猫草のおすすめの種類5選!与える効果や種からの正しい育て方は?

2022.09.12

猫草のおすすめの種類5選!与える効果や種からの正しい育て方は?

猫と暮らしたことのある方なら、一度は耳や目にしたことがある「猫草」。元々肉食の猫ですが、猫と一緒に暮らす上で、猫草は必要不可欠なものなのでしょうか? 猫草の効果や種類、そして種からの育て方なども併せてご紹介していきたいと思います。

【掲載:2019.02.09  更新:2022.09.12】

猫草とは?

猫草

猫草とは、猫が好んで食すイネ科の背の低い草のことを指します。

そもそもよく耳にする「猫草」ですが、このような名前の植物が存在している訳ではなく、猫が好んで食べる植物の総称として、猫草と呼んでいます。

ホームセンターの植物コーナーや、花屋さんなどで売られていることがほとんどですが、種を購入して家庭栽培している方も多くいらっしゃいます。手軽に入手出来ることからも、猫草の需要は広がっていったのではないかと思われます。

この猫草の種類は一種類ではなく、豊富なラインナップがあることをご存知でしょうか?

猫草は総称という時点で、いくつか存在しているのかは何となく想像出来ますが、調べてみると結構種類があることに驚かされてしまいます。

好き嫌いや好みがはっきりしている猫にとって、これは嬉しいことに違いないでしょう。

ただ、お気に入りを探り当てるのは飼い主さんですから、なかなか好みの味に辿り着くことは容易でないことが想像出来てしまいますよね。


猫草のおすすめの種類5選!

一度は試してみたい猫草の種類をご紹介いたします!

◆燕麦(エンバク)

もっともオーソドックスで世に出回っている猫草と言われているのが、イネ科の燕麦です。イネ科の背の高いツンツンした草を、猫は好んで食べると言われています。

オートムギ、オーツ麦、オートとも呼ばれ、燕麦を脱穀して加工したオートミールは栄養が豊富で健康食品としても知られています。

市販の猫草に「燕麦」という名前で売られていることはほとんどありません。しかし、表記を見ると燕麦と記載されていると思いますので、一番ポピュラーな猫草を与えたい場合は、燕麦を選んでみると良いでしょう。

◆大麦(オオムギ)

こちらも猫草として需要の高い種類の植物です。青汁の原料ともなっている大麦若葉は、食感も柔らかいので老猫にも安心して与えることが可能です。

何よりも栄養価が高いので、愛猫には常に健康体で居てほしいという飼い主さんに選ばれている猫草と言えるでしょう。

◆鳩麦(ハトムギ)

こちらは猫草としては珍しい種類となりますが、ハトムギを好む猫も多く存在します。野生種のジュズダマを栽培化して生まれた変種が、ハトムギと呼ばれているそうです。

麦類というよりもススキやトウモロコシに近縁なので、芳ばしい香りが猫に好まれるのかもしれません。

人もハトムギを漢方やお茶の原料として好みますので、肌や免疫力アップの効果は是非愛猫にも味わってほしくなっちゃいますよね。

◆狗尾草(エノコログサ)

あまり聞き慣れない名前のエノコログサですが、猫の大好きな猫じゃらしの正式名称となります。猫じゃらしという呼び名は、猫がよく遊ぶことから後付で呼ばれるようになったのだとか。

犬の尻尾に見た目が似ているエノコログサは、漢字で書くと「狗(犬)尾草」と書きます。元の名前は犬を連想して名付けられたのに、猫が夢中になってしまうという謂れは、感慨深いものがありますよね。

ただじゃれるだけで食べる部分がないようにも見えますが、若葉部分をおいしそうに食べる子も多いのだそう。

遊んで食べられる猫草なんて、一石二鳥感がすごいです!

◆鼠麦(ネズミムギ)

こちらも動物の名前が付く猫草ですが、ネズミと付く時点で猫の好物という感じがしますよね!

こちらは猫草用に栽培されている訳ではなく、日本ではどこでも生い茂っている、いわゆる雑草です。野良猫が口にしている猫草のほとんどは、ネズミムギということになります。

別名で「イタリアンライグラス(Italian ryegrass)」という名前があり、牧草としても使用されている植物です。

いくつかの猫草をご紹介いたしましたが、これらは全てイネ科の植物となります。また、猫が口にするのは穂や稲ではなく、基本的に若葉のみとなります。

私たち人間もイネ科の植物には普段からお世話になっていますので、なくてはならない存在とも言えるでしょう。

猫にも少なからず猫草は必要なのでは、という考え方も否定できない気がします。

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猫草を猫に与える効果は?

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猫が好んで猫草を食べる理由は、未だはっきりと解明されている訳ではありません。

そのため、あくまで仮説とはなってしまいますが、猫草を食べることによって猫にどんな効果があるのかご紹介します。

◆毛玉排出のため

猫草を食べたあと、嘔吐する猫は非常に多いです。このようなことから猫はよく吐く動物としても知られていますが、猫は猫草を食べることによって胃を刺激し、体内に溜まってしまった毛玉を吐き出しているのだそう。

被毛を分解する消化酵素を持ち合わせない猫は、胃の中で毛が消化されることはありません。日常的にグルーミングを行っている猫は、どんどん毛が蓄積され、毛玉が出来てしまいます。
排出するためには便でうまく体外に出すか、嘔吐物として体外に出すしかないのです。

毎日の食事でヘアボールケアをしている場合や、ブラッシングをしている場合は、そこまで毛玉に敏感になる必要もないかもしれません。

ただし、長毛種や老猫などはグルーミングに飼い主が手を加えなくてはいけませんので、猫草を常備しておくと安心出来ますよ。

◆胃腸の調子を整えるため

食物繊維が豊富な猫草は、便通を良くし、胃腸の働きを整えてくれる効果が期待出来ます。人間でも便秘に悩まれた際には、食物繊維の豊富な野菜を食べたりしますよね。

猫は自身の不調に敏感な生き物ですから、なんとなく調子が悪いと感じたときは、率先して猫草を口にしているようにも感じ取れます。

◆ビタミン(葉酸)摂取のため

ビタミンが不足すると、猫は命に関わる恐ろしい病気「ビタミン欠乏症」を患ってしまう可能性があります。

ビタミンは猫にとって、とても大事な栄養素となります。ビタミンの一種である葉酸が緑の葉などに含まれているので、猫草でビタミンを摂取しているのでは?との説も有力なようです。

もちろん猫自身がビタミン摂取のために、敢えて猫草を摂取しているとは考えにくいですが、理に適っているのなら万々歳と言えるのではないでしょうか。

◆ストレス解消のため

ドライフードのカリカリとした音や、猫草のシャリシャリとした音は、猫にとって食欲を刺激し食欲を掻き立てているようにも感じます。

お腹が空いているのに餌を貰えない場合や、何か不満がある場合などにも、自然と猫草のある場所に足の向く猫は少なくないようです。
そのため、猫によってはストレス解消の道具として、猫草の存在を把握している子も居るのではないでしょうか。

もちろんおやつや嗜好品として楽しんでいる子も居ると思いますので、用意して無駄はないとも考えられますよね。


猫草の正しい育て方は?

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「植物を育てるのって、色々準備とか天候を気にしないといけないから面倒くさい…」と思われる方も多いと思います。

普通に販売されている猫草を購入してくる方も多いですが、毎回購入するとなると結構な金額になってしまいますよね。

実は、猫草の育て方は思っている以上に簡単です。難易度の高そうな種からの育て方をご紹介していきますね。

◆準備するもの

まずは以下の物を、準備してください。

・お好みの猫草の種
・猫草を育てる容器
・猫草用の土
・猫草に与える水(霧吹きがあれば尚良)

猫草を育てるのに準備するのは、たったのこれだけです!

ホームセンターなどで簡単に入手出来ますし、何よりも種からの育て方は安価で出来るので嬉しいですよね。

◆猫草の育て方

育て方の手順は以下の通りです。

・育て方①容器に土を入れて下準備をする
まずは準備しておいた容器に、8分目まで土を入れます。

容器は水捌けが良いように、穴が開いた物を選びましょう。もちろんご家庭で余っている空のペットボトルや、紙コップなどでも代用可能です。

土は猫草専用の土も販売されていますが、花や野菜用の培養土でも十分です。

・育て方②種を蒔く
種を蒔く前に、種を数時間から一晩ぐらい水に浸しておくと、発芽率が上がります。このとき水に浮いてしまう種は残念ながら発芽しませんので、取り除いておきましょう。

そして土をはった容器に、重なり合わないようにまんべんなく種を蒔き、種の上から薄く土をかぶせ、種が流れないように霧吹きで水をかけコーティングします。

・育て方③日陰で発芽を待つ
あとは日陰で発芽するのを待つだけです。夏場であれば3~5日、冬場であれば5日~1週間ほどで発芽します。

発芽するまでは土が乾かないように、水を与えるようにしてください。

日中にどうしても日が当たってしまう場合は、直射日光を遮る役割の蓋(新聞紙やアルミなど)を‪しておきましょう。‬

発芽が確認出来てからは陽の当たる場所に移動させ、1日1回霧吹きで水を与えてくださいね。

10日から2週間ほどで猫が食べられるぐらいに成長しますよ!


まとめ

猫の餌は総合栄養食であれば、一日の必要なエネルギーを摂取することが可能ですが、ミネラルや食物繊維を摂取出来る猫草は、とても需要が高いと言えるのではないでしょうか。

猫がなぜ猫草を好むのかは諸説ありますが、本能的に足りない物を補っているようにも感じられます。

必ずといって必要性がある訳ではありませんが、猫が快適に暮らすためのアイテムとして、常備しておいてあげると良いかもしれませんね。

猫草には豊富な種類があり、種から育てることも可能です。それでも時間を優先したい飼い主さんには栽培キットも販売されているので、自分に合った育て方をしてみてはいかがでしょうか。

愛猫のために猫草を用意して、猫の生活にも彩りを与えてあげましょう!



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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