猫がキッチンカウンターに登る理由
最近のおうちはキッチン(台所)にカウンターが付いていることも多く、キッチン道具を置いたり出来上がった料理を置いたりと、様々な手間を省いてくれる場所として重宝している方も多いことでしょう。
しかし猫が居るご家庭ではこのキッチンカウンターが、猫にとって特別な場所として認識されてしまうことが多いのをご存知でしょうか?
猫と一緒に暮らすまで、この現実を知ることのなかった飼い主さんは意外と多く、その猫の奔放さに驚かされてしまうことかと思います。
キッチンカウンター以外にも、家の中には猫が気に入りそうな場所がたくさんあるはずなのですが、なぜ猫は好んでキッチンカウンターに登るのでしょうか?
◆ご飯が貰えると思うから
猫がキッチンカウンターに登る理由として、一番に挙げられるのはやはり、「自分のご飯が貰えるかもしれない」という期待が大きいからかもしれません。
猫の食べるフードをキッチンに置いているご家庭も多く、飼い主さんがキッチンに入っていく姿を見てしまえば、カウンターからまだかまだかと待ってしまっても不思議ではありません。食いしん坊の猫であればあるほど、飼い主さんの行動を観察して、何か食べ物を見計らっている子は多いです。
そしてキッチンカウンターに居ることによって、実際に何か食べ物を貰ったことがあるのなら、その記憶を覚えていてその場所に来てしまうのかもしれません。
猫がこの場所に登っていたら、もしかしたらお腹の空いているのではないでしょうか。
◆飼い主さんの姿がよく見えるから
飼い主さんのことが大好きな猫ちゃんは、よく飼い主さんの行く先々についていくことがありますよね。そのような行動をとる猫には、寂しがり屋の子や甘えん坊の子に多いですが、キッチンでは飼い主さんがせかせかと忙しくしていて、その時間、猫はまったくかまってもらえなくなります。
飼い主さんにかまってもらえなくなれば、「せめて飼い主さんの姿は見たい!」と思ってしまうようです。そんなときキッチンに隣接しているカウンターは、猫にとって飼い主さんのことを見るために、ベストな場所となってくれるのです。
飼い主さんのことをじっと見ていて、眠くなってしまえばその場で眠ることも出来ますし、いつまでも飼い主さんの気配を感じられるので、安心が出来るのかもしれませんよね。
◆食べ物のニオイが常にするから
キッチンは料理を作る場所になりますので、色々な食べ物のニオイが漂ってきます。人間の食べる物が興味のない子であっても、猫のフードに使用されている肉や魚のニオイが漂ってくれば、「何か美味しそうなニオイがする!」と感じて、キッチンカウンターに登ってしまうのかもしれません。
人間の食べる物を常に欲しがってしまう子でしたら余計に、キッチンカウンターは特別な場所と認識されてしまうのかもしれませんよね。
しかし基本的に人間の食べ物は猫に与えるべきではないので、その場所からねだられたとしてもあげるべきではないと言えるでしょう。
他にもキッチンカウンターに猫が登ると、様々な危険が生じてしまうこともありますので注意が必要です。
猫がキッチンカウンターに登る時の危険性
猫がキッチンカウンターに登るときに起きる危険性とは、どんなことが考えられるか気になりますよね。
キッチンは様々な調理器具が揃っている場所です。愛猫にケガをさせないためにも、カウンターでの危険性を考えた上で対策が必要となってくるでしょう。
◆火傷をする危険性
キッチンといえば、調理の際にガスや電気で火を使うことがもっとも多い場所ですよね。
たとえコンロがキッチンカウンターに隣接していなかったとしても、温めている料理が跳ねてしまうことがあるので、傍にいる猫にそれがかかってしまえば火傷をしてしまう危険性が高いです。
特に油は高温になりますしよく跳ねますので、出来ることならコンロの傍には愛猫を近付けるべきではないと言えるでしょう。
シンクがキッチンカウンターに隣接している場合には、お湯や洗剤の飛び跳ねにも注意が必要です。熱湯をシンクの排水溝に向けて流すときにも跳ね返りは置きますし、食器用の洗剤が跳ねて猫の毛についてしまえば、毛繕いをして洗剤を舐めとってしまうことでしょう。
口に入れるべきではない物には、極力猫を近づけないことこそがやはり安全と言えるのではないでしょうか。
◆人間の食べ物を食べてしまう危険性
美味しそうなニオイが漂うキッチンには、猫が口にしてしまうととても危険な食べ物を扱っていることもあるかと思います。人間と体の構造が猫は違いますので、私たちには美味しく食べられる物でも、猫にとっては毒性が強い食べ物はとても多いんですよね。
特によく食卓に並ぶネギ類は、料理に使用する頻度も高いので常備しているご家庭も多いことでしょう。たとえ単体で猫が食べてしまうことがなくても、ハンバーグや餃子などにネギ類の野菜を使っている場合は注意が必要です。
出来上がった料理をキッチンカウンターに置いておく習慣がある場合は、飼い主さんの目を盗んで猫が食べてしまう可能性がありますよね。
そして体調が悪化してしまった際に原因がすぐに突き止められなければ、しっかりとした治療が行えないかもしれません。
何にせよ猫にとって危険が伴う場所であることには変わりありませんので、キッチンにはあまり近付けない方が得策と言えるのではないでしょうか。
猫がキッチンカウンターに登る時の対策
猫がキッチンカウンターに登るようであれば、猫を危険な目に合わせないためにも、何かしらの対策をする必要がありますよね。大好きな場所に居られなくさせてしまうのは可哀相な気もしますが、これもすべて愛猫が危険に合わないためだと思って、実行に移すしかありません。
「侵入禁止」と書かれた張り紙を貼ったとしても、猫には効果がありませんので、実際にキッチンカウンターに登らないようにする対策が必要と言えるでしょう。
どのような防止策を用いて、猫の侵入を防ぐべきなのでしょうか。
◆キッチンカウンターに猫の苦手な物を置く
一番簡単な防止策は、キッチンカウンターに猫の苦手な物を置いておく方法です。柑橘系の果物が苦手であれば、その場所に置いておくのも良いですし、並べておくのも効果的です。
しかし猫は環境に慣れていく動物でもありますので、いつの間にか除けることを覚え、何食わぬ顔でキッチンに侵入するようになってしまうかもしれません。
効果が薄れてしまえば別の防止策が必要とはなってきますが、これで登ることがなくなるのであれば、効果があるとは言えるのではないでしょうか。
他にもツルツルしたクッキングシートや、ザラザラとしたサンドシートを並べて置いておくのも効果が見込めますので、一度は試してみたい防止策です。
◆キッチンに危険な物を置かないようにする
これは飼い主さんの行動力にもよりますが、キッチンを使用したら猫に危険な物は置いておかないようにし、常に何もない状態を保つことです。
家の中は猫にとって大切なテリトリーですので、未知の場所を探索したくなるのが猫の性とも言えますよね。特に何もなく面白味のない場所であれば、そこに侵入したいという気持ちが次第に薄まっていくかもしれません。
その際にシンクの排水溝にはゴミを残さず清潔を保ち、さらにマットなどで排水溝やシンクそのものをガードしてしまうのもおすすめです。
◆ゲートを設置してキッチンへの侵入を防ぐ
キッチンカウンターのサイズにぴったりはまるようなグッズがあれば、既製のペット用品を購入してガードしてみるのも良いでしょう。
こちらの商品はキッチンの入り口などに使用する商品となります。カウンターに登るだけでなく、キッチンの中まで侵入してしまう猫ちゃんにおすすめです。
サイズが合わない場合には、飼い主さん自身で柵をdiyしてみるのも良いですよね!自分でdiyすれば愛着が湧きますし、お部屋のイメージに合うように作ることも可能なので、このような商品を参考にして手作りされてみてはいかがでしょうか。
また、キッチンが部屋のようになっている間取りの場合は入り口に扉を取り付けてしまい、完全に入れないようにしてしまうのも一つの手です。
市販されている猫用の脱走防止扉などもありますので、設置が可能な間取りの場合は検討してみてはいかがでしょうか。
柵より大型になりますので難易度は上がりますが、扉もDIYしている飼い主さんもいるようです。上級者は扉作成にも挑戦してみるのもいいかもしれません。
まとめ
完全に室内飼いの猫ちゃんは、家の中が自分の居場所となっているので、扉が閉まっている場所や、なかなか入れてもらえない場所があると、どんどん興味を持つようになっていきます。その場所が安全なのか何があるのかが知りたいため、何が何でもそこに侵入しようとすることはよくありますよね。
猫がキッチンカウンターに登る場合も、そんな気持ちが多少なりと隠れているのではないのかな、と考えることが出来ます。
しかしキッチンは猫にとって危険が伴う場所でもありますので、出来ることなら近付けたくないと思っている飼い主さんがほとんどだと思います。
猫がキッチンカウンターに登ったり、そのままキッチンに侵入したりしないためにもしっかりと対策をして、猫ちゃんの侵入を防ぐようにしましょう。
是非猫ちゃんの性格に合った防止策を参考にして、無理なく侵入をさせないようにしてみてくださいね。
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