ストーブが大好きな猫たち
空前といってよい猫ブームで、猫の話題はたくさんあります。そんな中でも、ストーブと猫について話題の画像をご紹介します。
◆ネットで話題の暖を取る猫「ぶさお」
”じっくり噛み締めているように見えます。”引用:インスタグラムのコメントより
ストーブで暖を取る写真があっという間に国内外で人気になった「ぶさお」くん。いろいろなポーズ(?)が投稿されましたが、なにやら哲学者のような雰囲気もありますね。
幸せそうな姿には見ているこちらが癒やされてしまいます。
◆あるある!ストーブガードは全く意味なし!
何のためのフェンスなのか… pic.twitter.com/FtXTqW0xkS
— ののの (@yuyuyutititi) 2018年1月9日
”えええ?!ストーブガード乗り越えてしまったのですね💦💦ストーブガードしとけば安心と思っていたのですが我が家も火傷しないように気をつけたいと思います!”引用:ツイッターのコメントより
こんな投稿者へのメッセージもあるタイトル「何のためのフェンスなのか…」。猫飼いからすると「笑えない」とヒヤヒヤしてしまった人も大勢いたようです。
◆真っ白な猫なのに・・・
猫さんの焦げが2箇所になっていた。 pic.twitter.com/FeUpt2faCT
— もも (@9m0m09) 2014年12月3日
気がついたらひげがチリチリになってしまうことも。こちらの猫は真っ白なのに焦げてしまって、茶色のワンポイントが。飼い主は肝が冷えますね。
猫のいる家庭で注意したいストーブの3つのタイプ
◆石油ストーブ
一般的に多くの家庭で使われている石油ストーブ。石油ストーブは、お部屋全体を暖めやすいことが特徴です。広いお部屋でも、点火後すぐに暖かくなり、ストーブの上で調理したりお湯を沸かすことができるのも大きな魅力のひとつ。
さらに、石油ストーブの燃料の灯油は燃焼すると水蒸気を発生させる特徴があり、冬場の乾燥しやすい時期にお部屋が乾燥しにくいメリットがあります。
そんな便利な石油ストーブですが、猫にとってはやけどをしやすいデメリットがあります。
ストーブの鉄板部分がかなり高熱になるため、最初は低温だった部分でも、上に乗ったり近くに寄ったりすると徐々に毛がこげるなど、ひどいと皮膚にやけどをする危険が高くなります。
また、灯油を燃焼させるため、猫が一酸化中毒を引き起こす可能性も。
猫は、人間より早く中毒症状が出ます。石油ストーブを安全に使うために、お部屋の換気は定期的にしましょう。
◆ファンヒーター
最近では石油ストーブより、ファンヒーターのほうが家庭の普及率が多くなってきました。
ファンヒーターは、石油ストーブより火事の危険性が低いとされています。また、ファンヒーターは温度調節もでき、温風でくまなく部屋全体を早く温められるのも大きな魅力です。
火事になりにくいファンヒーターですが、LPガスや灯油を使うものは、一酸化炭素が大量に発生するというデメリットがあります。人間より敏感な猫にとって、息苦しい空間にしてしまうことも。
ファンヒーターによる一酸化中毒は、都市ガスを使用するタイプのものなら防止できます。それでも、燃焼によって空気は汚れてしまうので、こまめな換気は必要です。
また、石油ストーブのように直接火を使わないのですが、猫の毛が焦げることや火事を引き起こすことはあります。
さらに、ファンヒーターは温風を室内に循環させるので、ほこりが舞いやすいというデメリットも。加湿器などで乾燥を防ぎ、ほこりが舞わないように注意しましょう。
◆オイルヒーター
日本ではあまり普及していませんが、オイルヒーターも部分的に温める暖房として重宝します。火を燃焼させないため、一酸化炭素中毒の心配はありません。
石油ストーブやファンヒーターに比べて、お部屋全体を温めるのには時間がかかりますが、一旦温まると長時間じわじわやさしく温かいのが特徴です。
火は使いませんが、ヒーター本体が温まって暖房になりますので、かなり高温になることもあります。直接触っているとじわじわ焦げることもあり、低温やけどに要注意です。
ストーブを使う時の注意点3つ!
猫は暖かい場所が大好きです。日向ぼっこできる窓際や暖かい場所をドンピシャで当てて過ごしています。
ストーブの前に座っているな~とのんきに見過ごすと、どんどん近づいてしまって火傷をすることも多いのです。そして、毛に覆われているため、焦げを作っても平気で熟睡していることも。
ストーブは特に直接触るとやけどするくらい熱くなっています。上に干した洗濯物が落下して火が付いて、火事の原因になりやすい暖房器具です。
◆注意点①ストーブによるやけど
ストーブの周辺には物を置かないことも大事ですが、猫が近寄れないようにガードすることは絶対必要です。特に近くが台のようになっていて、ストーブの上に乗り移れるような家具の配置も考え直してください。まさか!をやってのけるのが猫です。
猫がストーブに近づきすぎないよう、幼児のいるご家庭のようにストーブガードを設置しましょう。市販のストーブガードのように頑丈でなくても大丈夫ですので、100均のワイヤーネットなどを利用して柵を作るのも有効です。
◆注意点②ストーブによる一酸化炭素中毒
ストーブは、不完全燃焼で一酸化炭素が発生する危険があります。お部屋に中に酸素が十分ないと、体の小さな猫にとってはかなり危険です。
せっかく温めた空気ですが、お部屋の換気はこまめにする必要があります。
◆注意点③ストーブによる火事
猫は異変に気がつくとパニックになって動き回るタイプと、物陰に隠れてしまうタイプがいます。火事の時、外に逃げてくれればいいのですが、家の中で逃げずに火に巻かれてしまうこともあります。
ストーブによる火事は、飼い主の不注意が原因のことが多いですね。寝ている間や外出時など、すぐに異変に対処できない場合は、消し忘れないことが安全の第一歩です。
外出するのに急いでいて、うっかり消し忘れてしまうことがないよう気をつけましょう。火の用心は確認・確認でおでかけ下さい。
猫がやけどしてしまった時の対処法
◆こんなことをしていたらやけどをしているサインかも!
やけどには、表面的な部分の軽いやけどと、皮膚の深部にまでいたる重症のやけどがあります。
軽度の火傷
猫の場合軽度の症状は、毛が焦げる<肌が赤くなっている<軽く腫れているなどです。
表面の毛が焦げる段階で早めに気がついてあげましょう。腫れなどに進行すると、化膿させて悪化する場合があります。
中程度の火傷
中程度のやけどでは、同じ箇所を何度もなめている、また一定の部分に触られるのを嫌がる行動がみられます。
焦げるといった目印があればいいのですが、毛に覆われていて皮膚がよく見えないため、直火ではないやけどは見逃しやすいといえます。
しつこくどこかを気にするしぐさをしている場合は、やけどをしている可能性があります。
重度の火傷
やけどがさらにひどくなると、水ぶくれができたり、皮がめくれていたりといった状態になります。重度のやけどになると、脱水症状を起こしてしてぐったりし、体に触れられることを嫌がります。
こうした場合は、すぐに獣医さんに連れて行くべき緊急事態です。
◆すぐに冷やして病院へ
まず、やけどをしている部分を冷水でぬらしたタオルやガーゼ、または氷のうを使って冷やします。全身にやけどをしている場合は、ぬれタオルでくるみ、なるべく振動を与えないように静かに獣医さんに連れて行きましょう。
人間のやけどの応急処置の基本は、「流水をあてて冷やす」ことです。しかし、猫の場合は、シャワーを嫌がるケースが多いため、タオルやガーゼで患部を冷やしましょう。
ただ、薬品によるやけどの時はまず洗浄することが大事です。
さきほどご紹介したように、猫は毛によってやけどの状態がよくわかりません。数日してから皮膚がはがれてくることもあります。たとえ軽症でも、必ず獣医さんに連れて行って消毒してもらってください。自己判断で薬を塗るのも厳禁です。
◆パニックになっている時は?
自分の体が焦げていたり、火が付いていたりしたら、人間でもパニックになります。これはもちろん猫も同じです。パニックで家の中を走り回って火の回りを早くしてしまったり、カーテンなどに燃え移ってしまったりなど、火事の原因にもなります。
走り回る猫を捕獲するのは大変ですね。バケツなどで水をかけられるなら早急に、またバスタオルや大きめの布をしっかり濡らして猫に被せ、火を消すのが先決です。
猫に安全な暖房器具とは?
猫にとって安全な暖房器具についてまとめてみました。
◆こたつ
猫が大好きな暖房器具のひとつに「こたつ」があります。昔の練炭こたつでは猫が一酸化炭素中毒で亡くなる事故が多かったですが、電気こたつはその心配もありません。
こたつの最大のメリットは、ストーブやファンヒーターとは違い、空気が汚れない暖房器具だということでしょう。一酸化炭素が発生する心配がないので、中毒死の心配がありません。電気代も他の暖房器具と比べると低コストと言えます。
猫にとって注意すべきポイントは、点けっぱなしすることによる火事の危険と、酸欠や脱水症状を起こしてしまうことです。こたつの中に長くいると、低温やけどや熱中症になる可能性もあります。
また、こたつの赤い赤外線ランプは、猫の目に悪影響を与えるといわれ、長時間見続けると失明の危険もあると指摘されています。
このようなデメリットを考えると、安全なこたつを求めるならペット用のこたつがおすすめでしょう。
人間用もペット用のこたつも、普段から意識的にコンセントを抜き、猫の毛やほこりを綺麗に掃除して火事にならないように気をつけましょう。
◆ペットヒーター
ペットヒーターは、猫の周辺だけ温めるというもの。掃除がしやすいというメリットがあります。
ただ、ペットヒーターには温度調節ができないものも多くあります。温度調節機能がないため、猫がペットヒーターの上にずっと座っていて低温やけどをしてしまうことも。
また、好奇心旺盛な子猫がいるとコードを噛んでしまう危険もあります。
温度調節ができないペットヒーターは、直に座らないようにタオルや毛布などでカバーをして使いましょう。
コードを噛む癖がある猫の場合は、コイルチューブなどを使うか、暖房が必要になる前に、コードを噛まないようにしつける必要があります。
◆ゆたんぽ
ペットショップでも子猫の体温を保つため、ペットボトルにお湯をいれて湯たんぽにしているのを見かけます。
ゆたんぽはペット専用のものもありますが、ペットボトルでも簡単にできるので便利です。一方で冷めたお湯の交換が数時間おきという煩わしさもあります。
ペットヒーターと同じで、一箇所に当てていると低温やけどになることもあります。ゆたんぽをタオルやカバーで包んで低温やけどを防いであげましょう。
取り替える手間がと感じるなら、レンジで温められるゆたんぽもおすすめです。ただ、冷却シートもそうですがぷよぷよした感触がだめという猫もいますね。
◆エアコン
上に乗れない(乗っている猫も見かけますが)スイッチを入れればすぐ暖かくなる、タイマーも設定できるし温度調節もというのがエアコンです。安全性が高いことが最大のメリットですね。
ただ、エアコンはお部屋が乾燥しやすくなり、猫にとっても皮膚がカサカサしたり、水分不足になったりする可能性があります。
猫が快適な温度は20~28度、湿度は50~60%といわれています。エアコンを使用する際は、飲水をたっぷりと用意して、加湿機を併用するなど快適な室内にしてあげましょう。
◆床暖房
近年、各家庭で導入されているガス床暖房。お湯を循環させるので、空気を汚すことなくじんわりした暖かさが特徴です。こたつやペットヒーターとは違い電気コードがないので、感電の心配もありません。
とはいっても、低温やけどの危険性はあります。床暖房は床全体の温度を上げ、長時間点けっぱなしにすると、お部屋の温度が上昇し、脱水症状や熱中症を引き起こすことも。安全だからといってつけたまま長時間外出してはいけません。
また、低温やけどにならないように、暖房部分にホットカーペット用の敷布などを敷くものいいでしょう。
◆首振りタイプの遠赤外線ヒーターやセラミックヒーターなど
長時間や高い温度で温めることでやけどの原因になる暖房器具。首振り型の電気系の暖房器具だと、コンパクトで邪魔になりません。
お部屋全体が温まるには時間がかかりますが、部分的な暖房器具として気軽に利用されています。
わざと180度回転させると、猫は中央に陣取っていて、熱の一箇所集中によるやけどのリスクは軽減できるでしょう。回転させることで空気も循環し、低温やけどやのぼせもあまりしません。
ただし、ストーブをガードしないと接近しすぎて焦げることはあります。また、ストーブにスリスリ体を押し付けてしまうため、首振り機能があっという間に破損してダメになることも。
また、電気コードは猫がじゃないように注意しましょう。お出かけの時のお留守番で付けっぱなしも、やはり転倒防止装置がついているとはいっても心配です。
まとめ
ストーブの上に飛び降りてしまう、近くに接近しすぎるなど、やけどする危険性の高い冬の季節。高温やけどだけでなく、長時間同じ箇所を温めることで起こる低温やけど、酸素不足や水分不足、熱中症も注意が必要ですね。
猫がやけどしてしまった時は、一緒にパニックにならずにまず冷すこと。そして獣医さんへ連れて行ってあげましょう。
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