猫ブームはいつまで続く?ブームの陰で気を付けたい事

2019.02.16

猫ブームはいつまで続く?ブームの陰で気を付けたい事

近年の猫ブームで身近な存在になった猫。可愛くて飼いやすいので、ペットとしても大人気です。でも、ブームの裏には悲しい現実も…。命ある猫を育てるには、オーナーとしてきちんとした覚悟を持つことが大事です。

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そもそも猫ブームっていつから始まった?

猫ブーム

猫ブーム以前から猫のことが大好きな人にとっては、ずっと注目してきた猫がブームになっていると少し不思議なような面白いような感じがしますよね。

そもそも猫ブームと言われだしたのは、どんなことがきっかけだったのでしょう。

◆2010年代に大きな話題となったのが「たま駅長」

猫ブームの火付け役なのではと言われているのが、和歌山県紀の川市にある「和歌山電鐵貴志川線貴志駅」という駅の駅長に任命された“たま駅長”です。メスの可愛らしい三毛猫です。

駅長としての任務は、「客を呼び寄せること」。2007年に任命されてからは、徐々に乗客数が増加しました。「たま駅長が見たい」という理由だけで電車に乗ってくる人たちも増え、ついには写真集やDVDが発売。かなりの売れ行きでした。

まさに猫ブームの火付け役だったと言えるでしょう。

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働く猫の代表と言えば、「猫駅長」がいますね。一躍有名となった猫が和歌山県和歌山鉄道貴志駅の「たま」です。本来、猫はツンデレで自由な性格なのですが、きちんと駅長の仕事をこなし、今では猫の駅長さん目当てに駅に訪れる観光客でにぎわっています。
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◆CMやドラマ、ゲーム、猫グッズで注目されまくる猫

近年、猫を起用したCMやドラマが増えてきました。テレビ画面に猫が登場すると、思わず釘付けになっちゃいますよね。スマホのCMの猫が頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

「猫」が楽しく動いている様子を見ると、インパクトがあって「商品を買おうか」となりそうですね。

主人公が飼っている飼い猫という設定で、猫がドラマに出るパターンもありました。ひとときの「癒しタイム」にもなり、猫を見るため、毎週欠かさず見ていた人も多かったのではないでしょうか。

また、スマホで遊べる猫が主人公の「ねこあつめ」というゲームも猫ブームを語る上で欠かせない出来事。ダウンロード数がかなりあったのは言うまでもないですが、ニンテンドー3DSやプレイステーションなどゲーム機器で遊べるゲームにまで発展しています。

◆猫カフェ

今や、猫カフェは日本の文化としても世界中から注目されています。猫を飼っていなくても触れ合える場所として、「コーヒー好き」「猫好き」な人たちが集まっています。

◆2015年ころから使われだした「ネコノミクス」というワード

猫の駅長に始まり、「猫」が注目されてからは、猫ちゃんに関するグッズや猫カフェ、あらゆるところで経済効果が生まれています。

猫が経済を活性化させることを「ネコノミクス」と称してニュースで耳にするようになりました。2015年には、なんと2兆円超えの経済効果が生まれたのだとか!

猫ブームの前から猫好きだった人はもちろんですが、あらためて「猫って可愛い」と猫の魅力に気づかされた人も多かったでしょう。猫グッズが売られている商品棚を見ると思わず立ち止まって手に取る…そんな人もいたかもしれませんね。

◆ペットとして飼われるが増えた

猫ブームは、家庭の猫の飼育数にも影響を及ぼしました。

かつてはペットと言えば犬のほうが多かったものですが、日本ペットフード協会が発表している犬猫飼育実態調査によると、2013年くらいから犬の飼育数が減少していることが分かっています。

そんななか、猫は横ばいながらも、じわじわと飼育数が増加。「いつかは猫の飼育数のほうが逆転する」と言われだし、2017年の調査で、「犬の飼育数約892万頭、猫の飼育数は約952万頭」とついに上回ったことが発表されました。


どうして猫がこれほどまでブームになった?ペットとして猫が人気の理由

猫ブーム

メディアで猫の姿をしょっちゅう目にすると、「飼いたい」と思ってくる人が増えます。テレビだけでなく、家のなかで癒しの存在がいることは、毎日の活力にもなりますよね。

ペットと言えばかつては犬が定番でしたが、猫人気にスライドしてきたのはどんな理由からなのでしょうか。

◆犬と違って散歩がいらない

猫を飼育するときに、犬との大きな違いが「散歩がいらない」という点。

犬の場合、運動のためには散歩が必要。大型犬と言われるような大きな犬種にもなると、その体格をキープするために、一日に何度も散歩しなければなりません。
雨が降っても散歩しなければならず、「犬の散歩のために時間が取れない」という人は、ペットとして迎えるのは難しいものです。

そういった手間を考えると、猫の場合は完全室内飼いでも大丈夫。室内で運動できるスペースを用意してあげれば、猫ちゃんが自分で運動してくれます。

◆程よい距離感でお世話があまり面倒ではない

犬と猫では、そもそもの性質が違います。集団生活をしていた犬は、一緒に暮らせば飼い主さんをリーダーや仲間として認識します。「ごはんちょうだい」「一緒に遊んで」「どこに行くの」と構ってアピールが多いのが犬です。

それに比べて、孤独で生きていた猫は、「飼い主さんのことは好き…でも自由にさせて」というところがあります。トイレや食事など、最低限のしつけさえできれば、同じ空間にいながらも、適度な距離感を保ってくれます。

◆日本の住宅事情に合っている静かさ

犬と大きく違うのが「あまり鳴き声がしない」という点です。

個体差にもよりますが、犬は嬉しいときや怒ったとき、驚いたときなど、「ワンワンッ!」とかなり大きな声でよく鳴きます。しかも、飼い主さんとの距離が近いので、家のなかでバタバタと走り回ることも日常的。

犬種によって一概に言えませんが、集合住宅では飼うのが難しいこともあるでしょう。

一方の猫は、鳴き声といっても「ニャーニャー」と優しく響く程度。近所に鳴き声で迷惑をかけることも少なめです。それに、キャットタワーや家具の上を昇り降りする程度で、床でバタバタすることもあまりありません。

猫は集合住宅でも飼いやすく、日本の住宅事情にも受け入れやすいのではないでしょうか。

◆一人暮らしでも飼える

「散歩がいらない」「お世話もしやすい」という理由から、一人暮らしで猫を飼う人が増えています。

そもそも「孤独でも大丈夫」と、飼い主さんに依存しないところがあるため、留守番もそれほど苦になりません。日中仕事に行っている一人暮らしの人でも飼いやすいのかもしれませんね。

また、散歩がいらないので、体力のないシニア世代にも人気。「一人暮らしで新しい家族が欲しい」という人にも注目される動物です。

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猫ブームの背景にある悲しい現実…猫を飼うなら覚悟すべきこと

写真集や猫グッズ、猫カフェ、タレント猫など、猫のおかげで経済が活性化した猫ブーム。それに、ペットとして家族に迎えるために、実物の「猫」を購入する人も増え、それに伴いキャットフードやペットグッズの売り上げも好調でした。

しかし、猫と一緒に暮らしていくため、猫ブームの背景に隠れている厳しい現実も見逃せません。

◆目を背けたくなる現実とは…?

ネコノミクス効果で猫ちゃんが増えたここ数年。「猫好きな人が増えたのだから猫たちも幸せ?」と感じるかもしれません。家族として大事にされている猫たちは、とても幸せに生きているでしょう。

しかし、一方では殺処分の対象になる猫も増えている厳しい事実があります。

猫を迎えたなら、一生面倒を見るという覚悟が必要です。ただ、「猫がどんな生き物なのか」「猫のお世話はどうすればいいのか」など、猫を深く理解しないままに飼っている人もいます。「癒されるから」「見ていると可愛いから」という単純な理由だけで飼うのは残念なことです。

猫は、毎日を一生懸命生きていますが、飼い主さんを癒すためだけに生きているわけではありません。
そのため、「癒し」を求めて単純に飼い始める人は、「お世話が思ったよりも大変」「子猫から成猫に成長したから」「引っ越しで飼えなくなった」「老猫になって病気になった」など、人間側の勝手な事情で捨てたりするのだそうです。

行き場をなくした猫たちは、いわゆる「野生猫」になるか、保健所に引き取られるか…。譲渡などで、新たな飼い主さんが見つかることもありますが、環境になじむのは大変でしょう。新しい飼い主さんが見つからなければ、殺処分される結果になってしまいます。

殺処分される猫たちは、なんと年間数万頭もいるのだそうです。環境省が発表した平成29年度における、保健所の猫の引き取りと殺処分のデータでは、飼い主からの引き取り、所有者不明(野生猫)を合わせて約62,000頭。
そのなかから、譲渡されていく子を除くと、なんと殺処分数は約35,000頭です。

自治体ごとに「殺処分を減らそう」という試みがされているためから、年々殺処分される猫たちは減少傾向にはあります。しかし、「万」単位の猫ちゃん達が悲しい目にあっているのかと思うと心が苦しくなりますね。

この数字を減らすには、飼い猫として迎えるとき、飼い主さんとしての責任をあらためて自分自身に問うことが重要です。一人一人の飼い主さんの心構え、「どんな状況になっても手放さない…」というくらいの強い意志が必要なのではないでしょうか。

◆猫にもお世話は必要

犬より猫の飼育数が増えた理由として、「お世話が少なくて済む」という点を挙げました。しかし、「お世話がいらない」ということではありません。

猫が生きていくためには、お世話は必要です。栄養のある食事をさせる、病気になれば病院に連れていく、適度なシャンプーやブラッシングも毛の状態に合わせて行わなくてはなりません。
室内飼いで運動不足にならないように、散歩代わりに運動スペースを用意することも大事。「お世話が少ない」とは言うものの、実際には気にかけてあげることは多いです。

また、高齢化社会で猫がブームになることで生み出す悲しい現実もあります。一人暮らしでも飼える猫は、若いシングル世帯だけでなく、高齢の人が飼うケースも増えています。
散歩がいらないので飼いやすいですが、考えておかなければならないのが「自分が病気になったら…?」「入院したら…?」など、飼い主さんが面倒を見られなくなったときの猫の生活のことです。

シニア世代の人が飼うなら、「もしも…」のことは考えておかねばなりません。


オーナーとして胸に刻むべき注意点とは?

猫ブーム

猫は、犬と比べると、あらゆる家庭に合うペットです。比較的飼いやすいので、飼育数も増えていますが、「オーナー」になるなら、次のような注意点をきちんと理解しておきましょう。

◆「ペット不可」という居住空間で飼うのはNG

外に出さずに完全室内飼いで飼育できる猫。鳴き声もほとんどしないので、「ペットNGというアパートでひそかに飼っている」という話を聞くことがあります。

しかし、そもそも集合住宅は大家さんから借りている物件。猫の習性から、壁紙や床を傷つけることは多いですが、借りている部屋で傷をつけるのはよくありません。

それに、飼っているのが明らかになったとき、「その猫をどうする?」ということが問題です。「飼えなくなったから…」とほかの人に譲ったりすると、猫の気持ちはどうなるのでしょう。

「バレなければいい」など、ルールを無視して飼うのは、猫にとっても不幸せなことです。

◆最後まで責任を持って飼う

さきほどもお伝えしたのですが、あらゆる世代に飼いやすい猫。今は幸せに暮らせる自信があっても、途中で状況が変わることもあります。

「一戸建てだから飼える」と思っても、急な転勤で賃貸に引っ越すことになったらどうでしょう。そのときは、手放さずに「ペットOK」のところを猫のために探してあげたいところ。

「猫を手放す選択肢はない」というくらいの強い覚悟を持ってから、ペットとして迎えることが大事です。

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まとめ

可愛らしい猫が家で待ってくれているかと思うと、ついつい早くに帰宅したくなりますよね。べったり感はないけれど、ときどき寄り添ってくれる愛猫に心が癒される人も多いでしょう。

ただ、猫ブームと言われている陰では、不幸になっている猫がたくさんいます。一匹の猫と出会い「家族となる」と決意した飼い主さんは、最後まで一緒に生きる確固たる気持ちが必要です。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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