猫が爪切りを嫌がる時の対策は?
爪切りを嫌がる子の中には、爪切りを見ただけで逃げてしまう子も居るようです。しかし、ずっと伸ばしたままにしておくことは出来ないので、どんなに嫌がったとしても爪は切ってあげなくてはいけません。
普段のスキンシップの中で、愛猫の手足に触れるようにし、手足への抵抗を減らすようにしておきましょう。
爪切りを嫌がる猫には、どのような対策が効果的なのでしょうか。
◆爪切り対策①愛猫の落ち着ける場所で爪切りをする
猫には必ずお気に入りの場所というものが、家の中に存在していることと思います。その場所で落ち着いているときに優しく触れ、爪切りをするようにしましょう。
安心出来る場所であれば、若干抵抗心も薄れてきます。またたびなどを利用して、その場所へ誘導してあげるのも効果的です。
そして嫌がらないで切らせてくれた場合には、沢山撫でて褒めてあげましょう。
◆爪切り対策②二人掛かりで爪切りをする
嫌がって逃げる場合には家族で協力し、一人が愛猫の体を抑えもう一人が爪を切るように分担すればスムーズです。
この方法を用いる際は、愛猫が懐いている人だけにしてください。慣れていない人が協力してしまうと、逆効果になってしまう恐れがあるので注意しましょう。
◆爪切り対策③洗濯ネットを活用する
猫を大人しくさせるために、病院などでも活用されているのが洗濯ネットです。
狭い場所に入ると落ち着くという猫の特性を活かして、嫌がる猫をネットに入れると大人しく爪を切らせてくれることが多いです。
爪を切る側の手を1本ずつ出して、速やかに切っていくのがコツとなります。
洗濯ネットが用意できない場合は、バスタオルなどで体を包んであげるのも効果的ですよ。
◆爪切り対策④爪切りが終わったらおやつをあげる
どんなに嫌がったとしても、いずれ嫌なことには終わりがちゃんときます。
嫌な思いをさせてしまったことと、しっかり切らせてくれたことに対してのご褒美として、爪切りが済んだあとにおやつをあげるのも良いでしょう。
「いい子にしていればおやつが貰える」と転換してくれるかもしれないので、続けることが大切です。
猫の爪切りの頻度、目安は?
◆1ヶ月に1度ぐらいの頻度がおすすめ
猫の爪切りの頻度は、1ヶ月に1度ぐらいのペースが理想的と言えるでしょう。
あまり爪切りの頻度が多すぎてしまうと、どんどん爪切りを嫌がるようになってしまいます。抱っこされるだけで爪を切られるという解釈になってしまえば、スキンシップをとることすら困難になってしまうなんてことも。
せっかく一緒に暮らしているのに、微妙な距離が生まれてしまったらとても悲しいことですよね。
そのため、愛猫が眠っているときや落ち着いているときに、爪切りをしてあげるように心掛けましょう。全ての爪を一気に切るというよりは、1本や2本など、少しずつ数を増やしていくのが理想的です。
子猫のときから爪切りに慣れてもらうのが一番ですが、嫌がる場合には時間をかけて切ってあげるのが一番です。
◆猫の爪切りの目安
爪の先は乳白色ですが、根元はうっすらピンク色になっています。その部分は血管や神経を含む軟部組織となり爪と一緒に伸びてきます。
この部分を誤って切ってしまうと出血して、痛みを伴うこととなります。
そのため、このピンクの部分より2ミリ程度ずらして、切るようにしてあげてください。
猫の中には手を触られることを嫌がる子もいますので、爪切りは迅速に行うようにしましょう。
猫の爪とぎの役割は?
猫を飼う際に容易すべきアイテムとして挙げられる、爪とぎ。猫と一緒に暮らしていると、猫がバリバリと音を立てて軽快に爪をとぐ姿を見かけることがあるかと思います。
猫にとって、爪を研ぐことはどんな役割があると思われますか?
家猫の起源とされているリビアヤマネコは、野生の山猫であることから、獲物を自分で捕まえて食料とします。獲物をしっかりと捕らえて逃がさないためにも、爪とぎによる鋭い爪の維持は必要不可欠となるのです。
そして敵から襲われた場合に自分の身を守るためや、安全に木の上で眠るためなどに、常に爪をとぐことによって鋭利な爪を維持し続けてきたのでしょう。
猫の爪は鉤爪(かぎづめ)と言い、根元から先端にかけて強く湾曲しています。この爪の形状と前足の親指こそが猫ならではの特徴でもあり、物を掴むときや木に登るときに大変役立つのです。
猫の爪切りが必要な理由は?
猫の鋭い爪は、野生で生きてきた猫にとっては必要不可欠となりますが、家猫にとっては使う機会はほとんどありません。むしろ爪切りをしないままだと、飼い主さんにとって厄介なことが、多々あるようなのです。
なぜ猫に爪切りが必要だと言えるのでしょうか?
◆ケガをしないため
ネコ科の動物は基本的に爪の出し入れが自由自在に出来ます。そのため、「そこまで爪切りの心配をしなくても良いのでは?」と思われる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、猫の爪は何層にも重なっており、爪をとぐことによって外側の古い層を剥がし、常に新しく柔軟性の高い爪を維持しています。
爪切りをしない状態が続くと、常に猫の爪は鋭利な状態を維持し続けます。この爪のまま抱っこをしてあげると、落ちないようにしがみついてくることもあるので、爪が体に食い込みケガをしてしまう恐れがあります。
そのケガの場所から感染症(猫ひっかき病やバスツレラ症など)を起こす危険性もあるので、このようなことからも放置はしない方が良いでしょう。
猫はしつこく構われたり機嫌が悪かったりすると、人間にも爪を立てることがあるので、小さいお子さんが居るご家庭では更に注意が必要となってきます。
猫自身も鋭い爪をどこかに引っ掛けてケガをする恐れが無いとは言い切れないので、爪切りの需用は一緒に暮らす中で、必要不可欠と言えるのではないでしょうか。
◆家具などを傷つけないため
いくら猫の爪とぎが本能から来る習性であるとはいえ、家の中の家具などで爪をとがれてしまっては大変です。また、大切な家具だけではなく、家の壁や柱なども爪とぎの標的になりやすいです。
賃貸であれば退去のときに、敷金ではまかなえないほどの請求がきてしまうことも否めませんよね。
もちろん爪とぎの習性は爪切りをしても変わることはありませんが、定期的な爪切りと爪とぎアイテムの設置を充実させておけば、被害は最小限に抑えられるでしょう。
◆巻き爪防止のため
猫の爪を伸ばしたままにしておくと、巻き爪になってしまう恐れがあります。巻き爪とは、湾曲した先端がどんどん伸びていき、内側に伸び続けていくことを言います。
巻き爪の症状が悪化してしまうと、肉球に爪が刺さってしまうので猫の歩行に支障をきたします。
そうなってしまうと飼い主さんが爪切りを行うことが困難になってしまいますので、病院に連れていかなくてはいけません。
巻き爪にならないためにも、爪切りは定期的に行ってあげるようにしてくださいね。
病院で猫の爪切りをしてもらう方法は?
どうしても愛猫が嫌がり、爪切りをさせてくれない場合には、動物病院での処置を検討してみてください。
「爪切りぐらいで病院を利用するのは気まずい…」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、猫の爪切りが苦手な飼い主さんは多く、ほとんどの病院で爪切りのみの診療でも対応していただけます。
猫の爪はとても小さいので、誤って切ってしまうと出血してしまいます。人間でも深爪しただけで相当の痛みを感じますから、想像を絶する痛みを伴わせてしまうことになってしまうでしょう。
自宅で爪切りした際にも使用出来る止血パウダーが市販でも売られていますが、そのような物を用意しておくよりも病院で切ってもらった方が安心出来ますよね。
金額も1000円前後の病院が多いので、月一回と考えればそこまで負担はかからないことかと思います。
愛猫の性格を考慮した上で、病院での処置も考えられてみてはいかがでしょうか。
まとめ
私たちが爪のケアをするように、猫にとっても爪切りは欠かすことの出来ないルーティンと言えます。
「暴れるから」「嫌がるから」といって放置したままにしてしまうと、飼い主さんにとっても猫にとっても良いことは何一つありません。頻度を守ってしっかりとケアをするようにしてあげましょう。
どうしても自分で切ることが難しいと判断をしたのなら、病院でも簡単に処置がしてもらえるので、愛猫の性格を考慮した上で検討してみてはいかがでしょうか。
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