1.猫がほこりを食べる!原因は?
1-1.興味を持っている
1-2.清潔を保つため
1-3.ストレスによるもの
2.猫がほこりを食べる時の対処法
2-1.掃除をする
2-2.ストレスの原因を取り除く
2-3.ごはんの量を見直してみる
3.猫がほこりを食べてしまったらどうすればいい?
3-1.大量に食べてしまったら動物病院へ
3-2.無理やり吐かせようとしない
4.他に猫が誤食しやすい物は?
4-1.ビニール袋
4-2.段ボール
4-3.小さいサイズのおもちゃ
5.まとめ
猫がほこりを食べる!原因は?
「ほこり(埃)」は身の回りにある、あらゆるものの小さな欠片なので、人の動きや風に乗って空気中を舞い、時間が経過するにつれて家具や床の上に溜まったのち、ほこり同士がくっつけば塊となり、部屋の隅などに溜まって「綿埃」となります。
人々が生活する以上、完全に排除することが難しいほこりではありますが、猫ちゃんの生活する環境下では、床と顔との距離が人間よりも近いので、定期的に掃除をして、ほこりを溜めないように心掛けている飼い主さんは多いことでしょう。
小さなほこりの欠片が部屋に散らばっているならまだしも、ほこりがくっついて塊となった綿埃はとても厄介です。
綿埃は時間をかけて大きく形成されていくので、家具の隙間といった普段目の届かないような場所に潜んでいます。
しかし、空気の入れ替えで窓を開けたときや、猫が入れるほどの隙間であれば、その塊を猫が容易に見つけてしまうので、そのままパクっと食べてしまうこともあるはずです。
衛生的によくないのはもちろん、なぜほこりなんかを食べてしまうのか疑問ですが、どのような理由から猫はほこりを食べてしまうのでしょうか。
◆興味を持っている
猫からしてみれば、ほこりは不衛生なものの塊とは理解していませんので、動体視力が優れていることからも、ゆっくりとゆらゆら動いているのであれば、興味をひく「獲物」に見えているのかもしれません。
綿埃をじっと見ていると、確かに虫や小動物などの小刻みな動きに似ているので、興味を惹かれる猫の気持ちも分からなくもないですよね。
興味を持ったあとは安全なのか、とりあえずかじってみるという子も多いですし、好奇心が勝った結果とも言えるのではないでしょうか。
◆清潔を保つため
ほこりの一つ一つはとても小さく、猫の体に付着することもあれば、部屋の中を歩いているだけでも肉球に張り付くこともあるでしょう。
キレイ好きな猫は常に毛並みを整え、清潔な状態を維持しようとするので、付着したものがほこりであったとしても、おかまいなしに舐めとってしまうこともあります。
基本的に室内で発生するほこりは、衣類などの布製品や紙などの繊維クズ、ペットの毛や人間の髪の毛やフケ、食べこぼしなどが多く、外部から侵入するほこりは土や砂、昆虫などのフンや死骸、花粉や排ガスなど、猫にとって危険なものがいっぱいです。
これらのほこりをエサとして食べるダニや、カビなども繁殖するので、それらの目に見えない病原体まで体内に取り込んでしまうこととなり、お世辞にも清潔が保てているとは言えませんよね。
◆ストレスによるもの
猫ちゃんの中には異物を飲み込むといった、問題行動(異食症)を起こす子が居ます。
何かしらのストレスが原因になっていることがほとんどですが、ほこりは衛生的にもよくないですし、何より食べ物ではなくゴミといった異物となるので、すぐにでも止めさせたいと思う飼い主さんは少なくないはずです。
異食症のような問題行動の場合、無理矢理止めさせようとすると悪化することもあるので、慎重に対策をする必要があると言えるでしょう。
猫がほこりを食べる時の対処法
ほこりは時間が経過すればするほど、病原体としての効力を発揮してしまうので、できることなら猫の口に入る前に何かしらの対処法を用いて、食べられないようにしたいものですよね。
猫がほこりを食べることがないように、飼い主さんはどんなことを普段から意識しておくべきなのでしょうか。
◆掃除をする
猫と一緒に暮らす上で、掃除を欠かすことができません。
しかし、愛猫がほこりを食べる機会があるということは、部屋の隅々まで掃除が行き届いてない証拠でもありますよね。
毎日の掃除を心掛けていたとしても、部屋の隅や手の届かない家具の上などには、ほこりが蓄積しやすいので、猫の行動範囲はすべて把握し、狭い場所や高い場所の掃除も怠らないようにしてください。
愛猫の健康を管理できるのは飼い主さんしか居ませんので、猫に誤飲されたくないものは部屋の中に出しっぱなしにしないようにし、安全に暮らせるような環境を整えてあげるようにしましょう。
◆ストレスの原因を取り除く
愛猫がストレスでほこりを食べているようであれば、ストレスの原因を取り除かない限り、根本的な解決にはつながりません。
言葉を話せない猫からストレスの原因を探るのは、なかなか骨の折れる作業となりますが、動物は人間よりも単純な生き物ですので、
毎日繰り返す行動の中に、必ずヒントが隠されているはずです。
とくに生活の中で納得のいかないことや、強い寂しさを感じている子はストレスを抱えやすい傾向にありますので、コミュニケーションの時間を多めに設け、愛猫と過ごす時間を増やしてあげてください。
飼い主さんに甘えられる時間や遊ぶ時間が増えることにより、ストレス発散が自然とできてしまうこともあるので、まずは一緒に過ごす時間を増やし、ストレスを軽減させてあげましょう。
◆ごはんの量を見直してみる
猫によってはごはんの量が足りないことに不満を感じ、ほこりのような異物を食べて満腹感を得ようとする子も居ます。
飼い主さんの目の届かない場所で、このような行為を繰り返されていた場合は、事前に防ぐことが難しいのですが、根本的に部屋の中にほこりを残さないように普段から心掛けておけば、愛猫がほこりを食べてお腹を満たそうとすることはなくなるはずです。
そして食後にもたくさん鳴いて催促してくるようであれば、ごはんを数回に分けて与えるなどの工夫をし、お腹の空く時間帯を減らす努力をしてみるのもおすすめです。
猫がほこりを食べてしまったらどうすればいい?
少量でも食べてほしくないほこりではありますが、飼い主さんの目の前で愛猫がほこりを食べてしまった場合はどうでしょうか。
そのまま見過ごすべきでないことはもちろんですが、叱ったからといっておとなしく吐き出してくれるとは限りませんよね。
愛猫がほこりを食べる姿を目撃した飼い主さんが行うべき行動は、以下の通りとなります。
◆大量に食べてしまったら動物病院へ
ほこりを食べた量が多かった場合は、迷わず動物病院へ連れていくようにしましょう。
通常であれば食べ物は猫の胃に到達してから腸に流れるまで、3時間程度の猶予があることから、胃に大量のほこりが留まった状態であれば、動物病院で吐かせることや胃洗浄をすることによって、ほこりを体外へ排出させられるからです。
綿埃を食べてしまった場合は、猫自身の毛や人間の髪の毛が絡み合って塊になっていることも多いので、うまく排出できなければ腸で詰まり、腸閉塞を引き起こすことがあります。
たかがほこりと思っていても、重篤な症状まで悪化することも否めませんので、様子を見るようなことはせず、早急に動物病院を受診するようにしてください。
◆無理やり吐かせようとしない
ほこりを食べたあとに大きな声で叱ったり、無理やり手を口に突っ込んで吐かせようとしたりすると、猫に不快な思いをさせるだけでなく、びっくりしてそのまま飲み込んでしまうことがあります。
このようなやり方は愛猫に不信感を与えるだけなので、関係性を壊さないためにも、動物病院で適切な処置をしてもらうべきではないでしょうか。
他に猫が誤食しやすい物は?
ほこりのほかにも家の中には、猫が誤飲する可能性のあるものが溢れています。
ほこりだけでなく、猫が食べる可能性のあるものとは、どんなものが挙げられるのでしょうか。
◆ビニール袋
カサカサと音のなるビニール袋に、猫は興味を惹かれやすいので、おもちゃに見立てて遊ぶ子は多いですよね。
遊びに夢中になれば、薄いビニール袋をかじることもあるでしょうし、袋が破けてしまえば、そのまま誤って飲み込んでしまう可能性も否めません。
飼い主さんの目が届く範囲で遊ばせる分には安全ですが、常にビニール袋を出しっぱなしにはせずに、不要な場合はすぐに片付けるようにしましょう。
◆段ボール
段ボールが好きな猫ちゃんはとても多く、紙が原材料であることからも、簡単に噛み千切ることができますよね。
とくに乳歯の生え変わる時期の子猫は、歯がゆいこともあってさまざまなものを噛みますが、段ボールはとくにその標的になりやすいようです。
何でもかじってしまう猫ちゃんなのであれば、段ボールはすぐに片付け、誤飲しないようにまとめておき、資源ごみとして処分することをおすすめします。
◆小さいサイズのおもちゃ
猫の口にも入ってしまうようなおもちゃや小物は、猫の行動範囲内に置いておかない方が無難です。
もし飼い主さんが留守の間に誤飲し、喉に詰まって息ができなければそのまま死に至ってしまうこともあるでしょう。
後悔してからでは遅いので、愛猫のためにも安全な環境を普段から整えてあげてくださいね。
まとめ
猫にほこりは無縁と考える方は多いと思いますが、私たちの想像の斜め上をいくのが猫という生き物です。
「食べ物以外を口にするはずはない」という思考は、猫たちには通用しませんので、愛猫がほこりをはじめとした異物を食べることがないように、事前にできるかぎりの対策をしておくに越したことはありません。
ほこりが溜まらないように日々の掃除を怠らないようにし、誤飲しそうなものは猫の行動範囲に置くようなことはせず、ストレスを抱えているようであれば、ストレスの原因を排除してあげてください。
猫が快適に暮らせる生活環境は、飼い主さんにとっても快適なはずですので、お互いが窮屈にならないような生活を心掛け、安全で安心できる毎日を過ごしてくださいね。
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