猫も季語って知ってた?猫が登場する粋な俳句5選

2017.01.10

猫も季語って知ってた?猫が登場する粋な俳句5選

俳句には五七五の三句から始まり、季語を含むというルールがあることはご存知ですよね。そんな日本独特の俳句の世界にもたくさんの猫が登場していて、なんと驚くべきは「猫」が季語になっているのです!娯楽も情報も少なかった時代に、どのような猫が俳句で謳われていたのか調べてみましょう。

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なぜ「猫」が俳句の中で詠まれる?

猫が俳句の中で多く読まれる訳

昔から猫は人と共存し生きてきました。人からご飯をもらう代わりに、人が大切に保管している穀物を食べてしまうネズミを退治するという、双方の利害関係が一致した特別なパートナーでした。
しかし、猫の性格はアマノジャクで、人にご飯をもらう時ばかりはべったり甘えてみせ、お腹が満足するととたんに手のひらを返したように、ツンデレな態度をとります。
そして、かわいがっていた猫にも発情期が来てしまえば、見たくなかった野生の部分を嫌というほど見せつけられます。

そんな猫のギャップが、俳句に活用されやすかったのです。


季語として使われる「猫」の意味は?

猫が季語

猫は春先に発情期を迎え、まるで人間の赤ちゃんのような声で相手にアピールしています。メスを求め、春先の夜でも昼間でもあちらこちらで、オス同士まさに生死をかけた戦いをしています。
その鳴き声を受けて、相手を思い恋い焦がれ、恋愛という狂態を演じているような様を俳句の中では「猫」で表現しているのです。

「猫」という一文字ではなく、「恋猫」や「猫の恋」とわかりやすく表現されているものもあります。


松尾芭蕉が詠む猫の俳句

「俳句」といわれて、真っ先に思い浮かべる詩人と言えば「松尾芭蕉」ではないでしょうか。そんな松尾芭蕉の俳句の中にも猫が登場してくるのです。
いくつかご紹介します。

『麦飯にやつるる恋か猫の妻』

これはひなびた田舎のメス猫の話です。
普段、麦飯しか食べさせてもらっていないので、痩せてしまっているメス猫ですが、恋の季節ともなれば、痩せているのに食欲を失い、なお一層恋にまい進してしまう、という猫の健気さを冷かしている俳句です。

『猫の妻へついの崩れより通りけり』

ある男が女の元へ通うときに、門を通らず築地の破れから通ったという話を聞いた芭蕉が、主人公を「猫の妻」に置き換え、破れ築地を「へっつい」に変え、こっけいな様を笑っている句です。
へっつい(竈)とは昔の台所のかまどの事を指します。


小林一茶が詠む猫の俳句

松尾芭蕉より100年ほど後に活躍している小林一茶は生涯2万句を超える俳句を残しました。その中で猫の句は340句もあるのです。
いくつかご紹介します。

『団栗(どんぐり)とはねつくらする子猫かな』

どんぐりと遊んでいる子猫があまりにも幸せに見え、いつまでもこの幸せが続いていけば良いなと一茶の優しいまなざしで子猫を見つめている句です。

『鳴く猫に赤ん目をして手毬かな』

赤ん目とはアッカンベーのようなしぐさを表しているようです。
新年に子供たちが手毬をしているそばで、籠に入っている子猫が遊んでとニャーニャー泣いているのですが、子供たちは手毬に夢中で赤ん目を猫に向けている。そんな子猫と子供たちの可愛らしいやりとりを謳っている句です。

『猫の子のちょいとおさえる木の葉かな』

子猫が舞い落ちてきた木の葉をチョコンと押さえる可愛いしぐさを愛おしく思い謳った句。
子猫の愛くるしさは昔も今も変わらない情景なのです。
今はすぐにスマホで動画や写真を撮っておきますが、昔はその一瞬を俳句の中で表現したのですね。素晴らしい感性です。


まとめ

いかがでしたか。

松尾芭蕉や小林一茶などの名前は有名ですが、そんな歴史的な詩人も猫の俳句をこんなに謳っていたとは知りませんでした。
俳句の中に出てくる猫はどれも自由奔放に生きていて、昔も今もずっと変わらない生活をしているということがわかり、猫のたくましさが俳句から伝わってきますね。


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nanatsu

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猫は子供の頃からずっと一緒で、大人になった今でも猫を4匹飼っております。保護猫活動のお手伝いもしておりますので、一日が猫に始まり猫で終わるという生活になりつつある今日この頃です。

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