猫が「うーっ」と唸るのはなぜ?威嚇?恐怖?病気の可能性も…

2017.12.17

猫が「うーっ」と唸るのはなぜ?威嚇?恐怖?病気の可能性も…

我が家は多頭飼いなので、毎日のように猫たちがじゃれ合い、その延長で喧嘩モードに突入します。時には「うーっ」と唸る威嚇行為から喧嘩に発展することも。もちろん、野良猫同士の喧嘩のような本気の喧嘩ではないので怪我をすることはありませんが、その場面に出くわすと飼い主である私もタジタジしてしまう迫力です。猫は様々な声音で鳴いて自分の感情を表現します。猫が大声で鳴く時、どんな気持ちでいるのでしょうか?病気の可能性についてもご紹介します。

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こんな声で猫が唸る!その理由は?

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– 1. 威嚇 –

◆激しく大きな声で「ワァーーー」

猫が散歩をしている時に、ばったりと見知らぬ猫に出会ってしまった時。「ワァーーー、ワァーーー」と激しい唸り合い、鳴き合いの応酬が始まります。お互いどんどん声のトーンが上がってきて、体も尾も大きく膨らませ、一歩も譲らないぞ!という気迫が伝わってきます。耳は寝かせ、口は裂けそうになるまで開いてうーっと唸り、体全体を大きく膨らませています。

こんなときの猫は「やってやる!」という気持ちと「誰か止めて〜」という気持ちが半々なのです。

◆息を吐き出すように「ハーーー!」

反発しあう猫同士が外で出会うとこのような威嚇が始まります。また、飼い主さんが猫の大嫌いなこと、例えばシャンプーをしようとした時もうーっと唸り、威嚇します。顔は般若の面のようになり、威嚇のポーズをとります。

猫は自分の身を守るために、度々このような威嚇の行動をとるのです。

◆蛇の声の様な「シャーー、シャーー!」

自分の縄張りを侵されることを嫌う猫は、自分のテリトリーに侵入者を発見すると、息を吐く様な鋭い声で威嚇します。耳を横に倒し、体全体を膨らませ、歯をむき出しにしています。

ですが、そんな様相とは裏腹にそれほど切羽詰っているわけではなく、相手の出方を見る余裕もあり、即ケンカになる状態ではありません。

◆弱めの音量で「シャー!」

不快なことをされた時、例えばくつろいでいる猫を小さな子供にベタベタと触られた時など、一発かますように、短く威嚇します。

これは、せっかくのんびりしていたのに邪魔しないで!と怒っているのです。嫌なことをされてとても不快な気持ちの表れです。香箱座りの様な状態から顔だけを相手に向けてうーっと威嚇する猫の顔はまるで蛇の様な顔で、明らかに不機嫌そうです。

– 2. 怒り –

◆怒りからの「ヴァーーォ・・・・」

怒りに溢れながら唸る時は声をしゃがらせ、何度も何度も鳴き続けます。目はらんらんと光り、低い体勢でいつでも攻撃に入れる準備をしています。

これは、自分のテリトリーに他所猫が侵入してきた時など、「これ以上近づけば容赦しないよ!」と怒りを相手にぶつけているのです。子猫を守る母猫も、外敵に対して同じ様な鳴き方をします。しゃがれながらもハリのある声で、怒りの気持ちを相手に見せつけているのです。

◆喉の奥から絞り出すように「ヴ〜〜〜〜〜〜」

猫がこのような声で唸る時は一発触発の緊張状態にいる時です。威嚇の相手が猫の場合は、睨み合いを続けながら唸るように鳴き続けます。鼻にしわを寄せ、四肢を踏ん張るように立ち、全身の毛が逆立っています。

これは、睨み、唸り合いながら、猫同士どちらが強いか勝負しようと挑んでいるのです。取っ組み合い直前の睨み合いでは、唸るときの体制が低い猫の方が好戦的で、高い猫は防戦に回っています。

◆飼い主がしつこく構ったら「アォーン」

猫を長時間撫でていると、いきなり手をカプリと噛まれたりしませんか?猫は「いい加減にしろ」と怒っているのです。噛まれる前に猫はたくさんの警告をだしているはず。尻尾をブンブン振り、「アォーン」と、巻き舌気味の強めの声で威嚇していたはず。顔もしかめっ面になっていたのに、気がつかなかったのです。ごめんなさい。

– 3. 恐怖 –

◆叫ぶような「アォーーー!」

飼い主さんが病院に連れていくため、キャリーバックに猫を入れようとした時など、全力で拒否し、逃げようとしている時にきかれる鳴き声です。「来るな、やめろ!!」と恐怖でいっぱいの様子で、耳はイカ耳で毛が逆立っています。

猫は大きな対象物が苦手なので、前から迫れば猫はますます恐怖心でいっぱいになります。どうしても猫を捕まえなければいけない時は、低い姿勢で、おもちゃで気を引きながら捕まえて見ましょう。

◆低く、唸るように、何度も「アーオン、アーオン」

猫が大嫌いな病院につれてこられた時。キャリーバックの中で、あるいは診察台の上でこんな風に泣く時、猫は恐怖心が最高値に達しています。瞳孔は開き、イカ耳で口まで開いている時も。病院だけではなく、慣れない車に乗せられた時やシャンプーをされそうになった時など、嫌だ!という気持ちを隠しきれずに唸り、鳴いてしまうのです。

– 4. 夢中になって –

◆ご飯を食べながら「アウアウアウアウ」

ご飯を食べていて、美味しくて大満足な猫は「アウアウ」と思わずもれてしまった様に唸ることがあります。お腹が空いていたところに大好物の食事が食べられたときの幸福感!「うまいうまいうまいー」と、大満足の唸り声です。

こんな時に猫の体を触ったりすると、邪魔するなとばかりに、うーっと唸られますよ。

◆取られてたまるかと「ウウウゥゥゥーー」

猫とおもちゃで遊んでいたら、すっかり夢中になった猫がいつまでもおもちゃを抱え込んで離しません。それどころか、取られまいと飼い主さんにうーっと唸る始末…。すっかり狩猟本能が刺激された猫にとって、おもちゃは大事な獲物。取られまい、と必死なのです。


こんな唸り声、行動は病気の可能性も…

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体のどこかに痛みがあったり、体調が良くないとき、猫は飼い主さんに触られたり抱き上げられたりするとき、うーっと唸ることがあります。
また、トイレの最中に辛そうな唸り声を出すこともあります。一点を見つめて吠える方に鳴いたり、唸りながら走り回る場合もあります。

猫がそんな行動を見せる時は、何か病気に罹っている可能性が疑われます。

– 猫の特発性膀胱炎 –

特発性膀胱炎とは、体内で作られた尿を一時的に溜めておく膀胱に炎症が起こる病気です。

【原因】

特発性膀胱炎の原因はよくわかっておらず、神経系、副腎、膀胱、環境因子など複数の要因が複雑に絡み合って発症しているものと推測されています。中でもストレスは特発性膀胱炎の関連性があるとされ、ストレスを感じやすい猫ほどこの病気に罹りやすい傾向があります。

【症状】

特発性膀胱炎に以下の様な症状が認められます。

・おしっこをするときに痛がって唸る様に鳴く
・おしっこの回数が増える
・おしっこをしようとするが、出ない
・血尿
・トイレ以外のところで粗相をする
・お尻を気にしてしきりに舐める

これらの症状がある様なら、獣医師の診察を受けましょう。

【対処】

治療は主に対症療法になります。抗生剤や鎮痛剤のほかストレス対策のための薬も商法されます。

特発性膀胱炎はストレスによって誘発されることが多い病気なので、家庭でも猫にストレスがかからない様、トイレの数を増やすし常に清潔にする、水飲み場を増やす、フードの内容を見直す、などの工夫が必要です。

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– 猫の尿路結石 –

猫の尿路結石とは、膀胱から尿を排出するパイプの役割を担う尿道に結石が生じる病気です。

【原因】

猫の尿路結石の原因は、体内の他の場所でできた結石が尿道まで降りてきて詰まった、生まれつき冥道が狭い、食事内容が酸性あるいはアルカリ性に偏りすぎている、などが挙げられます。

【症状】

尿路結石には以下の様な症状がみられます。

・おしっこをする時に痛がって唸る様に鳴く
・おしっこの回数が増える
・おしっこの量が少ない、あるいはほとんど出ない
・血尿
・おしっこや猫砂にキラキラ光るものがある
・トイレにうずくまる
・足や腹部を触ると痛がる
・トイレ以外の場所で粗相をする

【対処】

治療法は薬を投与して結石を溶かす方法がとられますが、それができない場合は手術で結石を取り出すこともあります。

– 猫の甲状腺機能亢進症 –

猫の甲状腺機能亢進症とは、のどにある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの機能が過剰になった状態のことを言います。

【原因】

甲状腺の機能が暴走する原因は、甲状腺の過形成・肥大、甲状腺腫(甲状腺の細胞が腫瘍化して起こる、良性の腫瘍)、甲状腺癌(甲状腺の細胞が腫瘍化して起こる、悪性の腫瘍)などが挙げられます。

甲状腺機能亢進症を放置しておくと心臓や腎臓などの内臓に負担がかかり、結果的に死亡してしまうことになります。

【症状】

甲状腺機能亢進症には以下の様な症状があります。

・一点を見つめ、大声で鳴いたり唸ったりする
・痩せてきた
・食欲があまりない
・毛が抜ける
・下痢・嘔吐
・高齢なのに活動的に動き、食欲が旺盛
・水を多くのみ、おしっこをたくさん出す
・元気がない

【対処】

初期の頃は「なんだかよく食べてよく動いて元気だな~」と軽く捉えがちですが、たくさん食べているのに明らかに痩せてきたり、無意味に唸って走り回る、異常なくらいに元気、などの症状があれば獣医師さんに相談して血液検査を受けましょう。

甲状腺機能亢進症と診断されたら治療が開始されます。初期のうちに治療が始められたら、天寿を全うできることも十分可能です。

– 猫のてんかん –

猫のてんかんとは、脳内の神経に異常な興奮が起こり、体のコントロールを失ってしまう状態です。脳内の神経細胞が様々な原因で異常発火を起こし、無秩序に興奮が起こります。これが「てんかん発作」です。猫は痙攣したり昏倒したり、あちこちを走り回ったりしますが、発作が治まるとまるで何事も無かったかのように振舞います。

発作が30分以上続く場合や、24時間で3回以上起こる場合は「てんかん重積」と呼ばれ、通常のてんかんとは区別されます。中毒や脳の外傷など、早急な治療を要する可能性がありますので、発作が10分異常続く場合は速やかに獣医師さんに相談、診察を受けましょう。

【症状】

症状は以下の様なものが見られます。

・唸る
・四肢の硬直
・痙攣
・口から泡やよだれを出す
・失禁

【対処】

てんかんの発作が起こったら、飼い主さんは発作が治まるまで猫に触れない様にしましょう。猫の周囲に危険なものがないか、猫が高いところから転落しないか等を確認し、猫の安全を確保します。

次に発作の状況をよく観察します。

・発作を起こした時の猫の様子
・発作は部分的か、全身か
・発作中の猫の行動
・発作が起こっていた時間、回数
・発作が起こる前に何か変わった様子があったか

など、できるだけたくさんの情報を獣医師さんに伝える様にしましょう。可能であれば動画に収めて見てもらいましょう。

てんかんは自然治癒を目指さず、早めに治療を受ける様にすることが大切です。
治療は投薬が主流で、他の病気が要因の場合は、その病気の治療も行われます。しっかりと薬で管理されていれば健康な猫と変わりなく過ごせることができます。

●てんかんについての記事はコチラ

ウチの猫がてんかんになった話 ①~発症までのそらさん~

我が家には現在3匹の猫がいます。そらさん(雄、2歳ヶ月)、りんちゃん、すずちゃん(姉妹、1歳11ヶ月)。そらさんには兄弟猫のうみちゃんがいましたが、生後半年で虹の橋を渡ってしまいました。 そらさんにはてんかんの持病があります。毎日薬を服用して発作が起こらないようにコントロールしています。 今回はそらさんのてんかん発作の様子や治療経過の事を4回に分けて書かせていただきます。長くなりますが、お付き合いくださいませ。

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猫が唸る時の対処法は?

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◆野良猫に対して唸る時

猫がうーっと唸る時のほとんどは自分のテリトリーを侵されそうになった時。完全室内飼いであるなら、外に出てしまわない様に気をつけて、あとは様子を見ていましょう。ライバルが消えたら落ち着くはずです。

◆お世話を嫌がる時

嫌なことをされたくなくて、うーっと唸ることもありますが、爪切りやブラッシングなど、嫌なことは大抵、猫にとって必要なこと。飼い主さんは怪我をしない様に手袋や長袖で防御し、おもちゃやおやつで猫を懐柔しましょう。

◆おもちゃで遊んでいる時

おもちゃを取り上げられない様にと唸っている猫は放置しておきます。下手に手を出せばこちらが攻撃されてしまいますから。そのうちおもちゃに飽きたら冷静になるはずです。
普段とは明らかに異なる様子でうーっと唸る時は、しばらく猫の様子を観察して見ましょう。

◆多頭飼いの喧嘩の時

多頭飼いの場合は、猫同士の引っ込みがつかなくなって喧嘩に発展することがあります。そんな時は決して手は出さず、離れたところから膨らませた袋を大きな音を立てて割ってみたり、手を叩いたりして猫を驚かせ冷静にさせます。

万が一喧嘩に発展した時のために、猫が大きな怪我を負わない様に、猫の逃げ場所を作っておいたり、普段から爪の手入れをしておきましょう。

そして必要と感じられるのであれば、すぐに獣医師さんに相談しましょう。猫は体調不良をできるだけ隠し通そうとする動物です。明らかに異常が認められる頃には病気が進んでいるかもしれません。

●多頭飼いの喧嘩についての記事はコチラ

【猫の多頭飼い】喧嘩やストレスを防ぐために準備!相性の良い・悪い組み合わせは?

多頭飼いは慎重に考えて実行に移さないと、猫同士の相性が悪くて喧嘩になったり、ストレスをかけてしまうこともあるのです。猫の多頭飼いがうまくいくコツをまとめてみました。

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まとめ

猫がうーっと唸る理由には様々理由があります。その理由の文、猫の唸り声も微妙に違ってくることでしょう。
猫の鳴き方や唸り方と、その時の猫の行動や表情を観察していれば、今までよりもずっと猫の気持ちが理解できるかもしれませんね。そして猫の体調不良にも迅速に対応できるのではないでしょうか?

猫たちと意思疎通したいなー、と常々妄想している私ですが、これからは猫たちの鳴き声と表情を紐付けして観察していこうと思っています。



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そらにゃん

そらにゃん

猫が大好きなおばさんです。猫、いいですね! 我が家には「そら♂」「すず♀」「りん♀」のニャンズがいます。 ずっと犬を飼っていて猫暦はまだ二年そこそこと短いのですが、長年の願いだった猫との暮らしに今もウハウハ状態です。ニャンズのおかげで仕事や家事や寄る年波の疲れも吹っ飛びます。 病気がちな「そら」のおかげで獣医さんと懇意になり、通院の度に先生から様々な猫情報を教えていただいてます。 いかにニャンズを満足させられるか、猫じゃらしの振り方を日々研究中。 得意技は猫に錠剤を飲ませること。←ただし「そら」限定!?

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