猫と猛暑を乗り切ろう!夏の留守番中の暑さ対策、やってはいけないことまとめ

2022.07.04

猫と猛暑を乗り切ろう!夏の留守番中の暑さ対策、やってはいけないことまとめ

忙しい現代人のライフスタイルに合っているという点から、散歩が必要ない猫と暮らす人が近年増えています。室内飼いが推奨されている猫は、基本的に一日中おうちの中で過ごすことになります。 近年の夏は30℃を超える日も普通となり、とても過ごしにくくなっていますが、猫をおうちで留守番させる時にどんなことに気を付ければいいのでしょうか?

【目次】
1.NG行動その1『エアコン設定温度を低めにする』
 1-1.猫は人間よりも寒がり
 1-2.猫への風量は「微風」がいい!?
 1-3.タイマーで暑い時間帯をメインにつけておく
2.NG行動その2『部屋のドアを閉め切って留守番させる』
3.NG行動その3『扇風機をつけたまま外出する』
 3-1.扇風機だと室温が下がらない
 3-2.扇風機は猫にとっては危険なもの?!
4.NG行動その4『長期間留守番をさせる』
5.NG行動その5『窓を開けて出かける』
 5-1.網戸から脱走する可能性もある
 5-2.ひんやりグッズも同時使用
6.NG行動その6『ウェットフードを準備していく』
7.NG行動その7『水飲み場を一ヵ所だけにする』
8.NG行動その8『カーテンを開けていく』
9.NG行動その9『お風呂の水を溜めたまま外出する』
10.まとめ

NG行動その1『エアコン設定温度を低めにする』

エアコンの設定温度

近年の日本は、温暖化の影響もあって夏の気温が高いのは珍しいことではありませんよね。

特に今年は6月中から記録的な暑さが続き、早くも30℃以上の真夏日を経験した方も多いでしょう。

猫と暮らしている方は、留守番のときには愛猫の熱中症対策でエアコンをつけていくという人も多数だと思います。

その際に「設定温度」に迷った経験がある方もいらっしゃるでしょう。果たして、猫に適切な温度はどれくらいなのでしょうか?

◆猫は人間よりも寒がり

一人暮らしの人がエアコンをつけて猫に留守番させるときにやってはいけないNG行動は、設定温度を低めにしてしまうことです。

人間がエアコンを使用するときには、節電効果も期待しつつ「28℃程度」がおすすめとされることが多いですよね。でも、真夏になったら28℃は暑く感じることもあるでしょう。猫に留守番させている間に暑すぎる部屋にならないように、その設定温度を下げて猫のために快適にしようと考える飼い主さんがいるかもしれません。

でも、実際は猫と人間の温度の感じ方は違います。人間が「少し暑いんじゃないか…?」と思う28℃設定が猫ちゃんたちは快適なのです。

そのため、猫のことと考えて28℃より大幅に低く設定すると、猫の体調を悪くする要因になるので気をつけましょう。

◆猫への風量は「微風」がいい!?

風量が強いと猫は寒く感じてしまうでしょう。そこで風量のおすすめは「微風」や「弱風」です。部屋の広さに応じて風量が強すぎないように設定していきましょう。

また、雨が降りそうなときには湿気が原因で蒸し暑くなります。そんなときには「除湿運転(ドライ)」に設定していくのもいいかもしれませんね。

◆タイマーで暑い時間帯をメインにつけておく

仕事で帰宅が遅くなるという一人暮らしの飼い主さんもいるかもしれませんね。暑い夏でも太陽が沈む夜には温度も下がってきます。

そこで、昼間など暑い時間をメインにエアコンを稼働させるように、タイマー機能を使う方法で留守番させるのがおすすめです。

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NG行動その2『部屋のドアを閉め切って留守番させる』

「エアコンをつける場合」「つけない場合」とどちらにも言えますが、部屋のドアを閉め切って留守番させるのは結構危険なことです。

エアコンをつけて留守番させる場合には、冷やした空気を逃がさないようにと考えて部屋を閉め切っていく人もいるかもしれません。確かに、ドアを開けたままだと冷房効果が弱まるものですよね。

しかし、部屋のなかのドアを閉め切って留守番させると怖いリスクもあります。それが「地震、落雷などによる予測できない停電がある」ということ。
家庭用のエアコンは、基本的に停電から復旧した後に、自動で運転再開できません。そのため、エアコンが止まれば、閉め切った密室はだんだんと温度があがります。日当たりが良い部屋、狭い部屋だとサウナ状態となり、熱中症になる危険があります。

部屋の温度上昇を回避できるのが、部屋のドアを開けておくことです。
もし、エアコンが止まって部屋が暑くなっても、猫は自分で「ヒンヤリ空間」を求めて放浪します。「お風呂場が涼しい」「玄関のタイルが冷たくて気持ちいい」など、自分の快適な空間を捜し歩けるのです。エアコンをつけて留守番させるときも、部屋のドアはきっちりと閉めずに、猫が出入りできる状態にしておきましょう。


NG行動その3『扇風機をつけたまま外出する』

扇風機

電気代を気にして「扇風機をつけていこう」という方もいるかもしれません。経済的なことを考える人のなかには、節約のためにエアコンをあまりつけないという人もいるでしょう。

◆扇風機だと室温が下がらない

夏に汗をかいたときには、扇風機の風にあたるとヒンヤリと涼しい感じがします。これは、体の表面にある水分が蒸発していくときの気化熱が奪われるためにヒンヤリ感があるのです。

でも、体の汗腺が肉球にしかなく、体全体で汗をかかない猫には扇風機の風があたったからといって、必ずしも「涼しい」わけではないようです。
扇風機は部屋全体の温度を下げるわけではないため、真夏の時期に気温が高くなった部屋で使用しても暑い空気が循環するだけで、結果的に猫にとっては熱中症対策にはならないとも言われています。

◆扇風機は猫にとっては危険なもの?!

壁にしっかり固定されているエアコンと違い、床に置かれているだけの扇風機は、不安定で羽が回っているのが見えます。動くものが好きな好奇心旺盛の猫にとっては、扇風機の回る羽は気になるもの。猫が回る羽をめがけて突進していった結果、体重をかけ過ぎて扇風機が倒れてしまうこともあるかもしません。

また、網で覆われていて危険がないようにできているものの、羽を触ろうと無理に足を入れてしまい猫がケガをしたという話も耳にします。その他にも、体の小さな猫だと扇風機の網目に爪を引っ掛けてしまう可能性もあります。

扇風機のデザインによっては、隙間が狭く安全性が保たれていることもありますが、それは飼い主さんが一緒にいてこその安全性です。留守中に何らかの事故が起こっても、飼い主さんが帰宅するまではそのままの状態です。

猫の留守番時に扇風機を使う場合には、猫の安全性のことをしっかりと考えておかなければなりません。扇風機でケガをしたら心配と考えるなら、長時間留守にしがちな家では扇風機は使わない方がいいかもしれませんね。

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NG行動その4『長期間留守番をさせる』

単独行動が好きな性質を持っている猫は、基本的に留守番そのものは、食事やトイレ関係のケアを出かける前にしっかりしていれば問題なくこなしてくれることが多いです。そのため、猫は一人暮らしや共働き世帯など家を留守にしがちな方でも飼いやすい動物と言われています。

しかし「夏」には熱中症になる可能性が大きく、春や秋の感覚で2泊などの留守番をさせるのは危険です。特に、高温が続いていると熱中症対策をしていても飼い主さん不在の家のなかでは猫の体調の変化に対応できなくなります。

飼い主さんが急な出張や旅行などで外泊をすることになった場合、ペットホテルやペットシッターを利用するなどいつもとは違う留守番対策をするのがいいでしょう。

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NG行動その5『窓を開けて出かける』

夏と言っても気温がそれほど高くならない天気予報なら、エアコンをつけていかなくても大丈夫な場合があります。そこで、猫のために窓を開けて風通しをよくしていく一人暮らしの飼い主さんもいるでしょう。そこで危険なのが猫の脱走問題です。

◆網戸から脱走する可能性もある

猫が脱走しないように網戸を閉めてあればそれほど問題がなさそうですよね。しかし一般的な網戸は強度も弱く、猫が体重をかけると網戸が外れたり破れたりして、脱走できる状態になる可能性が大きいでしょう。それに、頭の良い猫は飼い主さんのふだんの行動から「スライドすれば網戸を開けて外に行ける」と学習していることもあります。

猫が網戸を破らないように、ペット用の強度の強い網戸に張り替えたり、窓の前にフェンスやネットを置いたりと、網戸に触れられないようにする方法もあります。しかし、留守中には猫に何があるかが予測できないもの。

そこで、猫の体が出入りできないくらい少しだけ開けていく方法もおすすめです。数センチ程度だけを開けて通気し、防犯用の窓ロックを活用してみましょう。市販のものにサイズがあれば、家のなかの窓に取り付けることができます。部屋のいくつかの窓に取り付けて少しずつ開けておけば、空気の流れができるので部屋の温度が循環して暑い空気がこもりにくくなります。

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◆ひんやりグッズも同時使用

ペット用のひんやりグッズを家のなかのあちこちに置いてあげるといいですね。電気がいらず、ヒンヤリ感が持続するジェルマットやアルミプレート、大理石マットなどなら、手軽に購入できます。猫のお好みにより使ってくれないこともありますが、一度「ひんやりする」と分かってくれると暑いときには自分から移動してくれます。

また、お風呂場のフタや玄関のタイル、フローリングの廊下なども温度が低くひんやりする部分で猫のお気に入りの場所となることが多いです。部屋のドアも開けておくようにしましょう。

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NG行動その6『ウェットフードを準備していく』

温度が高い夏には、ウェットフードは悪くなる可能性があります。

それに、一度猫が口をつけたまま放置することで雑菌がかなり繁殖していきます。見た目では分かりにくいものですが、雑菌を食べているのと同じことになりますよね。それが原因で猫がお腹をこわしてしまうこともあるので、一人暮らしの場合の猫の留守番時にはウェットフードはリスクがあります。

一人暮らしで長い時間留守にする飼い主さんには、基本的には「腐る」という心配がないドライフードがおすすめです。


NG行動その7『水飲み場を一ヵ所だけにする』

一ヵ所だけの水飲み場だと、猫が動いてこぼしてしまったときに飲み水がない状態となってしまいます。夏に猫の留守番させるときには、いくつかの場所に飲み水飲み場を用意してあげましょう。

夏には室温の上昇で、水さえも腐ってしまうリスクがあります。そこで、自動給水器などで飲むたびに新鮮な水が飲めるようにする工夫もいいかもしれませんね。

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NG行動その8『カーテンを開けていく』

部屋が暗くなるからとカーテンを開けたまま猫に留守番させるのはNG行動のひとつです。直射日光が入ると、室内の温度がグッと上昇します。日当たりの良い場所だと、カーテンを開けることで一層暑い部屋となってしまいます。

夏には、遮熱タイプのカーテンを使えば、外からの熱を室内に持ち込まない工夫にもなります。普通のカーテンと比べると、室温上昇が2~3℃も違うと言われています。エアコンをつけていく場合にも、冷房効果を高めることにも繋がりますので、おすすめです。


NG行動その9『お風呂の水を溜めたまま外出する』

浴槽にお湯を張ったまま出かけると、猫が溺れるリスクが高まります

夏には、浴槽のフタ部分やタイルがひんやりと気持ちいいと、猫のくつろぎ空間になっていることもあります。しかし、浴槽内に水が入った状態で風呂のフタを完全に閉めていないと移動中に落ちてしまうことがあります。子猫や老猫の場合、落ちたときに自力で脱出することが難しい可能性が強くなります。

風呂のフタを閉めて水に落ちないようにするのもいいですが、完全に水を抜いておく方が溺れるリスクから回避できます。十分に注意してあげてくださいね。


まとめ

1人暮らしや全員が日中出かけてしまうという家庭では、猫に留守番をさせる機会も多くなるでしょう。一年を通して留守番はさせますが、特に夏にはやってはいけないNG行動が盛りだくさんです。暑いからとお仕事中に様子を見に来ることも難しいですし、急な残業のときには帰宅時間が遅くなってしまうこともあるでしょう。

猛暑が続くと、人間と同じように猫も夏バテや熱中症のリスクがあります。ふだんから栄養のある食事をさせ健康管理をすることはもちろんですが、夏の留守番時には愛猫の命を守るためにNG行動を知っておきましょう。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。


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