- 1.猫のおしり汚れ…その原因は?
- 2.猫のおしりの汚れを放っておくとどうなる?
- 3.猫のおしりの汚れのお手入れ方法は?
- 3.定期的に猫のおしりの肛門腺絞りをしよう!
- 3.猫のおしり周りを綺麗に保つために…
- 4.まとめ
1-1.原因①トイレ後のグルーミングがうまく出来ない
1-2.原因②下痢になっている
1-3.原因③肛門線の分泌液が溜まっている
2-1.室内が衛生的でない
2-2.被毛が汚れて皮膚を傷める
2-3.炎症が起きる
2-4.肛門嚢炎になる
3-1.コームなどで梳かす
3-2.おしりふきなどでこまめに拭く
3-3.シャンプーをする
3-4.肛門周りの被毛をカットする
3-1.肛門腺絞りとは?
3-2.肛門腺絞りのやり方は?
3-3.肛門腺絞りの注意点
3-4.肛門腺絞りの頻度は?
3-1.難しい場合は病院やトリマーさんにお願いしましょう
3-2.普段からの予防が大切
猫のおしり汚れ…その原因は?
◆原因①トイレ後のグルーミングがうまく出来ない
猫のおしりが汚れる大きな原因は、普段のトイレの時に皮膚や被毛にうんちやおしっこがついてしまうことが考えられます。
猫はグルーミングでちゃんときれいにお手入れ出来るのですが、以下のような猫などは、場合によってはうまく出来ていないことがあります。
★長毛の猫
長毛種の猫は、おしり周りの被毛にうんちやおしっこがついてしまって、グルーミングでは取りきれないことがあります。
時間が経つとうんちが固まって、余計に取りづらくなっていることも考えられます。
★老猫
老猫は、体力もなくなってきたり、体がうまく動かなくなってきたりすることで、グルーミングが隅々まで出来ないことがあります。
汚いおしりの状態に気づかない、またはあまり気にならなくなってしまっているなども考えられます。
★太った猫
太った猫も、おしりまわりのグルーミングが出来なくなっていることがあります。お腹が邪魔をして、おしりの方まで顔が届かないという困った理由が考えられます。
◆原因②下痢になっている
もちろん体調を壊していて下痢をしてしまい、おしりが汚いと、舌で舐めるグルーミングでは間に合わず、汚れたままになっていることがあります。
被毛にゆるくなった下痢のうんちが付着して乾くと、猫が自分で取る事は難しくなります。
◆原因③肛門線の分泌液が溜まっている
猫のおしりには、肛門の左右に「肛門嚢」と言われる袋が2つあります。
肛門の周囲にある肛門線から作られた分泌液が、肛門嚢にたまります。うんちをする時などにこの分泌液が排出されますが、強い臭いを発して、マーキングや猫同士のコミュニケーションの役割を果たしています。
この分泌液が出た時や、または何かの原因で肛門嚢に溜まってしまった時に、猫のおしりが汚れたり臭ったりします。
猫のおしりの汚れを放っておくとどうなる?
猫のおしりが汚い時、そのままにしておくのは良くありません。部屋が汚れたりすることに加え、猫自身の健康を失うことにもつながります。
◆室内が衛生的でない
おしりが汚いままでいると、肛門まわりはもちろん、さらに体にも汚れがうつることになります。
体が汚れたままで部屋を歩き回ると、家の中の家具などに付きますので、汚いですよね。特に下痢の場合には、おしりだけでなく体や足、猫トイレなどにもうんちが付着することがあります。
◆被毛が汚れて皮膚を傷める
被毛に付いたうんちが固まってしまうと、なかなか取れなくなりますし、被毛が絡まったり切れたりすることにもなります。
被毛が絡まったままだと、皮膚を引っ張ることにもなって、皮膚を痛めることにもつながります。
◆炎症が起きる
お尻周りや皮膚などが、うんちで汚いままだと、皮膚に炎症を起こしてしまう可能性があります。
特に肛門周辺は皮膚も弱いので、下痢が続いたりすれば、より炎症もひどくなってしまいます。かゆみが生じて掻くことが増えると、傷を作ってしまうおそれもあります。そこからさらに炎症が起こりますので、清潔にしてあげなければなりません。
◆肛門嚢炎になる
肛門嚢にたまった分泌液が排出されずにいると、炎症を起こしてしまいます。ずっと溜まったままだと、破裂したり腫瘍になったりすることもあります。
また、かゆみや痛みを感じますし、排便がうまく出来なくなる猫もいます。
猫のおしりの汚れのお手入れ方法は?
◆コームなどで梳かす
市販のティッシュやおしりふきを使うと、余計にうんちが広がったり、他の部分に付いたりして、うまく取れない場合があります。
被毛に付着してしまったうんちは、コームやノミ取りブラシで取り除きましょう。
被毛に細かくうんちがついて汚い場合には、毛の根元にコームなどを入れて、外に向かって梳かしてうんちだけを取ります。
◆おしりふきなどでこまめに拭く
かちかちに固まり、毛にしっかりついてしまったうんちは、コームなどで梳かしても取れない場合があります。
肛門周辺にうんちが付いて取れない場合には、猫用のおしりふきやぬるま湯でガーゼを濡らしたもので拭いてあげましょう。猫用のおしりふきなどでふやかしてから、水分を取って、再度コームで梳かすと取れる場合があります。
猫用のウェットシートには、シャンプーシートやボディシートなど様々な種類がありますが、おしり周りに使用するおしりふきは、トイレに流せるタイプのものを使うと便利です。
この時、人間用のクレンジグシートは、猫の肌には合わないものが多いので、使わないようにしましょう。
◆シャンプーをする
うんちがどうしても取れなかったり、下痢で広範囲が汚れたりした場合には、お風呂で洗うことをおすすめします。
嫌がる場合には、おしり周りだけを洗い下痢のうんちを洗い流すと、猫の負担も少なくて済みます。ゆるいうんちは水で洗い流しながら、固まったものはおしりふきなどで優しく拭き取ることも良いでしょう。
ただし、汚いからといって、毎回トイレのたびに洗うわけにもいきませんので、下痢の場合には病気を早く治してあげる必要がありますね。
◆肛門周りの被毛をカットする
長毛でいつもお尻が汚い、という場合には、肛門周りの被毛をカットするという方法もあります。
被毛をカットすることで汚れを防ぎ、皮膚が汚れても、おしりふきで拭き取りやすくなります。長毛の猫だけに限らず、お手入れが下手な猫やよく汚してしまう猫にも、効果的です。
飼い主さんが自分で刈ってあげることもできますが、難しい場合には獣医さんやトリマーさんにしてもらいましょう。デリケートな部分なので、無理をしないことが肝心です。
定期的に猫のおしりの肛門腺絞りをしよう!
◆肛門腺絞りとは?
「肛門線絞り」とは、猫の肛門周りにある肛門嚢を押すことで、溜まっている分泌液を出すことです。
肛門腺の分泌液には個体差があり、さらさらのものから、泥のようにねばねばしたものまで様々です。色や臭いにも、猫それぞれの違いがあります。
通常であれば、肛門腺の分泌物は、猫がうんちをする時に、括約筋によって自然に肛門から排出されます。
しかし、肛門嚢と肛門とをつないでいる管の部分が詰まっていたり、分泌液が泥状で粘り気が強かったりすると、肛門嚢の中に溜まったままになってしまうことがあります。これを「肛門嚢炎」といいます。
そうならないために、飼い主さんが肛門嚢を外から押して排出してあげることを、「肛門腺絞り」と言います。
◆肛門腺絞りのやり方は?
肛門嚢は、肛門の左右、少し下側にあります。尻尾をあげて、肛門を見えるようにして、肛門嚢を肛門方向に向かってゆっくり押します。
肛門腺の開口部は、肛門のすぐ脇にあったり、肛門内に入り込み見えなかったりします。猫によって違いますので、よく観察してから行うようにしてください。
肛門腺絞りは、出来れば二人ですることをおすすめします。
一人が猫の頭側から上半身を優しく抑えて、動き回らないようにします。もう一人が、左手で尻尾をあげ、右手で肛門部分にガーゼなどをあて、その上から肛門嚢を押します。
◆肛門腺絞りの注意点
肛門腺絞りをする時、肛門腺の分泌液が溜まっているとぴゅっと飛ぶことがありますので、ガーゼでしっかりと吸い取りながら絞りましょう。
分泌液はとても臭く、服や床などにつくとなかなか取れないので、しっかりと保護してから行って下さい。不安な場合には、お風呂場でしても良いでしょう。
◆肛門腺絞りの頻度は?
肛門腺絞りの頻度は、分泌液の溜まる程度にもよりますので、個体差があります。
一度獣医さんで診てもらって、自力でなかなか排出しないことがわかれば、猫の状態に応じて回数を決めましょう。
猫のおしり周りを綺麗に保つために…
猫にとって、飼い主さんに肛門周辺を触られるのは、あまり嬉しいものではありません。また、おしりふきをする間、猫を動かずに静かにさせておくことが難しい場合もあります。
◆難しい場合は病院やトリマーさんにお願いしましょう
猫の肛門周りを触ると、少し硬くなっているような場所があります。ただ猫によってはわかりにくいものもあります。
また、分泌液がたくさんたまっていると、肛門嚢がとても固くなっていて、結構力がいる場合もあります。もし肛門腺から肛門に繋がる管が詰まっていると、無理に押すことで逆に肛門嚢の方が傷ついてしまう可能性があります。
肛門嚢がとても固くなっている場合には動物病院で診察してもらって、肛門腺絞りもしてもらうと良いでしょう。病気などの異常がなければ、今後はトリマーさんで定期的にしてもらうという方法でも良いですね。
◆普段からの予防が大切
肛門嚢炎になってしまうと、再発する傾向がありますので、肛門嚢炎になる前に対処することが大切です。
どうしても肛門腺分泌液が溜まる場合には、定期的に肛門腺絞りをしてあげましょう。
また、普段から適度な運動をしている猫であれば、筋肉の収縮によって肛門嚢が圧迫されますので、自然に肛門内に分泌液が排出されます。
普段からよく遊んであげて、運動をさせてあげるようにしてください。
健康な食生活も、肛門嚢炎になりにくくすることに繋がります。
まとめ
基本的に猫は、グルーミングで舐めることで、自分でおしりふきの役割をしています。それでも、必ずしも汚れが取れるわけではないので、室内飼いの場合には飼い主さんがおしりを拭いてあげることも必要な場合があります。
おしり周りを拭く時には猫用のおしりふきを必ず使い、人間用のものは使わないようにしましょう。
汚れを放置することは、猫の健康を害するだけでなく、飼い主さんの生活や健康をも害してしまうおそれがあります。
特に下痢の時には、猫の体調も弱っているので、清潔にしてあげなくてはなりません。
同じ室内で暮らしているのですから、猫のおしり汚れはすぐに対処しましょう。清潔で快適に、猫との暮らしを楽しみたいですね。
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