ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとは
ウェルシュ・コーギーには、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンの2種類がいます。ペンブロークは尾が殆どなく、有っても生後1週間以内に断尾します。元々は、家畜に尻尾を踏まれないために牧羊犬として働く犬の尻尾を裁ち落していたことから始まったことなのですが、現在ではスタンダードに準じるために行われています。スタンダードとして定められているペンブロークの毛色は、レッド、セーブル、フォーン、ブラック&タンの単色か、これらの色にホワイトの斑が入ったものとなります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの歴史
ペンブロークとカーディガンはとても良く似た犬種であるため、近年までこの2犬種は1つのウェルシュ・コーギーとして認識されてきました。しかし、1973年にイギリスのケンネルクラブが、ウェールズのペンブロークシャーを起源とする犬をウェルシュ・コーギー・ペンブローク・とし、ウェールズのカーディガンシャーを起源とする犬をウェルシュ・コーギー・カーディガンとして品種を分けました。因みに、カーディガンの方がずっと古い犬種であることが分かっています。ペンブロークの歴史は1107年まで遡ることができます。当時のイギリス国王であったヘンリー1世の招きを受けたフラマン人の職人が、チャンネル諸島から海を渡ってウェールズのペンブロークシャーに移り住んできた時に連れてきた犬がペンブロークだと言われています。農耕のも長けていたフラマン人は、ペンブロークを牧羊犬として使っていたのですが、ウェールズに元々いたキャトルドッグと交わって、スピッツの持つ立った耳や尖った鼻を受け継いで現在の容姿になったと考えられています。もしくは、ペンブロークとスウェーディッシュ・ヴァルフントの間には多くの共通点があることから、10世紀頃、北欧の海賊が何らかの理由でウェールズ地方に持ち込んだ犬が、ペンブロークの起源だという説もあります。