1.猫は警戒心が強い動物?
1-1.基本的には警戒心が強め
1-2.日本猫と洋猫では違う?
2.猫が人に慣れた証拠は?
2-1.触らせてくれる
2-2.傍にいる機会が増える
2-3.飼い主さんの前で食事をとる
2-4.自ら歩み寄ってくる
2-5.急所を見せてくる
2-6.鼻チューする
猫は警戒心が強い動物?

世間一般的に猫は警戒心の強い動物と言われていますが、実際のところはどうなのかが気になるところですよね。
猫を迎え入れたことのある方であれば、慣れるまでにある程度の時間がかかることをご存知かとは思いますが、猫はどれぐらい警戒心の強い動物だと言えるのでしょうか。
◆基本的には警戒心が強め
猫の祖先であるリビアヤマネコをはじめとした野生の猫は、群れることを嫌い、単独行動を好んで生活してきました。
単独で行動することによって外敵から身を守り、身を隠しながら効率よく狩りができるため、常に警戒心を持って行動していることがうかがえますよね。
猫が群れるときは繁殖などの限られた期間だけとなり、現代を生きる猫たちにも少なからず、そのような影響が残っていることも否めません。
猫が生きてきた環境や生まれ持った習性により、厳しい境地に立たされたときにその本能が現れるため、猫を飼い始める際に警戒心を剥き出しにされることは、ある意味猫らしさを感じるとも言えるのではないでしょうか。
◆日本猫と洋猫では違う?
基本的に警戒心の強い猫ではありますが、個体によって差が出ることがある上に、猫種によって多少の違いが出てくると言われています。
さまざまな猫種の血がミックスされた和猫(日本猫)は、色々な遺伝子を受け継ぐことにより、個体によって警戒心の強さに差がでることがほとんどです。
もともとの気質に加えて日常の生活環境により、猫の性格は確立されていくため、その猫ちゃんの性格に寄り添い、人間側が生活スタイルを合わせることこそが、慣れてもらうための近道とも言えるでしょう。
このように和猫は警戒心の強い子とそうでない子が混在しますが、洋猫(純血種)の場合はさまざまな品種の血が混合していないことにより、遺伝的な気質が強く表れやすいとも言われています。
猫種にもよりますが、子猫のときから好奇心旺盛で明るい性格の子も多く、警戒心とは無縁と感じられる場合もあるようです。
猫が人に慣れた証拠は?

単独性で警戒心が強い猫だからといって、人間に懐かないというわけではなく、時間を要すれば心を開いてくれることがほとんどです。
しかし、慣れた証拠とも言えるサインを見逃してしまえば、せっかく心を開き始めてくれたのに、その気持ちに気付いてあげることができませんよね。
猫が人に慣れてきた場合には、どのようなしぐさや行動を見せてくれるものなのでしょうか。
◆触らせてくれる
警戒心の強い猫は、信用できない相手に対して一定の距離を保ち、相手の動作をよく観察しながら攻撃するチャンスを狙います。
猫にとって新しい環境は人間だけでなく、置いてある物やニオイなども警戒の対象となるため、それらのすべてに慣れるまで時間を要することは、ある意味仕方のないこととも言えますよね。
最初は触れることさえ叶わなかったとしても、身体の一部に飼い主さんが触れることを許してくれたのであれば、慣れた証拠と言えるでしょう。
◆傍にいる機会が増える
慣れるまでに猫をケージに入れて過ごさせるご家庭は多いと思いますが、自らケージから出たがったり、ケージから出た際に飼い主さんの傍に居る機会が増えたりする場合は、飼い主さんや生活環境に慣れてきた証拠です。
「この人間は危害を与えない」ということを認識すれば、徐々にパーソナルスペースも狭くなっていき、自ら飼い主さんの傍に近づくことや、後をついていくなどの行動が増えていきます。
◆飼い主さんの前で食事をとる
生きるために獲物を狩って食べることは大切な行為となりますが、食事をとる姿は無防備な状態となるため、外敵に狙われる可能性が必然的に高くなります。
そのため警戒心の強い猫は、食事をしている姿を見られないようにすることが多く、飼い主が見ていないタイミングや、早食いをするなどをして、常に警戒のアンテナを張っていることが多いとも言われているようです。
これらのような素振りを見せることなく、飼い主さんが居る前でも食事をしてくれるようであれば、慣れてきた証拠となりますし、食事だけでなくトイレで排泄をする姿が見られるようになれば、警戒心が薄れてきたと言えるでしょう。
◆自ら歩み寄ってくる
飼い主さんに向かって見つめてきたり、「ニャー」と鳴いて気を引いてきたりなど、猫特有の構ってアピールをしてきたようであれば、慣れた証拠といっても過言ではありません。
猫は何事にもタイミングを見計らっていることが多く、こればかりは人がどんなに催促しようとも揺らぐことはないため、ひたすらそのタイミングが訪れるのを待つことが一番です。
飼い主さんに対して何かしらの要求を送ってくるサインを見逃さないようにし、その要求に対して的確に対応できるようになれば、ぐっと距離が縮まることでしょう。
◆急所を見せてくる
猫にとってお腹やおしりは急所となるため、信頼関係が築かれていない相手の前では、それらの急所を見せるようなことはしません。
飼い主さんの前で何の抵抗もなくおしりを向けてくることや、お腹を見せて眠っているようであれば、飼い主さんに対して警戒することはなく、安心で安全な場所として認識してくれている証拠です。
◆鼻チューする
猫はニオイで情報交換をし、相手のニオイを確認するための挨拶として、鼻と鼻とを近づける「鼻チュー」といった行動をとることがあります。
このような行動は挨拶だけでなく、相手の情報を得たいといった愛情表現も含まれているため、飼い主さんに向かって鼻チューをしてくるようであれば、飼い主さんともっと仲良くなりたいといった、意味合いが込められているのかもしれません。
顔を近づけてくれるだけで、距離が縮まってきた証拠ですし、このような行動をしてきた際には、猫ちゃんの気が済むまでニオイを嗅がせてあげましょう。
猫と仲良くなるコツ
愛猫が慣れた証拠をちょこちょこ見せ出してきたようであれば、もっともっと仲良くなりたいと考える飼い主さんは多いはずです。
さらに深く信頼関係を築いていくためには、どのようなポイントを抑えておくべきなのでしょうか。
◆追いかけない、無理やり捕まえない
猫を迎え入れた際には、生活のリズムが人間中心であったとしても、猫の気持ちを尊重し、猫の気持ちに寄り添った生活環境を整えてあげることが大切です。
飼い主さんは愛猫との距離を詰めて、あまり時間をかけずに家族になりたいと願うかもしれませんが、猫からしてみれば知らない人間に連れられて、知らない場所に閉じ込められるということは、恐怖以外の何ものでもないですよね。
愛猫がどんな気持ちでそこに存在するのかをしっかりと考慮し、無理矢理追いかけたり捕まえたりといった行動は控え、猫のタイミングで色々な行動に移してくれることを待つようにしてください。
◆大声を出さない
もともと大きな音などが苦手な猫は、環境が変わると大きな音や振動などにも敏感に反応するようになるため、飼い主さん自身が大きな声を出さないことによって、猫を安心させることが可能となります。
大きな音に対しては単純に驚かされる以外にも、大きな音(声)を出す飼い主さん自身の様子の変化などに不安を抱くことがあり、このようなことが頻繁に繰り返されてしまえば、強いストレスを感じるようになっていき、慣れる機会を失ってしまうはずです。
愛猫に話しかけるときには優しくゆっくり喋るようにし、歩く音やドアの開閉などもうるさくしないように意識をして、落ち着いて過ごせるような工夫を心掛けてあげましょう。
◆寄ってくるのを待つ
ふわふわとした被毛を持ち、心地よい温かさをした猫に触れて、早く仲良くなりたいと思う飼い主さんは多いとは思いますが、やはりここはぐっと堪えて、愛猫から歩み寄ってきてくれるのを待つようにしてください。
猫が考えるタイミングで距離を縮めないと、勝手な行動をしてくる対象として見られてしまうため、仲良くなるまでに想像以上の時間がかかってしまうことがあるからです。
猫に対して干渉しすぎないようにし、慣れてはいないけれど同じ空間に居ることを楽しみながら、必要最低限のお世話だけを欠かさないようにし、猫ちゃんがリラックスして過ごせる生活空間を築いていくようにしましょう。
まとめ
猫は警戒心が強く、あまり人に懐かないといったイメージが定着していますが、人に慣れた猫は甘えん坊で構ってほしいといった気持ちを示してくる子は多く、そのギャップにやられてしまう猫好きの方は少なくないはずです。
それぐらい猫との暮らしは、信頼関係を築けるかどうかが何よりも大切となるため、早く慣れてもらえるようにと、飼い主さん自身の振る舞いや、生活環境を整えることこそが大切と言えますよね。
どんな猫ちゃんであっても迎え入れたタイミングでは人間を警戒し、なかなか心を開いてはくれませんが、この記事でも紹介させていただいた「慣れた証拠」さえ見逃さないようにすれば、猫ちゃんから歩みよってきてくれていることが分かります。
愛猫の仲良くしたいといったサインを見逃さないようにし、かけがえのない時間を過ごされてみてはいかがでしょうか。
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