1.猫がなかなかなついてくれない…理由は?
1-1.声が大きい
1-2.動作が荒い
1-3.距離を詰めすぎている
1-4.ずっと目をあわせている
1-5.ニオイがきつい
1-6.元野良猫で警戒心が強い
1-7.先住猫に遠慮している
1-8.性格上なつかない
2.なつかない猫と仲良くなるには
2-1.構いすぎない
2-2.普段の動作や声の大きさを改める
2-3.目線をそらして
2-4.香水や強い香りの柔軟剤などの使用をやめる
2-5.ごはんやおやつも上手に使う
2-6.無理強いはしない
2-7.新入り猫にも心配りを
2-8.嫌がることは回避する
3.病気にかかっている可能性
4.なつかないからとあきらめない
4-1.すぐに仲良くなろうとせず根気よく
4-2.決して手放さないで
5.まとめ
猫がなかなかなついてくれない…理由は?
猫は、犬と異なり、基本的にマイペースで、「したい事をする、したくないことはしない」生き物と言われます。
なつくもなつかないも、猫の「お気持ち」次第なのかもしれません。
そうは言っても、やはり家族として迎えた愛猫にはなついてもらいたいですよね。
まずは、猫がなつかないのはなぜなのかという点を押さえておきましょう。
◆声が大きい
猫の可聴域は30~60,000Hzで、幅広い音、特に高音域の音を聞くことに優れています。
聴覚が優れている分、音に敏感で、大きな声や音が耳触りで苦手な子も多いです。
男性の声は低いため、猫には動物が唸る声に聞こえることがあるとされます。
家族の中で夫にだけ懐かないというパターンは、SNSなどでもよく見られます。
猫に限らず、動物は相手を威嚇する時に低く唸るので、威嚇されているように感じて怖がっている可能性があります。
◆動作が荒い
音を立ててドアを開け閉めしたり、ドスドスと足音を立てて歩いたりすると、猫は居心地悪く感じたり怖く感じたりするようです。
また、オーバーなリアクションで猫に接したり、急に飛びかかるような仕草をしたりすると、猫に威圧感を与えることに。
こういった荒々しい動作には、恐怖を感じる子もいるでしょう。
なついている子でも、飼い主さんの急な動きにびくっとしてしまうこともあるほどです。
◆距離を詰めすぎている
人間と同様、猫も他の動物に入ってほしくない「パーソナルスペース」を持っています。
猫には、「個人的距離」、「社会的距離」、「臨界距離」、「逃走距離」の4つの距離感があると言われています。
個人的距離が最も近く、心を許している飼い主さんや特に仲の良い猫が入ることを許されます。
個人的距離より少し広い範囲の社会的距離は、同居している猫、顔見知りの猫や人なら入ることができる距離です。
見知らぬ猫や人が入ろうとすると、自己防衛のために威嚇したり攻撃したりすることもあるのが、臨界距離です。
逃走距離に見知らぬ人や猫が入った場合には、猫は逃げ出してしまいます。
なついていない猫のパーソナルスペースに踏み込んでしまうと、猫の方から離れていってしまうでしょう。
また、逃げるのを追いかけるなど、構いすぎるのもよくありません。
◆ずっと目をあわせている
猫の世界に限らず、動物たちが目と目を合わせることは、ケンカや戦いの前の威嚇のサインです。
ずっと目を合わせていると、猫からすると、ケンカを売られているようなものなのです。
大きく目を見開き、真正面から猫の目をじっと見るのは、NGです。
◆ニオイがきつい
猫の嗅覚は、人間の数万~数十万倍の感度があると言われています。
飼い主さんには気にならない匂いも、猫にとってはきつすぎる匂いになっているかもしれません。
特に、酸っぱい匂いは腐った食べ物や毒のある物として認識されるため、柑橘系の匂いが苦手な子が多いです。
また、洗剤や柔軟剤、消臭剤などの香りも、猫にとっては強すぎるでしょう。
タバコの匂いを嫌う子も、少なくありません。
猫の前で吸わなくても、体や衣服から漂う匂いを嫌って近づかない可能性もあります。
◆元野良猫で警戒心が強い
野良猫を保護した場合や保護団体などから迎えた場合には、警戒心が強く、飼い主さんに懐くまでに時間がかかることが多いです。
外での暮らしでは、警戒心が強くなければ生きていくことができなかったはずです。
ごみを漁ったり、庭をトイレにしていたりして、人間に追い払われたこともあるでしょう。
人間に対して強い警戒心を持っていても、不思議ではありません。
また、猫は環境の変化が苦手です。
急に室内で飼われるようになり、人と接することが増えると、慣れない環境になおさら警戒をしてしまうでしょう。
◆先住猫に遠慮している
先住猫がいるおうちに新たに迎えられた猫は、先住猫の縄張りに入り込んだ新参者です。
飼い主さんも、先住猫にストレスを与えないよう、全てにおいて先住の子を優先するでしょう。
猫もそういった雰囲気を敏感に感じ取り、先住猫に遠慮して飼い主さんに甘えることができていないのかもしれません。
こういった場合、飼い主さんに懐かないだけではなく、猫同士の距離も縮まらないことがあります。
そうなると、その子はいっそう内気で臆病になり、さらになつかないということにもなりかねません。
◆性格上なつかない
猫にもそれぞれ、個性があります。
臆病な性格の子は、なかなか新しい環境に慣れないでしょうし、人に懐くのにも時間がかかるでしょう。
また、いわゆる「ツンデレ」で、構ってほしい時だけ構ってもらいたくて、普段は放っておいてほしい子もいます。
シャイな性格で、基本的には構われたくない、最低限のかかわりでいいという子もいます。
なつかない猫と仲良くなるには
猫がなつかない理由を参考に、仲良くなるためのポイントをご紹介します。
ぜひ、試してみてくださいね。
◆構いすぎない
猫とも、適度な距離感を保ちましょう。
むやみにパーソナルスペースに踏み込まないようにして、しつこく構いすぎないようにします。
猫の方から近づいてくるのを待つようにするとよいでしょう。
猫が近づいてくると、嬉しくて撫でたりしたくなりますが、ちょっとこらえて構わないようにそっと寄り添っていましょう。
静かにしていたい時にそっとしておいてくれたり、自分のペースを尊重してくれたりする人は、猫にとって一緒にいてリラックスできる存在と言えるでしょう。
きっと、猫の方からスリスリと体をこすりつけてくるようになりますよ。
◆普段の動作や声の大きさを改める
猫が好むのは、囁くような高めの声だと言われていて、女性らしい声に安心感を覚えるそうです。
声が大きい方や低い方は、いつもより高めで優しい、小さな声で話すように心がけてみてください。
電話の着信音やテレビのボリュームも、小さくしておくことをおすすめします。
また、動作が荒っぽかったり急に動いたりしがちな方は、ゆっくりした動作に改めたり、物静かに振舞ったりするように意識しましょう。
猫にとって、立っている人は非常に大きく見えて、怖い存在です。
座ってあげるだけでも、猫の恐怖心や警戒心を軽減できます。
◆目線をそらして
猫に接するときには、目線を合わせないようにします。
姿勢を低くして、視線の高さを猫に合わせてあげるのもポイントです。
もし、猫がゆっくりと瞬きをするようなら、飼い主さんも同じようにゆっくりと瞬きで返してあげてください。
猫の瞬きは、「敵意はないよ」というシグナルです。
◆香水や強い香りの柔軟剤などの使用をやめる
猫が苦手とする強い香りを使うのをやめましょう。
香水はもちろん、香りの強い柔軟剤なども使用をやめて、無香料の製品に替えてみましょう。
タバコも、できれば止めた方がいいでしょう。
◆ごはんやおやつも上手に使う
コミュニケーションの手段として、ゴハンやおやつを活用しましょう。
猫にとって、ゴハンをくれる人は好ましい存在です。
もし、家族の中で自分にだけ懐いていないなら、毎日のごはん係になってみるといいでしょう。
また、大好きなオヤツをあげるのも、おすすめの方法の一つです。
オヤツやフードをあげるときには、最初はあまり近づきすぎず、あくまで猫の方から食べに来るのを待ちます。
近くにいると食べない場合には、少し離れた場所で「あなたには関心がないよ」という素振りで座っているといいでしょう。
◆無理強いはしない
あくまで、猫のペースに合わせて、無理強いはしないようにします。
猫がその気になっていないのに、無理に抱っこしたり、逃げるのを追いかけたりするのは、逆効果です。
逆に、猫が、仕事中や勉強中に邪魔をしてきたり、ちょっと離れた隙に椅子を占領したりするなら、構ってほしいサインです。
チャンスを逃さず、構ってあげると距離が縮まるでしょう。
◆新入り猫にも心配りを
新入りの子が、離れた場所でそっと様子を窺っているような素振りがあれば、スキンシップを取ったり、おもちゃで遊びに誘ったりして、コミュニケーションを取りましょう。
◆嫌がることは回避する
なついている猫でも、爪切りやブラッシングが嫌いな子は少なくありません。
無理にしてしまうと、猫がなつかない原因にも。
爪切りを嫌がるなら、動物病院で切ってもらうとよいでしょう。
お腹のブラッシングを嫌がるなら、慣れるまではしないというのも大切です。
病気にかかっている可能性
今までなついていた子が、急になつかない素振りになったときには、病気にかかって体調が悪い可能性があります。
普段と違う様子が見られたら、早めに動物病院を受診して獣医師さんに相談しましょう。
なつかないからとあきらめない
◆すぐに仲良くなろうとせず根気よく
可愛い猫と暮らし始めたら、すぐにでも仲良くなって、できれば膝に乗ったりしてほしいものです。
しかし、猫の気持ちになってみてあげてください。
子猫であれば、母猫やきょうだいたちと引き離されて、見知らぬ家に来たのです。
成猫や元野良猫であれば、これまで暮らしてきた環境とは全く異なる環境に放り込まれたことになります。
人間でも、そんな状況では警戒もしますし、すぐに慣れたりはできないはずです。
猫が新しい環境に慣れるまで、根気よく向き合ってあげましょう。
大切なのは、猫の方から近づいてくるのを気長に待つことです。
◆決して手放さないで
一度、家庭に迎えられた猫が、外に出されたり、保健所に持ち込まれたりすることは、本当に不幸で悲しいことです。
室内で暮らすことに慣れた猫は、もう外で生き抜くことはできないと思ってください。
また、愛玩動物である猫を捨てることは、動物愛護法に反する犯罪です。
どうか、猫を手放すのではなく、最後まで愛情を持ってなついてもらうための努力をしてあげてくださいね。
どんなになつかないように見える猫でも、時間と愛情をかければなついてくれるはずです。
まとめ
猫がなつかないのには、理由があります。
普段の生活や態度、猫自身の様子をよく見て、原因となるものを取り除きましょう。
猫は、高めの優しい声や、ゆっくりした穏やかな動きで安心します。
ぜひ、ゆったりした気持ちになり、優しい声でたくさん話しかけてみてください。
猫は、人間の言葉を理解しませんが、声のトーンや表情から人間の気持ちをきちんと理解してくれます。
もし、あなたの愛猫がなつかないなら、ぜひ、気長に仲良くなる努力をしてみてください。
どうか、なつかないからと、せっかく迎えた猫を手放したりしないでくださいね。
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