1.ドンスコイはこんな猫!見た目の特徴はどんな感じ?
1-1.毛があまり生えない
1-2.すらりとした体型
1-3.水かきのついた足
1-4.汗腺を持ち、汗をかく
1-5.体温が高い
1-6.体重
1-7.寿命
2.スフィンクスとの違い
2-1.遺伝子
2-2.ひげ
2-3.体重
3.ドンスコイの性格は?
3-1.社交的
3-2.賢い
3-3.好奇心旺盛
3-4.寂しがり屋
3-5.育児に全力
ドンスコイはこんな猫!見た目の特徴はどんな感じ?
◆毛があまり生えない
ドンスコイは毛があまり生えない無毛種(ヘアレスキャット)と呼ばれる種類です。無毛種は日本では珍しく、体のラインがくっきりと見えます。
皮膚は弾力があるため、なめらかな触り心地をしています。皮膚の色は様々で、ピンク・ライラック・フォーンなどがあります。被毛のある猫種とは違い、猫ちゃんの体温を直接感じられます。
ドンスコイは毛があまり生えない猫種ですが、4種類の被毛のパターンがあります。
ラバーボールド
産まれつき被毛を持たず、そのまま生えてくることのない種類です。
フロックド
産まれたときは優しい肌触りの被毛が生えていますが、成長するに連れて抜け落ちていきます。
ベロア
頭の一部だけ無毛の状態で産まれてきます。生後1年間に羊のようなカールが特徴的な毛が生えて、だんだんと抜け落ちていきます。
ブラッシュ
他の3種類とは異なり、産まれたときから被毛があり、生後3か月程度は被毛がある状態が続きます。その後は寒くなると胸と尻尾の部分だけ毛が生え、暑い季節になるとまた毛が抜け落ちていくという少し変わった特徴を持ちます。
◆すらりとした体型
ミディアムサイズの細身体型です。細さに反して筋肉質なので、健康的で美しいボディラインをしています。
◆水かきのついた足
ドンスコイの足には水かきがついています。
足はすらっと長く、後ろ足のほうがやや長めです。
◆汗腺を持ち、汗をかく
通常、猫ちゃんには肉球にのみ汗腺があります。しかし、ドンスコイには全身に汗腺があり、人と同じように汗をかきます。詳しい注意点などは後述しますが、体を拭かずに放置してしまうと病気にかかってしまう恐れがあるため、定期的にお風呂に入れてシャンプーをしたり、体を拭いてあげたりするなどしっかりとしたケアが必要です。
◆体温が高い
ドンスコイは一般的な猫種よりも体温が高いです。被毛がない分体温調整がおこないにくいため、寒さ対策として体温が高くなるよう進化したのでしょう。
高い体温を維持するためにエネルギーを多く蓄えなければならず、特に冬場は食事量が多くなります。逆に夏場は体温を高く保つことが容易なので、食事量が少なくなります。
◆体重
平均体重はメスが2.5kg〜3kg、オスが3.5kg〜4kgです。
メスはオスに比べて体格が小さく、体重も軽いです。
◆寿命
ドンスコイの寿命は10~13年で、平均的な猫の寿命が15歳前後なので、平均よりも少々短いといえます。
スフィンクスとの違い
ドンスコイに似た猫で「スフィンクス」という猫種があります。ドンスコイはそのスフィンクスに特徴が似ていることから、名前にスフィンクスと入った別名を持ちます。しかし、特徴のなかでも少々異なる部分もあるので、その違いについて解説していきます。
◆遺伝子
ドンスコイは、優性遺伝という遺伝が関係して無毛に産まれやすい猫種です。
同じく無毛種の猫であるスフィンクスは、劣性遺伝といわれております。
優性遺伝のほうが繁殖しやすく、夫婦のどちらかがその遺伝子を持っていれば遺伝するため、ドンスコイの出現度は高いといえます。反対に、夫婦のどちらも無毛の遺伝子を持っていなければ出現しないスフィンクスは珍しい猫種ということになります。
◆ひげ
スフィンクスには長いひげはありませんが、ドンスコイは色々な方向に生えた長いひげを持ちます。
◆体重
スフィンクスの平均体重は、メスが2.8~5.5kg、オスが4~6.5kgです。ややドンスコイよりもずっしりとしており、一般的な猫種と同じくらいの体重です。
ドンスコイの性格は?
◆社交的
ドンスコイはとても社交的で、他のペットともすぐに仲良くなりやすいと言われています。
ペットだけでなく人間とも仲良くなりやすく、非常に温厚で人見知りもしないので、子どもがいる家庭でも飼いやすい猫ちゃんでもあります。
◆賢い
ドンスコイは飼い主様の指示を聞くとても利口な猫ちゃんです。忠誠心がとても高いため、飼い主様と一緒にいることを好みます。ちゃんとしつければ人間の言葉も理解できるので、ワンちゃんのように名前や言葉に反応してくれるかもしれませんね!
◆好奇心旺盛
家の中を冒険したり、飼い主さんと遊んだりすることが大好きです。運動量が多いので、ドアを開けておくなど部屋を開放的にすることを意識し、おもちゃや高さのあるキャットタワーなど、猫ちゃんが満足できるような環境作りを意識しましょう。
また、飼い主様の気を引きたいがために、いたずらをする一面もあるようです。遊んでほしそうな素振りを見せていたら、満足するまで遊びに付き合ってあげましょう。
◆寂しがり屋
飼い主様が大好きでしつけがしやすい反面、かまってもらえないとしょんぼりしてしまう寂しがり屋な一面も。長時間のお留守番は猫ちゃんがストレスに感じてしまうでしょう。
独りぼっちにさせないために他のペットと一緒に飼うことも良いと思います。性格が穏やかなので、あまりケンカをすることもなく、仲良くお留守番してくれるでしょう。ただ、他のペットにかまいすぎて嫉妬されないように注意しましょうね!
◆育児に全力
子猫が産まれてから3か月ほどは夫婦で愛情を注ぐそうです。ドンスコイのオスは「イクメン」と呼ばれるほど育児に積極的で、産まれる前からお腹の大きくなったメスをいたわり、産まれたあとも子育てに励みます。
ドンスコイの歴史
ドンスコイの歴史は1987年から始まります。
ロシアのロストフ・オン・ドンという町で教師として働くエレナという女性がいました。エレナは、ある日、少年たちが子猫の入ったカバンをボールの代わりにして遊んでいるところを発見します。少年たちに子猫で遊ぶことを止めさせ、その猫を保護したエレナは、バーバラという名前を付けて飼うことにしました。
バーバラは当初は子猫でしたが、成長と共にだんだんと毛が抜けていくという特徴を持っていました。メス猫のバーバラが子どもを産むと、体が弱く、子猫も同じように毛が抜けていく特徴を引き継いでいたため、病気を疑ったバーバラの子どもを引き取った飼い主たちは殺処分しようとしました。しかし、無毛になっていくこと以外は何ら問題なく、一般的な猫と同じような特徴でした。
近くに住んでいた猫のブリーダーのイリーナは、無毛になってしまう猫に興味を持ち、殺処分をせずに引き取り、繁殖させていきます。バーバラの血を受け継ぐ不思議な猫たちは、後に新しい猫種として認められ、1997年に「ドン・スフィンクス」という名前でWCFに登録されました。2005年には「ドンスコイ」という名称でTICAに登録されたことから、現在では名称が2つ存在する猫種となっています。
ドンスコイの別名である「ドン・スフィンクス」は、先ほどドンスコイと似ている猫種として挙げた「スフィンクス」というカナダ産の猫種に似た見た目を持つため、名前にスフィンクスが入っているようです。名前に含まれる「ドン」は、バルバラが発見された場所の近くに流れる川の名前からきています。
ドンスコイを飼う際の注意点
◆お手入れ
ドンスコイのお手入れは、皮脂が被毛に吸収されないため皮膚表面が汚れやすいので、温かい濡れタオルでできるだけ毎日体を拭いてあげましょう。また、日焼けや紫外線に弱いため、外に出すときはペット用の日焼け止めやキャットウェアが必要です。ブラッシングなどの被毛のケアが必要ない分、皮膚のケアをしっかりと行いましょう。
特にしわ部分に汚れが溜まりやすいので、入念にチェックしてあげてください。人間が汗をかくとシャワーを浴びるように、汗腺があるドンスコイも汗をかくのでお風呂に入れるようにしましょう。一般的な猫は1年に2~3回程度で充分ですが、ドンスコイは月に1~2回お風呂に入れます。
逆に体を洗いすぎても油っぽくなってしまうので注意が必要です。人間が洗顔をしすぎると肌の乾燥が進んで余分に皮脂を出そうとするように、皮膚の汚れを落とすために月に何度も体を洗うとかえって逆効果になってしまいます。
シャワーとお風呂は、人間が入る温度よりもやや低めの35度程度を目安に設定にしましょう。また、人間がいつも使っているシャンプーでは猫ちゃんの皮膚や被毛に影響が出てしまうので、必ず猫用にシャンプーを使用してくださいね。
◆寒さに弱い
猫ちゃんの被毛は本来、体温調整の役割を持っています。被毛がないドンスコイは寒さにも弱く、室内とはいえ細かい温度調節が必要です。猫ちゃん用の服や毛布などを用意し、猫ちゃんが寒がらないような対策をしてあげましょう。
◆かかりやすい病気
ドンスコイを飼育する際に気をつけたい病気は、「皮膚病」です。被毛がない分紫外線を浴びやすく、日焼けが起こりやすいです。日焼けをすると皮膚が赤くなり、皮膚に違和感を覚えた猫ちゃんが何度も引っ掻いてしまいます。場合によっては出血することもあるので要注意です。そのため、外出するときは猫ちゃん用の日焼け止めクリームや服を着せる等の対策をしましょう。お家にいても日焼けする可能性もあるので、UVカットシートを窓ガラスに貼ることも有効でしょう。
ドンスコイは病気になりにくいといわれていますが、猫は基本的に腎臓病になりやすい体質を持っています。猫は病気を隠す習性があり、飼い主が気付いた時には手遅れだったというケースが少なくありません。定期健診は怠らないようにしてください。
◆飼育環境
好奇心旺盛で活発な性格なので、キャットタワーやおもちゃなどを用意し、思い切り遊べる環境にしてあげましょう。
また、独りぼっちが苦手な猫ちゃんです。飼い主様と一緒にいる時間を長く取れるよう、長時間放置するのは厳禁ですよ!
また、被毛がない(薄い)ので、怪我には十分注意が必要です。木製の家具が削れていて棘が刺さってしまうことや、金属製の飾りに引っかかってしまうなどお家には猫ちゃんにとって危険となるものがたくさんあります。
少しの傷でも、そこから細菌が入ってしまって病気に繋がってしまいます。猫ちゃんの安全のためにも、飼う前に一度お家の環境を見直しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一般的な猫ちゃんのイメージからは離れたインパクトのある見た目だったと思います!
人によっては不気味に感じてしまう外見からは想像もつかないほど、飼い主様に従順で穏やかな性格を持つ、まるでワンちゃんみたいな性格をしています。
日本では手に入りにくいドンスコイですが、スフィンクスをはじめヘアレスキャットの人気があがっているので、これから日本で見かけることも増えるかもしれません。
毎日のケアは大変かもしれませんが、性格面などを考えると初心者にも飼いやすい猫種なので、初めて猫ちゃんを飼う方も自信を持ち、愛情を込めて大切に育ててあげましょう!
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