【掲載:2021.10.17 更新:2024.11.28】
猫が足元で寝る5つの理由
飼い主さんからしてみると、せっかく愛猫と眠れるのであれば、愛猫にも枕を使ってもらい、目と目が合う距離で眠りたいと考える方は少なくないはずです。
そのときの気分で眠る場所を選んでいるようにも感じますが、猫が足元で寝るときには、どのような理由があるのかを猫の気持ちになって考えてみましょう。
◆布団の上が好き
猫は家の中に自分が落ち着ける場所、安心して眠れる場所をいくつか見つけておき、その日の気分によって眠る場所を選びます。
季節によってもその傾向は強く出ますので、どの場所が涼しく、そして暖かいのか、ということは熟知していると言えるでしょう。
人間も季節によって寝具の素材を変更しますので、その時季にその場所が快適に眠れることを猫は知っているのです。
そして、常に清潔に整えられている布団の上は、キレイ好きな猫にとって極上の寝床と言えます。
また、太陽の光を浴びてふかふかになった布団も、猫は気持ち良いことを知っているので、落ち着いて眠るためにも飼い主さんの足元を選んでいるのかもしれません。
◆飼い主さんの側にいたい
身長差のある人間と猫ではありますが、一緒に生活するにあたって、人の足元というのは常に猫の目線に位置するものですよね。
飼い主さんに甘えたいときや何かを要求するとき、いつもそばに在るのは飼い主さんの足元です。
猫にとって飼い主さんの足元は特別な存在なので、足元で寝るのはそばにいたいといった感情の表れなのではないでしょうか。
◆暖かいから
基本的に単独行動を好む猫ですが、寒いと感じたときは仲間に体をくっつけて暖をとるように眠ることがよくあります。
飼い主さんにくっついて眠る猫の心理として、飼い主さんにくっつくことは暖かいことと知っている可能性が高いですよね。
子猫のときに母猫の体温を感じながら眠っていたときのことを、思い出しているのかもしれません。
飼い主さんの足元であれば、飼い主さんが寝返りを打ったとしても、そこまで睡眠を邪魔されることがないので、暖をとりながら深い眠りにつきたいときに選ぶ場所と言えるでしょう。
◆安心する
飼い主さんの足元で寝るといった行動は、信頼や愛情の証でもあります。
基本的に警戒心の強い猫は、信頼できない相手の前ではお尻やお腹を見せることがなく、ましてや眠るといった行為は命の危険に直結しますので、無防備となる行動は慎むことでしょう。
飼い主さんのそばで眠ることができる猫ちゃんは、心の底から飼い主さんを信頼し、飼い主さんのそばに居れば安全であることを知っているのです。
また、猫ちゃんによっては、飼い主さんのことを自分の所有物と思っている子も居ますので、自分が守ってあげている気持ちになっているのかもしれませんよね。
◆本能
猫は警戒心の強い動物と前述しましたが、家の中は猫のテリトリー(縄張り)となっているので、どんな緊急事態にも対処ができるように、迅速な行動がとれる場所を熟知しています。
飼い主さんの眠る場所である布団の上では、飼い主さんの足元こそが、飼い主さんの状態を常に把握できますし、同時に部屋の中も見渡せるので猫にとって一石二鳥の場所となっているのです。
このような行動を猫がとるのは本能に従っている証拠ですので、警戒心の強い猫ちゃんほど飼い主さんの足元で寝る傾向が強いのかもしれません。
猫が足元で寝るのは信頼の証?
猫が飼い主さんの足元で寝る理由を並べてみると、飼い主さんへの信頼度が大きく関わっているような気もしますが、猫ちゃんによってはまったく別の考え方をする子も居るようです。
甘えん坊の猫ちゃんは飼い主さんとの会話や、構って欲しいといった傾向が強く出るので、飼い主さんの手が届く距離、すなわち飼い主さんの枕もとで眠ることが多いとされています。
飼い主さんのことは信頼しているけど、眠るときは自分の気持ちを尊重したい、無駄に構われたくないと考える子ほど、飼い主さんの手が届かない場所を選んで眠るのかもしれません。
「そばには居たいけど触られたくない」という思考は、いかにも猫らしい考え方と言えますよね。
猫ちゃんによって足元で寝る意味は異なりますが、信頼されていることに変わりはないので、愛猫との睡眠の時間を思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。
猫が寝る時の寝相から信頼度がわかる?
猫が飼い主さんの足元で眠る際に、どんな寝相をしているかによって信頼度が分かるとも言われています。
以下の寝相を参考にして、コミュニケーションをとる時間を増やしつつ、さらに信頼度を高めてみてはいかがでしょうか。
◆信頼度100%!バンザイへそ天の寝相
愛猫が両手を広げ、お腹を上に向けて眠るへそ天の状態で熟睡している場合は、飼い主さんへの警戒心はまったくなく、その上そばにいるだけで安心・安全と普段から思ってくれている証拠です。
猫にとってお腹は急所になりますので、信頼できない相手に対して猫がお腹を見せることはありません。
愛猫とは強い絆で結ばれていますので、今後も変わらないコミュニケーションに努めましょう。
◆信頼度80%!横になって脱力系の寝相
体の力を抜いて手足に力を入れない寝方をしているときは、体も心もリラックスして眠っていることが分かります。
体に力が入っていないということは、ストレスなく質の高い睡眠を得ている状態になりますので、信頼度マックスになる日もそう遠くはないはずです。
体を撫でてあげるなどをしてさらに警戒心を解き、最高のリラックス状態で眠るようなアシストをしてみてはいかがでしょうか。
◆信頼度60%!?香箱座りの寝相
前足を折りたたみ、体の内側に折りたたんで眠っている姿を「香箱座り」と呼びます。
この状態で目をつぶっている状態の猫ちゃんは、比較的リラックスしている状態と言えますが、深い眠りについているわけではないので、気配や物音がすればすぐに目を覚ましてしまうことでしょう。
しかし、前足を折りたたんで体の内側に隠しているということは、眠りが浅かったとしてもすぐに動ける臨戦態勢とまではいかないので、飼い主さんのそばで眠ることに安心感を抱いていることがわかります。
また、香箱座り寝をしている際に、お尻が飼い主さん側に向いているのであれば、危険性がないことを理解している証拠です。
もっとリラックスができるように、愛猫が起きている時間帯にコミュニケーションをとったり遊んだりして、ぐっすり眠れるように誘発してみましょう。
寝るタイミングや時間帯によっても猫の寝相は変化していきますので、一日のうちにどんな寝相をしているのか観察してみるのもおすすめですよ。
まとめ
眠っている猫の姿を見ると優しい気持ちになれますし、どんな気持ちで寝ているかを考えるととても幸せな気分になれますよね。
それぐらい猫と睡眠は切っても切れない繋がりがありますが、猫の眠る場所や寝相について改めて考えてみると、新たな発見もあり大変興味深く感じるのではないでしょうか。
中でも飼い主さんの足元で寝るといった行為は、猫ちゃんの深層心理が明確に伝わってきますので、その気持ちを知った上で一緒に眠れるのは、飼い主冥利に尽きることかと思います。
飼い主さんと猫ちゃんの絆が強ければ強いほど、猫ちゃんの寝相も大胆になっていきますが、睡眠は猫にとってとっても大切な時間となります。
どんなに無防備であってもゆっくり眠らせてあげることを意識し、質の高い睡眠を常に提供して挙げられるような関係性と環境づくりを心掛けてあげてくださいね。