1.キャットフードの保存期間について
2.キャットフードの保存方法
2-1.開封前のドライフード
2-2.開封後のドライフード
2-3.開封前のウェットフード
3.劣化したキャットフードの見分け方
3-1.メーカーの指定する賞味期限を見る
3-2.フードの状態を見る
4.劣化したキャットフードを食べるとどうなる?
4-1.下痢や嘔吐などの症状が起こることも
4-2.酸化したキャットフードの危険性
【掲載:2020.05.06 更新:2023.07.25】
キャットフードの保存期間について
猫のドライフードの賞味期限は半年から1年6か月ほど、ウェットフードの賞味期限は2~3年ほどですが、実は開封前からフードに含まれる脂質やタンパク質などの酸化は始まっています。
特に、開封した後は空気に触れることによって、より風味が損なわれていきますので、保存方法というものがとても大切になります。
適切に保存された猫のドライフードの保存期間の目安は、開封後1ヵ月です。ウェットフードについては残念ながら開封後の保存は原則出来ません。
水分の多いウェットフードは劣化しやすい為、開封直後に食べきることが鉄則ですが、やむを得ず残ってしまった場合などは別の容器に移し替えて冷蔵保存し、翌日中には食べきるようにします。
キャットフードの保存方法
◆開封前のドライフード
未開封のドライフードは、直射日光が当たらず、湿度が高くないところに保管しましょう。
ドライフードは乾いた食べ物ですが、冷蔵庫など温度が低いところに保管した場合、常温に戻った際にフードから結露が生じて劣化してしまう事があります。
逆に、直射日光などで袋内の温度が高くなることも劣化に繋がります。
未開封でも食べ物なので、徐々に劣化して行きます。袋の中の温度が変化しにくい場所を探してみましょう。
◆開封後のドライフード
開封後は、空気に触れる機会が多いほど酸化して味も質も落ちていきます。
開けたてのカリカリは喜んで食べいた愛猫が、徐々にカリカリを残し始める場合、フード酸化によってカリカリが不味くなっていたり、湿気などで食感が落ちている状態である場合が考えられます。
しかし、そんなキャットフードも開封してすぐに保存容器に移し替える事で、袋のままで置いておくよりも長く質を保たせる事が可能です。
【密閉保存容器に入れて保存する】
しっかりと蓋を閉める事が出来る保存容器は、手軽にドライフードの酸化を防ぐ事ができます。さらに真空保存容器であれば、フードを入れてから空気を抜くため酸化しづらく、フードの質が長持ちします。
密閉容器はペットショップなどでもフードストッカーとして売られています。
フードストッカーなどの容器で保存する際は、脱酸素剤を入れるとさらに酸化を防ぐ事が出来ます。
なお、フードを与える際には、誤って脱酸素剤を混ぜてしまわないように注意しましょう。
【小分けにして保存する】
数キロあるフードを大きな容器に入れて保存をすると、開閉の度に与えない分のフードも酸素に触れてしまう事になります。
そのため、脱酸素剤を入れたり、真空保存できる容器を使用するのですが、そう言った気兼ねがいらない保存方法が「小分けにする方法」です。
最近では2.5キロの商品も鮮度を保つため500グラム×5袋などに分けられているものもありますが、それでも気になる場合には、いつも猫にあげている1回分のフードが入るぐらいの小さな容器で一食ずつ保管するのも良いでしょう。
蓋がしっかり閉まるタッパーなどをドライフード1袋分用意し、愛猫に合う容量で分けていきます。
分けるときは面倒ですが、その後は計量の手間も省けるので楽ですし、残ったフードが空気に触れる機会もあげる時までなくなります。
分けるのが面倒な場合は小分けになっているタイプのフードを使用するのもおすすめです。少量で食べきりサイズになっていたりするのでわざわざ小分けにする手間を省くことができます。
◆開封前のウェットフード
ウェットフードは未開封であれば、缶詰やパウチなどで密閉されている為ドライフードより長期保存が出来ます。
長期保存をするにあたり、やはり注意するのは「気温の変化」です。
ドライフード同様、直射日光が当たらず、湿気の少ない場所に保管する事で、フードの質を保ちやすくなります。
冷蔵庫での保管も出来ますが、味が落ちたり、缶詰は破裂することもあるため注意が必要です。
また、前述の通り、残念ながらウェットフードの保存期間は原則できません。
万が一余ってしまった場合には、小さな密閉容器に移し替えて冷蔵保存をしてください。
猫が口を付けて残ったフードに関しては、必ず廃棄してくださいね。
劣化したキャットフードの見分け方
キャットフードが劣化しているかどうかを見分けるには、どのような点に注意したらよいのでしょうか。
◆メーカーの指定する賞味期限を見る
まずは、メーカーごとに公表しているキャットフードの賞味期限・保存方法をしっかり確認しましょう。
賞味期限や保存方法は、キャットフードのパッケージ自体に記載されていますし、メーカーの公式ホームページなどでも確認することができます。
記載されている期間を超えてしまっている場合には、そのフードは処分してください。
◆フードの状態を見る
ドライフードの場合は、ベタつきがあって油っぽくなっていたり、お皿に長時間出したままになっていると酸化していると思って良いでしょう。
開封したてのドライフードは、触るとさらっとしていますが、日が経ったドライフードはべたっとして手に油がつく様に思います。
ドライフードをあげている方は、一度開けたてのフードと、猫が食べ残したフードを触ってみると、違いが分かりやすいかもしれません。
また、ニオイも袋を開けた時とは異なる場合がありますので、ニオイの確認も合わせてしてみると良いでしょう。
ウェットフードの場合は手触りでは判断しづらいため、見た目と匂いで確認します。
開封時と違う匂いになっていたり、色が違っている場合は、酸化など劣化している恐れがあります。こちらも開封時と食べ残しで匂いや色の違いを知っておくといいかもしれませんね。
劣化したキャットフードを食べるとどうなる?
◆下痢や嘔吐などの症状が起こることも
劣化の程度にもよりますが、劣化したフードを猫に与えた場合、下痢や嘔吐の症状が起こったり、アレルギー症状が出てしまう事もあります。
我が家も昔、2キロぐらいの大きなドライフードを買った際、しばらくしたら猫の体調が悪くなってしまった事がありました。キャットフードの劣化が原因ではないかと思い残ったフードは処分し、それ以降は容量の少ないドライフードにしています。
劣化とは、つまり腐りかけ、腐っている食べ物を食べるに等しいので、猫の体調が悪くなるのも頷けますよね。
◆酸化したキャットフードの危険性
中でも酸化したキャットフードを猫に与え続ける事は、猫の健康に害を及ぼす可能性が高いと言われています。
酸化とは、物質が酸素と化合することで、物質の性質を変えたり、劣化させたりします。
キャットフードも開封すると空気中の酸素と触れることになりますから、当然酸化することになります。
酸素と結合して変質したキャットフードは、本来取れるはずの栄養素の不足や、品質自体の低下を引き起こしますので、保存方法やフードの状況には十分注意してあげてください。
まとめ
・開封後のキャットフードは酸化や劣化が早まる
・酸化や劣化したキャットフードを猫に与え続けると病気の原因となる恐れがある
・酸化や劣化したキャットフードは処分する
・開封前から高温多湿を避けた場所にキャットフードを保管する
・開封後は密閉容器などに移し酸化を防ぐ
猫を飼っていると、同じフードに飽きてしまったり、食いつきの良かったフードを残し始めたり、なかなかにグルメな生き物だという事が分かります。愛猫にいつまでも健康に美味しくご飯を食べもらえる様、キャットフードの管理は気をつけましょう。
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