子猫の餌は何をどのくらいあげればいい?ポイントを紹介

2022.12.17

子猫の餌は何をどのくらいあげればいい?ポイントを紹介

子猫には成猫になるために必要な栄養をあげなければいけません。そこで、どんな餌をどのくらい、1日に何回あげたらよいのかなどを、子猫の月齢に応じて調べました。乳歯がはえる生後4週ころまでは猫用のミルクで、その後離乳食にあたる子猫専用のキャットフードへ成長に合わせて切り替えていきます。

子猫の餌は月齢によって全く違う!

子猫は生まれたときは100g前後ですが、1年で体重が大きい猫種の子で5.0kgほどまで成長します。

成長とともに与える餌もミルクから離乳食、子猫用のキャットフードから成猫用のキャットフードに切り替えていくことが必要になります。

成猫と同じキャットフードではないのは、最も成長めざましく体をつくるための栄養素が必要だからです。

子猫は最初の12か月で急速に成長します。未熟な臓器や筋肉、骨格の発達似必要な栄養をバランスよく与えることが大事なポイント。
健康な成長を支えるために、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素は必須です。これらの栄養素を成長に合わせた量を子猫に与えましょう。


子猫の餌:生まれた直後~4週間頃まで

子猫のミルク

生まれたばかりの子猫には「ミルク」です。

子猫は、生後2週間ほどすると最初の乳歯が生えてきます。乳歯は全部で26本。その後約20週〜28週で永久歯に生え変わります。

乳歯もまだ生え揃っていないため、子猫には猫用のミルクを与えましょう。牛乳を与えると下痢をする子が多いので絶対やめてください。

市販の猫用ミルクはヤギの乳が一般的に使用されています。また猫用ミルクには、子猫用と成猫のおやつ用のものがあります。おやつ用は成分が違ってきますので注意してください。

ミルクを子猫に与えるときはうつ伏せにして、清潔な専用の哺乳瓶かシリンジやスポイトで飲ませます。

ミルクも冷たいと下痢の原因になりますので適温(36℃~38℃程度)に温めてくださいね。

子猫の場合、2時間おきに授乳すると言われます。子猫用ミルクの製品にもよりますが、生後1週間では7回、一回の供給量は2~4mlです。一回の授乳で飲める量がわずかですので、回数も多めですね。

一般的に子猫は約90~120gくらいで生まれ、生後4週の間は1日約10~13gずつ体重が増えていきます。生後4週間では約400~500gに成長します。「ミルク」でおよそ5倍に成長するのですから、回数や量も十分与えることがとても重要です。

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子猫の餌:生後4週~8週頃

 
生後4週間頃は乳歯が生えてきています。母猫と一緒に生活していると、母猫が食べているキャットフードに興味を示し始める時期です。

メインはまだミルクですが、食べられるようなら少量の離乳食と併用で与えます。消化器官はまだ未熟ですから、消化の良いフードを選び負担をかけないよう少しずつ切り替えていくことをお忘れなく。

子猫用のパウチや缶詰といったウェットタイプ、または子猫用のドライフードをふやかして消化がよくなるようにして食べさせます。ミルク以外は見向きもしない子猫もいますが、焦らずに欲しがるまでミルクでいても大丈夫です。

生後4週になると子猫は、活発に飼い主さんや子猫同士で遊び、自力でちょこちょこと歩き回ったりします。ですので、体を作る栄養素と活動するための高エネルギーも必要になるのです。

また、一度に飲める量が10~15mlほどになるため週数に比例して給与回数も減ります。だいたい5回くらいになるでしょう。

母乳だけでは栄養が足りなくなるため生、後8週までには母乳は終わり離乳食に切り替えが終わっているのが好ましいでしょう。

子猫の標準的な体重は、生後8週で約950g〜1.0kgが目安です。

子猫の体重管理は健康かどうかの目安にもなります。個体差があるので、神経質になる必要はありませんが飲む量が極端に少ない場合や、飲んでいるのに体重が増えない場合は獣医さんに相談したほうが安心できますね。


子猫の餌:生後8週~4か月頃

生後8週~4か月頃は体重×200kcalが目安。子猫が一日に必要なエネルギーは、「体重×月齢で必要なエネルギー量」で計算できます。

また生後8週~4か月頃になると、一度に食べる量も増えてきます。授乳期とは違い、回数も一日に3回から4回程度と少なくなります。

子猫に与える餌の量はキャットフードの説明書きの部分にグラムあたりのカロリーが記載されています。

生後4か月の子猫の標準的な体重は、約1.8kg~2.0kgです。必要な餌の量を体重から計算すると、必要な量を求めることができます。


子猫の餌:4か月~10か月頃

子猫は生後10か月で約3.5kg~4.0kgに成長しています。生後4か月から5か月は、なんと週に100g体重増。今までで最も速いペースで体重が増えていきます。

目覚ましい成長に必要なエネルギーは、成猫より3倍必要です。1日に必要なエネルギーの目安は体重から計算できます。子猫用のフードのパッケージには、100gあたりのカロリーが表示されていますので参考にしましょう。

4か月から6か月では、体重×150kcalが必要です。さらに6か月から8か月になると体重×100kcal、8か月以降では体重×80kcalと徐々に必要なエネルギーは減っていきます。

活発に活動し、食欲も旺盛な時期です。しかし必要以上に与えてしまうと、肥満になるリスクも出てきてしまいます。ダイエットしなくてはならないよう適量の確認を怠らないでください。

また、この時期はまだ乳歯から永久歯に完全に生え変わっていません。ドライタイプをそのまま与えると、消化器官に負担をかけてしまうためお湯やミルクでふやかすといった手間をかけてあげましょう。


子猫の餌:10か月~1歳頃

 
子猫は生後1年で3.0~5.0kgに成長しています。この時期は、乳歯が永久歯に生え変わり消化器官も成熟してドライタイプの餌も咀嚼して飲み込むことができます。
人間の場合は、消化器官は全体重の11%を占めていますが、猫は全体重のわずか3%しかありません。猫は今まで食べていた餌を一気に変えてしまうと、ストレスがかかり消化器官に悪影響を与えてしまいます。
胃腸系の不調は、食欲不振や下痢などの体調不良の原因になりますので注意が必要です。この時期は、なるべく餌の種類(キャットフードの製品)を変えないようにしてあげましょう。

生後1年を過ぎると、必要な栄養素も子猫時代とは変わってきます。成猫になると必要とされるエネルギーは子猫の成長期よりもはるかに低くなるのです。

室内飼育かまたは、室外飼育かという猫の飼育環境や、性別、品種によって適切な餌の量や栄養素も変わってきます。また、避妊・去勢手術をすると肥満になりやすいため、手術による影響も考慮しなくてはいけません。

一方で、どんな猫にも体内で合成できないため餌から摂取しなければならない必須アミノ酸という栄養素があります。必須アミノ酸には、動物由来の栄養素のタウリン、ビタミンAとD(健康維持をサポート)が含まれています。

一般的に市販のドライフードは、総合栄養食として必要な栄養素が入っています。ウエットタイプのキャットフードや自家製フードをあげている場合は、餌の栄養素が偏らないように確認する必要があります。


成長に応じて適した餌をあげましょう

子猫には、成長に必要な栄養(タンパク質など)を与えることと、未熟な消化器官と咀嚼するための歯「乳歯・永久歯」に適した餌を選びましょう。市販の餌の中でも、カサ増しが必要以上に多いと消化に負担がかかります。
子猫の成長は徐々に鈍化しますが、生後12か月までは成長し続け筋肉量が増加します。また、活動範囲も広くなり高いエネルギーを必要としています。子猫には、高カロリー・高タンパクで必要な栄養素がすべて補えるキャットフードを選んであげてください。
成猫になると、猫種、飼育環境、体質などで必要な栄養バランスが変わってきます。成長にともなってフードの切り替えが必要です。フードの切り替えはゆっくり行いましょう
しかし、急に餌の種類を変えてしまうと下痢をしたり嘔吐したりすることがあります。目安は徐々に、1週間ほどかけて変えるのがコツです。
変えたいフードを今まで食べていた餌に少し混ぜ、その量を増やしていくと消化器官に負担をかけずスムーズに切り替えができます。
子猫の急速な成長には、体を成長させるための栄養バランスが必要で、高いエネルギー量、そして免疫力や消化吸収力のサポートのある餌を与えましょう。
成長期が終わった成猫は、必要なエネルギーは子猫に比べて減少します。今までのような高いエネルギー量を与えると太ってしまいます。また、猫種によって体のサイズに違いが出てくるのも特徴です。


まとめ

生後数週間の子猫は母乳だけで過ごします。その後生後数週間が過ぎた頃から、適切な成長を促すために固形食(離乳食)を与え始めることができます。

子猫は生後12か月で急速に成長します。その後、徐々に成長は遅くなりますが、臓器や筋肉、骨格の発達のために不可欠な、タンパク質やビタミン・ミネラルなどの栄養素をバランスよく必要な量与えなくてはいけません。

子猫時代の栄養不足は、猫ちゃんの一生の健康状態に影響してしまいます。この時期の餌の与え方はとても重要な意味を持っているのです。



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にゃんこ

にゃんこ

長年一緒に暮らした長女猫(17歳)と長男猫(11歳)を看取り、今は脱走癖のある次男猫とちょっとどんくさい次女猫と暮らしています。


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