1.猫は自分の気持ちをしぐさで伝えている
2.ネーミングが可愛らしい!猫のしぐさの名称をご紹介
2-1.まぶしい寝
2-2.へそ天
2-3.フミフミ
2-4.アンモニャイト・ニャンモナイト
2-5.香箱座り
2-6.スフィンクス座り
2-7.スコ座り
2-8.スリスリ
2-9.ごめん寝
2-10.ゴロゴロ
2-11.けりけり
猫は自分の気持ちをしぐさで伝えている
猫を飼っていると、「気持ちが通じ合えたらな」と思うものですよね。
猫は人間の言葉を話すことはできませんが、その代わり自分の体を使った様々な「しぐさ」で気持ちを伝えてくれています。
甘えたいときや何か要求があるときには一生懸命アピールしていたり、心を許してくれたときにはお腹を見せてくれたりします。
猫のしぐさの意味を知っておくことで、猫とのコミュニケーションもより楽しいものになります。
嬉しいときや幸せなときなどのしぐさはもちろん、「まぶしいな」「苦しいな」といった気持ちもきちんと伝えてくれます。
可愛らしく見えるしぐさでも、実はマイナスの感情からきているときもあるでしょう。
特に、「苦しいな・つらいな」などの場合、併せて「元気がない・食欲がない」というサインも表れるかと思います。
猫からのサインを見逃さず、猫との暮らしをより良いものにするには、まずは飼い主さんが猫についてしっかりと理解することが大切です。
ネーミングが可愛らしい!猫のしぐさの名称をご紹介
自分の気持ちを“しぐさ”で表現している猫。
猫ならではの独特なしぐさや、まるで人間のようなしぐさまでさまざまです。飼い主さんや愛猫家の方々の間には、猫への愛が伝わってくる可愛いネーミングがあります。
その名称としぐさの意味についてみていきましょう。
◆まぶしい寝
猫が上向きに寝そべって目を閉じながら目元を前足で覆うしぐさを「まぶしい寝」と呼ばれています。
まるで「まぶしい~!」と太陽や照明を足で遮っているかのようです。
まぶしい寝のしぐさをする猫ちゃんの心理として考えられるのは、やはり「まぶしいから」でしょう。
猫はもともと自然で生きていた動物で、行動は夜行性です。
そのため、暗くても動ける目の構造をしているため、まぶしさを感じやすいと言われています。
人間がまったくまぶしいと感じない照明でも、光量によってはまぶしいと思っているのかもしれませんね。
照明は、暖かく優しい光を好むようです。
まぶしい寝は可愛いですが、続くようであれば照明も考えてあげるといいかもしれませんね。
◆へそ天
天井の方向にへそを見せるように寝るのが「へそ天」です。
敵には見せないと言われている猫のお腹がオープンになっている無防備な状態です。
飼い主さんの前でへそ天をしているなら「今とてもリラックスしているよ」「安心して眠れているよ」というメッセージとも捉えることができますね。
まるで人間のように仰向けに寝ているのが何とも可愛らしいです。
へそ天は、飼い主さんに対しての信頼のサインです。
そして、「ここは敵に襲われることがない」と安全な場所にいると理解しているからこそのしぐさと言えるでしょう。
飼われている猫ちゃん達は「飼い主さんの愛情」と「安心できる環境」に守られていることを分かってくれているのかもしれませんね。
◆フミフミ
猫ちゃんのしぐさのなかでも「可愛い!」と人気があるのが「フミフミ」という名称のしぐさ。
自分の毛布をフミフミ、飼い主さんの足をフミフミ、ぬいぐるみをフミフミ…。
特に、柔らかなものに前足を押し付けるように踏んでいます。
一生懸命フミフミしているしぐさを見ていると、愛おしい気持ちになりますよね。
実は、このフミフミのしぐさは、子猫時代の名残なのだとか。お母さんの母乳を飲むときに、乳の近くをフミフミすることで母乳を出やすくしようとする習性があります。
その名残ということもあって、フミフミするときは、「甘えたい」「リラックスしたい」という心理のようです。
◆アンモニャイト・ニャンモナイト
まるでアンモナイトの化石を彷彿させる寝姿は「アンモニャイト・ニャンモナイト」と呼ばれています。
こういった造語はSNSを中心としてできた言葉なので、「アンモニャイト」「ニャンモナイト」どちらが正解ということはないようです。
ぐるっと丸まるように眠るアンモニャイト、実はほとんどの猫ちゃん達が見せてくれる寝姿です。お腹を抱えるようにぐるりと丸くなり、顔としっぽがくっついているかのよう。本当に“丸い”姿が面白いですよね。
アンモニャイトのしぐさをする主な理由は「寒い」「安心したい」という心理が働いていると考えられています。
お腹を隠して丸くなるアンモニャイトは、体温が逃げない寝方です。冬になるにつれて自然とアンモニャイト姿で寝る子が増えますが、もちろん夏でもアンモニャイトになります。
猫は野生の本能として本来急所となるお腹を見せることを好みませんので、本能的にアンモニャイトのような、お腹を守って眠る体勢が安心するのかもしれませんね。
暑い夏のアンモニャイトの為に、部屋の温度を適切にしたりヒンヤリグッズを用意したりと、猫ちゃんが快適に過ごせるようにしておきましょう
◆香箱座り
猫の座り方のひとつとして知られる「香箱座り」。
犬の“伏せ”に似ている座り方ですが、違っているのは、猫は前足を折りたたむように胸の下にしまい込まれている点と言えるでしょう。
前から見ると、猫の足が見えない状態です。
犬には到底真似できない座り方で、柔らかな関節を持つ猫だからこそ可能な座り方と言えるでしょう。
野生の猫の場合、座っているときも「敵に襲われるかも」という緊張から、このような座り方はしません。
前足を体の下にしまうことによって、とっさのときに臨戦態勢をとれないからです。
そのため、飼い猫が香箱座りのしぐさを見せてくれているときは、「誰からも襲われる心配がない」と知り、その環境にとっても安心していると考えられるでしょう。
飼い主さんと過ごす空間で落ち着いている様子を物語っています。
◆スフィンクス座り
前足をピンと伸ばして前方に出して座り方を「スフィンクス座り」と言います。
エジプトのスフィンクスを連想させる姿から名づけられた座り方です。何かあれば、サッと動ける体勢です。
香箱座りと比べると動きやすい座り方とあって、猫が周囲に何かしらのアンテナを張り巡らしている状態とも言えるでしょう。
ただ、へそ天ほどではありませんが、スフィンクス座りもリラックス状態の猫のしぐさと考えられています。
いつでも動けるように前足を伸ばしているのは「遊びたいな」「エサを食べたいな」といった、ワクワク系の動作が咄嗟に行えるからでもあります。
スフィンクス座りをしているときは、飼い主さんに好意的で信頼関係も築けている状態と考えても大丈夫そうですね。
飼い主さん側を見ながらスフィンクス座りをしていたら、何かを要求しているのかもしれません。愛猫を遊びに誘ったりしてみてくださいね。
◆スコ座り
お尻をべったりと床につけ、足を伸ばしてはまるで人間のように座る姿は「スコ座り」と呼ばれています。
体格のよいお腹の大きなおじさんがでんと構えている様子を連想させることから、「おじさん座り」「おやじ座り」「おっさん座り」などとも呼ばれています。スコ座りの“スコ”は、この座り方がよく見られる「スコティッシュフォールド」の名前からきています。
スコ座りをする理由のひとつに「お腹側のグルーミングをしたいから」というものがあります。お尻をつけたスタイルで座ると、お腹がよく見えるからなのですね。
何かにもたれかかった状態で、猫がスコ座りをしている様子はとても可愛らしいです。
お腹を他人に見せているわけですから、かなりのリラックスモードと言えます。もちろん、飼い主さんにも心を許している証拠とも言えるでしょう。
しかし、スコ座りは場合によって、関節などに痛みを抱えているケースがあります。
ただ可愛いポーズというだけでなく、場合によっては何か問題を抱えていることもあり得るということを頭に入れておくと良いでしょう。
◆スリスリ
多くの猫好きさん達から支持を得ている、愛されしぐさが「スリスリ」です。
飼い主さんにスリスリ、ベッドにスリスリなど、何かに頭や顔、お尻などの体を擦りつけてくるのもよく見られる猫のしぐさです。
スリスリしている猫の姿はとても可愛らしく、その行動が自分に向けられているかと思うと「猫からの愛情表現だ」と飼い主さんも嬉しいものですよね。
猫が自身の体を何かにつけるのは、マーキングの意味があります。
鼻の良い猫にとって、知らないニオイがついているものは不安でしかありません。
自分のにおいを何かに擦り付けることで安心感につながるため、スリスリというしぐさにつながるのでしょう。
また、飼い主さんにスリスリするのも、遊んでほしい要求、愛情を伝えるサインと考えることができます。
◆ごめん寝
まるで猫が誰かに「ごめんにゃさい」と謝っているかのようなポーズを「ごめん寝」と呼ぶ飼い主さんも多いです。
足を折り曲げ座り、そして顔を地面にうずめるようなスタイルです。
香箱座りから、顔だけ地面に垂れてくっついたようにも見えますね。これは、猫が謝っているスタイルに見えることから「土下座寝」とも言われています。
とても丁寧に謝っている様子ですが、猫の姿があまりにも可愛らし過ぎて「許す!」と言ってしまいそうなほどです。
ごめん寝のスタイルになる理由は「座ったまま寝てしまった…」というもの。人間にしてみれば、頭が垂れすぎて首が痛くならないのだろうかと心配になりますが、体の柔らかな猫ならまったく心配いりません。
ただ、眩しくてごめん寝スタイルになっていることもあるため、猫の過ごす環境は夜間には照明を消す、穏やかな光に変えるなどの対策をするとよさそうですね。
またごめん寝とは少し異なりますが、このようにどこかに頭を付けている時はヘッドプレッシングと呼ばれる行動の場合もあります。
起きている時でも頭を壁につけていたり、あまりにも壁や床に頭をつけて寝ていることが多いような場合は、一度動物病院で受診することをお勧めします。
◆ゴロゴロ
猫がゴロゴロと喉を鳴らすしぐさもあり、そのまま「ゴロゴロ」と呼ばれています。
ゴロゴロするのは、主に機嫌の良いときと考えられています。
飼い主さんに撫でられてゴロゴロ、抱っこされてゴロゴロ、安心してリラックスした気分でゴロゴロなどしていることもあります。
これは、猫がダイレクトに気持ちを表現しているのですから、飼い主さんとしても嬉しい気持ちになりますよね。
ただ、なかには「苦しい・怖い・痛い」などマイナス的な要素からゴロゴロ、するときもあるようです。飼い猫がどんな気持ちからゴロゴロするかは、声の高さによって判断できます。
中音から高音の場合、幸せやリラックスのプラスの感情ですが、低い音でゴロゴロするなら「苦しい」などの表現であることも…。
食欲がなくなってきた、いつもよりも覇気がないなど、ふだんと体調に変化がないかをチェックすることも大事です。
◆けりけり
「けりけり」は、猫が後ろ足で蹴るしぐさのことを言います。
「エイッ!エイッ!」というように小さな体で蹴る様子は、じゃれ合っているようで可愛らしく見えますよね。
飼い主さんの足に捕まって、けりけりしてくることもあります。けりけりする心理は、“何に対して蹴っているか”で心理が変わってくるようです。
たとえば、おもちゃやぬいぐるみを前足でホールドし、後ろ足でけりけりしているのなら、狩りのような気持ちになっているのかもしれません。
飼い主さんの足などを蹴ってくるときは、じゃれ合い感覚で「遊んでほしい」とせがんでいることがあります。
まとめ
“まぶしい寝”や“へそ天”、“ごめん寝”など、そのしぐさはまるで人間のようにも見えて可愛らしくもあり、面白くもありますよね。
誰がつけたネーミングかは分からないですが、猫への愛が感じられます。
猫はしぐさによって自身気持ちを伝えてくれています。
今回お伝えしたしぐさのなかには、愛猫がリラックスしているときに見られるものもありました。
どのしぐさも可愛いですが、それによって猫ちゃんが満足な気持ちでくつろいでいてくれるのなら、この上ない幸せですよね。
また、なかには「まぶしい寝」のように、まぶしいときにするしぐさもあります。しぐさはとても可愛いですが、猫にとってはマイナスな意味合いなこともあります。そのような時は一度環境を見直してあげたり、あまりにも続く場合には何か病を患っているかもしれないので、注意して観察してあげてください。
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