1.猫に水はとても重要!猫と水の関係とは
2.猫に水道水を与えても大丈夫?
2-1.日本の水道水は安全!
2-2.水質基準が厳しい
2-3.硬度が低い「軟水」
3.猫に適した水と適していない水は?
3-1.井戸水
3-2.ミネラルウォーター
3-3.ペット用ミネラルウォーター
3-4.ウォーターサーバーの水
4.猫に水道水を与える際の注意点
4-1.こまめに水を変える
4-2.温度を猫の好みに合わせる
4-3.容器を工夫する
5.まとめ
猫に水はとても重要!猫と水の関係とは
猫の祖先は元々砂漠の乾燥地帯で、生活をしていたリビアヤマネコであると言われているのをご存知でしょうか?
リビアヤマネコの見た目は、現世に生きている家猫とほとんど変わらない姿をし、その体質や習性を現世の猫たちは受け継いでいるとも言われているのです。
したがって猫少ない水でも生活できる体質を手に入れたと考えることが出来るのです。
しかし、飲水量の低下はストルバイト結石や膀胱炎などの下部尿路疾患につながったり、熱中症や脱水症状を引き起こしたりしてしまう場合もあります。
十分な量の水を飲むことは、とても大切だと言えるでしょう。
猫に水道水を与えても大丈夫?
しかし猫がなかなかお水を飲んでくれない動物だとしても、飼い主としては少量でもいいから水は定期的に口にしてほしいと願ってしまうものですよね。
ですが猫の中には、なぜか水道の蛇口からなら好んでお水を飲んでくれる子も存在します。
水道から出たお水は飲んでくれるのならどんどん飲ませたいところですが、果たして猫に水道水は飲ませても大丈夫なものなのでしょうか?
結論を言ってしまえば、猫に水道水を飲ませても、特に問題はありません。
問題がないと言える理由は、以下の通りです。
◆日本の水道水は安全!
日本の水道水は、高い技術で浄水処理がされているので、無色透明の美しいお水が水道から出るようになっています。
私たちが普段蛇口を捻って出したお水を口にすることは当たり前のように根付いていますが、世界基準で考えると、この環境はとても恵まれていると言えるのです。
なので不純物が取り除かれた純粋な日本の水道水は、猫が飲んでも安全であると言えるでしょう。
◆水質基準が厳しい
日本の水道水が安全であるということは、水質の基準が厳しいからと言い換えることも出来ます。
安全に飲める水道水として基準を満たすためには、51項目の基準をクリアしなくてはいけないそうです。
基準を厳しく設けられているからこそ、安心して水道水を口に出来るということに、感謝を忘れずに居たいものですよね。
◆硬度が低い「軟水」
日本の水道水は口当たりがよく、雑味を感じることが無いですよね。
これには硬度と呼ばれるミネラル類(カルシウムやマグネシウム)の含有量が関係し、ミネラル類が多く含まれれば含まれるほど、硬度は高くなっていきます。
硬度が高いと口当たりは重く、苦みのような雑味を感じますので、無味無臭である日本の水道水は、硬度が低い軟水であると言えるのです。
猫は硬度の高い硬水を飲み続けてしまうと、健康を害し尿路結石等の病気を患ってしまう危険性があるので、軟水である日本の水道水は問題なく与えることが出来ると言えるでしょう。
猫に適した水と適していない水は?
日本の水道水は猫に適した水であることが理解出来ましたが、それでも水道水には良いイメージがなく、懸念されている飼い主さんもいらっしゃることかと思います。
では逆に猫に適していない水とはどんなものなのかを知って、なぜ水道水が適していると考えられるのかを探っていきましょう。
◆井戸水
井戸水とは、雨水などを濾過して浄水処理を行った水道水とは異なり、地下にある水脈から汲み上げた天然水のことを指します。
一見天然水と聞くと自然由来の性質を持っているから体に良さそうに感じますが、どうしてもミネラル類の含有量が高くなってしまい、硬水の傾向が強く出てきます。
ミネラルは猫の体にも必要な栄養素ではありますが、多く摂取しすぎてしまえば、猫の膀胱に負担をかけてしまい、膀胱炎や尿路結石などの病気のリスクが高まります。
したがって井戸水を汲み上げて水道水として利用しているご家庭では、猫に与える際には注意が必要なお水と言えるでしょう。
◆ミネラルウォーター
井戸水と同じように、人間が飲むために市販されているミネラルウォーターも硬水が多いので注意が必要です。
ミネラルウォーターも聞こえが良いですが、ミネラル類の含有量が多いお水を猫に与えてしまった場合、井戸水と同じく病気のリスクが高くなってしまうと言えるでしょう。
特に海外から輸入されているミネラルウォーターは硬度が高く、人が飲んでも重いと感じるので、とても猫に飲ませられるようなお水ではありません。
天然由来のお水だから絶対に体に良いのではなく、猫の性質を理解した上で、猫が口にするお水は選ばなくてはいけないことがよくわかりますよね。
猫に市販のミネラルウォーターを与えるときは、必ず「軟水」を選びましょう。
◆ペット用ミネラルウォーター
ミネラルウォーターはミネラルウォーターでも、ペット用のミネラルウォーターはその名の通り、猫に与えても安全です。
猫の病気のリスクとなりやすい、カルシウムやマグネシウムといった、ミネラル類の含有量も少ない軟水となっていますので、愛猫に安心して与えることが出来るのです。
◆ウォーターサーバーの水
ウォーターサーバーが一般的になり、自宅に置いているという飼い主さんもいると思います。
一般家庭向けのウォーターサーバーはほとんどが軟水を使用しているため、猫に与えても問題がないと言えるでしょう。
猫に水道水を与える際の注意点
勝手なイメージで、水道水こそ猫には与えるべきではないと思い込んでいた場合にも、何が猫にとって害なのかを改めて考えることによって、水道水の安全性を深く知ることが出来ますよね。
しかし安心して与えることの出来る水道水にも、与える際にいくつかの点に注意しなくてはいけません。
◆こまめに水を変える
猫に水道水を与える際に、何かの容器(お皿)に入れて与えることがほとんどだと思いますが、
日本の浄水処理がされた水道水には、雑菌を増えにくくするメリットが挙げられますが、一度でもお水に猫が口を付ければ、少なからず菌は繁殖していきます。
また、浄水器を使用しているご家庭では、水道水をさらに濾過させることによって、カルキを減少させる効果があります。
しかしカルキ抜いて減少させてしまえば、雑菌が繁殖しやすくなりお水が傷みやすくなってしまいます。
なので水道水を与える際は、浄水器を使用していても使用していなくても、こまめにお水を変える癖をつけるようにしましょう。
◆温度を猫の好みに合わせる
水道水の温度も、猫にとって大事な要素となります。
私たちは寒いときには温かい飲み物を好み、暑いときには冷たい飲み物で体の中から冷やしたいと望むことが多いですよね。
猫もそうなのかと思いきや、彼らは常温を好む生き物なのです。
強いて言うなら人肌くらいの、ほんのり温かさを感じる程度のお水の方が、飲んでくれることが多いのですよね。
猫の体温ほどの温かさを好む傾向が強いので、極端に冷たかったり熱かったりする水道水は、与えないようにしましょう。
◆容器を工夫する
お水への苦手意識の強い猫であったとしても、やはり飼い主としては何としてでも、お水は飲んでほしいものですよね。
なかなか飲んでくれない場合には、お水を入れる容器に工夫してみると良いかもしれません。
口の広い容器や深さのある容器、そしてお水を入れた容器をいたる場所に設置する方法なども、試してみてください。
猫は気まぐれなので、何がきっかけとなるか分かりませんが、飼い主の心配など我関せずといった顔をして、お水を飲んでくれるかもしれませんよ。
まとめ
猫の歴史をさかのぼってみれば、猫とお水の不思議な関係を垣間見ることが出来たように感じます。
私たちが当たり前だと思って使用している水道から出てくるお水は、日本の高い技術の賜物であることもよく分かりました。
猫はフードを食べることと同じように、お水も飲まなくては生きていくことが出来ません。
お水に苦手意識を持つ猫に対して、飲み水を与えることは至難の業ですが、飲んでくれることによって安心を得られるので、色々な方法を駆使していきたいところですよね。
あまり良いイメージの無い水道水も、ミネラルの含有量が低い高度のお水であることが分かったので、安全に愛猫に与えることが出来るでしょう。
もし水道に浄水器を使用している場合には、カルキの減少に注意し、こまめに水を変えてあげることも必要となってきます。
愛猫がずっと健康で病気を患わないためにも、正しいお水の与え方を知り、今後に役立てていただければ幸いです。
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