1.小さい猫の特徴・魅力とは
1-1.「小さい猫」の基準
1-2.小さい猫の魅力
2.大人になっても小さい猫種7選
2-1.世界最小の猫「スキフトイボブテイル」
2-2.小型猫として最も有名な「シンガプーラ」
2-3.短足が特徴的な「マンチカン」
2-4.長毛の短足猫「ミヌエット」
2-5.子羊のようなふわふわの小型猫「ラムキン」
2-6.マンチカン×アメリカンカール「キンカロー」
2-7.大きな耳が特徴的な「コーニッシュレックス」
4.小型猫を飼う時の注意点とは
4-1.狭い隙間や足元に要注意!
4-2.いたずらからの事故にも危険が
4-3.小型猫の肥満に気をつけよう
【掲載:2019.08.26 更新:2023.06.30】
小型猫の特徴・魅力とは
◆「小さい猫」の基準
実は「小さい猫」と言われている猫たちに、明確な大きさの基準はありません。
一般的に、子猫から成長して成猫になった時に、平均的なサイズよりも身体が小さい種類の猫を「小型猫」と呼びます。
一般的な成猫の平均体重が約4~5kgといわれていますので、『成猫になっても体重が約2~3kgぐらいにしかならない猫』のことを指す場合が多いです。
ちなみに、大型猫の平均体重は約4~8kgで、小型猫に比べて4倍以上になることもあります。同じ猫でも種類によって体格や体重がいろいろありますね。
◆小さい猫の魅力
小さい猫はたくさんの猫種の中でも、大人になってもあまり大きくならないのが特徴です。
そんな小型猫の魅力としては、やはり小さく可愛らしい見た目をしているところですよね。
ガッチリとした大型猫も魅力的ですが、やはり小さい猫には小さい猫ならではの可愛らしさがあります。
その他の魅力というと、集合住宅でも飼いやすいという点です。
同じ空間であっても、体が小さい小型猫の方がより広々とその空間を使うことが出来ますし、他の猫種と比べて体重も軽いので足音も控えめになります。
小さい猫は鳴き声が小さいとも言われていますので、集合住宅であれば、小型猫と暮らす方が周りへの騒音が気になりにくいと言えるでしょう。
また、小型猫は身体が小さいため、他の猫と比べるとご飯の量が少なく済みます。
餌代の負担が少なく済むというところも、飼育する上でのひとつのポイントになるでしょう。
大人になっても小さい猫種7選
それでは、大人になっても体が小さな猫を7種紹介いたします。
◆世界最小の猫「スキフトイボブテイル」
スキフトイボブテイルは家庭で飼育できる猫の中で、世界最小の猫種です。
トイボブという愛称で親しまれています。
トイボブはロシア原産の猫です。始まりは1980年代にメコンボブテイルのブリーダーがシャムのような見た目でありながら短い尻尾を持つ、2匹の野良猫の交配をしたことでした。人為的に作られた猫の種類として2011年にドイツのWCF(World Cat Federation)に認められた、比較的新しい猫種と言えます。
スキフトイボブテイルは名前に「ボブテイル」とついている通り、尻尾が短いのが特徴でもあります。
そんなスキフトイボブテイルの成猫の平均体重は、オス猫は約2kgメス猫は約1.7k
gとかなり小さい身体をしています。成猫になっても変わらず身体が小さいです。
人懐っこく社交的な性格で、知らない人や他の猫などに出会ってもストレスを感じることは少ないといわれており、環境の変化にも早く慣れることができます。猫ながらにして犬のような活発さを持っている為、飼い主さんが遊ばないとストレスがたまってしまうことがあります。
◆小型猫として最も有名な「シンガプーラ」
小さな妖精とも言われている「シンガプーラ」は、その名の通りシンガポール原産の猫種で、自然発生の純血種としては「世界最小の猫種」といわれています。
アビシニアンの自然交配によって誕生したシンガプーラは、元々下水溝でネズミを捕りながら生活をしていたことから「ドレインキャット」とも呼ばれています。
シンガプーラの成猫の平均体重は、オス猫は約2.7~3.5kg、メス猫は約2.2~3kgと平均的な猫の種類よりもはるかに小さいのが特徴です。
小さくて華奢に見えるシンガプーラではありますが、筋肉質でバランスも良く、運動能力に長けています。
美しい見た目だけでなく、優しく甘えん坊で好奇心が旺盛な性格ですが、神経質な部分もあり、環境の変化にはストレスを感じてしまうこともあります。神経質なので多頭飼いはできるだけ避けましょう。
◆短足が特徴的な「マンチカン」
日本でも人気の高い「マンチカン」は、短足がかわいらしい品種としてご存知の方も多いことでしょう。
マンチカンは、英語で「小さい人」を意味する「munchkin(マンチキン)」から名付けられたといわれています。
2014年には世界一小さい体高の猫として、アメリカのカルフォルニア州で暮らすマンチカンの「ピクセル」が体高が13.5cmでギネスに登録されたこともあり、小さい猫としての認識が強い猫種と言えます。
実はマンチカンは足の短い猫種という訳ではありません。産まれてくるすべてのマンチカンが短足というわけではなく、実は全体の2割程度しか短足の子はいません。
そのようなことからも、さまざまなルールのもと交配が行われているようです。
マンチカンの身体は丸みを帯びていて、長い尻尾をもっています。大きな耳と丸い頭で全体的にアンバランスなところがマンチカンの特徴です。
短足のマンチカンは、体高が低く小さく見えますが、体つきは筋肉質で体格もしっかりとしていますので、平均体重としては、オス猫は約3~4kg、メス猫は約2~3kgです。
とても明るく好奇心旺盛な性格で、社交的でもあり、多頭飼いに適している猫の種類です。とても飼いやすい猫なので、初めて猫を飼う人にはおすすめです。
◆長毛の短足猫「ミヌエット」
ミヌエットは、マンチカンとペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアなどの猫を掛け合わせた猫の種類です。
「ナポレオン」という名前で親しまれていましたが、2015年に「ミヌエット」に猫種名を変更しました。
ミヌエットは、マンチカンのように短い足と、ペルシャのような美しい被毛をもっているのが特徴です。
ミヌエットの成猫の平均体重は、オス猫は約3~4kg、メス猫は約2.2~3.4kgです。
小さい身体をしていますが、筋肉質な体格なので、運動不足になると肥満体型になってしまうこともあります。
性格は、マンチカンの好奇心旺盛な性格と、ペルシャの甘えん坊な性格が合わさっています。しかし、マイペースな一面もあるので、必要以上に抱っこなどをするとストレスを感じてしまうことがあります。
◆子羊のようなふわふわの小型猫「ラムキン」
ラムキンは、マンチカンとセルカーレックスを掛け合わせた猫の種類です。
猫の血統登録機関のTICA(The International Cat Association)だけではなく、小型猫専門の登録機関のTDCA(The Dwarf Cat Association)の公認も受けています。
マンチカンのような短い足とセルカーレックスのような巻き毛の被毛をもっているのが特徴です。ラムキンという名前は、羊のような巻き毛から「子羊」という意味があります。
ラムキンの成猫の平均体重は、約1.8~4.1kgです。
マンチカン譲りの体高の低い小さい身体をしていますが、細身ながらに筋肉質でがっしりとした体格をしています。
ラムキンは、穏やかで明るい性格をしています。社交的でもあるので、小さな子どもや知らない人や他の猫などに出会ってもストレスを感じることは少ないといわれています。
また、必要以上に鳴くことがないため、マンションなどでも飼いやすい猫種と言えるでしょう。
◆マンチカン×アメリカンカール「キンカロー」
上記でも紹介した短い脚が特徴的な「マンチカン」と、反り返ったような耳が特徴的な「アメリカンカール」を掛け合わせて生まれたのがキンカローです。
日本では「マンチカール」と呼ばれたりもします。
キンカローは両親の見た目の特徴をよく受け継いている、短い手足とカールした耳を持っているのが特徴です。
成猫になると、体重は約3kgほどになると言われています。
基本的に甘えん坊で人懐っこい性格ですが、とても賢い一面も持ち合わせています。
◆大きな耳が特徴的な「コーニッシュレックス」
ネコ界のグレイハウンド”と呼ばれることもあるコーニッシュレックスは、イギリス原産の猫です。
すらっとした体つきで、大きな耳とウェーブがかった巻き毛が特徴的です。
そんなコーニッシュレックスは平均的に2.5~4.5kgまで成長すると言われています。
このしなやかなボディはオリエンタルタイプならではの特徴と言えます。
同じ巻き毛猫であるアメリカの「デボンレックス」と同種として考えられていましたが、近年になって別の猫種として登録されています。
小型猫を飼う時の注意点は?
小型猫は身体が大きくならないので、いつまでもかわいらしい猫というイメージですが、大きくならないが故にデメリットもあります。
◆狭い隙間や足元に要注意!
小型猫は体が小さいので、飼い主さんが気づかないような狭い隙間に入ってしまうことがあります。
入るだけならまだ大丈夫ですが、そこで抜けられなくなったり変なものを食べてしまっていたらとても危険ですよね。
また、飼い主さんが足元にいる猫に気づかずに踏んでしまうという危険も考えられます。
危険そうな場所には、猫が入らないように物を置くなどの対策し、猫の存在に気を配るようにしましょう。
◆いたずらからの事故にも危険が
小型猫は、好奇心旺盛な性格の猫種が多く、運動神経も良いので、室内での様々な事故につながる危険性があります。
例えば、お湯を張ったお風呂に入っておぼれてしまったり、家電などのコードにいたずらして感電してしまったり、ドアの隙間から外へ脱走してしまったりする可能性が考えられます。
小型猫に限ったことではありませんが、室内での事故につながらないよう注意するようにしましょう。
◆小型猫の肥満に気をつけよう
小型猫を飼う時は、生活習慣に気をつけなければいけません。特に小型猫は、体重管理がとても大切です。ご飯をあげすぎることで、肥満になってしまうことがあります。
体が小さい分、一般的な猫に比べて食事量も少なく、小型猫の体重に合わせてフードを用意する必要があります。
大切なのは猫の食事と運動です。飼い主さんが一緒に遊んであげること、猫が運動できる環境を整えてあげることが必要です。ご飯を摂取した分消費することはとても大切なことです。
小型猫のご飯(キャットフード)は、総合栄養食となっているのでご飯(キャットフード)だけで十分に栄養を摂れています。運動はそこそこに、嗜好品であるおやつを小型猫に毎日あげ続けると肥満などの原因になります。
与える量や頻度には十分に気を付けて、楽しくコミュニケーションをとっていきましょう。
◆小型猫に関する豆知識
実は、猫にはホルモンの異常によって体が大きく成長しない「小猫症(ドワーフキャット)」という珍しい病気が認められています。
上記で紹介した品種として確立されている猫種であれば問題ありませんが、このような原因で小さいままなケースもあります。
種類により差もありますが、一般的に1歳を目安に成猫と同じサイズまで成長していきますので、なぜか大きくならないな?他の子たちよりも小さいけど大丈夫かな?と異変を感じた際には、一度動物病院を受診することをおすすめします。
まとめ
大きくならない猫の種類についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
成猫になっても2~3kgぐらいの小型猫は、いつまでも子猫のような姿が魅力的です。
ただ、大きくならない種類だからこそ、様々な体調管理も必要になってきます。小型猫の体調管理は飼い主さんがしっかりとしてあげないと、病気や肥満になってしまうことがあります。
まずは、小型猫の標準体重を知りましょう。小型猫の種類によって標準体重は変わります。標準体重を知ることで、ご飯の量など調整が必要になってきます。
飼い主さんは小型猫が元気で楽しい時間を過ごしてあげるようにしましょう。
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