1.アメリカンショートヘアの特徴
1-1.メイフラワー号に乗ってアメリカにやってきた!
1-2.筋肉質でハンターらしい体つき
1-3.様々な毛色をもつアメリカンショートヘア
3.アメリカンショートヘアの性格
3-1.人懐っこく、穏やか
3-2.抱っこは少し苦手
3-3.活発で運動好き
4.アメリカンショートヘアのかかりやすい病気
4-1.肥大型心筋症
4-2.下部尿路疾患
4-3.ごはん・トイレなどの健康管理はしっかりと!
4-4.愛猫と長く一緒にいるために
【掲載:2017.04.20 更新:2022.07.14】
アメリカンショートヘアの特徴
◆メイフラワー号に乗ってアメリカにやってきた!
今からおよそ400年前の1620年にピューリタンがイギリスからアメリカに渡る際、メイフラワー号に乗船し同行した短毛の猫(ブリティッシュショートヘア)がアメリカンショートヘアの起源といわれています。
その際、アメリカンショートヘアはペット用ではなく、ネズミやヘビなどの害虫を駆除するために選ばれたという話があります。別名「ワーキングキャット(働く猫)」とも呼ばれており、今ではアメリカでは「マウサー(ネズミを捕獲する)」と呼ばれています。
野性的な性格であったため、アメリカに渡った当初は穀物を荒らすネズミ退治の役割で大活躍しました。
その後アメリカの農業が大規模化し、穀物管理の技術が発展すると猫たちはその役目を失いましたが、特徴的な銀灰色のタビーに魅せられた愛好家によって交配・育種されていきました。
◆筋肉質でハンターらしい体つき
アメリカンショートヘアの外見は、足や尻尾がやや長く、胴体の短いセミコビータイプなのが特徴です。肩幅や腰幅は広く、ガッシリとした骨格をもっていて、前足と後足は丸みがあります。
丸くて大きな目としっかりとしたあごをもっていて、顔の額には「M」模様があり、目尻からまっすぐに伸びた濃いラインも特徴です。
アメリカンショートヘアは体重3kgほどから、大きい個体では6kgかそれ以上になるでしょう。一般的にオスはメスよりも大きく成長します。
◆様々な毛色をもつアメリカンショートヘア
毛色は、銀色の地色に濃い黒の縞模様がシルバー・クラシックタビーと呼ばれていて、もっとも人気のあるカラーになります。他には、茶色の毛色に黒い縞模様のブラウン・クラシックタビー、薄い茶色に濃い茶の縞模様のレッド・タビー、下地が淡いクリーム色で濃い色の縞模様のクリーム・タビーも有名です。
基本的には、全ての毛色が認められており、ベースカラーと班の組み合わせは様々です。キャットショーなどでは、単色の毛色も見られることがあります。
バリエーション豊かな毛色もアメリカンショートヘアの魅力のひとつです。
また、この被毛は寒さや湿気、表皮負傷から体を保護するために硬い毛になっています。
換毛期には非常に多くの抜け毛が出るため、適度なブラッシングを欠かさないでください。
アメリカンショートヘアの性格
◆人懐っこく、穏やか
アメリカンショートヘアは、人見知りをしなく、とても人懐っこい性格を持つ猫の品種です。遊ぶのが大好きで、人に慣れるのがとても早いです。
穏やかな性格でもあり、弱い者には優しく、犬などの他の動物とも仲良くできます。争いを好まない性格なので多頭飼いに適しています。赤ちゃんがいる家庭でも安心して飼うことができます。あまり人見知りしない性格なのも飼いやすくて人気の理由の1つです。
◆抱っこは少し苦手
人懐っこい性格ですが、抱っこされるのは大変嫌がります。もともとは草原にいた猫の品種なので、地面から離れるのに抵抗があるという本能がまだ残っているのか、高く持ち上げられることが嫌いなようです。触れ合いたい時は、飼い主さんは地面に座って膝の上で撫でてあげるといいでしょう。
◆活発で運動好き
アメリカンショートヘアはとても活発で運動が好きな猫の品種です。運動不足になるとストレスが溜まってしまったり、太りやすくなりやすいため注意してあげてください。肥満はいろいろな病気の原因となるので、十分に運動ができるようにキャットタワーなどを置いてあげましょう。
アメリカンショートヘアは、本来はネズミ捕りを目的として飼われていたので、今でも狩りが得意な猫の品種です。獲物を狙う感覚が強く残っているようで、自分の視界に入ったものは手当たり次第に向かっていきます。猫じゃらしなどのおもちゃで遊んであげると大変喜びます。
猫とたくさん遊びたいと思っている飼い主さんには、アメリカンショートヘアのような性格の猫をおすすめします。
アメリカンショートヘアのかかりやすい病気
◆肥大型心筋症
遺伝性で発症するといわれており、心筋が厚くなり、心臓の収縮がうまくいかずに血液が滞留してしまう病気です。
肥大型心筋症は猫の心筋症の中で一番多くみられ、血液が心臓に滞留して気管を圧迫することによる咳や息切れなどが初期症状として挙げられます。
この病気の怖いところは、無症状でもどんどん進行してしまい、血栓症によってある日突然歩けなくなったまま息を引き取る…というケースもある病気への気付きにくさです。
発症する年齢も比較的若い5~7歳が最も多いため、若くても定期的な健康診断をしっかり受け、可能であれば心蔵のエコー検査やレントゲン検査をするなど初期に気付くことが大切です。
肥大型心筋症の治療は対症療法となるため完治させることはできませんが、適切な対処を行えば十分に進行を遅らせることができます。
◆下部尿路疾患
アメリカンショートヘアだけではなく猫全般がかかりやすい病気として、尿路結石や腎臓病など下部尿路に関する病気が挙げられます。
猫の祖先は砂漠で生きていたリビアヤマネコという種で、砂漠で生活するために少量の水で生きられるよう進化をしてきました。
その名残で猫は今でも水を多く摂る習慣がついていない場合が多く、おしっこが濃くなり結石になったり、腎臓に負担がかかり腎臓病を起こしたりすることが多いです。
水を飲める場所を増やしたり、自動給水器を設置したりとたくさん水を飲んでくれるよう工夫してあげましょう。
◆ごはん・トイレなどの健康管理はしっかりと!
アメリカンショートヘアを太らせないためには運動だけでなく食事の管理も大切です。
おやつは与えすぎないようにして、一日の給餌量を守ってフードを与えましょう。現在はアメリカンショートヘア用に栄養バランスが計算された専用フードも発売されています。
病気にならないためにも、食事の管理はしっかりと行いましょう。
また、同時に排泄物のチェックも欠かさないようにしてください。体のどこかに不調があるとき、うんちやおしっこにも変化があることが多いです。
こまめにトイレを掃除して清潔を保ち、排泄物に異変がないかどうか確認しましょう。
◆愛猫と長く一緒にいるために
家族に迎えた愛猫とは、できるだけ長く一緒にいたいと思いますよね。
残念ながら猫の寿命は人間よりずっと短いのでいつかお別れがきてしまいますが、食事や体重の管理、定期検診などを行うことで病気にかかりにくく、万が一かかってしまってもすぐに処置ができる環境であることが大事です。
猫ちゃんはおうちが大好きな子が多いためなかなか外に連れていくことは難しいと思いますが、年に一度はワクチンや健康診断に連れていき、獣医さんに健康状態をチェックしてもらうようにしましょう。
最後に…
アメリカンショートヘアは、とても賢いのでしつけをしやすい猫ともいわれています。短毛なのでブラッシングは週に2回ぐらいで飼い主さんもお手入れしやすいです。性格はとても人懐っこく、遊ぶことが大好きな猫です。
初めて猫を飼う人や猫とたくさん遊びたい飼い主さんはアメリカンショートヘアがおすすめです。
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