猫のカカカという鳴き声「クラッキング」とは?鳴き声からわかる猫の気持ち

2023.02.17

猫のカカカという鳴き声「クラッキング」とは?鳴き声からわかる猫の気持ち

猫は様々な鳴き声を出しますが、中でもクラッキングという特殊な鳴き方があります。猫が小さくカカカと鳴くのを、クラッキングと言うのですが、どのような時にこの鳴き方をするのでしょうか?猫の様々な鳴き声を聞き分けることで、猫の気持ちを理解する手助けになります。 猫のクラッキングはどんな時にする鳴き声なのか、どんな意味があるのか、そしてクラッキング以外にも猫の鳴き声からわかる気持ちについて、ご紹介します。

【目次】
1.猫のクラッキングとは?
 1-1.猫の鳴き声の一種「クラッキング」
 1-2.猫のクラッキングの呼び方
 1-3.クラッキングは家猫特有の行動
 
2.猫はどんな時にクラッキングする?
 2-1.窓の外に獲物を見つけた時
 2-2.得体のしれないものを見つけた時

3.猫のクラッキングの意味は?
 3-1.獲物に手が届かずにもどかしい気持ちの現れ
 3-2.獲物を見つけて本能的に漏れる鳴き声

4.猫の鳴き声は飼い主さんに対するものが多い?
 4-1.猫同士の鳴き声でのコミュニケーション
 4-2.飼い主への鳴き声は「信頼」「要求」

5.猫の鳴き声から分かる色々な気持ち
 5-1.ニャー、ニャオ
 5-2.ニャッ(短い)
 5-3.ニャーン(長い)
 5-4.ミャオ、ミャァオ(高め)
 5-5.アオーン、ミャオー、アオー(大きく長い)
 5-6.ンー、ムー(口を開けない)
 5-7.ウゥー、アゥー(低いうなり声)
 5-8.カッ、シャー(鳴き声というよりも音)
 5-9.ゴロゴロ、グルグル(喉を鳴らす)
 5-10.ニャニャニャ・ククク(細かく鳴く、小さく鳴く)
 5-11.サイレントミャオ・サイレントニャー(声が聞こえない鳴き声)

6.猫のカカカというクラッキングとは?鳴き声からわかる猫の気持ちのまとめ

【掲載:2018.10.08  更新:2023.02.17】

猫のクラッキングとは?

鳴いている猫

◆猫の鳴き声の一種「クラッキング」

猫のクラッキングとは、口を開けたり閉じたりを素早くして、カカカ、ケケケ、といった鳴き声を出すことです。

猫によっては口を開け閉めして歯をカチカチと鳴らすだけだったり、ニャニャニャと鳴き声が出てしまっていたり、鳴き声が出ていなくて口が動いているだけだったりする場合もあります。

猫の口が素早く動くため、このカカカ、ケケケといった普段は見られない鳴き声を聞くと、初めて見た人は少し驚くかも知れません。

◆猫のクラッキングの呼び方

猫のこの鳴き声(鳴き方)のことを、日本では「クラッキング」と表現していますが、英語では「チャタリング=chattering」と言っています。

Chat(チャット)とは、英語では簡単なおしゃべりといった意味なのですが、カカカ、ケケケなど細かい鳴き声のため、猫がおしゃべりしている、という表現が使われていると考えられます。

一方で、クラッキングとは、機械がカチカチ、カタカタと動くような意味合いがあります。猫の口がすばやく動いて、カカカという鳴き声だけでなく、歯がカチカチなることもあるため、日本ではこのような表現になったのだと考えられます。

◆クラッキングは家猫特有の行動

猫科の中では、トラやライオンやチーターといった大型の猫種はクラッキングをせず、家猫だけがクラッキングという鳴き声を発するとされています。

多くは飼い猫にクラッキングの行為が認められますが、野良猫でもクラッキングをすることがあるということです。
また、飼い猫でも全ての猫がクラッキングするわけではなく、全くクラッキングをしない猫もいます。


猫はどんな時にクラッキングする?

猫にとって対象のものが見えているけれども、手が届かない、といった状況で、クラッキングをすると言えるでしょう。

具体的に猫がクラッキングの鳴き声を発するのは、次のような時だとされます。

◆窓の外に獲物を見つけた時

猫がクラッキングをするのは、室内飼いで窓の外に小鳥やカエルなどの爬虫類といった獲物を見つけた時です。

部屋の中でも、手の届かない場所に小さな虫を見つけたり、飼い主さんが猫じゃらしやレーザーポインタを見せたりといった時に、クラッキングをします。

また、対象のものは、猫にとって獲物になり得る場合のものが多いようです。
例えば、窓の外に獲物ではなく自分以外の猫が見えた場合には、クラッキングではなく、威嚇の鳴き声や、呼ぶような鳴き声などになることが多いとされています。

◆得体のしれないものを見つけた時

暗闇や物陰などに、猫にとって得体の知れないものを見つけた時に、クラッキングをすることがあります。


猫のクラッキングの意味は?

集中している猫

猫のクラッキングの意味として、次のようなことが考えられます。

・獲物に手が届かずにもどかしい気持ちの現れ
・獲物を見つけて本能的に漏れる鳴き声
・対象物を見て不安なため
・対象物を見て警戒しているため

◆獲物に手が届かずにもどかしい気持ちの現れ

猫にとって捕まえられないものや手が届かないものがあるため、なんらかのストレスを感じた結果、クラッキングという行為が出るということです。カカカ、ケケケ、などどのようなクラッキングでも、同じような気持ちだと考えられます。

飼い猫の場合、室内から外を眺め、小鳥や爬虫類などを見つけても捕まえに行けない、といったことがよくあることでしょう。
つかまえられないもどかしさ、また獲物を見つけた時の興奮などから、クラッキングしてしまうと考えられます。

そのため、室内にいて飼い主さんと猫じゃらしなどで遊んでいる時にも、おもちゃが高いところなどで猫の手が届かない場合に、カカカとクラッキングが見られることがあります。

◆獲物を見つけて本能的に漏れる鳴き声

猫がおもちゃで遊んでいる時にクラッキングが見られるのは、おもちゃに集中して遊んでいて、捕まえたくて仕方がない、といった気持ちだと言えるでしょう。

おもちゃを追いかけて捕まえられずにいる時間が長いと、興奮して自然にカカカ、と鳴き声を出してしまうといった場面もあります。

確かに、ライオンやトラ、チーターなどにはクラッキングは見られない、とされる説では、野生の世界においてクラッキングでカカカといった鳴き声が聞かれてしまえば獲物が逃げてしまいますね。
鳴いている時間があれば獲物を襲う行動をしていると考えられるので、当然と言えるかも知れません。

飼い猫でも、手が届くような獲物や対象物があれば、クラッキングせず、捕まえる体勢に入ります。

クラッキングは、猫がとても興奮している、集中している、捕まえたがっていると考えると良いでしょう。


猫の鳴き声は飼い主さんに対するものが多い?

◆猫同士の鳴き声でのコミュニケーション

猫同士は、あまり鳴き声でコミュニケーションを取ることはないとされています。これには、基本的に単独で行動して生きている猫の習性のためだと考えられています。

母猫と子猫の間で声によってお互いを見つけたり、存在を知らせたりすることはありますが、成猫同士での声でのやりとりはあまりありません。
また、発情期にはオス、メス共に独特の鳴き声を発しますが、パートナーを探す繁殖期のみのものです。

そのため、飼い猫の鳴き声の多くは、飼い主さんに対して発せられるものであると言われています。

◆飼い主への鳴き声は「信頼」「要求」

ひとつには、餌をくれてお世話をしてくれる相手なので、猫が飼い主さんを親猫のように思っている、または猫が飼い主のことを自分の子供のように思っているという理由が考えられます。
他には、鳴くと飼い主さんが反応してくれる、といったことを覚えた猫が、鳴き声で要求や不満を伝えたりするようになったと考えられます。

そのため、猫がどのような気持ちでいるのかは、飼い主さんがよく猫を観察して鳴き声と一緒に考えることで理解できると言えるでしょう。

この意味では、カカカというクラッキングは、飼い主さんに対してではなくて獲物となるものを見ている時に発せられる鳴き声です。猫も無意識で口に出ているといった場合が多いので、特殊な鳴き声だと言えるでしょう。


猫の鳴き声から分かる色々な気持ち

口を小さく開けている猫

カカカ、ケケケというクラッキング以外にも、猫の鳴き声から、どのような気持ちでいるのかを読み取ることができます。

よく聞かれる猫の鳴き声から想像できる猫の気持ちは、次のようなものです。

◆ニャー、ニャオ

猫同士の普段の挨拶の鳴き声。相手に対して敵意はないよと言うアピール。飼い主さんからの呼びかけに対する返事。

◆ニャッ(短い)

飼い主さんからの呼びかけの返事。放っといて欲しい気持ちの時。または警戒の一歩手前の時。

◆ニャーン(長い)

相手を呼んだり返事したりする時。何かを探している時。餌をくれる人にねだる時や、外に出たい時などの要求がある時。

◆ミャオ、ミャァオ(高め)

母猫が子猫を呼んでいる独特な時で、何度も続けて鳴く鳴き方。子猫はさらに高い声で母親を呼びます。

◆アオーン、ミャオー、アオー(大きく長い)

発情期にオス、メス共に出す声です。異性の猫にアピールしています。
オスとメスでは違いがあり、犬の遠吠えのようであったり、人間の赤ん坊が泣いているような声であったりもします。

発情期が終わると、このような鳴き声もやみます。

◆ンー、ムー(口を開けない)

何か不満があったり、要求があったりする時。飼い主さんに対して発せられることが多い鳴き声です。呼びかけに対する返事の時もあります。

◆ウゥー、アゥー(低いうなり声)

猫同士で、喧嘩の前に威嚇し合う時の鳴き声です。主に発情期のオス猫同士でこのような鳴き声を発しているのが見られます。

猫以外でも、相手に怒っている時、犬などの敵とされるものが近づいてきた時の警戒や威嚇のために発する鳴き声です。

◆カッ、シャー(鳴き声というよりも音)

猫が相手に攻撃する時や、激しく威嚇する時の鳴き声(音)。カッというのは喉から出す音。シャーっという声は、蛇などの天敵の声を真似ているといった説もあります。

◆ゴロゴロ、グルグル(喉を鳴らす)

機嫌が良い時、嬉しい時。リラックスしている時など。子猫が母猫と一緒にいて、安心している時。
他には、体に痛みがある時や不快な時にも発することがあります。

◆ニャニャニャ・ククク(細かく鳴く、小さく鳴く)

カカカ、ケケケといったクラッキングと同じ鳴き方とされることもあります。小鳥のようなピピピ、ネズミのようにチュチュチュ、といった鳴き声を出すこともあります。

クラッキングと同じく、手が届かないものを見た時に発する鳴き声で、口が素早く動きます。

◆サイレントミャオ・サイレントニャー(声が聞こえない鳴き声)

相手を信頼して甘えている時にするとされます。不安な時や、何かを期待している時にも発するとされます。
口の動きはニャンとか、ニャーといったような鳴き声を出すように動くのですが、何も声が聞こえないといった状態です。

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猫のカカカというクラッキングとは?鳴き声からわかる猫の気持ちのまとめ

カカカという猫のクラッキングは、猫の鳴き声の中でも、少し変わった鳴き方です。手の届かない獲物に対して、集中していたり、もどかしく思っていたりする場合など、猫も意識しないで漏れている鳴き声といっても良いでしょう。

クラッキングをはじめ、猫の鳴き声からは、様々な気持ちを読み取ることができます。猫に正解を聞けないので100%読み取れるかはわかりませんが、今どんな気持ちなのかがなんとなくわかれば、どのように行動すると良いのかがわかります。

特に、怒っている、痛がっている、寂しい、などがわかると、喧嘩や怪我を防いだり、猫の体調異常にも早く気づいたりできることになります。

猫の鳴き声は、発している時の態度と合わせて観察すると、どのような気持ちでいるかがわかりやすくなるでしょう。



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ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。


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