【獣医師監修】猫が突然死する原因5つ!フィラリアなどによる突然死を予防するには?

2019.11.13

【獣医師監修】猫が突然死する原因5つ!フィラリアなどによる突然死を予防するには?

猫がかかる病気の中には、突然死してしまうものもあります。大切な飼い猫が病気になるだけでもつらいことですが、突然死んでしまったとしたら、本当に悲しいものですよね。猫が突然死してしまう病気には、フィラリア、心臓発作、心筋梗塞と脳梗塞、アレルギーや中毒、感染症などがあります。猫の突然死はどのようにして防いだら良いのでしょうか。 猫が突然死してしまう原因となる病気について、また猫の突然死を予防するためには何をしたら良いのかについてご紹介します。

【目次】

猫が突然死する原因①フィラリア症

フィラリア

猫のフィラリア症とは、犬糸状虫=フィラリアと言う寄生虫が、心臓の主に肺動脈に寄生して起こる病気です。犬がかかる病気としてよく知られていますが、猫でもフィラリア症になります。

◆フィラリア症がアレルギー反応を起こすことも

フィラリア症の症状としては、下痢や嘔吐、食欲不振、寝ていることが増える、体重の減少などが見られます。
ただし、猫によっては、フィラリア症になっていても何の症状も現れないこともあります。

寄生したフィラリアは、猫の体内で肺動脈に到達した後、死んでしまいますが、この死んだフィラリアが肺動脈に詰まったり、ショックを起こしたりする場合があります。

そうすると、猫は突然呼吸困難に陥ったり、急激なアレルギー反応を起こしたりして、突然死してしまうこともあります。

◆フィラリア予防が大切

フィラリアは蚊を媒介にして猫に感染するので、蚊を駆除することが大切です。予防するためには、フィラリアの幼虫を駆除する薬を猫に定期的に投与することになります。

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猫もフィラリアに感染することが知られてきており、フィラリア対策をする飼い主が増えてきています。フィラリア症は、犬糸状虫(フィラリア)と呼ばれる寄生虫が心臓に寄生して起こる病気です。
フィラリアはどのようなもので、予防はどのようにしたら良いのでしょうか?

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猫が突然死する原因②心臓発作

心臓発作という病名はありませんが、心臓の病気が原因で突然死する場合を心臓発作と言っている場合が多いと言えます。病気としては、猫の心筋症が考えられます。

◆猫に多いのは「肥大型心筋症」

心筋症は症状によって3つに分けられ、肥大型、拡張型、拘束型があります。特に猫に多いのは「肥大型心筋症」で、心臓の筋肉が厚くなっていく病気です。

症状としては食欲不振、元気がなくなる、後ろ足が麻痺するなどがありますが、猫によっては目立った症状がでない場合もあります。また、運動するのを嫌がり、チアノーゼになって歯茎の色が青や白っぽくなったりします。

心臓内に血の固まりができやすくなって、血栓が心臓から動脈に流れ出して血管に詰まる「血栓塞栓症」になることがあり、そうなると、突然下半身などに麻痺が起こることがあります。

さらに、血液がうまく全身に送られなくなると、血液が肺の中に溜まることで、肺水腫を引き起こすことがあり、呼吸困難になって突然死してしまうこともあります。

◆ストレスのかからない健康的な生活を

心臓発作をひきおこす心筋症の原因は、起きやすい猫種がある、遺伝的なものであるなどが考えられますが、実際にはよくわからない場合が多いと言われます。

そのため、猫のストレスを減らして無駄に心拍数が高い状態が続かないようにし、猫に必要な栄養素を十分に摂れる食生活をさせることが予防につながります。


猫が突然死する原因③心筋梗塞、脳梗塞

心筋梗塞,脳梗塞

◆心筋梗塞

心筋梗塞とは、心疾患のひとつで、動脈硬化が進み、冠動脈に閉塞や狭窄などが起きることで、流れる血液の量が下がって心筋に血液が完全に行かなくなり、心筋が壊死してしまった状態です。心筋梗塞を心臓発作と表現する場合もあります。

心筋梗塞の症状として、元気がなくなる、食欲不振、呼吸が荒くなるなどがありますが、悪化するまで症状が出ないことも多くあります。最悪の場合には意識不明になり、突然死することもあります。

◆脳梗塞

脳梗塞とは、脳の血管が細くなったり、血管に血の固まりが詰まったりすることで、脳に酸素や栄養が送られなくなるために、脳の細胞が壊死して色々な障害が出る病気です。

症状としては、体がうまく動かせなくなる、意識がなくなる、痙攣を起こす、嘔吐するなどがあり、突然死することもあります。

◆肥満や加齢が原因になることも

どちらも血管が詰まることで起こると言えますが、はっきりとした原因はわかっていません。
肥満や加齢、ストレスや基礎疾患が関係していると言われていますので、予防するには健康的な生活をさせる必要があります。


猫が突然死する原因④アレルギー、中毒

ある特定の物質に対して免疫抗体が過剰に反応してしまい、その免疫反応が激しすぎるために、体に害を及ぼしてしまう状態をアレルギーと言います。

◆食物アレルギーなどによるアナフィラキシーショック

食物アレルギーでは、食べたものに対してアレルギー反応を起こすということになります。また、食べなくても、特定の物の匂いを嗅いだり舐めたりすることでも、アレルギーが起こる場合があります。

猫の食品によるアレルギーの原因となるものは、牛肉・豚肉・鶏肉、魚、卵黄、トウモロコシ、牛乳などがあげられます。もちろん猫によってどの食品にアレルギーを起こすかは異なりますし、予防するにはアレルギーの原因を突き止める必要があります。
他には、ワクチン接種や蜂に刺されることでも、アレルギーを起こすことがあります。

症状としては、嘔吐や下痢、皮膚に異常が現れるなどがありますが、急激に血圧が下がり意識がなくなって、突然死する場合もまれにあります。アレルギーが発症後、短時間に症状が全身に現れることを「アナフィラキシーショック」と言い、猫の突然死の原因になります。

◆食品や植物、薬品などによる中毒

猫が中毒を起こすものは、食品や植物、薬品など様々なものがあげられます。

症状としては、嘔吐や下痢、よだれが出たる、痙攣を起こすなどがありますが、猫が摂取したものによっては、昏睡に陥ったり失禁したり、突然死することもあります。

猫が中毒を起こす食品は、玉ねぎや長ネギやニラ、チョコレート、ハムやソーセージなどの加工品、貝やエビ、イカやタコなど、牛乳、アルコール、アボカドや梅や桃など、これ以外にも様々なものがあります。

食品以外では、人間の薬やタバコ、台所やお風呂などに使う洗剤、殺虫剤、またアロマオイルや香水や芳香剤などにも猫は中毒を起こします。特にアロマオイルでは、匂いを嗅いだり少し舐めたりしただけでも、猫によっては急性中毒症状を起こし、場合によっては突然死してしまうこともあります。

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猫が突然死する原因⑤感染症

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猫パルボウイルス感染症は、「猫伝染性腸炎」「猫汎白血球減少症」とも言われ、猫パルボウイルスに感染したことで発症します。成猫が感染した時には、多くの場合には無症状ですが、急性腸炎や白血球の減少の症状が現れることもあります。

症状が出た場合、治療が遅れることで細菌の二次感染により敗血症を起こして、死亡することがあります。

子猫が猫パルボウイルスに感染すると、数日間の潜伏期間の後で、発熱、食欲不振、高熱、さらに激しい嘔吐や下痢になります。さらに急性腸炎になり神経症状が出れば、突然死することもあります。


猫の突然死を防ぐためには?

絨毯に顔を埋める猫

猫の突然死を防ぐための方法は、次のことが挙げられます。

◆定期的にワクチンを受ける

ワクチンを受けることで、フィラリアや感染症など、予防できる病気があります。猫を飼うことになったら、早めに動物病院で健康診断を受け、必要なワクチンを打ってもらいましょう。

フィラリアは、蚊を駆除することも予防につながりますが、予防薬を定期的に摂取することで予防ができます。獣医さんに相談してフィラリアの定期的な薬を処方してもらうと良いでしょう。

また、室内で飼っている猫でも、飼い主さんが外出することでウイルスを持ち込むこともありますし、病院に行くために外に出たりすることもあるので、外から感染する病気やウイルスを完全に防げるわけではありません。

ワクチン接種を定期的に受けて、感染症や病気をできるかぎり予防しましょう。

ただし、ワクチン摂取でも副作用のおそれはあるので、獣医さんに説明してもらって納得した上で受けさせるようにしてください。

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◆室内飼いをする

室内飼いをすることで、感染症になったり、他の猫から病気をもらったり、虫に刺されたりする可能性が減ります。危険な目に会うことも減りますので、猫の健康状態も悪くなりにくいと考えられます。

また、猫に異常があった時や、突然体調が悪くなった時に、外に出ていると家に戻って来られない場合もありますが、室内にいればそのようなことはなくなります。

◆健康診断を受ける

普段から、動物病院で健康診断を受けさせ、猫の体調を診てもらうようにしましょう。
少しでもいつもと違う様子や仕草が見られた場合にも、動物病院で診てもらうことで、病気にかかっていても早期発見できれば、突然死が防げる場合があります。

ワクチンや普段の生活で予防できない病気には、早期発見するか、病気の兆候が見られる時に対処することで、突然死にならないようにすることができます。

早めに健康診断を受けることで、遺伝的に持った疾患に気づくことができれば、発症前に対処したり、発症を遅らせたりできる可能性もあります。

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◆健康的な生活をさせる

猫には、普段から適切なフードを与え、運動を適度にさせて、肥満にならないような健康的な生活をさせましょう。

おやつの与えすぎや、せまいところでの生活、ストレスをかけるような生活は、猫にとってよくありません。
子猫や老猫など、病気や体調変化に弱い猫と暮らしている場合には特に、暑さや寒さにも気をつけて、突然死にいたる状態になるのを防ぎましょう。

また、人間と生活することで、猫がアレルギーになったり、中毒を起こしたりして、突然死してしまう可能性もあります。
食べ物はもちろん、薬品や嗜好品など、猫の体に良くないものを生活に持ち込まないように、また猫に接触させないように気をつけましょう。

◆猫の変化に気づく

猫が突然死する場合には、突然といっても、多くの場合にはわずかに兆候があります。
例えば、猫の元気がない、咳をしている、歩き方がおかしい、食欲がなさそう、トイレを失敗した、水をいつもより飲むようになったなどといったことです。

猫のわずかな体調変化を見逃さず、病院に連れて行くことができれば、突然死の兆しに気づいて、防ぐことができる可能性もあります。


猫の突然死と予防についてのまとめ

横になっている白黒猫

猫の突然死は恐ろしいものですが、全く予防する手段がないというわけではありません。特にフィラリアは、猫では少ないとされていますが、突然死することもあり、診断が難しいので、予防することが大切になってきます。

また、どのような病気でも突然死には兆候が全くない、というわけではなく、いつもと違った様子が見られた時に、それが突然死の前触れであることもあります。

早期発見、早期治療で、突然死から逃れられる場合もあります。猫の異常に気づいてあげられて、突然死を予防できるのは飼い主さんだけです。必要なワクチンをうけさせるのはもちろん、普段から猫に健康的な生活をさせてあげるようにしてください。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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ねこちん

ねこちん

ひろった猫たち、トータル5匹と暮らしています。猫の写真を撮り、猫のイラストを描くのが好きです。

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