1.「りんご猫」とは?
2.猫エイズウイルスとは?
3.「りんご猫」といわれるようになった由来は?
3-1.人のエイズに関わる「レッドリボン運動」
3-2.猫エイズには様々な偏見と誤解が…
3-3.「エイズ」という言葉のイメージを変える「りんご猫」
4.12月12日は「世界りんご猫デー」
4-1.世界りんご猫デーの様々な活動
4-2.世界りんご猫デーを広めよう
5.りんご猫の支援方法は?
5-1.りんご猫のいる保護猫カフェを訪れる
5-2.りんご猫のグッズを購入する
6.最後に…
「りんご猫」とは?
りんご猫とは、「猫エイズウイルス(FIV)」に感染した猫のことをいいます。
りんご猫という言葉を発信し始めたのは、猫保護団体の「ネコリパブリック」です。猫エイズウイルスに感染している猫のことを「りんご猫」と呼び、世界に広めようとしています。
「ネコリパブリック」は、恵まれない猫のために活動をする保護猫団体です。
保護猫のみを集めた猫カフェを展開し、猫グッズを販売することで、その売上金を保護猫に使ったり、様々な猫の保護活動を提案しています。
ネコリパブリックが様々な猫の問題に向かい合ってきた団体だからこそ、見えてきた問題があります。それは、猫エイズウイルスへの偏見です。
猫エイズウイルスとは?
猫エイズウイルスとは、猫の体の中に入り込んで様々な症状を引き起こすウイルスです。エイズと聞くと、怖い病気のイメージをしてしまうことが多いと思います。
猫エイズウイルスに感染した猫には、鼻水やくしゃみ、咳や免疫力の低下といった症状がみられます。また、免疫力の低下により、他の病気に感染しやすくなります。
残念ながら、現在の医学では猫エイズウイルスを完治する手段はありません。
ただし、猫エイズウイルスに感染していても、猫が必ず症状を発症するわけではありません。整った生活環境と正しいケアをしていれば、症状を発症することはなく、天寿をまっとうする猫も多いです。
「りんご猫」といわれるようになった由来は?
猫エイズにかかった猫のことを表す「りんご猫」。なぜそのような名前で呼ばれるようになったのでしょうか。
◆人のエイズに関わる「レッドリボン運動」
人のエイズに関わる活動のひとつに「レッドリボン運動」という運動があります。エイズで亡くなった人への追悼の気持ちと、エイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すそうとする運動で、世界の各国でこの運動は行われています。
りんご猫という名前は、この「レッドリボン運動」のイメージである赤色が由来です。また、猫の丸くてかわいい姿のイメージから「りんご」を思いついたことが由来とされています。
レッドリボン運動の赤色と、猫の姿のりんごを合わせて「りんご猫」という単語ができたのです。
◆猫エイズには様々な偏見と誤解が…
りんご猫と呼ばれている猫たちは「猫エイズウイルス」に感染しています。猫エイズウイルスと聞くと、あまりいいイメージがない方も多いのはないでしょうか。
それは、猫エイズウイルスの間違った認識があるからです。
猫エイズウイルスは、「人にうつる」「他の猫に接触しただけでうつる」「猫がすぐに死んでしまう」というイメージを持っている人も多いでしょう。ですが、それは大きな間違いです。
まず、猫エイズウイルスは人にうつることはなく、感染も現在に至るまで確認されていません。
他の猫にうつる可能性としては、母胎感染が確認されています。ただし、母猫が猫エイズであるからといって、必ずしも生まれてくる子猫が猫エイズに感染しているとは限りません。
他には経口感染の報告がありますが、実際のところほぼ確認されていません。猫たちのグルーミングから猫エイズウイルスに感染するイメージがありますが、実際にはグルーミングでの感染力は極めて低いことがわかっています。
猫エイズウイルスに感染している猫が怪我をしている場合に、傷口を他の猫が舐めたりすることがない限り、あまり感染しないという事実があります。
◆「エイズ」という言葉のイメージを変える「りんご猫」
猫エイズウイルスは、不治の病で完治をすることができない恐ろしい病気であり、他の病気の中でも明らかに偏見が強い病気です。
なぜそのような偏見があるかというと、その原因は人の「エイズ」と同じイメージがあるからだといわれています。
猫エイズの間違った認識は、エイズという病気の名前のイメージです。
そこで、猫エイズウイルスに感染している猫の猫エイズの偏見をなくすことからも、「りんご猫」と呼ぶように世界で広めようとしています。
なぜ「りんご猫」と呼ばれるようになったのか、その名前の由来を知ってもらえれば、りんご猫に対しての偏見も少なくなるでしょう。
12月12日は「世界りんご猫デー」
世界からエイズへの偏見をなくそうとする「世界エイズデー」が毎年12月1日にあります。
その「世界エイズデー」にちなんで、毎年12月12日を「世界りんご猫デー」と呼び、その由来を広める活動が行われています。
◆世界りんご猫デーの様々な活動
世界りんご猫デーは、猫エイズについて考える日です。この世界りんご猫デーは年々、ネットを中心に活動が広がってきています。
猫を愛する愛猫家たちの人は、世界りんご猫デーについて様々な活動をし、拡散しています。
例えば、猫エイズのりんご猫について正しい知識を知ってほしいと、猫エイズについて様々な冊子を配ったり、世界りんご猫デーについてSNSで発信したり、ある猫カフェではりんご猫に関しての講演を行っています。
動物病院では、猫エイズウイルスについての間違った認識を正すために、先生によって説明をする講演を行っています。さらに、各地で世界りんご猫デーにちなんだイベントも開催されています。
◆世界りんご猫デーを広めよう
りんご猫とはどんな猫のことをいうのか、なぜりんご猫と呼ばれているのか、りんご猫の名前の由来は何なのかなど、りんご猫という言葉1つでいろいろなことを考えられます。
12月12日のりんご猫デーは始まったばかりで、まだまだ知名度は低いといえるでしょう。
猫エイズの偏見をなくすためにも、世界にりんご猫の存在を知らせることは素晴らしいことです。この活動に賛同する方は、ぜひ世界りんご猫デーを広めてくださいね。
りんご猫の支援方法は?
◆りんご猫のいる保護猫カフェを訪れる
りんご猫のために支援をしたいという方は、りんご猫のいる保護猫カフェを訪れてみましょう。そこには、猫エイズに感染している保護猫たちがいて、新しい飼い主さんを待っています。
もちろん、保護猫カフェで一緒に遊ぶだけでも、りんご猫の支援につながります。
りんご猫専門の猫カフェはこちらです。
〈ネコリパブリック 東京お茶の水店〉
住所:東京都文京区湯島3-1-9CRANEビル4階
電話:03-5826-8920
営業時間:平日15:00~20:00 休日(祝日)11:00~18:00
定休日:木曜日(祝日の場合は営業)
〈ネコリパブリック 東京池袋店〉
住所:東京都豊島区西池袋3-27-3 中根ビル4階
電話:03-6914-0834
営業時間:11:00~22:00
定休日:木曜日(祝日の場合は営業)
〈ネコリパブリック 岐阜店〉
住所:岐阜県岐阜市正木1982-4
電話:058-214-2993
営業時間:平日13:00~16:00 土日祝13:00~17:00
定休日:木曜日
〈ネコリパブリック 広島店〉
住所:広島県広島市中区大手町5-5-10 栗原ビル2階
電話:090-7540-2202
営業時間:平日13:00~20:00 休日(祝日)11:00~19:00
定休日:火曜日
〈ネコリパブリック 大阪熊取町店〉
住所:大阪府泉南郡熊取町野田3丁目2297-1
電話:072-468-8336
営業時間:平日11:30~18:00 休日(祝日)11:30~18:00
定休日:木曜日
〈ネコリパブリック 大阪店 「ねこ浴場&ねこ旅籠〉
住所:大阪府大阪市中央区島之内1丁目14-29
電話:06-4708-3889
営業時間:平日12:00~21:00 土日祝12:00~20:00
定休日:なし
◆りんご猫のグッズを購入する
猫を飼えない人、猫が好きな人、そうでもない人にも広くりんご猫のことを知ってもらうために、りんご猫をモチーフにしたグッズを制作や販売しています。
りんご猫を知らない人は多いかもしれません。なぜ、猫とりんごが一緒のイラストになっているのかを考えるだけでも、りんご猫を理解してもらえる機会があります。
そして、なぜりんご猫と呼ばれているのかという名前の由来を知ってもらえるだけでも、支援活動をしている人たちはうれしいです。
りんご猫専門猫カフェに行けなくても、ネットでグッズを購入することができます。とてもかわいいイラストで大人気の「マルポレランド」と作った様々な雑貨があり、手に取ると思わず笑顔になります。
売り上げの1部は保護猫活動費となり、楽しみながら猫助けが出来る仕組みになっています。
▶▶▶自走型保護猫カフェNECOREWEB(ネコリパブリック)楽天市場店
猫のための商品、人のための商品と猫を飼っていない人でも自分のために買えるグッズがたくさんあります。
最後に…
りんご猫の名前は、「レッドリボン運動」にちなんで「赤くて猫のようにかわいいもの」をイメージしたときに「りんご」が出てきたのが由来のひとつです。
りんご猫と呼ぶように世界に広めようとしているのは、人が猫エイズウイルスに対しての強い偏見が原因です。
また、猫エイズウイルスに感染しているからと猫を捨てたり、捨てられてもなかなか譲渡先が見つからないりんご猫たちがたくさんいます。
りんご猫の正しい認識を持ってもらうことはとても大切なことです。りんご猫への正しい認識を持っていれば、猫を捨てることなく、譲渡先も見つかることができるでしょう。
りんご猫の知名度はまだまだ低く、猫エイズウイルスの偏見がなくなることは難しいかもしれませんが、少しずつでもりんご猫という考え方が世界中に広がればと願うばかりです。
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