暴れる猫の爪切りは大変!そもそも爪を切る必要ってあるの??

2022.05.23

暴れる猫の爪切りは大変!そもそも爪を切る必要ってあるの??

キレイ好きな猫にとってグルーミングは欠かせませんが、自らケアができない部分は、飼い主さんがお手入れをしてあげなくてはいけませんよね。 愛猫のためなら何でもしてあげたいところではありますが、爪切りに関しては苦手意識を持っている飼い主さんも多いことでしょう。 無理矢理拘束されて、唯一の武器となる爪を切られてしまうわけですから、猫にとっては暴れてでもその状態を回避したがるはずです。 爪切りをする際に愛猫が暴れる場合には、どのような方法を用いて爪を切ってあげることが望ましいのでしょうか。

猫の爪切りの必要性

猫の手

そもそも猫は肉食動物となり、自分で獲物を捕まえて暮らしてきました。狩りをする際に鋭い爪は必要不可欠となるので、現代を生きる猫たちもその爪をしっかりと受け継ぎ、本能的に爪を研いで鋭利な状態を維持していますよね。
本能として必要と理解しているのであれば、あえて爪切りをする必要性がないようにも感じますが、爪を切らずに放置してしまえば、様々な危険性が潜んでいることをご存知でしょうか?完全室内飼いの猫ちゃんが増えたからこそ、飼い主さんは愛猫の安全を守るためにも、爪切りが重要だということを知っておかなくてはいけません。
現代を生きる猫たちに爪切りが必要なのは、以下のような理由が挙げられます。

◆猫のケガを防ぐ

猫の爪は多重構造になっており、簡単にいえば玉ねぎのような構造となっています。
常に猫の爪が鋭利なのはこの構造が深く関係していて、爪とぎをすることにより外側の爪が剥がれ、内側の新しい爪が出てきますので、爪を研ぐという行動が猫にとって重要な行為であることが分かりますよね。
爪は獲物を捕獲する際や木登りをする際に活躍してはくれますが、家猫にとって爪はそのような活用方法がないので、鋭いだけの爪は逆に危険を及ぼす可能性が高いとされています。
爪の先端は細く尖っていることもあり、色々な物に引っ掛かりやすいので、カーテンやカーペットなどの繊維に引っ掛かってしまえば、爪が根元から折れたり手を痛めたりすることもあるので大変危険です。
家具の中にも爪が引っ掛かりやすい素材のものはたくさんありますので、猫のケガを防ぐ目的でも爪切りは必要と言えるでしょう。

◆飼い主や同居猫のケガを防ぐ

爪の出し入れが自由自在にできる猫ではありますが、興奮しているときやリラックスしているときには、爪を出しっぱなしにしてしまう猫ちゃんも少なくありません。
とくにおもちゃで遊んでいるときは、狩猟本能が剥き出しとなるので、爪を出しっぱなしにしたまま遊びますので、飼い主さんが引っ掻かれてしまうことがよくあります。ほかにも抱っこをした際に、母猫の温もりを思い出して前足をふみふみさせる子の中には、爪を出したまま足踏みをする子も居るようです。
爪切りをしないまま放置された長い爪であれば、そのまま飼い主さんに刺さってケガをすることもあるでしょう。
猫の爪には「パスツレラ菌」と呼ばれる細菌が常在しており、この菌に感染すれば「パスツレラ症」といった感染症を発症する可能性があるとも言われています。
もちろん人間だけでなく、同居猫やほかの動物が同居している場合でも、爪が原因となるケガをさせないために、爪のケアは怠らないべきではないでしょうか。

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◆壁紙や家具を守る

壁紙や家具で爪を研ぐ癖のある猫ちゃんの場合、爪切りをすることによって、それらを守ることができますよね。切り揃えられた爪であれば、爪とぎをしたとしても爪が引っ掛からず、ダメージも最低限に抑えられるはずです。室内の物を愛猫に傷つけられたくないのであれば、定期的な爪切りを心掛けておくことに越したことはありません。

◆巻き爪防止

特徴的な形状をした猫の爪は、爪切りをしないで放置したまま伸びっぱなしになってしまえば、爪は丸まって先端が肉球に刺さり、出血や炎症を起こして愛猫に辛い思いをさせてしまうこととなります。巻き爪の状態のまま放置した場合には、その箇所をかばって歩くようになるため、関節に支障をきたして別症状が出てしまうこともあるので、やはり定期的に飼い主さんがケアをしてあげるべきなのではないでしょうか。


猫の爪切りの方法

爪を切られる猫

猫に爪切りの必要性が高いことは分かりましたが、やはり爪切りをしようとした際に愛猫が暴れると、どうしても爪切りに対して前向きな気持ちにはなれませんよね。
できることなら愛猫が暴れることなく、短時間で爪切りを終わらせたいところですが、どのようなことを心掛けて猫の爪切りを行えば良いのでしょうか?

◆どれくらい切ればいい?

猫が爪切りの際に暴れる要因として考えられるのは、意図しない拘束もそうですが、過去に爪を切られて嫌な思いをしたことや、痛い思いをしたことがあるのかもしれません。
猫の爪は細く小さいので、飼い主さん自ら爪切りをするときには、どこまで切っていいものなのかよく分からないといった方も多いことでしょう。
猫の爪の内側には「クイック」と呼ばれるピンク色の部分がありますが、この部分は神経と血管が通っているので、この部分を切ってしまえば痛みを伴う上に出血もしてきます。
私たちも深爪をすれば数日間痛みを伴い、それだけで気分が滅入ってしまうことがありますよね?
この痛みは猫も同じですので、過去に少しでも痛い思いをしたことがあるのであれば、暴れることがあっても不思議ではありません。
爪切りをする際にはクイックの数ミリ上をカットするようにし、爪を切りすぎないように心掛けるようにしましょう。

◆爪切りの頻度

爪切りの頻度は個体によって多少の差はありますが、基本的には1か月に1回程度で問題ありません。
頻繁に爪とぎを利用して爪を研いでいる子であれば、伸びるペースがもっと早い場合もあるので、眠っているときなどに爪の状態を定期的に確認しておくことも大切です。

◆猫の爪切りの種類

猫の爪切りはペット(犬猫)用の商品であれば、どんな形状のものでも使用可能です。一般的に猫の爪切りは、カーブタイプ、ギロチンタイプ、電動タイプの3種類となりますが、飼い主さんが使用しやすいタイプの商品を選ぶようにし、安全に爪切りをしてあげてください。もちろん猫の爪切りの際に、人間用の爪切りを使用することはご法度です
猫の爪と人間の爪は構造も形状も異なりますので、猫の爪切りの際には必ず猫が使用しても安全なペット用の商品を使用するようにしましょう。

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猫が暴れて爪切りできない時は

猫の手

爪切りをする際に愛猫がどうしても暴れるときは、そのまま爪切りを諦めるのではなく、工夫をして実践を試みてください。
猫が暴れるのはある意味仕方のないことですので、以下の方法をを参考にし、爪切りを無事に終わらせてあげましょう。

◆複数人で行う

暴れる猫に対して飼い主さん1人で爪切りを実行することは、双方がケガをする危険性があるのであまりおすすめできません。
無理に1人で頑張るようなことはせず、ほかの家族に手伝ってもらうなどをして、爪切りを試みるとスムーズにいくことがあります。
最低でも2人居れば、1人は暴れる愛猫を抑えることに徹底し、もう1人は爪を切ることだけに集中できますので、複数人での爪切りも視野に入れておくと安心です。

◆数本ずつ分けて行う

猫の爪は前と後ろの手足を合わせて18本ありますが、後ろ足は爪とぎをしないので、頻繁に爪切りをする必要性はありませんが、前足の爪は最低でも1か月に1回は爪切りをしたいところなので、10本の爪を切る必要があると言えますよね
しかし暴れる猫ちゃんに対して、その10本分の我慢を強いるのは酷な話でもありますし、1回で全部を切ろうとはせず、数本を数日に分けて切るなどの方法も検討してあげてください。
爪切りの必要性はあれど、嫌がることを強制したいわけではないので、愛猫の気持ちを最優先してあげることも大切です。

◆洗濯ネットなどを活用する

爪切りの際に暴れる猫ちゃんには、洗濯ネットの活用がおすすめです。
動物病院に連れていくときにも、猫を洗濯ネットに入れることを推奨する獣医師さんは多く、狭い場所を好む習性を利用してのアイデアなので、網目の細かい洗濯ネットであれば容易に爪切りも行えることでしょう。
ほかにもエリザべスカラーの利用や、バスタオルで包んでから爪を切る方法などもありますので、暴れる猫ちゃんの性格に合わせて活用するアイテムを決めてみましょう。

◆動物病院などに依頼する

どうしても暴れる愛猫が手に負えないようであれば、プロにお任せしてみることも検討してみてください。動物病院やペットサロンなどでは、1000円前後で爪切りをしてくれることがほとんどですので、猫ちゃんの負担を減らす目的でも、外部に依頼することは有効な手段と言えるはずです。


まとめ

爪を切られる猫

暴れる猫に対しての爪切りは、骨の折れる作業となりますが、爪切りをしないで伸ばしたまま放置してしまえば、愛猫の身に危険が迫るだけでなく、飼い主さんや家の中の家具なども傷つけてしまうことになりますので、定期的な爪切りは必要となってきます。
まずは猫の爪がどんな構造をしているのかを理解し、そして愛猫の性格に合わせてどんな方法で爪切りを行うかを検討してあげることが一番です。
短時間で終わらせることを心掛け、恐怖心が少なくなるような工夫を、是非試してみてあげてください。
そしてどうしても自分自身で爪切りができないと判断した場合には、動物病院などに依頼をし、安全に爪切りをしてもらうといった選択肢も検討してみることをおすすめします。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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