【掲載:2017.03.05 更新:2024.09.04】
野良猫の寿命は何年?
野良猫の寿命は、3年から4年、長くても5年ほどだと言われます。飼い猫の平均寿命は15歳ほどなので、半分以下も生きられないということです。
なぜ、野良猫は飼い猫よりもこれほど寿命が短いのでしょうか。いくつかの理由が考えられます。
野良猫の寿命が短い理由とは?
◆ごはんの確保が難しい
野良猫は、いつでもごはんが食べられるわけではありません。また、食べられるものも、人間が与えるもののように栄養があるものばかりではないでしょう。
野良猫が食べているものは、一般的には、カエルやヘビなどの爬虫類、ウサギや野ネズミなどの小さな哺乳類、小鳥、昆虫、ザリガニなどの甲殻類、などです。これらも、いつでも獲れるというものではなく、日々探して動かなければなりません。
都市部や住宅地であれば、人間の出した生ゴミ、残飯、また、フードをあげる人間からもらっているという猫もいるでしょう。こちらも、必ずもらえるというものでもなく、おなかいっぱい食べられるというものでもありません。
◆外で暮らしている
飼い猫との違いとして、主に外で暮らしているという環境があげられます。夏は暑く、冬は寒い。特に冬の季節は、寒さをしのぐ暖かい場所が見つけられずに、命を落としてしまう猫も多いことでしょう。夏から秋に生まれた子猫で、まだ小さいまま冬を越す状態であれば、なおさら命の危険があります。
また、衛生面のよくない場所で生活している猫も多くいます。怪我をしたり、病気にかかったりする可能性が、飼い猫よりも高いと言えます。
さらに、怪我や病気になっても、飼い猫のように病院に連れていってもらうことはできません。病院に行ければ助かったかもしれない怪我や病気でも、野良猫であれば命を落とす確率が高いのです。
◆危険がたくさんある
外で暮らしている、ということとも繋がりますが、野良猫の生きる環境には危険がたくさんあります。
まず、車による交通事故で命を落とす野良猫がいるということです。また、冬であれば、暖かさを求めて危険な車の内部に入り込んでしまい、怪我をしたり命を落としたりする野良猫もいます。
また、人間によるいじめや虐待なども、悲しいことですが、起こります。毒のある餌をあげるような、心ない人間もいます。こちらも野良猫の寿命を縮めている一因です。
◆飼い猫よりもストレスを感じている
常に危険と隣り合わせといえる状態で行きている野良猫は、色々なことを警戒して行きています。近づいてきたりつかまえようとしたりする人間から逃げたり、野良猫同士の縄張り争いを繰り広げたり、餌を探したり、飼い猫では感じなくてもすむストレスを感じています。
このように常に緊張し、ストレスを感じていることも、寿命を縮めている一因であると言えます。
飼い猫の寿命が伸びている
野良猫のほうが寿命が短いのは、飼い猫の寿命が伸びてきているから、とも言えます。特に、感染症にかかったり予防接種をしていなかったりする時は、飼い猫であっても命を落としてしまう場合があったことでしょう。
医療の進歩によって飼い猫の寿命が伸び、野良猫との寿命の差が開いてきたということです。
野良猫は厳しい環境で生きている
野良猫は自由に生きているようでいて、厳しい環境で生き抜いています。そのために寿命が、飼い猫よりも短くなるのですね。
野良猫に餌をあげたり、保護活動をしたりと、人間が色々な行動をしています。その行為が野良猫にも人間にも良いことかどうか、状況により答えは様々です。もし、野良猫を家族に迎え入れられたら、それが猫の寿命を伸ばしてあげることになるかもしれませんね。