1.猫の鼻の色が変わるってほんと?
2.猫の鼻の種類
2-1.黒色の鼻
2-2.グレー色の鼻
2-3.茶色、オレンジ色の鼻
2-4.ピンク色の鼻
2-5.まだら模様の鼻
猫の鼻の色が変わるってほんと?
猫と一緒に暮らしていると、さまざまな発見に驚かされることが多いですが、鼻の色が変わるといった現象もその一つではないでしょうか。
しかし、なぜ鼻の色が変わるかの理由を知らない場合には、もしかしたら愛猫は何かの病気を患っているかもれないといった、不安に駆られてしまいますよね。
猫の鼻は色が変わっていくことがありますが、その理由を事前に知っておくことによって、飼い主さん自身も冷静な判断ができるはずです。
まずは、猫の鼻の色にはどんな種類が存在しているのかを知ってから、どんな理由によって鼻の色が変わっていくのかを見ていきましょう。
猫の鼻の種類
猫の鼻は猫にとってとても重要な器官となり、ニオイを嗅ぎ分けることはもちろん、温度を計測するといった特性も持っています。
猫はよく「熱いものが苦手」「猫舌」などと言われますが、これは口の中に入れたものを熱いと感じているのではなく、口に入る前の鼻に伝わってくる温度から判断を行っているようです。
それぐらい重要な役割を担っている猫の鼻ですが、猫によっては多少鼻の色が異なっていることをご存知でしょうか。
猫の鼻の色は被毛の遺伝子と深く関係していて、皮膚の色を決めるメラニン色素により、鼻の色が決まっていくそうです。
薄い色素の被毛を持つ猫ちゃんの場合は鼻の色も薄く、濃い色素の被毛を持つ猫ちゃんの場合は、鼻の色が濃くなる傾向が見られます。
猫の被毛は両親の遺伝子を受け継ぐため、さまざまな色や柄を持つ猫が生まれてきますが、猫の鼻の色は大きく分けて5種類に分類されているようです。
◆黒色の鼻
猫の中には鼻の色が黒い猫も存在します。
このように鼻の色が黒くなる猫ちゃんの場合は、前述した通り被毛が濃い色をしていることがほとんどです。
黒猫や白黒の猫、シャム猫などのポインテッド柄の被毛を持つ猫ちゃんに多く見られます。
◆グレー色の鼻
グレーやシルバーといった被毛を持つ猫ちゃんは、鼻の色がグレーの色になります。
グレー色の猫として有名な猫といえばロシアンブルーですが、鼻をよく見てみると被毛よりも少し濃いグレー色となり、その美しさをさらに強調させていますよね。
鼻の色がグレーの猫ちゃんは比較的珍しいため、グレーの被毛を持つ猫ちゃんの鼻を是非観察してみましょう。
◆茶色、オレンジ色の鼻
猫の鼻の色で一番多い色と言えるのが、茶色やオレンジ色ではないでしょうか。
その理由としてこれらの鼻の色は、雑種の中で一番頭数が多いとされるキジトラをはじめ、サバトラや茶トラなどのレッドに近い毛色の猫に多く見られるようです。
これらの毛色を持つ猫ちゃんの中でも、毛色が濃い子や薄い子に分かれるため、その濃淡に合わせて鼻の色も変わってきます。
◆ピンク色の鼻
イメージ的には猫の鼻はピンク色といった認識を強く持たれがちですが、被毛が真っ白な猫ちゃんや、茶トラの猫ちゃんに多く見られる鼻の色となっています。
他にも鼻の周りの被毛が白い猫ちゃんの場合、鼻の色もピンクをした子が多いと言われているようです。
柔らかい雰囲気のピンク色は、それだけで猫ちゃん自身も優しい雰囲気にしてくれることでしょう。
◆まだら模様の鼻
被毛がブチのような模様をした猫の場合は、鼻の色も2色のまだら模様となることがあります。
白黒の猫や、キジトラやサバトラだけでなく、三毛猫やサビ猫にも見られる鼻の色となりますので、複雑な柄をした被毛を持つ子の鼻を、じっくり探究してみても面白いですよね。
猫の鼻はとても小さいですが、まだら模様の鼻を持つ猫ちゃんは、唯一無二感が強いこともあり、魅了されてしまう飼い主さんも多くいらっしゃるはずです。
猫の鼻の色が変わる理由
猫によって異なる鼻の色ではありますが、その鼻の色が何かしらの理由により、変わるようなことがあれば、飼い主さんとしては心配になってしまいますよね。
色素が薄い鼻の色の猫ちゃんであれば、変化に気付きやすくなりますが、濃い鼻の色をした猫ちゃんの場合は、色が変わることがあっても気付き難く、変化を見逃してしまうことも否めません。
そのため、どのような場合のときに鼻の色が変わるのかを事前に知っておくことによって、ある程度の安心や心構えができるのではないでしょうか。
一般的に猫の鼻の色が変わる理由は、以下のようなことが原因となって起きると言われています。
◆体温の上昇や下降
猫の鼻の色が変わる理由として一番に挙げられることといえば、やはり体温の上昇や下降ではないでしょうか。
私たち人間も身体が熱くなったり興奮したりすれば血行が良くなり、顔が赤くなるといった変化が見られますが、このような現象は猫にも同じように起こるため、鼻の色や肉球の色が濃い色に変わっていくといった仕組みです。
飼い主さんと一緒に遊んだ後や、運動したあとには鼻の色が変わりやすいため、普段から愛猫の鼻を観察しておくと変化に気付きやすくなります。
また、恐怖を感じているときなどは、「血の気が引く」という言葉が在る通り、副交感神経が過剰反応することにより、脳が貧血状態となって鼻の色も白っぽくなることがあるようです。
◆成長や老化によって
猫の鼻自体の色は、成長過程や老化が進むにつれて変わることがあります。
親の遺伝を強く受け継ぐこともあり、成長するにあたって被毛が薄くなったり濃くなったりする子の場合は、鼻の色も比例して変わることがほとんどです。
成長過程による鼻の色の変化は、子猫のときから意識して愛猫の鼻を観察していなければ、中々気付き難いと言えますが、よく愛猫の写真を撮る方であれば、子猫時代と成猫になってからの写真を見比べてみると、鼻の色が変わっていることに気付けるかもしれません。
また、人間も老化で髪の毛が白髪になっていくように、猫も元々色が濃かった部分の色素が薄くなっていくことがよくあります。
そのため、濃い鼻の色をしていた猫ちゃんでも、ピンクのような色合いに変わることがあり、被毛にもところどころ白髪が生えるといった現象が見られるようです。
◆色素沈着の影響
被毛の生えていない猫の鼻は色素沈着を起こしやすく、グルーミングで毎日鼻を擦っている子や、鼻にケガを負いやすい子などは、その部分がシミとなって残り、色が変わりやすくなると言えるでしょう。
日光浴が好きで毎日のように紫外線を浴びている子であれば、月日が流れていくにつれて色素沈着が起こり、シミとなって残る可能性も否めません。
加齢とともに進んでいく現象とも言えるため、特に心配は要りませんが、急激に鼻の色が変わった場合や、鼻の色が変わる以外の症状が出ているときには、そのほかの原因を追究してみましょう。
病気の場合もある
猫の鼻の色が変わるといった理由のほとんどは、様子をみても問題のないことの方が多数ではありますが、病気の可能性もあるため注意が必要となります。
身近な病気では猫風邪や貧血などが挙げられますが、猫風邪は熱が出ることからも赤味が濃くなり、貧血の場合は白っぽい色に変わっていくようです。
何かしらの病気が原因で青っぽく暗い色になる場合は、酸欠不足を起こしている可能性がありますし、肝機能障害などによって黄疸が出ているときは、鼻の色も黄色っぽく変わることがあります。
そのほかにも「扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」や「肥満細胞腫」といった、皮膚に腫瘍のできる病気の場合や、「好酸球性肉芽腫症候群」などの病気の場合でも鼻の色が変わることがあるため、そのほかの症状を見逃さずに早期発見をすることこそが大切です。
様子をみても良いのか良くないかの判断が難しいときには、かかりつけの動物病院に相談をし、獣医師さんに意見を求めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
猫の顔の中心にちょこんとついている鼻はとても可愛らしく、ニオイを嗅ぐ姿や鼻をヒクヒクさせて何かを感じ取っている姿を見て、愛しい気持ちが溢れてしまう飼い主さんは多いことでしょう。
猫の鼻はとても大切な器官となるため、できることならちょくちょく観察をして、正常に機能しているかの確認をしたいところですよね。
そのときに愛猫がどんな鼻の色をしているかのチェックも、よろしければ是非してみてください。
猫の被毛や肉球と同じような色をしていることを知れば、さまざまな猫ちゃんの鼻を見ること自体が楽しくなるはずですし、色が変わるなどの現象が見られれば、すぐに気付いてあげられるはずです。
基本的には問題のないことがほとんどですが、ケガや病気の可能性も否めないため、日ごろから愛猫の鼻の色はよく観察するようにし、常に異変がないかを意識しておくと安心ですよ。
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