1.猫がコンセントや電気コードをかじるのは危険!
1-1.感電
1-2.誤飲
1-3.漏電
2.猫がコンセントや電気コードをかじる理由
2-1.好奇心
2-2.歯がかゆい
2-3.ストレス
3.猫がコンセントや電気コードをかじる時の対策
3-1.カバーを付ける
3-2.コンセントやコードを隠す
3-3.使っていないときはコンセントを抜く
3-4.猫が嫌いなニオイをつける
4.猫が感電してしまった時の対処法
4-1.必ず動物病院へ
4-2.感電している時の症状
4-3.猫が感電しているときには
5.まとめ
猫がコンセントや電気コードをかじるのは危険!
猫がコンセントをいたずらしたり、電気コードをかじったりすると、どんな危険性があるのでしょうか?
◆感電
電気コードは、ゴムの被覆線で覆われていて、中に導線が入っています。このため、そのままでは、感電することはありません。
しかし、猫がその鋭い歯で電気コードを齧ると、被覆線が破れて中の導線が露出し、感電する危険性があります。
また、コンセントの穴にうっかり指先などが入ってしまうと、やはり感電のおそれがあります。
感電した場合、軽度であれば口の中や前足に軽いやけどを負うだけで済む場合も多いです。しかし、重度のやけどや不整脈、肺水腫を引き起こすことも少なくありません。最悪の場合死に至る可能性もあります。
◆誤飲
電気コードを覆っている被覆線を嚙みちぎった断片を、誤飲してしまう危険性もあります。
小さな断片であれば、排せつ物と一緒に出てくることもありますが、場合によっては、腸に詰まって腸閉塞を起こす可能性があります。腸閉塞は、開腹手術が必要になることもある重篤な状態です。誤飲や誤食からの腸閉塞で亡くなる猫ちゃんも少なくありません。
◆漏電
通電している電気コードの被覆線が破損すると、漏電の危険性があります。漏電は火災の原因にもなりかねないので、注意が必要です。
特に気をつけたいのがコタツです。コタツの周りには、こたつ布団やカーペットなど布製のものが多く、漏電からの火災につながりやすいからです。
猫がコンセントや電気コードをかじる理由
◆好奇心
猫は好奇心が強く、遊び好きです。自分の匂いのしないものに関心を持ち、口に入れて確かめようとする習性もあります。
特に、ひも状のもので遊ぶことが好きな子の場合、電気コードは格好のおもちゃに見えるでしょう。
◆歯がかゆい
電気コードを齧るのは、生後半年程度までの子猫に多いようです。
これは、歯の生え変わりの時期に、歯茎がムズムズするからと言われています。猫の場合、生後1ヶ月ごろ乳歯が生えそろい、生後4~7ヶ月で永久歯に生え変わります。この乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯茎がムズムズとかゆいために、様々なものを噛む嚙み癖がつくことがあります。
この噛み癖は、歯の生え変わりが終わるとともにおさまることも多いですが、中には噛み癖が残り、家具や人の手、電気コードなどを噛む子も少なくありません。
◆ストレス
猫が何かを齧るのには、ストレスが関係している場合があります。
飼い主さんに十分に構ってもらえなかったり、運動することができなかったりしてストレスが溜まっていると、何かをしつこくかじることがあるほか、執拗に毛づくろいをしたりトイレ以外の場所で粗相をしたりすることもあります。
愛猫の様子を日ごろからよく観察して、ストレスが溜まっていないか、気をつけてあげましょう。
猫がコンセントや電気コードをかじる時の対策
愛猫が、コンセントをイタズラしたり、電気コードをかじったりするときには、猫ちゃんの安全のために対策をしておきましょう。
◆カバーを付ける
電気コードを齧ってしまう子がいる場合、ケーブルチューブなどでカバーしましょう。
ケーブルチューブは、100均ショップやホームセンター、家電量販店などで購入できます。100均ショップでは、赤ちゃんグッズコーナーにあることも多いようです。
【ケーブルチューブ】
ケーブルに巻き付けたり、ケーブルを挟み込んだりして、電気コードやケーブルをカバーするグッズです。
様々な太さ・長さの商品があるので、コードの太さや長さに合わせて購入するとよいでしょう。また、太い商品であれば、ごちゃごちゃしがちな電気コードやケーブルをまとめることもできるので、便利です。
隙間からかじられるのが心配な場合には、二重に巻き付けることをおすすめします。また、カバーの端を結束バンドで固定すると、ずれたり外れたりする心配もありません。
◆コンセントやコードを隠す
猫が触ることができないように、コンセントや電気コードを隠すのも一つの方法です。コンセントカバーやコンセントキャップ、床や壁に固定するプラスチックカバーなどを活用しましょう。
コンセントカバーやコンセントキャップは、100均ショップの赤ちゃんグッズコーナーでも購入できます。ケーブルカバーは、ホームセンターなどで販売されています。
カーペットなどの下に隠す飼い主さんもいますが、猫がかえって興味を持ってしまったり、人が踏んだり躓いたりすることがあるので、あまりお勧めではありません。
【コンセントカバー】
コンセントカバーは、コンセント自体を覆うもので、既存のコンセントプレートを外して、プレートネジを外し、カバーに付属しているネジで取り付けることができます。コンセント自体やプラグをいたずらする子に、おすすめです。
【コンセントキャップ】
コンセントの差し込み口に差しておくキャップです。
コンセントへのいたずら防止だけではなく、ほこりが入り込んで火災の原因になることも防げるので、おすすめのグッズです。
【プラスチックカバー】
床に這ったケーブルを、まとめてカバーできるグッズです。
木目調などもあるので、インテリアや床の色に合わせて選ぶと、部屋の印象もすっきりしますね。
【ケーブルボックス】
電源タップごと、電気コードを収納できるケーブルボックスを利用すれば、いたずら防止だけではなく、お部屋の見た目もすっきりしますよ。ほこりも入りにくいので、お手入れもしやすくなります。
様々なタイプのケーブルボックスが販売されているので、機能性の高いものやおしゃれなものなど、お好みに合わせて選んでみてください。
◆使っていないときはコンセントを抜く
携帯電話の充電器などは、ケーブルが細くてケーブルチューブを巻き付けるのが難しいですね。
使っていない電気コードは、こまめにコンセントから抜くようにしましょう。コンセントに差さっていなければ、感電や漏電の危険性はありません。
しかし、外した電気コードを放置しておくと、格好のおもちゃになり、電気コードがダメになるだけではなく、嚙みちぎった断片を誤飲する恐れもあるので、猫の届かない場所に片づけておきましょう。
部屋の中もすっきり片付いて、一石二鳥ですよ。
◆猫が嫌いなニオイをつける
電気コードやコンセントに、猫が嫌いなニオイをつけておくのも、一つの方法です。ペットショップなどで、猫のいたずら防止用のスプレーなどが販売されています。必ず、猫が舐めても問題のないものを選んでください。
ただ、猫の嫌うニオイには個体差があり、必ず効くとは限りませんし、慣れてしまうこともあるので、効果を確かめながら使用してくださいね。
猫が感電してしまった時の対処法
様々な対策を取っていても、思わぬところに見落としがあったり、カバーが壊されてしまったりすることもあるでしょう。
万が一、愛猫が感電してしまった場合の対処法についても、ご紹介します。
◆必ず動物病院へ
猫が電気コードの近くなどでぐったりしていたり、失禁していたりするような場合には、感電している可能性があります。
感電している恐れがある場合には、たとえ症状が軽度であっても、必ず動物病院を受診してください。
また、感電してから1週間ほどは猫の様子を注意深く観察するようにしましょう。
◆感電している時の症状
感電している場合の症状には、以下のようなものがあります。
・口や手足などにやけどが見られる
・不整脈
・肺水腫
猫が感電した場合には、軽いやけどや痛みだけで済む場合がほとんどです。しかし、まれに重度のやけどや不整脈、肺水腫を引き起こすことがあります。肺水腫は、感電のショックにより肺の毛細血管が傷つき、肺の中に水が侵入してしまった状態です。重度になれば、死に至ることもあります。
◆猫が感電しているときには
(1)まずブレーカーを落とす
感電元である部屋のブレーカーを、すぐに落としましょう。
(2)素手では触らない
感電した猫の体や失禁した尿は、帯電している恐れがあります。慌てて素手で触ってしまうと、飼い主さん自身が感電してしまう危険性があるので、ゴム手袋やシリコン製品など絶縁体越しに触るようにしましょう。
また、すぐに抱きかかえてはいけません。
(3)猫を横向きにして気道を確保する
ゴム手袋などを使って、猫を横向きにします。
次に、猫の口を開いて舌を出し、気道を確保します。
(4)心肺蘇生処置は避ける
猫が自分で呼吸をしていない場合、心肺蘇生が必要です。
しかし、心臓マッサージには十分な知識と技術が必要です。飼い主さんが正しく心臓マッサージを行うことができない場合には、避けるのが無難です。
(5)すぐに動物病院へ
タオルなどで体を包み、キャリーバッグに入れて動物病院に連れて行き、全身を検査してもらいましょう。
まとめ
猫にとって、長いひも状のものは、絶好のおもちゃになります。そのため、電気コードやケーブルに興味を持ち、口に入れて確かめようと齧ってしまうことは少なくありません。
コンセントや電気コードをいたずらしていると、感電する危険性があります。
感電しても、たいていは軽度のやけどや痛みだけで済みますが、まれに重度のやけどや不整脈、肺水腫を引き起こすことがあるので、注意が必要です。
猫をしつけるのは難しいので、予め、予防策を取っておきましょう。
コンセントカバーやケーブルチューブなどを利用して、猫がコンセントや電気コードに触れられないようにしておいたり、使わないコードはコンセントから抜いておいたりするなど、おうちの環境に合わせて対策をしてみてくださいね。
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