猫は豚肉を食べても平気?与え方を把握して安全に食べさせよう!

2023.02.05

猫は豚肉を食べても平気?与え方を把握して安全に食べさせよう!

猫は肉食の動物としても知られていますが、私たちが普段口にしている豚肉は食べても問題がないものなのでしょうか? 豚肉は肉類の中でも栄養価が高く、良質なたんぱく質を必要とする猫にとっても、嬉しい食材なのではと考えたことのある飼い主さんは多いはずです。 愛猫が豚肉に興味を示した場合には、与えても大丈夫なものなのかを考えてみました。

猫に豚肉を与えても良い?

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豚肉はキャットフードの材料としても使用されている通り、猫が食べても安全性の高い食べ物であることがうかがえます。

豚肉は猫が口にしても問題のない食材となるため、まずはどのような栄養素や効果があるのかを見ていきましょう。

◆豚肉に含まれる主な栄養素

豚肉にはたんぱく質やビタミンB群といった豊富な栄養素が含まれており、猫の体づくりにも一役買ってくれる食材となっています。

そのほかにもたんぱく質の元となる必須アミノ酸、カリウムや鉄分といったミネラル類も含まれているようです。

◆期待できる効果

たんぱく質は体を作る上でも欠かせない栄養素となるため、食事から摂取したたんぱく質はエネルギーに変換され、基礎代謝の維持などの大きな役割を果たします。

猫の皮膚や被毛、筋肉の健康を維持するためにも大切な栄養素となりますし、肉食の猫にとって嬉しい効果が期待できることでしょう。

ビタミンB群からは疲労回復や粘膜の保護といった効果や、体の組織を正常に機能させ、精神の安定を保つ効果などにも役立ちます。

塩分の排出を促すカリウムや、貧血の予防にも繋がる鉄分といったミネラル類も、猫にとって嬉しい働きをしてくれます。

◆アレルギー

豚肉はアレルギーを発症する可能性が低いとは言われていますが、豚肉がアレルゲンとなった場合には、アレルギーを発症するまでに数時間かかるため、豚肉が原因と気付かないことがほとんどです。

アレルギー反応を起こして重症化した際には、アナフィラキシーショックを起こす事もあるため、豚肉を愛猫に与える際には、食後の観察を怠らないようにしましょう。


豚肉は生で与えない方がいい

猫に豚肉は与えても基本問題はありませんが、生肉や加熱が不十分な豚肉の場合、寄生虫が潜んでいる恐れがあり大変危険です。

現在では食品に対する検査方法が向上してはいますが、スーパーなどで販売されている豚肉は、加熱用として販売されていることもあって生食には適していません。

たとえ猫が肉食の動物であったとしても、生で豚肉を食べてしまうことにより、「トキソプラズマ」と呼ばれる単細胞の原虫に寄生されてしまえば、「トキソプラズマ症」を発症することがあるようです。 

トキソプラズマ症は成猫であれば無症状の場合が多いようですが、免疫力が不十分な子猫や高齢猫が発症した場合は、命に関わることもあるため注意が必要となります。

猫がトキソプラズマに感染してしまうと、この寄生虫が有性で増殖する唯一の宿主となってしまうため、トキソプラズマに感染する確率がある生の豚肉は、食べないに越したことはないと言えるでしょう。


豚肉の与え方

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安全に愛猫へ豚肉を食べさせたいようであれば、与え方にも細心の注意を払っておきたいものですよね。

実際に豚肉を猫に与える際には、以下のことを意識しながら与えるようにしてください。

◆豚肉の部位

豚肉と一言でいってもさまざまな部位があり、どの部位であれば猫が安全に食べられるのかも気になるところです。

豚肉の脂身は甘く美味しい部位ではありますが、脂質が高く肥満の原因にもなり兼ねないため、ロースやバラといった部位は敢えて与えない方が無難となります。

比較的脂質が抑えられている部位が、ももやヒレといった部位となるため、猫に豚肉を与える際にはいずれかの部位を与えることがおすすめです。

栄養価が高いレバーや骨付きの部位も、与えてみたいとお考えの飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、レバーは大量に摂取するとビタミンA過剰症を引き起こす可能性、骨付き肉は口腔内を傷付けてしまう可能性があるためおすすめできません。

◆与えて良い量

基本的に普段から総合栄養食を食べている猫ちゃんであれば、細かくカットした豚肉をティースプーン1杯程度与えるだけで十分です。

食事1回分を豚肉だけで補おうとすると、相当量の豚肉が必要となりますし、豚肉だけでは1日に必要な栄養素を補うことができないため、普段のキャットフードにトッピングするといった感じで与えてあげましょう。

◆加熱する

前述してある通り、豚肉はいかなる場合であっても、加熱をしてから猫に与えるようにしてください。

トキソプラズマだけでなく、そのほかの寄生虫や感染症の懸念もある通り、市販の豚肉は生食用としても販売されていないため、愛猫の健康や安全面を考慮した上でも必ず火を通すことを心掛けましょう。

加熱の際には焼くと硬くなってしまうため、2cm前後に切った豚肉をお湯(65度以上)で5分程度茹で、茹で上がってから細かく切った方が、旨味を逃さず美味しく食べられます。


豚肉の加工食品は与えても良いの?

豚肉はベーコンやハム、ソーセージなどの加工食品の原材料としても重宝されていますが、手軽なことからも常備しているご家庭は多いことでしょう。

それらの加工食品も豚肉であることに違いありませんが、塩分や香辛料などを多く使用していることもあり、猫に食べさせるには添加物が多いため、絶対に与えないようにしてください。

加工食品を料理で扱う際には細心の注意を払い、愛猫に盗み食いをされないように注意しておくことが大切です。

他にも人間が食べるとんかつや餃子、ハンバーグなどの料理も、猫には与えるべきではないため、食べさせたり食べられたりしないようにしましょう。


豚肉を使ったレシピ

フードのトッピングとして豚肉を与える以外にも、飼い主さんがひと手間加えた手料理は、愛猫が美味しそうに食べてくれれば、それだけで喜びが何倍にも増しますよね。

猫ちゃんの好みはさまざまだとは思いますが、以下のレシピを参考にして、愛猫にぴったりな手作りご飯を作ってあげましょう。

◆豚肉のスープorゼリー

飲水量の少ない猫ちゃんには、手作りのスープがおすすめです。

少量のお湯(100ml程度)のお湯で豚肉(2cm角程度)を茹でることにより、豚肉の旨味がスープに溶け込みます。

豚肉に火が通ったあとに豚肉だけ取り出し、細かく刻んでスープに戻してください。

このとき愛猫が食べられる葉物野菜(キャベツ・レタス・白菜など)があれば、細かく刻んでスープに一緒に入れてもOKです。

ただし、葉物野菜を入れる際は野菜からも水分が出るため、水分量を調節しつつ、愛猫が気に入ってくれるようなスープを作るようにしましょう。

このスープが温かいうちにゼラチンを入れてから型に入れ、粗熱が取れた後に冷蔵庫で冷やし固めれば豚肉のゼリーの完成です。

色々とアレンジが利くため、特別な日に一度試してみてはいかがでしょうか。

◆豚しゃぶのサラダ

豚肉を使ったしゃぶしゃぶは、余分な脂が落ちることにより、ヘルシーで食べやすく、猫が口にしても安全なレシピと言えるでしょう。

市販のもも肉の薄切りなどを用意し、脂身がついているようでしたら、その部分は切り落とします。

少量の煮干しやかつお節などで出汁をとったお湯で豚肉を茹で、細かく刻んでお皿に盛りつけるだけの簡単レシピです。

旨味の出たスープで猫が食べられる野菜(ブロッコリー・にんじん・かぼちゃ・さつまいもなど)を茹で、細かく切り刻んでトッピングすると色鮮やかなサラダとなります。

余ったもも肉や脂身は飼い主さん用の豚しゃぶとして準備しておけば、愛猫と同じ料理を一緒に食べている気分に浸れるため、食事がさらに楽しくなるはずですよ。

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豚肉を与える時の注意点

豚肉は猫に与えても安全性が高い食材ではありますが、あくまで健康な猫ちゃんが食べた場合となります。

成長途中の子猫や、免役が低下した老猫、病気を患っている猫ちゃんには適した食事を与える必要があるため、自己判断で豚肉を与えてしまうことは大変危険です。

特に腎臓病を患っている猫ちゃんの場合は、高タンパクの豚肉によって症状を悪化させてしまうこともあるため、何かしらの理由があって豚肉を与えたい場合には、必ず獣医師さんに相談してから与えるようにしましょう。

そして健康な猫ちゃんであっても、与える際には脂身の少ない部位を与えるようにし、食後の数時間は様子を確認しておくことも忘れないようにしてください。


まとめ

私たち人間にとって身近な存在である豚肉は、猫に与えても危険性の低い食材であることが分かりました。

大切な家族として一緒に暮らす愛猫だからこそ、同じ食材を共有しながら食事ができれば、それ以上の喜びはありませんよね。

味付けをせず脂身の少ない豚肉であれば、猫に与えたとしても問題ありませんが、それはあくまで健康で栄養や必要カロリーが足りている猫ちゃんの場合となるため、猫が欲しがる、食べたがるといった理由だけで与えることはやめておきましょう。

正しい与え方や注意点をしっかりと飼い主さんが把握し、安全であることを確認してから与えるようにしてください。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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