1.猫の声が枯れている!原因は?
1-1.病気の可能性
1-2.鳴きすぎ
1-3.ストレス
1-4.寝起き
1-5.麻酔を使った手術後
1-6.サイレントニャー
1-7.鳴き慣れていない
2.声以外に注意する点は
2-1.咳・鼻水・くしゃみなどの症状があるか
2-2.涙や目やには出ているか
2-3.熱はあるか
2-4.食欲はあるか
猫の声が枯れている!原因は?
大切な愛猫の声が枯れていることに気付いたとき、原因が分からなければどういう対処をするべきか分かりませんし、誰しもが焦って不安に感じてしまうことでしょう。
突然猫の声が枯れていると感じた場合には、いくつかの原因が考えられるため、愛猫の声が枯れていた際には、以下のような原因が関係しているかを探ってみてください。
◆病気の可能性
猫の声が枯れていたとき、誰もの脳裏に浮かぶのはやはり、病気の可能性ではないでしょうか。
猫も人間と同じように風邪を引くことがあり、ウイルスや細菌の侵入によって、さまざまな症状が現れるようになります。
鼻づまりや喉に炎症ができることによって、声が枯れることもありますし、体調が悪いときには当然、普段通りに元気な声では鳴けないため、かすれたような声で鳴くことがあっても不思議ではありません。
猫風邪だけでなく、喉や鼻に症状が出やすい病気として「猫伝染性鼻気管炎」「喉頭炎」「気管虚脱」などが挙げられます。
◆鳴きすぎ
猫ちゃんの中には声を出して、飼い主さんの気を引こうとする子は意外と多く、飼い主さんが自宅に居ると嬉しくて鳴き続けてしまうことがあるようです。
もちろん嬉しいだけでなく、何かしらの気持ちを主張するために鳴いていることも考えられますが、声を出し続けることによって声枯れすることがあり、普段とは違う鳴き声になってしまうことも否めませんよね。
たくさん鳴いたことにより、喉が炎症を起こしてしまえば、しばらくの間声枯れが続く可能性もあるため、しばらく様子を見た後に症状が改善しないようであれば、動物病院を受診するようにしましょう。
◆ストレス
猫はストレスに敏感な動物です。「環境が変わった」「家族(子供やペット)が増えた」「ひとりの時間が多い」などといった、ストレスを強く感じるできごとがあると、やるせない気持ちを発散するために鳴き続けることがあります。
強いストレスで鳴き続けてしまえば、喉に負担がかかり炎症を起こすこともあるため、鳴き続けたあとに声が枯れている場合には、ストレスの原因を追究して根本から改善してあげてください。
◆寝起き
私たち人間も寝起きはうまく喋れず声が出ないように、猫も一緒で寝起きは思うように鳴くことができません。
とくに猫は眠っている時間が人間よりも多いため、声が枯れる機会も必然と多くなりますよね。
寝起きで声が枯れている場合は、少し時間が経てば普段通りに声が出るようになるため、そこまで気にしなくても大丈夫です。
◆麻酔を使った手術後
去勢や避妊手術を行う場合には、全身麻酔をかけてから手術が進められますが、基本的に猫へ麻酔をかける際には喉に管(気管チューブ)を通します。
この管を通すことによって喉が刺激され、炎症を起こしてしまうことがあり、術後もうまく声が出せずに枯れてしまうことがあるそうです。
また、麻酔が多少残っている場合や痛みが伴っている場合にも、不安な気持ちから鳴くことがありますが、元気が消失しているため弱々しくか細い声で鳴くこともあります。
◆サイレントニャー
猫が口を開いて鳴いているように見えるけれど、声がまったく出ていないといった状況に遭遇をしたことはありませんか?
猫がこのように鳴くことを、「サイレントニャー」と世間では呼んでいますが、これは子猫が母猫に甘えるときに出す声だと言われており、私たちには聞き取れない声であっても、猫同士では聞こえているといった鳴き声の一種となります。
成猫になってもこの名残が消えない子は多く、飼い主さんに向けてサイレントニャーをする猫ちゃんはたくさん居るようです。
サイレントニャーはまったく音が聞こえないこともあれば、わずかに枯れたような声が聞こえるときもあり、そのあとに普通の声で鳴くようであれば問題ありません。
◆鳴き慣れていない
基本的に猫は鳴き声でコミュニケーションをとる必要のない動物と言われており、現代を生きる猫たちが鳴き声を出して自分の意思を尊重するようになったのは、言葉の通じない人間の影響が強いと言われています。
まだ上手に鳴けない子猫の場合や、人間と暮らし始めたばかりの成猫などの場合には、声が枯れていても神経質になりすぎる必要はないため、気長に見守ってあげるようにしましょう。
声以外に注意する点は
愛猫が声枯れをしていた際には声が枯れている以外にも、何かしらの症状が出ていないか確認することによって、病院に連れて行くべきかの判断が可能となります。
愛猫の健康を守る目的でも、様子見をして大丈夫な声枯れなのかそうでないのかを、しっかり飼い主さんが判断してあげてください。
◆咳・鼻水・くしゃみなどの症状があるか
猫風邪などを発症している場合には、声枯れだけでなく咳が出ていることや、鼻水やくしゃみなどの別症状が出ることがほとんどです。
このような症状が出ている場合、鼻呼吸の猫ちゃんは相当苦しい思いをしていることでしょう。
◆涙や目やには出ているか
猫が患う猫風邪は感染するウイルスによって症状が変わるため、涙や目やにが多く出ているようであれば、「猫ヘルペスウイルス」や「猫カリシウイルス」などを疑ってみてください。
◆熱はあるか
基礎体温の高い猫ではありますが、熱が上がっている場合も猫風邪や、そのほかの病気を疑わなくてはいけません。
ウイルスや細菌が原因となる病気だけでなく、異物の誤飲や熱中症、悪性腫瘍などの病気を発症している場合にも発熱することがあるため、様子を見るようなことはせずに、動物病院を受診して原因を追究するようにしてください。
◆食欲はあるか
食べることは生きることにも直結するため、声が枯れていて食欲がない場合にも、何かしらの異常が隠されている可能性が高いです。
食欲がないとなると、元気も消失しているはずですし、早急な原因追及が必要と言えるでしょう。
猫の声枯れの対応・予防法とは
猫の声が枯れる場合は、病気などが原因でないことが明確なようであれば、経過観察で問題ありません。
声が枯れていたとしても、元気があって食欲があり、排泄もしっかりとできている場合は、そのまま様子を見るだけで構いませんが、万が一声が枯れていてほかにも重篤な症状が出ているようであれば、様子を見るようなことはせずに動物病院へ連れて行くようにしてください。
動物病院では獣医師さんが症状や原因に合わせて、適切な治療を行ってくれますので、愛猫のためにも早急に不安を取り除いてあげるようにしましょう。
◆【予防法①】ストレスを軽減させる
寝起きや鳴き慣れていないなどの一時的な声枯れであれば、時間の経過に任せて普通に鳴くことを待てば良いですが、ストレスが原因で声が枯れることが多いようであれば、根本的なストレスの原因を排除してあげる必要が出てきます。
猫が鳴き続けると飼い主さん自身もストレスが溜まってしまいますし、双方にとって何も良いことがありませんよね。
環境が変わったり、運動量が足りていなかったり、何か気になるものがあったりと猫がストレスを感じる理由も様々です。
毎日の生活の中で何が愛猫のストレスになっているのかを見極め、そのストレスの原因を取り除いて、鳴き続けることがないように配慮してあげましょう。
◆【予防法②】日々の健康チェック
常に愛猫の健康を気遣うことこそが、飼い主としての重大な責任となるため、普段から様々な病気を予防しておくことも大切です。
声が枯れるといった症状が病気で出てしまうということは、この症状が出るまでにも猫自身が、辛い症状とともに生活を続けていたことがうかがえますよね。
猫は我慢強い動物だとも言われている通り、何かしらの症状に飼い主さんが気付くまでは、辛い様子を見せることがほとんどなく、気付いたころにはかなり症状が悪化していることが大半です。
毎日のふれあいの中や何気ない時間にも猫ちゃんを観察しておくことで、小さな変化にも気づくことが出来るかもしれません。あまりにもじっと見ていては、反対にストレスになってしまうかもしれませんので、そういった意識を持って過ごせると良いですね。
また、最低でも1年に1回は健康診断を受けるようにし、愛猫の健康状態を把握しておくようにしておきましょう。
まとめ
猫のかわいらしい鳴き声は魅力の一つではありますが、その声が枯れるようなことがあった場合、どんな事情によってそのような声になってしまったのか、不安な気持ちになってしまう飼い主さんは多いはずです。
ほとんどの場合は一時的なものとなり、時間の経過とともに元の鳴き声に戻りますが、病気やストレスなどで声枯れが起こっている場合には、その原因を追究して適した治療などを受ける必要がありますよね。
とくに病気の場合は適した治療を行わないと、さらに症状を悪化させ、愛猫にも辛い思いをさせてしまうため、早急に動物病院を受診して、原因や症状に合った治療を進めてもらってください。
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