急増している、犬の「急性膵炎」とは…

2015.09.02

急増している、犬の「急性膵炎」とは…

最近急増しているワンちゃんの急性膵炎。 現在では、簡易キットにより簡単に診断が出せるようになりましたが、気をつけたい病気の一つです。 膵炎になりやすい要因の一つをご説明いたします。

最近増えている膵炎についてお話したいと思います。
膵炎はまだまだ解明されていない部分が多いですが、人間とほぼ同様と考えられています。ただ、最近増えてきていることには間違いありません。
現在では、簡易キットにより簡単に診断が出せるようになったとは言え気をつけて頂きたい病気の1つではあります。

そこには、医療の発達とペットの食生活が大きく関与していると言えます。
昔から膵炎は存在していましたが、診断のしにくさがあり、なかなか確定診断を下す事が難しかったのは間違いありません。

そして、膵炎が多くなったもう一つの要因としてはやはり愛犬への食事
もしくは、おやつなどが原因と言われています。
現在では手作りご飯や、さまざまおやつが増えていることで色々な食べ物を食す犬が増えてきました。
これは膵炎になり易い要因の一つなのです。
この他の要因として、言える事は、下記が原因と言えます。

  • 遺伝的素因
  • 例えば、ミニチュアシュナウザー、ヨークシャテリア、テリア種などの品種は遺伝的関与があると言われています

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  • 内分泌疾患
  • クッシング症候群
    糖尿病
    甲状腺機能低下症

  • その他
  • 肥満
    外科手術
    脂質異常
    炎症性腸疾患など
    上記の他、心臓病による循環の問題が原因で膵炎になっている子も多いように感じています。
    これは文献上、人間の方では明らかにされているようですが動物ではまだ報告がありません。

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    Dr.佐藤 貴紀

    Dr.佐藤 貴紀

    幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

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