい…など、何かしらの要求なので状況を見ながら気持ちに応えてあげましょう。
子猫を選ぶときのポイント
シャム猫の子猫を迎えるときに重要なのは「選び方」です。
猫は生きている動物ですから、体に不調を抱えているケースもあります。
病気の子猫を迎えると、動物病院へ通う時間や治療代も増えるかもしれません。
生き物ですから、年齢を重ねたときに病気を発症することは少なからずあることです。
ただ、迎えたばかりの子猫に病気で辛い思いをさせるのも悲しいことです。
何より、すでに家族になった愛猫ですから、心配でたまりませんよね。
そのため、なるべくなら飼い始めるときに、「健康な子猫を見極める」とことが大事です。
それでは、どんなポイントに気を付ければいいでしょうか。
◆体のパーツを細かくチェックする
外見でチェックしたいのは、次のようなポイントです。
・つやのある被毛
子猫のうちは、健康体なら「毛の艶」がいいのが普通です。
一部分が抜け毛ではげていたり、パサパサしていたりなどは、皮膚疾患を起こしている可能性があります。
・目や耳、鼻、肛門の周辺が汚れていない
顔周りの汚れがそのままになっていると、目や耳の病気などを発症する可能性があります。
鼻は適度に湿っているのが理想です。
また、お尻が赤くなっていると下痢が続いているのかもしれません。
・表情が明るく、いきいきしている
目を見るときはいきいきしているかを見ましょう。
人間が近づいたときに興味を持って目で追いかけてくれるなら、子猫なりの好奇心があって安心です。
・しっかりした脚をしている
脚に傷や変形が見られないかチェックしましょう。
歩いたときにフラフラしていないかも確認してくださいね。
・全体的に健康的に肉付きがよい
痩せ過ぎてガリガリだと栄養が足りていない可能性があり、逆に太り過ぎもよくありません。
全体的に肉付きがよいのが理想的です。
顔や足が痩せているのに、お腹がぽっこりというのも注意が必要。
お腹に腫瘍があったり、寄生虫感染や便秘を起こしているかもしれません。
◆性格も見ておこう
子猫のときは、好奇心が旺盛なのが普通。
遊ぶこと、食べること、見知らぬものなど、元気に動くのは健康的な証です。
性格を見るときには、こちらの存在を伝えながら反応を見てみましょう。
ガラスケース越しに顔を近づけたとき、興味津々に近づいてくれば人懐こいのかもしれません。
抱っこさせてもらえるなら、触れて反応を見てもいいですね。
「近づいても無反応」「触ろうとすると逃げる」などの場合、人間が苦手なのかもしれません。
慣れるまでには時間がかかる可能性もあります。
また、ペットショップやブリーダーで子猫に触れ合うときの注意点は、
・触ってもいいかスタッフに確認する
・急にガラスケースを叩かない
・びっくりさせるような音を出さない
などです。
シャム猫の子猫が我が家やってきた…!しつけのコツとは?
野生の猫と違い、ペットとして人間と生活するには、さまざまなことを覚えさせなければなりません。
“しつけ”は、シャム猫の子猫が快適に暮らすには大切なことです。
しつけは成猫になってからだと、ハードルが高くなります。
猫にとっては「これまでこのやり方でやってきたのに…」となかなか習慣を変えられないことも。
成猫になってからでも、しつけることはできますが、時間がかかってしまうでしょう。
そこで、「分からないことがいっぱい」という子猫の時期に吸収させてあげることが大事なのです。
しつけのコツと注意点を見てみましょう。
◆しつけのとき、体罰はだめ
体罰で猫をコントロールするのは、NGです。
叩かれるなど、体罰を受けた猫は、人間に恐怖心を抱いてしまいます。
迎えたばかりで慣れていない頃だと、殻に閉じこもってしまうかもしれません。
体罰が原因で「荒々しい態度をする」「いつも攻撃的」「離れてばかりで近づいてくれない」など、子猫の性格形成を捻じ曲げる要因になることもあるのでやめましょう。
◆“褒める”回数を多くする
家族に迎えたばかりの頃は、褒める回数を多くして、まずは信頼関係を築くことが大事です。
猫の行動で褒めることがあれば、瞬時に「おりこうさん」「えらいね」など短い言葉と優しい笑顔で褒めてあげましょう。
少しくらいオーバーに褒める方が猫には伝わりやすく、「優しくしてもらえて嬉しい」と心にインプットします。
猫が喜ぶ首回りを撫でてあげることや、おやつなどのご褒美的なものを与えるのも効果大です。
“褒められること”と“大好きなおやつがもらえる”を結びつけ、それに特別感を持たせるには、「しつけのときだけ」に限定しておやつをあげるのがコツです。
◆効果がある叱り方は“すぐに”
褒めるときと同じように、「すぐに叱る」「短い言葉で叱る」がポイントです。
時間が経ってから叱っても、猫は意味が分からないだけなので注意してくださいね。
シンプルに叱ることが効果的なので、「だめ!」「いけない!」「こら!」などがいいでしょう。
ただ、「叱るときはこの言葉」と、統一性を持たせることが大事です。
猫が迷わないように、家族みんなで叱るときの言葉を決めておくことをおすすめします。
叱るときは、大声はやめましょう。
怒鳴られたことがトラウマになり、いつも飼い主さんと距離をおくようになっては元も子もないですよね。
「飼い主さんがいつもと違う」というニュアンスを伝えるように、低めのトーンで叱るといいでしょう。
また、言葉の代わりに、音でびっくりさせるのも効果がある方法です。
手を叩いてハッとさせるような感じもいいでしょう。
「これをやったら大きな音がしてびっくりした!」と、やらないようになることもあります。
ただ、飼い主さんが音を出していることは悟られないように気をつけてくださいね。
◆叱るシーンを少なくするには…?
シャム猫の子猫は元気いっぱいですから、部屋中のあらゆる物に反応してしまうものです。
そこで、子猫が過ごす環境を整えるだけでも、叱るシーンはグッと減るのではないでしょうか。
たとえば、コンセントへのイタズラが心配なときは、「カバーをつけて見えなくする」という方法があります。
誤飲防止のためには、「小さいものをテーブルに置いておかない」「生ごみはフタのついたゴミ箱に入れる」などもいいでしょう。
また、市販の商品で、イタズラされたくないものに猫の苦手なニオイを吹きつけるスプレーもあります。
効果のほどは個体差があるので試してみるしかありませんが、「イタズラしようとして舐めたら変な味がする…!」と学習してくれるかもしれません。
飼い主さんが猫に叱るのは「危険な目に合いそう」「イタズラに困る」というときなので、それを防ぐための対策をあらかじめ考えておくといいかもしれませんね。
◆しつけは根気が大事
猫のしつけは、犬のようにはいかないことも多いです。
“しつけ”というよりも、「ダメなことを教えてあげよう」「できたら褒めてあげよう」というスタンスが大事です。
ところが、ダメなことを教えても1回だけでマスターすることはないでしょう。
何度も繰り返すことで子猫の心に染み込んで覚えていくイメージです。
そのため、「何度も教えてあげよう」という根気が重要になってきます。
まとめ
シャム猫の子猫を見ると、本当に可愛らしく一緒に暮らしてみたくなりますよね。
でも、「猫と暮らしていくこと」は、簡単に決められることではありません。
子猫を迎えるときには、これからお世話をしていくという心構えを今一度じっくり考えておきましょう。
また、迎えた後に病気が分かると、飼い主さんも子猫も悲しい思いをするかもしれません。
「可愛いから」という外見だけでなく、体に異常がないか、性格も含めてじっくりチェックしてから迎えるようにしましょう。
家に迎えた時点で「大切な家族」です。
子猫と飼い主さんがお互いを尊重し合って幸せに暮らすため、しつけにも根気よく向き合っていってくださいね。
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