ヒマラヤンは太りやすい?理由や対策をご紹介!

2020.08.23

ヒマラヤンは太りやすい?理由や対策をご紹介!

ヒマラヤンは、太りやすい猫と言われています。 丸い雰囲気は可愛いものの、太るとさまざまな病気のリスクも…。 ヒマラヤンの平均体重や肥満対策など、正しい知識を持ち、長く一緒に過ごせるようにしましょう。

【目次】
1.ヒマラヤンって何キロ?平均体重は?
 1.平均体重は個体差があって当然のこと
 1.オスとメスとでも差がある
 1.ヒマラヤンは太りやすい

2.なぜ…?ヒマラヤンが太りやすい理由について
 2-1.理由1.のんびり屋さんだから
 2-2.理由2.もともとふくよかな体型だから
 2-3.理由3.長い毛で覆われて気づきにくいから
 2-4.理由4.去勢手術・避妊手術の後だから
 2-5.理由5.高齢になったから

3.太るとリスク増!?肥満でかかりやすい病気
 3-1.関節炎のリスク
 3-2.椎間板ヘルニアのリスク
 3-3.心臓への負担のリスク
 3-4.糖尿病のリスク
 3-5.泌尿器科系の病気のリスク

4.ヒマラヤンの肥満対策
 4-1.食事の目分量はNG
 4-2.オヤツをあげたら、メインの食事量を減らす
 4-3.多頭飼育のときにはエサのあげ方に注意が必要
 4-4.食事回数を増やし、1回分を少なめにする
 4-5.飼い主さんと一緒にできる運動を増やす
 4-6.キャットタワーなど上下運動も取り入れる

5.これはNG!注意すべきダイエット方法

6.まとめ

ヒマラヤンって何キロ?平均体重は?

「ヒマラヤンが太ったかどうか…?」、その判断のためには、まずは平均体重について見ていきましょう。

◆平均体重は個体差があって当然のこと

子猫の頃に数百グラムと小さなヒマラヤンも、成猫になればキロ単位の重さに育ちます。
体重の増え方は、「生まれたときの体重」や「親からの遺伝」、「エサを食べる量」、「運動量」など、生活環境によっても異なります。
成長したときの体重は個体差があるため、生まれたときに「○キロになる」と数値を出して断定した予想は難しいでしょう。

毎日、好き嫌いせずにモグモグ食べるケースは、大きく育つかもしれません。
食べる量は普通なのに、ほとんど運動しなければ、結構ぽっちゃりになることもあるでしょう。

また、親の体格も影響します。
子猫のときの予想体重として、「親が何キロくらいだから…」を参考値にするケースも多いです。

◆オスとメスとでも差がある

性別を問わないなら、ヒマラヤンの平均体重はだいたい3~6キロです。

ヒマラヤンに限ったことではありませんが、オスの方がやや大きく育ちやすいでしょう。
4~6キロ程度になれば標準的と考えられていますが、なかには6キロを超える
子もオスにはいます。
逆に成猫のメスは小柄となりやすく、3~3.5程度のケースもあります。

◆ヒマラヤンは太りやすい

食べることが好きなヒマラヤンだと6~7キロは軽く超えてしまうため、「思ったよりも大型に育った」ということもあるでしょう。

そもそもヒマラヤンの体型は、ちょっとふくよかで大柄な印象を持つ人も多いです。
顔立ちが丸いうえ、体も筋肉質でがっしり。
しかも、ボリューミーな毛に包まれているので、体重よりも大柄に見えてしまいがちでしょう。
「がっしりたくましい」というよりも、どこか「太っているのでは…」と見えるかもしれません。

実際に、ヒマラヤンはとても太りやすい猫と言われています。
ぽっちゃり体型は、愛嬌があって親しみやすささえ感じてしまうものです。

しかし、肥満になることは、病気になったり運動ができなかったりと、ヒマラヤンにとってはプラスになりません。
太る理由があれば改善していくことはもちろん、「そもそも太らない生活を心がける」という対策をしていくことも大事ですね。

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なぜ…?ヒマラヤンが太りやすい理由について

ヒマラヤンは、ちょっと太りやすい猫ちゃんです。
でも、どうして太りやすいのでしょうか?
考えられる理由について、簡単に説明していきます。

◆理由1.のんびり屋さんだから

ヒマラヤンは、穏やかでおっとりした性格をしている子が多いです。
社交性があって適度に行動的な部分はあるものの、あまりダイナミックに運動をするタイプではありません。

ふだんの生活はとてもマイペース。
「明るく元気に振舞ったかと思うと、ゴロゴロしている」というように、のんびり屋さんの様子も見られます。
積極的に動くタイプではないので、運動量も少なめです。

そのため、食べた食事量に対しての運動が足りず、エネルギー消費が追いつかず太ることもあるでしょう。

◆理由2.もともとふくよかな体型だから

ヒマラヤンの体型の特徴は、短い足とふっくらしているところでしょう。
コビータイプと言われる体型で、筋肉質でがっしり安定した印象を受けます。
ちょっと太ったとしても、あまり気づきにくい体型と言えるでしょう。

丸みを帯びた見た目が猫種としての特徴です。
飼い主さんがこまめに体重チェックをしなければ、太ったことに気づかないかもしれません。

◆理由3.長い毛で覆われて気づきにくいから

長い毛で体のラインが見えにくいのも、ヒマラヤンが太る原因のひとつでしょう。
もともと丸顔でぽっちゃりした印象が強いので、被毛に隠れて分かりづらいのかもしれませんね。

◆理由4.去勢手術・避妊手術の後だから

ヒマラヤンという猫種に限ったことではありませんが、去勢手術や避妊手術でホルモンのバランスがくるって太りやすくなることがあります。

◆理由5.高齢になったから

これも猫全体に当てはまる「太る理由」でしょう。
若いときよりも好奇心が薄れて、運動そのものをしなくなります。
シニア世代になったら、さらに食事のコントロールをする必要があるでしょう。


太るとリスク増!?肥満でかかりやすい病気

ヒマラヤンの丸っぽいフォルムを見ていると、本当に愛おしいですよね。
ちょっとぽっちゃりした方が癒される感じもしますが、それは飼い主さん側の都合でしかありません。

当の本人にしてみれば、「体が重いな…」「なんだか最近不調…」と、体の異変にともなった病気と闘う羽目になることも。
「太る=病気のリスク増」です。
肥満が原因でかかりやすい病気もあるので、注意しましょう。

まずは、太るとかかりやすい病気について、飼い主さんが正しい知識を持つことが大事です。

◆関節炎のリスク

猫は、もともと運動神経がいいです。
少しくらい関節に負担が起こっても、「全く運動しない」ということはないと言われています。

「ちょっと関節が痛む」「動かしづらい」としても、猫は不調をあまり表に見せない傾向にあります。
基本的に、孤独で生き抜く習性がある猫は、ケガをしていることを見破られることを恐れています。
つまり、ちょっと痛くても我慢するので、飼い主さんはあまり気づけないかもしれません。

ただ、体重がかなり増えると軟骨が変形して痛むため、「おもちゃに興味を示さなくなった」「撫でられると嫌がる」「高いところへの上り下りがなくなった」などの異変がよくあります。

◆椎間板ヘルニアのリスク

背骨にあるクッション材の役割の「椎間板」の変形が椎間板ヘルニアです。
体重が増えると発症しやすい病気と言われています。

初期には症状が分かりにくいですが、歩き方の異変や運動したがらない様子で気づくことがあります。
重症化すると、運動機能が麻痺し、立てなくなったり、排尿困難になる可能性も出てくるでしょう。

◆心臓への負担のリスク

体が重くなることで、体全体へ血液を送り出しているポンプの役割の心臓への負担が増えます。
肥満になれば体が大きくなるため、血管も伸びます。
心臓では「体全体に送るための血液を作ろう」と働きを強めていきます。
ただ、その分、心臓への負荷が高くなり、それまで軽々とできていた動きも、肥満になればちょっと動くだけでもかなりの負担増です。

◆糖尿病のリスク

インスリン分泌の反応が悪くなる糖尿病も、肥満によって引き起こされる病気のひとつです。
水を飲む回数が増えるにつれて尿量も増えるなどの症状が見られます。
病気を早期に発見できれば食事内容の見直しやインスリン投与の治療ができますが、完治は難しいでしょう。

◆泌尿器科系の病気のリスク

尿石症や膀胱炎など、泌尿器科系の病気のリスクが高まります。
尿石症では、結石が尿道を傷つけたり、塞いだりと、普通の排尿が困難になります。
肥満で「水を摂取しない」「動かない」ことから、尿が溜まっている時間が長く炎症を引き起こすのが膀胱炎です。


ヒマラヤンの肥満対策

ヒマラヤンは自分で体重管理ができません。
肥満にならないようにすることは、飼い主さんの役目です。
肥満対策でできること、注意点について、見直すようにしましょう。

◆食事の目分量はNG

愛猫にキャットフードを与えるとき、「このくらいでいいかな」という目分量はNGです。
いつの間にか与え過ぎになっている可能性もあります。
ヒマラヤンの体重に合わせて、適量となる1日摂取量を守り、食べさせ過ぎに注意しましょう。

◆オヤツをあげたら、メインの食事量を減らす

甘え上手なヒマラヤンは、飼い主さんにとっては癒しの存在。
要求されていないのに、ついついオヤツをあげてしまうかもしれません。

でも、通常の食事量に加えて、オヤツを食べると、カロリーが増えて肥満のもと。
オヤツをあげたときには、キャットフードの量を減らす工夫をしましょう。

◆多頭飼育のときにはエサのあげ方に注意が必要

ヒマラヤンはフレンドリーな性格なので、多頭飼いをしているケースもあるでしょう。
ただ、他の猫ちゃんが食べずに放置しているエサを食べることもあるかもしれません。
他の猫の食事まで食べないように、食事場所を分けるなどすることが大事です。

◆食事回数を増やし、1回分を少なめにする

食事と食事の時間が空きすぎると「お腹がすいた」と騒ぐことがあります。
1回の食事量を少なめに、食事回数を増やすと、空腹時間が減ります。
満足感や、食べすぎをおさえることにも繋がるでしょう。

◆飼い主さんと一緒にできる運動を増やす

のんびりタイプの性格のヒマラヤン。
たくさん運動するタイプではありません。
おもちゃなどで、遊びに誘って運動量を確保してあげましょう。

1回の遊び時間は、数分でもOKです。
「塵も積もれば山となる」で、数分の遊びをたくさんすれば、総運動量を増えますね。
飼い主さんに甘えるのが好きなので、遊びに誘うと喜んでくれるかと思います。

ただ、「我を忘れて遊びにのめりこむ」というタイプでもないようです。
そのため、楽しく遊べるように興味を持ってもらえるおもちゃを用意するといいでしょう。
上手く誘導して、コミュニケーションを深めながら、カロリー消費の時間になるのが理想です。

◆キャットタワーなど上下運動も取り入れる

ヒマラヤンはあまりアクティブ系ではないですが、猫にとって上下運動は大切です。
「上から下」「下から上」とジャンプを取り入れた運動をすることで、カロリー消費にも繋がります。

ただ、足腰が痛くなるとキャットタワーがケガのリスクになることもあります。
高さやデザイン、安全性など、ヒマラヤンのお好みに合わせつつ、安全性の高いものを選ぶといいかもしれませんね。

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これはNG!注意すべきダイエット方法

太る前にいろいろと工夫ができれば、肥満も防げるでしょう。
ただ、すでに太った場合でも、手遅れということはありません。
これ以上、ヒマラヤンの負担にならないように、ダイエットにチャレンジして、少しでも体重を減らすことは大事です。

ただ、いったん太った猫は運動を億劫に感じるもの。
なかなか動いてくれないので、ダイエットの効果が表れないこともあるでしょう。
そんなときにやりがちなのが、食事を抜くようなダイエットです。

食事を抜けば体重は減るかもしれませんが、栄養分が足りずに体に大きな負担となります。
急激に体重を減らすのではなく、長い期間をかけて健康面にも配慮しながら、ゆっくり体重を減らすようにしましょう。


まとめ

ヒマラヤンは丸いフォルムで優しい印象の猫ちゃん。
穏やかでのんびりした性格から、運動量は少なめで太りやすい傾向にあります。
ちょっとくらい太っていても、それが可愛らしく感じる飼い主さんが多いかと思います。

しかし、太った現実を放置していると、いつの間にか肥満になっていることも。
肥満はいろいろな病気のリスクがあり、治療のための通院や、重症化すると外科手術などが必要な病気もあります。

また、「肥満」と言われるレベルまで太ると、なかなか痩せづらいです。
食事を抜く急激なダイエットは、栄養失調から更なる病気を生むリスクがあるため、おすすめできません。
ストレスも溜まって、身体面でも精神面でも、猫にとってはツラい日々です。
ヒマラヤンに負担をかけないように、ふだんから肥満対策を心掛けておきましょう。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。

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