猫の肉球周りの毛は切るべき?カットするなら注意すべき点とは?

2024.09.13

猫の肉球周りの毛は切るべき?カットするなら注意すべき点とは?

猫の足の裏には毛が生えており、猫種によっては毛が伸びるとぷにぷにの肉球に被ってしまうことがあります。 近年は室内での飼育がほとんどですが、足裏の毛によって滑ってしまうこともしばしば… こちらの記事では、お手入れ方法に悩む方も多い『猫の肉球の毛』についてご紹介します。

【掲載:2020.01.26  更新:2024.09.13】

飼い猫が床で滑っている。原因は?

こっちに向かって鳴く猫

全身を毛で覆われている猫ですが、冬になると毛の生えていない肉球を地べたに付けて歩かなければいけないので、なんとも寒そうに見えませんか?

動物は進化を繰り返しながら繁殖していく生き物ですので、あのツルっとしてぷにぷにした肉球が剥き出しになっているとなると、そこに何かしらの理由が隠されていると思わずにはいられませんよね。

肉球の内側には脂肪や弾力繊維が詰まっており、高所から地面に着地するときの衝撃を和らげる効果の他に、餌を狩るための瞬発力(走る・ジャンプなど)への効果が望めると言われています。

なので肉球に毛が生えていたとすれば、いずれの効力も失ってしまうわけですが、この素晴らしい肉球を以ってしても、床などのツルツルした場所で滑ってしまう猫ちゃんが居るそうなんです。

猫の肉球は汗腺もあるのに、なぜ床で滑ってしまうことがあるのでしょうか?

◆肉球の間の毛が長い

やはり第一に考えられる原因として考えられるのは、肉球の周りに生えた毛であると言えるでしょう。

この肉球周りの毛が長いと、どうしても肉球の効果の邪魔をしてしまうので、本来の力を発揮することが出来ませんよね。

短毛の猫ちゃんであればそこまで長く伸びることはありませんが、長毛の猫ちゃんは放っておくと肉球の間の毛も長く伸びてしてしまいます。

この伸びてしまった毛が床を歩くときに肉球の上に被さってしまい、肉球の滑り止めの効果が、まったく効かなくなってしまっていると考えることが出来ますよね。

◆肉球が乾燥している

肉球が乾燥している場合も、床を滑ってしまう原因となることが多いです。

ある程度の水分量を含んだ肉球であれば、ツルツルしている床を歩いたとしても、滑り止めの役割を果たしてくれるので問題はありませんよね?

しかし夏の暑さや冬の乾燥は猫の肉球の水分を奪いますので、何もケアをしないとどんどん乾燥していってしまいます。

グルーミングの回数が多い猫ちゃんであれば、肉球も舐めて潤しているはずなのでさほど問題はないでしょう。

グルーミングが苦手な猫ちゃんや、高齢の猫ちゃんは、飼い主さんが猫用のクリームなどを使って、しっかりとケアをしてあげるようにしましょう。

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猫の肉球周りの毛はカットした方が良い?

肉球周りの毛が長い長毛猫

猫が床で滑っていたり、遊んでいるときなどに「肉球が滑り止めの役割を果たしていないな」などと思う節があったりするのであれば、やはり伸びすぎは良くないので、カットしてあげた方が良いでしょう。

「うちの子は長毛種じゃないから大丈夫!」と思う、飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、肉球周りに毛が生えていることによって何かしらの障害が出ているのであれば、毛の短い長いは特に問題ありません。

猫がもし床で滑ってしまうことがあれば、怪我をして足腰を弱めてしまうかもしれませんし、それがきっかけとなって今後運動が出来なくなってしまうかもしれませんよね?

そして肉球の周りの毛が原因で滑るということは、体の抵抗を止めるために猫は必死に爪を使っていることがほとんどだと思われます。

あの鋭利な爪を滑り止め用に毎回使っているとすれば、床がフローリングの場合は傷がつきますし、カーペットなどを使用している場合は、そこに爪が引っ掛かって大変危険です。

引っ掛かりどころが悪ければ、爪がそのまま剥がれ落ちてしまうことも否めませんので、肉球がしっかりと滑り止めの役割を果たせるように、しっかりと飼い主さんが肉球周りの毛をケアしてあげましょう。


猫の肉球周りの毛のカット方法

実際に猫の肉球周りの毛をカットするとなったとき、猫の手はとても小さい上に、肉球の毛は間隔も狭いので、切る際に傷つけてしまわないか心配になってしまいますよね。

繊細な場所なので、出来ることなら安全で怖がらせない方法でカットしてあげたいものです。

どんな方法で肉球周りの毛をカットするのが、一般的なのでしょうか?

◆バリカンを使用する

やはり毛をカットするのに、バリカンはとても便利で安全ですよね!

猫の繊細な手を扱うことになるので、初心者の方でも安心して使用出来るバリカンがおすすめです。

ペット用の商品も各メーカーから販売されていますので、長毛種の子や滑りやすい子の居るご家庭であれば、常備しておくだけで安心出来るのではないでしょうか。

バリカンを選ぶ際には、部分用でなるべく音の小さな商品を選ぶようにしましょう。

●おすすめ商品
ホームバーバー エキスパートスタイル コンパクト

やわらかく、細い毛質のペット美容専用刃を使用したセミプロタイプの部分用バリカン。
怖がりなコにもやさしい静音モーター搭載。刃こぼれしにくい丈夫な金属刃(固定刃:カーボンスチール/稼働刃:ステンレス)。
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◆ハサミを使用する

毛をカットすると聞けば、真っ先にハサミを思い浮かべる方も多いかと思います。

バリカンはどんなに音が小さい商品を選んだとしても、多少の音や振動がしてしまうのは仕方がないので、それを嫌がる猫ちゃんにはハサミの方が断然使い勝手が良いと言えますよね。

ですがハサミを使うのが苦手な方や、嫌がってなかなか大人しくしてくれない猫ちゃんにハサミを使用してしまうと、可愛らしい肉球を傷付けてしまうことも。

どうしてもハサミを使用したい場合は、先端が丸くなっている赤ちゃん用のハサミを使用するなどして、傷つけないようにカットしてあげるようにしましょう。

◆人間の顔用シェーバーを使用する

女性が顔の産毛を剃る顔用シェーバーも、肉球周りの毛をカットすることが可能です。

顔を傷付けない設計で作られているので、猫の肉球にも安心して使うことが出来ますよね。

しかしバリカンやハサミよりもカットをする力が弱いので、時間をかけて少しずつカットする必要が高いです。

長い毛がたくさん生えている猫ちゃんや、暴れてしまう猫ちゃんにはあまり向いていないので、猫の性格によってカット方法を選んでみると良いかもしれません。


猫の肉球周りの毛をカットするときの注意点

寝ている茶白猫

猫の肉球が本来の能力を発揮するためにも、日頃から肉球周りの毛のケアは行っていきたいものですよね。

ですが猫にとってはいきなり手を掴まれて、毛を切られるという行為に嫌がってしまう子は多いことかと思います。

猫の肉球周りの毛をカットする際には、どんなことに注意すべきなのでしょうか?

◆猫がリラックスしているときにカットする

猫はとても自由な動物ですので、毛をカットするタイミングも重要となってきますよね。

猫は強制されることや、無理矢理何かをされることを極端に嫌いますので、一度でも嫌な思いをしてしまえば、飼い主さんが手に触れるだけで怒るようになってしまうことでしょう。

なので愛猫が甘えてきたタイミングや、グルーミングを終えてリラックスしているタイミングで行うのが理想的です。

大人しく肉球周りの毛をカットさせてくれたら、ご褒美のおやつなどをあげると、次回も切りやすくなりますよ!

◆とにかくスピーディーにカットする

肉球周りの毛をカットし出すと、どうしても「もう少し短く」「バランスよく整えてあげたい」などの欲が出てしまうものです。

そのようなこだわりを持ってカットしてしまえば、その分猫の手に触れる時間が長くなってしまいますよね。

猫自身は全く望んでいないことをされているわけなので、時間が長くかかればかかるほど、ストレスが溜まり不満が募っていくことでしょう。

なので猫が嫌がらないうちに終わらせることを心掛け、とにかくスピーディーにカットすることを心掛けてくださいね。

◆不安な場合はプロにお任せする

飼い主さんが愛猫のカットをしてあげるのが、猫にとっては一番安心出来るかもしれませんが、毛をカットすることに抵抗がある飼い主さんもいらっしゃるかと思います。

そのような気持ちでいざカットをしてしまうと、猫が嫌がったり飼い主さんも苦手意識が強くなったりと、双方に良い結果が生まれないことになってしまうんですよね。

なのでちょっとでも肉球周りのカットに不安があるのなら、最初からプロにお任せしてみてはいかがでしょうか。

動物病院はもちろん、猫のカットもお願い出来るトリミングサロンなどを利用して、愛猫に負担をかけない選択をしてみるのも良いでしょう。

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まとめ

見つめる猫

猫の肉球は剥き出しになっており、寒そうだったり乾燥しそうだったりと何かと心配になりますが、剥き出しになっているのにはしっかりと意味があることが分かりました。

しかしその肉球の周りが毛で覆われてしまった場合、肉球本来の効果が機能しなくなり、猫を危険な目に合わせてしまうこともあるようです。

もし猫が床で滑ることがあれば、肉球周りの毛が伸びていないか、チェックしてあげるようにしましょう。

そしてもし毛が伸びていたのなら、ペット用のバリカンやハサミなどの商品を使用して、無駄な毛をカットしてあげてください。

ほんのちょっとの心掛けで愛猫を危険な目に合わせなくて済みますので、元気に走り回れるような環境を整えてあげてくださいね!



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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