1.猫に枝豆を与えても良い?
1-1.枝豆に含まれる主な成分
1-2.アレルギー
1-3.猫に枝豆を与えるデメリット
2.枝豆の与え方
3.枝豆を与える時の注意点は?
4.体調を崩した場合の対処方法は?
5.まとめ
猫に枝豆を与えても良い?
猫と枝豆と聞くと、なんともミスマッチな感じがしますが、飼い主さんが食べている枝豆を愛猫がもし欲しがったとしたら、与えても良いものなのか悩んでしまいますよね。
結論から言いますと枝豆は、キャットフード(ペットフード)の原料に使用されていることもあり、猫が食べたとしても問題ありません。
猫に枝豆を与えても平気な利点を知った上で与える分には問題がないので、枝豆の栄養素や成分をしっかりと理解し、安全に猫へと与えるようにしてください。
◆枝豆に含まれる主な成分
枝豆は鮮やかな緑が見た目にも美しく、莢(さや)から1粒1粒出して食べるのも楽しい食べ物となりますよね。
枝豆の定義は熟す前に収穫された「大豆」を指しますので、大豆に含まれる栄養素が枝豆からも摂取できます。
枝豆の身となる豆の部分には大豆と同様に「たんぱく質」が豊富で、ポリフェノールの1種となる「イソフラボン」も含まれているのが嬉しいです。
ほかにも「メチオニン」と呼ばれるアミノ酸や、「ビタミンB1」や「ビタミンB2」などのビタミン類、「カリウム」といったミネラル類や「食物繊維」などが含まれています。
枝豆は大豆と異なり豆類ではなく野菜に分類される食材なので、大豆からは得られない「ビタミンC」「βカロテン」「葉酸」なども摂取できるようです。
豆類と野菜のいいとこどりといった栄養的成分を摂取できるので、日常的に取り入れたい食材と言えるのではないでしょうか。
成分 | 猫に対する効果 | イソフラボン | ホルモンバランスを整える | メチオニン | 肝臓の機能を司る | たんぱく質 | 体をつくる上で欠かすことのできないエネルギー源 | ビタミン類 | 疲労回復や免疫アップ | カリウム | 塩分(ナトリウム)を体外に排出させ、利尿作用を促す | 食物繊維 | 便通を整えて毛玉を排出させる |
◆アレルギー
枝豆は元が大豆となりますので、大豆と同じようにアレルゲンが含まれています。
正確には花粉に含まれているたんぱく質と似た成分が、大豆にも含まれていることによって、アレルギー症状を引き起こしますので、食物アレルギーを持っている猫ちゃんは注意が必要です。
元々アレルゲンを持っている猫ちゃんには、もちろん枝豆を与えるべきではありませんが、アレルゲンを持っているか不明な猫ちゃんの場合も、安全のために与えない方が賢明と言えるでしょう。
◆猫に枝豆を与えるデメリット
枝豆は豆自体にも期待できる栄養素が豊富に含まれていますが、皮や莢にも栄養成分が多く含まれているので、その部分も愛猫に与えたいと考える飼い主さんは少なくないはずです。
しかし、莢の部分は水洗いしたとしても、農薬成分が残っていることや皮の部分は硬くて消化が悪いので、猫が食べると消化不良を起こして下痢をする可能性があります。
どんなに栄養が豊富な食べ物であっても、猫への与え方を間違ってしまえば、猫に辛い思いをさせてしまうだけですので、しっかりとデメリットも考慮した上で与えてあげるようにしましょう。
枝豆の与え方
枝豆は猫に与えても危険の少ない食材であることが分かりましたが、安全に食べてもらうためにも、正しい与え方を知っておく必要がありますよね。
猫に枝豆を与える時は、以下の5つのポイントに注意しましょう。
枝豆のデメリットでもご紹介した通り、猫に枝豆を与える際には皮や莢を取り除き、豆の部分だけを与えるようにしてください。
枝豆は1粒が小さいですが、その粒をたくさん与えてしまえば消化不良を起こすこともありますので、与えるとしても2~3粒程度を目安にし、欲しがる分だけ与えるようなことは控えましょう。
枝豆は生では食べることができませんので、猫に与える際には必ず茹でてから与える必要があります。
塩を入れていないお湯を用意し、3~5分程度を目安に茹でた後、粗熱が取れれば食べごろです。
枝豆を茹でるときには、莢に付いた汚れや毛羽立ちを取り除くために、塩もみをして塩茹ですることが一般的ではありますが、猫に与えること前提で茹でる場合には、塩を使用するのは止めておきましょう。
塩といった調味料を使用すると、少量であっても猫からすると塩分過多となってしまいますし、血圧が上昇して腎臓にも負担がかかってしまうので、栄養が期待できる食べ物を食べているのにまったく健康的ではありませんよね。
猫に与える予定があるのであれば、味付けはしないようにし、素材本来の味わいを楽しんでもらうようにしましょう。
1粒が小さい枝豆ではありますが、猫は基本的に食べ物を噛み千切って飲み込むといった特徴的な食べ方をする<ので、枝豆を噛まずにそのまま飲み込んでしまう可能性があります。
うまく飲み込めなければ、そのまま喉に詰まり、最悪の場合呼吸困難に陥ってしまうこともあるので、そのままの形状で与えることはあまりおすすめできません。
安全に枝豆を楽しんでもらうためにも、小さくカットして与えるようにし、喉に詰まるといった危険要因を事前に取り除いておいてください。
普段のフードに混ぜたりトッピングとして与えたりしたい場合や、子猫や老猫に与えたいのであれば、枝豆をすり潰してペースト状にした、「ずんだ」がおすすめです。
枝豆はすり潰すことによって香りが立ちますし、元々枝豆に興味を持っている猫ちゃんであれば、この与え方が一番食いつきが良いのではないでしょうか。
もちろんずんだにするときは、塩や砂糖を入れるようなことはせず、素材だけの味わいを堪能させてあげてくださいね。
枝豆には炭水化物も豊富に含まれているので、植物性炭水化物の消化が苦手な猫の中には、上手に消化ができずに嘔吐や下痢をしてしまう子も居るようです。
良かれと思って与えた枝豆で、嘔吐や下痢のような症状を引き起こすのであれば、本末転倒と言えますよね。
ほかにも手軽に購入できる冷凍食品の枝豆は、塩を加えた状態で加工されていますので、猫に食べさせるのには不向きです。
愛猫が枝豆を欲しがるために、ストックできる冷凍枝豆を常備するのではなく、猫に与える際には生の状態で販売されているものを購入し、正しい方法で調理したもののみを与えるようにしましょう。
猫が枝豆を食べて体調を崩したら
枝豆は栄養価が高く、カロリーや糖質も低い食材ではありますが、猫ちゃんの中には枝豆を食べて体調を崩してしまう子が居るかもしれません。
健康な成猫であれば体長を崩しても回復が早いですが、子猫や老猫の場合は最悪の場合、命が危険に晒されてしまう可能性も無いとは言い切れませんよね。
もし枝豆を口にして何かしらの症状が出た場合は、どのように調理した枝豆を、いつどれぐらい食べたかなどの情報をメモしておくようにし、その状況を事細かく動物病院で獣医師さんに伝えるようにしてください。
愛猫の安全を守れるのは飼い主さんだけとなりますので、人間の食べ物である枝豆を与える際には細心の注意を払い、安全に食べてもらえるように心掛けてあげてくださいね。
まとめ
枝豆はキャットフードのたんぱく質源や、食材と食材とのつなぎとして使用されることもあるので、猫が食べたとしても安全な食べ物となります。
調理法さえ間違わなければ、猫ちゃんにも嬉しい栄養素がいっぱいなので、是非活用してみたい食材とも言えますよね。
枝豆はカロリーが低く食物繊維も豊富なことから、肥満気味の猫にも効果的と考えられますが、大量に摂取してしまえば、消化不良を起こしかねませんので、適量をしっかりと守るようにしてください。
1つの食材を愛猫と一緒に食べられるのは、これ以上ない至福の時間となりますので、こちらの記事でご紹介した与え方を参考にするようにし、安全に枝豆を食べてもらうようにしましょう。
– おすすめ記事 –
・高たんぱく低カロリーな豆腐は猫に与えても平気なのか知りたい! |
・猫は豆苗を食べても大丈夫?豆苗は猫草の代わりになるの? |
・猫には牛乳より豆乳がおすすめ!栄養成分や与え方、与える際の注意点 |
・【獣医師監修】猫に大豆はOK?愛猫と節分の豆まきを楽しむ4つの方法! |