理由その1 猫ちゃんは自分が一番じゃなきゃ嫌!
猫ちゃんは、人間が考えているよりもずっと賢くてイタズラ好き。そして、常に自分が飼い主さんにとって一番の存在でありたいと考えています。飼い主さんが自分よりも夢中になっているものがある、と感じると、ちょっと邪魔しちゃおうというイタズラ心が芽生えるのです。猫ちゃんが飼い主さんの邪魔をしたら、それは「かまって!」「遊んで!」のサインといえます。
用事が終わったら、オモチャなどを使って猫ちゃんとたくさん遊んであげてください。用事が済めば遊びます、ということを辛抱強く伝えることが大切です。猫ちゃんはある意味、ワンちゃんよりも賢いので、「これ以上は邪魔しないほうが自分にとって結局は得」だと悟ると、足や手をひっかいてアピールはしますが、用事ができないほどに邪魔をするということはなくなります。
一番良くないのは、「キーボードを右手1本で叩きながら左手で適当に遊んであげる」ように、どっちつかずの対応です。賢い猫ちゃんは「用事をやめない上に、私を適当にあしらっている」とすぐにわかりますのでプライドが傷つき、ますますかまって攻撃がひどくなります。用事に集中して早く終わらせ、その後猫ちゃんとたっぷり遊んであげるようにしてください。ちなみに、デザイナーやライターなど、SOHOしながら猫ちゃんと暮らすペットオーナー様の中には「猫に催促されるから仕事がスピードアップした」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。
ただ、猫ちゃんには「常に自分にかまわれるのは苦手」「私には遊ぶ気がないのに誘ってこられるのはウザい」というワガママさもあります。常に猫ちゃん一色の生活ではなく、時々は猫ちゃんよりも優先する用事があることをアピールしておくくらいのほうが、猫ちゃんとはいい距離感で生活できるようです。
理由その2 一匹飼いだと大人になりきれず不安感から邪魔をすることも
「子猫のときはよく私の邪魔をしに来たけど、最近あまり来ないから寂しい」という声もよく聞かれます。これは、大人になった証拠なので安心してください。
野生でも家猫でも、子猫は親猫や兄弟猫を軽く引っ掻いたり甘噛みしたりしてちょっかいを出します。これは、「相手の反応を見てみたい」という好奇心はもちろんですが、「自分が置いていかれては困る」という本能的な不安感からでもあります。自分の存在をアピールして、移動のときに置き去りにされないようにしているわけです。親猫から狩りを、兄弟猫からほかの猫とのかかわり方を教わって自活できるようになった猫ちゃんは、「いざとなったら自分ひとりでも生きていける」という自信をもつのでこのような行動はあまりしなくなります。
ところが、「子猫のときから一匹飼い」している猫ちゃんは、親猫や兄弟猫から何も教わらずに成猫になってしまうことがあります。自活できないまま大人になってしまったので、子猫のときに本能的に抱いた不安感が払拭されることはありません。ゆえに、ペットオーナー様=親猫が自分以外の何かに夢中になっていると、不安感に襲われて邪魔をしてしまうのです。
この場合は、猫ちゃん同士の相性にもよりますが、もう一匹猫ちゃんを迎えて家族を増やしてあげると落ち着く場合があります。もっとも、猫ちゃん同士の相性が悪いと多大なストレスになってしまうので、新しい猫ちゃんを迎えるときには十分な注意が必要です。
理由その3 新聞紙が大好きな猫ちゃんもいます
「うちの猫は新聞紙に執着する」というペットオーナー様もよくいらっしゃいます。新聞紙の「ガサガサ」という音がネズミなどの小動物が隠れている落ち葉が揺れる音に似ているから、新聞紙のインクの匂いが好きだから、引っ掻くと破れるのが楽しいから、などいろいろな理由があります。新聞紙が大好きな猫ちゃんの場合は、もう読まない古新聞をオモチャとして与えてあげるのもいいでしょう。破れた新聞紙で部屋は散らかりますが、かわいい猫ちゃんのためですから我慢してください。新聞は、猫ちゃんがご飯を食べているときなど、何かほかのことに夢中になっているときに素早く読むようにしましょう。