1.猫にフローリングはよくない?
1-1.フローリングとは
1-2.猫の手足に負担をかけてしまう
1-3.粗相したものが染み込んでしまう
1-4.爪で傷がついてしまう
2.猫と賃貸の物件に住む場合
2-1.賃貸に住む際の注意点
2-2.床を工夫する
3.フローリングの上に敷けるおすすめ商品
3-1.ペット用 廊下敷マット厚手 デラックス 600 2枚入り
3-2.おくだけ吸着 撥水タイルマット ベージュ 20枚入
3-3.防滑消臭マット
4.まとめ
猫にフローリングはよくない?
◆フローリングとは
フローリングとは、床用の木材の一種で、フローリングを使用した床そのものも指します。
フローリングには、大きく分けて「無垢(単層)フローリング」と「複合(複層)フローリング」の2種類があります。
前者が無垢材を用いたものであるのに対し、後者は下地の板に木目調の素材を張り付けたものです。
下地を別途作って、その上に貼る形なので、張り替えがしやすいのも特長です。
・フローリングは掃除がしやすい
フローリングの最大の特長は、毛足のあるカーペットなどに比べて掃除がしやすいことです。
掃除機でゴミやほこりを取り、細かな汚れは雑巾やモップで乾拭きをすれば、基本的に大丈夫です。
猫の毛が絡まないことも、掃除のしやすさの理由の一つです。
掃除がしやすいことにより、ダニによるアレルギーを抑えられることもメリットの一つです。
・無垢フローリングの特長
無垢フローリングは、天然木を加工して、形を整えた素材です。
質感と肌触りがよく、調湿作用があり、独特の芳香で快適な空間を作ってくれます。
また、傷ができても傷の部分を削って補修でき、長い間キレイな床を保つことができます。
年月を経過することで色が変化し、味わいが増します。
柔らかく、足への負担が少ないのも特長です。
・複合フローリングの特長
複合フローリングは、複数の合板を貼り合わせて形を作り、仕上げとして表面に天然木の薄板を貼ったものです。
複合フローリングの特長は木材が安定していることで、耐衝撃性や耐摩耗性を上げた商品など、快適に使える機能が改良されてきています。
色やデザインがいろいろ選べるのも特長です。
防音や高アレルゲンなどの工夫がされた商品も多くあります。
ただ、硬質のため、踏み心地がよくないと感じる人も多いです。
・クッションフロアとフローリングの違い
クッションフロアは、塩化ビニル素材で作られた、シート状の床材です。
床面がほぼ一体になるので防水性に優れています。
表面にはプリントによる模様がつけられており、木目以外にもいろいろ選択することができます。
柔らかい素材なので、フローリングに比べてふわふわした感触を受けることも多いです。
一方、フローリングで感じられる木のぬくもりに欠け、木目などの模様がプリントのため、安っぽく感じることもあります。
フローリングよりは、費用を抑えることができます。
◆猫の手足に負担をかけてしまう
人が快適に暮らすには魅力的なフローリングですが、猫と暮らす場合にはデメリットもあります。
表面がつるつるしているため、滑りやすく、猫の手足に負担がかかり、さらに爪が引っ掛からないために転倒のリスクも上がります。
滑ることで猫の足に過度な負担がかかると、骨折や脱臼のリスクが高まり、また椎間板ヘルニアなど日常生活が困難になる病気につながる可能性もあります。
肉球の周りの毛が伸びていたり、肉球が乾いていたりすると、特に滑りやすくなるので要注意です。
逆に、肉球にクリームなどを塗り込んでいるために滑りやすくなることもあります。
特に、シニア猫では、硬い床は関節によくないうえ、万が一高い所から落ちたり、転倒したりした時に、骨折する可能性が高くなります。
猫がフローリングの上で大きくジャンプするなどの激しい動きをすると、関節に負担がかかります。
スコティッシュフォールドやマンチカンなど、先天的に関節の弱い猫種では、歩いているだけで関節の病気を誘発する可能性もあります。
◆粗相したものが染み込んでしまう
猫は、基本的にトイレを覚えて、そこで排泄する動物です。
しかし、未去勢の雄猫や避妊手術をしていない雌猫は、発情期にマーキング行動として、トイレ以外の場所でおしっこをすることがあります。
また、猫は健康であっても、毛玉や水、フードなどを吐くことが多い動物です。
おしっこや拭き取り切れなかった吐しゃ物は、フローリングに染み込んでしまい、シミができたり臭いがするようになったりします。
◆爪で傷がついてしまう
猫は、上下運動を好みますが、「猫の運動会」などと言われるように、床を走り回ることもとても多いです。
走り回るとき、猫は床に爪を立てることでブレーキをかけて方向転換をしたりするので、フローリングに傷がつくことが多くなります。
また、猫の爪が伸びていると、歩くだけでも傷がつきやすいです。
床や壁で爪とぎをする猫も多く、フローリングに傷をつけてしまうことがあります。
猫と賃貸の物件に住む場合
◆賃貸に住む際の注意点
猫の爪で床に傷がついたり、粗相したおしっこや吐しゃ物でシミや臭いがついたりしてしまうことは避けなければなりません。
また、マンションなどの上の階に住んでいる場合、下の階への騒音にも注意が必要です。
猫はほとんど足音を立てないように思いがちですが、走り回ったり高い所から飛び降りたりすると、意外と階下に騒音が伝わってしまいます。
ペット可の賃貸物件に住む場合でも、騒音や臭いなどで近所に迷惑をかけないように対策をすることが必要です。
◆床を工夫する
家を新築したり購入したりして、引っ越しする場合には、猫のために床材をあらかじめ選んだり、リフォームしたりすることができますが、賃貸の場合はできません。
フローリングの賃貸に猫と住む場合には、シミや傷、騒音への対策や、愛猫の健康のために、床に工夫をすることをおすすめします。
賃貸でもできる方法は意外に多いですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
カーペットやラグを敷く
カーペットやラグは、柔らかく愛猫の健康のためにはおすすめですが、毛足が長いものだと抜け毛が絡んで掃除が大変です。
おすすめのカーペットは、以下のようなものです。
●お手入れしやすいさらさらした素材でできている
●毛足が短く、目が細かい
●消臭・抗菌加工をしてある
タイルカーペットを敷く
タイルカーペットは、フローリングの上に敷くだけなので、手軽に使えます。
部屋の大きさに合わせて敷くこともできるので、無駄がなく、家具の移動などもしなくて済みます。
汚れたところだけ洗える商品も多いのでおすすめですが、やはり毛足の長いものは猫の抜け毛が絡みやすくなります。
ジョイント式のマットを敷く
ジョイント式のマットは、クッションタイプやコルクタイプなど様々な商品を選ぶことができます。
また、防水タイプのものを選べば、手入れが簡単です。
しかし、ジョイント部分から猫のおしっこや吐しゃ物が染み込み、床が汚れる可能性があります。
柔らかく、猫が噛みちぎることができるジョイントマットは誤飲してしまうこともあるので注意が必要です。
クッションフロアを敷く
柔らかい素材のクッションフロアを敷くことで、フローリングと猫の関節両方を守るという方法もあります。
クッションフロアは厚さや柄が色々あり、好みによって選ぶことができます。
部屋全体に敷き、貼り付けることになるので端を猫がかじったり、おしっこなどがしみ込んでしまう可能性は低いです。
業者に頼んでやってもらうこともできますが、普段からDIYを行っていて慣れている人は自分でやっている場合もあるようです。
初めて行う場合は、トイレや洗面所など狭い範囲でやってみてから、広い部屋にチャレンジしてみるとよいでしょう。
フロアコーティングをする
フロアコーティングは、フローリングを滑りにくくする床用のコーティング剤を塗ることです。
初期費用は掛かりますが、後々ワックスをかける必要もなく、美しいフローリングを15年~20年、保つことができます。
フローリングを樹脂でコーティングすることにより、弾力性のある被膜でグリップ性が生まれるので、猫が滑らずに歩きやすくなります。
猫の爪によって傷がつくこともなく、粗相や吐しゃ物で汚れても浸透しないので、拭くだけの簡単お手入れで済ませることができます。
猫が舐めても安心な材料でできているペット用の塗料がおすすめです。
ただし、施工するには家具などを退ける必要があるので、新築したり引っ越ししたりする際に施工しておくとよいでしょう。
また、賃貸の場合、洗剤などを使ってはがすことができる商品を選びましょう。
フローリングの上に敷けるおすすめ商品
◆ペット用 廊下敷マット厚手 デラックス 600 2枚入り
敷くだけで、猫がフローリングを歩くときに滑ることを防いでくれるマットです。
吸着機能があり、マットが床からずれないので、掃除機をかけても吸い付かず、掃除も楽にできます。
猫の粗相や吐しゃ物で汚れても、洗濯機で丸洗いでき、繰り返し洗えるので、いつも清潔に使用できます。
天然素材の緑茶カテキン「サンフェノンR」が生地に練りこまれていて、消臭ができます。
ポリエステル100%の生地には、防音効果があり、床面のキズの防止にもなります。
また、止水効果もあるので床を濡らしにくくなっています。
ハサミで自由にカットでき、ほつれにくいので、廊下の幅や長さに合わせて使用できます。
◆おくだけ吸着 撥水タイルマット ベージュ 20枚入
吸着機能があり、掃除機をかけてもずれにくいタイルマットです。
また、猫の抜け毛が絡みにくいので、掃除がしやすいです。
猫の粗相や吐しゃ物で汚れても、洗濯機で丸洗いできるので、いつも清潔に使用できます。
また、1枚のサイズが30cm四方で、汚れた部分だけを取り外して洗うことができ、全体を敷きなおす必要がないのも便利なポイントです。
家具などの配置に合わせて敷くことができるので、家具の移動なども必要ありませんし、マットの無駄もありません。
厚みは4㎜と薄いので、敷いた部分と敷いていない部分に段差ができず、つまずきの心配のないバリアフリー仕様となっています。
撥水機能があり、猫の粗相や吐しゃ物が染み込みにくくなっているので、床が汚れにくいです。
また、カラーバリエーションが豊富なので、部屋の雰囲気に合わせて色を選んだり組み合わせたり、いろいろな使い方ができます。
各種ランキングで上位に入る人気商品です。
◆防滑消臭マット
ペット用に開発された、滑りにくい深い凹凸構造のマットで、猫の足腰の負担を軽減します。
消臭・防水機能があるので、猫の粗相や吐しゃ物の臭いや染み込みをカットしてくれます。
水洗いして乾燥すると、吸着・消臭力が回復するので、清潔に繰り返し使うことがでる商品です。
猫のトイレやサークルの下などに、部分的に敷いて使うのにも適しています。
まとめ
フローリングは、掃除をしやすい、見た目が良いなど、人の生活にとってはメリットの多い床材です。
しかし、猫にとっては、硬すぎて滑りやすく足腰に負担がかかるなど、デメリットが少なくありません。
これらのデメリットを軽減するためには、フローリングの上に、カーペットやジョイントマットなどを敷いたり、フロアコーティングをしたりするなど、対策を講じる必要があります。
敷くだけで滑りやすさを軽減するグッズがいろいろ販売されているので、上手に取り入れて、愛猫の健康を守ってあげましょう。
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