【掲載:2024.09.04 更新:2025.11.11】
野良猫の寿命は何年?

野良猫の寿命は、3年から4年、長くても5年ほどだと言われます。室内で飼われている猫の平均寿命は15歳ほどなので、半分以下も生きられないということです。
なぜ、野良猫は飼い猫よりもこれほど寿命が短いのでしょうか。いくつかの理由が考えられます。
野良猫の寿命が短い理由とは?
◆エサの確保が難しい

野良猫は、室内猫のようにいつでもごはんが食べられるわけではありません。また、食べられるものも、人が与えるもののように栄養があるものばかりではないでしょう。
野良猫が食べているものは、一般的には、カエルやヘビなどの爬虫類、ウサギや野ネズミなどの小さな哺乳類、小鳥、昆虫、ザリガニなどの甲殻類、などです。これらも、いつでも獲れるというものではなく、毎日の食事を自力で確保しなくてはなりません。
都市部や住宅地であれば、人の出した生ゴミ、残飯、また、フードをあげる人からもらっているという猫もいるでしょう。こちらも必ずもらえるというものでもなく、栄養バランスの取れた食事でもありません。栄養不足による体力や免疫力の低下で衰弱することもあるでしょう。
◆外で暮らしている
飼い猫との違いとして、主に外で暮らしているという環境があげられ、気候による健康のリスクがあります。夏は暑く、冬は寒い。特に冬の季節は、寒さをしのぐ暖かい場所が見つけられずに、命を落としてしまう猫も多いことでしょう。夏から秋に生まれた子猫で、まだ小さいまま冬を越す状態であれば、なおさら命の危険があります。
また、衛生面のよくない場所で生活している猫も多くいます。怪我をしたり、病気にかかったりする可能性が、飼い猫よりも高いと言えます。
さらに怪我や病気になっても、動物病院に連れていってもらい、獣医師による適切な治療を受けることはできません。病院に行ければ助かったかもしれない怪我や病気でも、野良猫であれば命を落とす確率が高いのです。
◆危険がたくさんある

外での生活環境は安全が確保されていません。野良猫の生きる環境は過酷で、危険もたくさんあります。
まず、車による交通事故で命を落とす野良猫がいるということです。また、冬であれば、暖かさを求めて危険な車の内部に入り込んでしまい、怪我をしたり命を落としたりする野良猫もいます。
野良猫同士の縄張り争いもあり、喧嘩による怪我も絶えません。怪我の適切な治療を受けられず、感染症から命を落とす可能性もあります。
また、人によるいじめや虐待なども、悲しいことですが、起こります。毒のある餌をあげるような、心ない人もいます。こちらも野良猫の寿命を縮めている一因です。
◆飼い猫よりもストレスを感じている
常に危険と隣り合わせといえる状態で生きている野良猫は、色々なことを警戒して生きています。近づいてきたり捕まえようとしたりする人間から逃げたり、野良猫同士の縄張り争いを繰り広げたり、餌を探したり、飼い猫では感じなくても済むストレスを感じています。
このように常に緊張し、ストレスを感じていることも、寿命を縮めている一因であると言えます。
飼い猫の寿命が伸びている
室内で飼われている猫と比較して野良猫のほうが寿命が短いのは、飼い猫の寿命が伸びてきているからとも言えます。特に、感染症にかかったりワクチン接種をしていなかったりする時は、飼い猫であっても命を落としてしまう場合があったことでしょう。
現在はワクチン接種や定期的な健康診断を受けさせる飼い主も多く、その重要性も高まっています。
医療の進歩によって飼い猫の寿命が伸び、野良猫との寿命の差が開いてきたということです。
野良猫は厳しい環境で生きている

野良猫は自由に生きているようでいて、厳しい環境で生き抜いています。そのために寿命が、飼い猫よりも短くなるのですね。
野良猫に餌をあげたり、保護活動をしたりと、人が色々な行動をしています。その行為が野良猫たちにも人間にも良いことかどうか、状況により答えは様々です。もし、保護猫を家族に迎え入れられたら、それが猫の寿命を伸ばしてあげることになるかもしれませんね。
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