嘔吐と吐出の違いとは?吐く行為からワンちゃんの体調を知ろう!

2015.05.06

嘔吐と吐出の違いとは?吐く行為からワンちゃんの体調を知ろう!

あなたは知っていますか?「嘔吐」と「吐出」の違いについて… 犬や猫が食べたものや液体を吐くという行為は結構な確率で起こる症状であり、何が原因なのかを見定める必要があります。 そこで今回は嘔吐と吐出の違いをふまえてお話いたします。

「吐く」には2つあります

まず、嘔吐は胃の内容物を吐いてしまう事。
吐出は胃に入らず、口や食道にある物を吐き出す事を言います。

また、吐いた物が食前、食中、食後、食間のいつなのか、そして何を吐いたのかという情報は診断の助けになることは間違いありません。

嘔吐
  • 消化されたフードを吐いた場合は嘔吐と言えますが、液体や未消化のフードを吐き出している場合は嘔吐か吐出かの判断はできないと言う事になります。
  • ただ、吐出の場合は空腹感が残りますので吐いた物をすぐに食べようとしますが、嘔吐の場合は気持ち悪いため基本的には再度ご飯を食べようとしないという傾向は見られます。

両方の原因としては…
嘔吐の原因は胃酸過多、内臓疾患や下痢、中毒、異物などさまざまです。
吐出の原因は食道炎、食道憩室などの食道の問題から、甲状腺機能低下症、重症筋無力症などこちらも様々です。

どちらも放っておくと重症化し、命の危険もありえます。
原因を定かにし、早期治療を心がけましょう。

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Dr.佐藤 貴紀

Dr.佐藤 貴紀

幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

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