1.猫がウインクする意味は?
3.片目と両目のウインクの意味は違うの?
3-1.片目でウインクをする
3-2.両目でウインクをする
猫がウインクする意味は?
どちらか片方の目を意図的に瞑って開き、相手に合図を送る仕草を「ウインク(Wink)」と呼びますが、非言語コミュニケーションとして使われることが多いですよね。
日本では異性への好意を示す合図として使われることもありますが、基本的なコミュニケーションの中では、ウインクを使用する機会はほとんどありません。
海外ではちょっとした挨拶や、言葉にするまでもない気持ちを伝えるために使われており、気軽なコミュニケーションの一環であることがうかがえますよね。
このようなことからも、意図しないタイミングでウインクをされれば、「ドキッ!」としてしまう日本人の方は多いと思いますが、猫がウインクをしてきた場合はどうでしょうか。
猫はアイコンタクトを用いて気持ちを表現することが多く、ウインクをしてくるときにも何かしらの真意が込められていると考えられます。
一般的に猫がアイコンタクトをするときは、以下のような気持ちのときが多いようです。
●親愛の気持ちを表現している
●敵意がないことを伝えている
●安心している
●返事をしている
信頼関係の築けている飼い主さんに対して、愛猫がウインクをしてくれるときは、これらの感情を抱いているときが多く、好意的な意味合いが強いと言えるでしょう。
ウインクとまばたきの違い
基本的にウインクは片目で行う仕草となりますが、猫の場合は片目のときもあれば、両目を瞑ってアイコンタクトをしてくれることがあります。
正確には両目を瞑って開く動作は「ブリンク(Blink)」と呼ばれますが、どちらにもまばたきの意味を持つため、猫の場合は意図的に目を瞑っていることもあり、両目でもウインクをしてくれていると思っても問題ありません。
大きな違いとしてウインクは意図的に行う仕草なのに対し、まばたきは目の乾きや目の違和感を拭うための行為(生理現象)となります。
そのため、猫がウインクをしているときは、何かしらの感情を伝えるためにウインクをしているのか、そうでないのかを見分ける必要がありますが、その気持ちが汲み取れるようになれば、さらなる信頼関係が築けることでしょう。
片目と両目のウインクの意味は違うの?
ウインクとまばたきの違いは分かりましたが、猫が片目でウインクをするときと、両目でウインクをするときには、それぞれ意味合いが違うのかも気になるところですよね。
猫ちゃんが片目と両目でウインクをするときには、それぞれどのような意味が込められているのでしょうか。
◆片目でウインクをする
飼い主さんに片目でウインクをしてくるときは、親愛の意味合いが強いことが考えられますが、基本的には眠いときが多く、飼い主さんにアイコンタクトをしたいけれど眠気におそわれ、上手に両目が開けない場合が多いようです。
飼い主さんに何か話しかけられれば無視ができずに、必死にウインクで返そうとしてくれているとしたら、とても健気で愛らしいですよね。
お返事がしたくてもできない状況とも言えますし、面倒そうに片目を開けてウインクをしてくるときは、どうにか飼い主さんの気持ちに応えてくれようとしている証拠でもあります。
そのほかには、目にゴミや被毛が入ってしまって痛みを感じている場合や、病気が関係している場合もあるため、親愛の表現かそうでないかの見極めが大切と言えるでしょう。
◆両目でウインクをする
猫が両目でウインクをするときは、片目でウインクをするときよりも、親愛の意味合いが強いと考えられています。
警戒心の強い猫は相手に敵意を感じると、攻撃されないように目を逸らさず見つめ続けるため、両目でウインクをしてくれるようであれば、相手を信頼している証と言えますよね。
また、ゆっくりと両目でウインクをしてくれるときは、リラックスしている状態のときが多く、目を閉じて無視をしているわけではないため、無理に構おうとはせずゆっくりさせてあげることが一番です。
リラックスしているときはアイコンタクトだけでなく、耳やしっぽでも感情を示していることがあるため、そのような部位にも注目して愛猫の気持ちを読み取ってあげましょう。
猫がウインクをしたらウインク仕返すと仲良くなれる?
猫がウインクを好意的な意味合いでしているのであれば、飼い主さんがウインクをし返すことによって、さらに仲が深まっていくのかも気になりますよね。
愛猫が愛情表現としてウインクをしてくれるようでしたら、是非飼い主さんもウインクをし返してあげてください。
相手の動作をあえて真似ることを「ミラーリング効果」と呼びますが、同じ行動を意識的にすることによって、相手に好感を持ってもらえるようになります。
この同調効果は猫にも有効となり、愛猫がゆっくりとウインクをしてくれたときは、しっかりと愛猫の目を見つめつつ、優しいウインクを返してあげましょう。
猫がウインクする時は病気の可能性もある?
愛猫が意図的な感情でウインクをしてくるようであれば問題ありませんが、目に違和感を覚えてウインクをしている場合には注意が必要となります。
片目や両目に限らずウインクが頻繁だと感じた際には、目に関わる病気を患っている可能性も否めません。
親愛の意味合いではなく目の疾患が関係している場合には、どのような病気を発症している可能性が高いのでしょうか。
◆結膜炎
猫の目の病気でもっとも多いと言われているのが、「結膜炎(けつまくえん)」となります。
猫風邪の原因となる細菌やウイルスによって発症するため、風邪と同じような症状が出ることが一般的となるようです。
病原体の感染による刺激やアレルギーなどによって結膜が充血し、涙量が増えて目ヤニが出たり浮腫(むく)んだりといった症状が見られます。
片目だけでなく両目に発症することも多いため、ウインク以外の症状が見られるようであれば、早急に動物病院を受診するようにしましょう。
📌【おすすめ記事】【獣医師監修】猫の結膜炎の原因、症状、治療法は?予防できる?
◆角膜炎
猫の黒目(瞳孔)を覆っている部分となる角膜に、炎症が起きる病気を「角膜炎(かくまくえん)」と呼びます。
外傷や感染症だけでなく、結膜炎から派生した場合や別の眼科疾患により、強い炎症が引き起こされることがあるため、強い痛みをともないつつさまざまな症状が見られるようです。
角膜に強く症状が現れた場合には、角膜自体の透明さが失われ、白く濁ったような状態になることも知られています。
愛猫がウインクをしつつ、前足で目をこするような仕草をしているときは、何かしらの違和感を覚えている証拠となり、そのまま放置してしまえば失明のリスクもあるため、様子を見るようなことはせず、動物病院を受診するようにしてください。
📌【おすすめ記事】【獣医師監修】猫の角膜炎がどんな病気か知りたい!予防をして美しい瞳を守ろう!
◆眼瞼炎
放っておくと慢性化する恐れのある病気の中には、「眼瞼炎(がんけんえん)」と呼ばれるものがあります。
眼瞼炎とは瞼(まぶた)に炎症が起きる病気となりますが、片目あるいは両目に発生し、充血や腫れといった症状が現れるようです。
放っておけば慢性化する可能性が高く、涙量が増えることによって瞼の縁にかさぶたができるようになり、瞼の上下が塞がって何も見えなくなってしまうといった状態に陥ってしまいます。
原因によって治療法は異なりますが、かゆみや痛みをともなう病気となるため、早期発見を心掛けて適切な治療を受けるようにしましょう。
まとめ
ウインクは相手に対して意図的に合図を送る仕草となり、そのようなアイコンタクトを愛猫がしてくれた際には、内心ドキッとしてしまう飼い主さんは多いはずです。
そもそも海外ではウインクといった仕草は日常的に使われていますが、日本ではそこまでコミュニケーションの一環として浸透していないため、日常的にウインクをして意思表示している方は少ないことかと思います。
しかし、猫はウインクをして意思表示をすることがある通り、その気持ちを常に汲み取ってあげたいと考える方は多いはずです。
言葉を話せない分、アイコンタクトで気持ちを伝えてくれることは喜ばしいですが、ウインクは病気の可能性もあるため注意が必要です。
愛猫の表情を常日頃から観察しつつ、ウインクをされた際にはどんな気持ちが隠されているのかを察知して、その気持ちに応えられるような心掛けをしておいてはいかがでしょうか。
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