怪我をしている野良猫に遭遇したら?どのような行動をするべきなの?

2023.10.22

怪我をしている野良猫に遭遇したら?どのような行動をするべきなの?

街中を歩いていると、よく目にする野良猫ではありますが、その野良猫が怪我(ケガ)をしていた場合、助けるべきか、そのまま見過ごすべきかを葛藤する方は多いのではないでしょうか。 もちろん怪我をしている野良猫であれば、助けたいところですが、どうやって捕獲をすれば良いのか、治療費はどれぐらいかかるのかなど、善意だけでは済まされない現実もあります。 実際に野良猫が怪我をしている場面に遭遇したときには、どのような対応で命を繋いであげられるのかを考えてみました。

怪我をした野良猫を見つけたらどうすればいい?

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猫はとても可愛らしく愛らしい動物となるため、動物の中でも猫が好きという方はたくさんいらっしゃいますよね。

しかし、街中で怪我をした野良猫を見つけたら、何をすべきか想像も難しいところです。

実際に怪我をしている野良猫に遭遇したとき、どのような行動をすることで命を繋げられるものなのでしょうか。

◆保健所や動物愛護センターに連絡する

野良猫だからといって怪我をしていても、見捨てて良いという理由にはならないため、まずはその地域の保健所や動物愛護センターに知らせるようにしましょう。

基本的に飼い主がわからない(居ない)野良猫は、公共の場で怪我や病気などによって負傷していた場合、「動物愛護管理法」では保健所や動物愛護センターといった、公的機関に連絡を入れることとなっています。

連絡を受けることによって負傷した猫を保護してくれるといった仕組みですが、猫は野良猫かどうかという点は断定が難しく、たまたま外に居た家猫や地域猫との見分けがつきにくいとされています。

そのため怪我をしていても自ら動ける場合には、公的機関であっても保護できないと断られてしまうパターンもあるようです。

◆野良猫を保護する

猫の扱いにも慣れていて自ら助けたいという意思があるようでしたら、そのまま野良猫を保護して動物病院まで連れていってあげましょう。

元々野良猫は警戒心が強く、さらに怪我をしたとなると恐怖心も大きくなっているため、少しでも動けるようであれば必死に姿を隠そうとします。

外の環境で怪我をしてしまえば、敵に弱点を見せることにつながるため、隠れようとするのは本能であると言えますよね。

このようなことからも怪我をしている野良猫を見つけた際には、逃げられないよう迅速に保護をして、適切な治療を受けさせてあげましょう。


野良猫を保護する際の注意点

怪我をした野良猫を保護する際は、迅速な行動が重要となります。しかし、怪我をして動揺し警戒心がマックスになっている状態の野良猫は、捕獲が一筋縄ではいかないのも事実です。

力任せに捕まえてしまえば、さらに警戒心があおられて多大なストレスを与えてしまいますし、わずかな力を振り絞って暴れたり、保護主さん自身に怪我をさせたりする危険性も否めません。

野良猫に近づく際はなるべく目線を同じ高さにし、優しく声をかけながら少しずつ近づくようにして、少しでも気持ちが落ち着くように努めてください。

そして人間にも移る感染症を患っている危険性もあるため、素手で捕まえるのではなく手袋や袋などを活用しましょう。

また、気が荒くなっている可能性も高いため、噛まれたり引っかかれたりされることも考慮し、長袖などのような身を守る服装が最適となります。

保護の際にはタオルや毛布があればそれらを活用し、傷口に触れないように気を付け、優しく包み込むようにして抱きかかえてあげてください。


野良猫を病院まで運ぶ

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保護した場所の近くに動物病院があれば、その場所まで連れていくことが一番ではありますが、怪我をした状態で見知らぬ人間に抱きかかえられたままでは、気持ちが落ち着くどころか多大なストレスを与えてしまいます。

体勢が辛ければ怪我をしている部位に負担がかかってしまいますし、悪化させてしまう可能性も否めないためおすすめできません。

野良猫を動物病院に運ぶ際には、キャリーバッグなどがあればそのようなアイテムを利用することが一番ですが、そのようなアイテムが無い場合には、目の細かい大きめの洗濯ネットに猫を入れ、猫の身体が収まるサイズの段ボール箱に入れるなどをして、安全に運んであげましょう。

野良猫の怪我の具合や性格もそれぞれだとは思いますが、暴れる子には段ボールだと脱走する恐れもあるため、洗濯ネットを二重にする、空気穴を作った段ボールに入れてしっかりと固定するなど、できる限りの対策をしておくことも大切です。

脱走防止のためにも自転車や徒歩よりも、車を利用すると安全に運べますが、その際は座席に猫の入った段ボールを置くのではなく、座席の足元に置いて極力揺れないような工夫をしてください。

どうしても自分で動物病院に連れていくことが難しいと感じた場合には、先に動物病院に連絡を入れて、獣医師さんや動物病院のスタッフの方に指示を仰ぎましょう。

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怪我をしてる猫の治療費は?

怪我をしている野良猫を見つけたときは、助けたいという気持ちだけで行動する方がほとんどだと思いますが、動物病院に連れて行った際に、現実として考えなければいけないのが猫の治療費ですよね。

基本的には野良猫であっても、動物病院では費用を請求されることがほとんどです。

怪我の程度にもよりますが、1万前後は費用がかかると考えておいた方が良いでしょう。

もちろん野良猫の状態を見て、保護主さんに全額負担させるのは気が引けると思い、無料や半額にしてくれる獣医師さんも存在しますが、その辺はその先生の考え方次第とも言えます。

猫は助けたいけれど、治療費に不安があるようでしたら、動物病院に連れていく前に電話で問い合わせをして、費用のことをしっかりと確認するようにしましょう。


野良猫を治療した後はどうするの?

怪我をした野良猫の治療が終わると、今度はその後の対応を考える必要があります。

野良猫といっても野生生物ではないため、元の場所に戻すことは適切ではありませんし、動物病院にそのまま置いて帰るわけにはいきませんよね。

治療が終わっても完治までに時間がかかる場合なども含めて、どのような対応をすれば良いのでしょうか。

◆保護主さんの家で保護できない場合

保護主さん側に事情があり、その後野良猫を保護して家で飼えない場合には、その旨を獣医師さんに伝え、どのような対応をすれば良いのか相談してみましょう。

完治するまで動物病院でお世話を続けてくれる場合や、新しい飼い主さんを探してくれることもあるようです。

動物病院では治療以外の手助けができないと言われた場合は、本当に野良猫なのかを一度確認するためにも、保健所や警察署などに連絡を入れて、迷い猫ではないかを確かめてください。

インターネットやSNSなどにも迷子情報が出ているケースもあるため、保護した地域や野良猫の特徴に定めて、有力な情報が出ていないかを確認してみましょう。

迷い猫ではなく野良猫だった場合には、自ら里親探しをしてあげるべきではありますが、難しい場合はその地域の保護団体などに協力を仰いでみるのも1つの手段です。

◆保護主さんの家で保護できる場合

保護主さんがそのまま野良猫を引き取れるようでしたら、それ以上喜ばしいことはありませんよね。

最初は警戒心むき出しであったとしても、自分を助けてくれたことを理解し、徐々に心を開いて懐いてくれる姿は、猫好きな方であれば愛しさがこみ上げてくるはずです。

保護主さんも自分が助けたことで情が移ってしまうはずですし、離れたくないといった気持ちが芽生えても不思議ではありません。

もし先住猫が居る場合には、野良猫が慣れるまで隔離するようにし、徐々に家族や環境に慣れるような手助けをしてあげてください。

そして、怪我の治療とは別に検査を行い、ほかに病気などを患っていないかの確認もしておきましょう。

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まとめ

街中でよく目にする野良猫ではありますが、怪我をしていた場合、野良猫だからといって見捨てて良い訳ではありません。

猫好きの方であれば何とかして助けてあげたいと考えるところですが、実際問題懐いていない猫をどのように捕獲し、どれぐらいの治療費がかかるのか不安になってしまう方は多いことでしょう。

助けたい気持ちと同時に保護する大変さや、保護したあとの不安が拭えないようであれば、どのような対応をし、その野良猫を助けてあげられるのかを悩まれる方は多いはずです。

自分だけで解決できないからといって、怪我をした野良猫を見捨てるわけにはいきませんし、治療が終わった後にまた元の場所にリターンすることもできませんよね。

保護するのが難しい場合には公的機関に連絡をするべきですし、自らの力で保護が可能であれば、そのまま捕獲をして動物病院に連れていくことが一番です。

治療費の問題などもありますが、それらも踏まえて動物病院の先生に相談するようにし、目の前の命を助けるためにも、自分にできることを精一杯努めるようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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