猫は笑顔を作れる?楽しいときに見せてくれる4つの表現

2023.09.24

猫は笑顔を作れる?楽しいときに見せてくれる4つの表現

飼い主に色々な表情を見せてくれる猫ではありますが、人間と同じように猫も嬉しかったり楽しかったりするときには、笑顔を見せてくれることをご存知でしょうか。 人間のようにはっきりとした笑顔ではないものの、気分が良くて笑顔になってくれるようであれば、飼い主さんもつられて笑顔になってしまうほど、これ以上嬉しいことはないですよね。 もちろん歯を見せて笑うような笑顔ではありませんが、猫の笑顔とはどのようなものなのかを、詳しくご紹介していきたいと思います。

猫も笑顔になるって本当?

キジトラ猫

機会が今までになければ、本当か信じられないといった方も多いのではないでしょうか。

私たち人間は喜怒哀楽を表情や言葉などで表現することが一般的となりますが、喜怒哀楽の本質を知らない猫たちが自分の感情を表情で示してくれていたとしたら驚きですよね。

とくに笑顔は他者を喜ばせる表情となり、かわいさ満点の猫がそのような表情をしてくれるようであれば、是非一度で良いからお目にかかりたいものです。

猫の笑顔は人間のように、面白いから思いっきり口を広げつつ歯を見せて笑うことはありませんが、ほんのりと笑顔に見えるような表情を見せてくれると言われています。

そもそも猫が笑顔を見せるようになったのは、人間と共存して生きるようになったことがきっかけと考えられています。

もともと猫は警戒心が強く、犬ほど感情を表に出さないことから表情が豊かではないと考えられていました。

人間に対して気持ちを許していったことがきっかけとなり、私たちに笑顔を見せてくれるようになったとしたら、とても嬉しいですよね。

猫が私たちに見せてくれる笑顔とは、どのような表情となっているのでしょうか。

◆活き活きとしたるんるんの笑顔

一般的に猫が笑顔になるときは、ポジティブな気分のときに表れやすいと言われています。

嬉しい気持ちのときや楽しい気持ちのとき、猫は目を大きく見開いてヒゲの根元に力が入ってピンと張り、口元にキュッと力が入ることで、飼い主さんから見て愛猫の上機嫌な様子がうかがえます。

猫は感情をあまり表情に出さないと言われてはいますが、身体の部位で感情を表現することは得意な動物となるため、一つ一つのパーツに注目していくと、総合的にどんな気持ちであるかが分かるといった仕組みです。

活き活きとしたるんるんの笑顔が猫に見られるときは、満足感や達成感を得て興奮した際にも出やすくなっています。

ほかにも、鼻がピンク色になる、口元を舌なめずりするなどの仕草が見られるため、飼い主さんと一緒に遊んだあと、ごはんを食べたあとなどに、活き活きとしたるんるんの笑顔が出やすいと言えるでしょう。

◆リラックスしたうっとり笑顔

安心してリラックスしているときにも、猫は笑顔を見せてくれます。

とくに信頼関係が築かれている飼い主さんの前で見せてくれることが多く、普段の表情よりも力が抜けて、うっとりとした笑顔のように見える表情が特徴的です。

目を細めてヒゲはゆったりと垂らし、耳も力が抜けて左右に開き、口元が少し開いていることもあります。

この脱力感のある表情は、もともと猫の口角が上がって見える様子も相まって、うっとりとした笑顔に見えるといった仕組みです。


猫は感情をあまり出さない動物

猫はもともと感情を表に出さない動物として知られていますが、それは猫が群れを作って暮らさず、単独で行動してきた動物であったことが大きく関係しています。

集団で生活をする場合には、外見や身振りを使って感情を表現する必要がありますが、単独で生活している場合では、自分の気持ちを他者に知ってもらう必要がありませんよね。

猫が感情をあらわにするのは、オス同士の争いやメスが子猫を守るときだけと言われている通り、威嚇しているときの表情は、見るだけでどのような感情でいるのか一目瞭然です。

そもそも猫は表情筋が少ないことにより、表情を作ること自体が難しいとされています。

それでも人間と共存して、コミュニケーションをとってきたことにより、威嚇や拒否といった表情だけでなく、分かりづらいながらも笑顔を見せてくれるようになったのは、人間冥利に尽きるとも言えるのはないでしょうか。


元々笑顔に見える『ロシアンブルー』

ロシアンブルー

純血種の中には、普段から笑顔のような表情をしている、猫種が居ると言われていることをご存知でしょうか。

その猫種は「ロシアンブルー」となりますが、ロシアンブルーの口元はキュッとカーブを描いた口元をしています。

もともとそのような特徴を持っている猫となるため、その表情を「ロシアンスマイル」と呼ぶ人も多く、常に笑顔でいるといったイメージが定着したようです。

目を瞑って眠っている姿はさらに笑顔に見えるため、このような生まれ持った特徴も、ロシアンブルーの魅力と言えるのではないでしょうか。


笑っているようにも見える『フレーメン反応』

猫は笑顔を見せてくれるといった声がある一方で、笑顔ではなく動物特有の生理現象が、笑顔に見えるのではないかという声もあります。

その生理現象を「フレーメン反応」と呼びますが、ニオイを嗅いだあとにぽかーんと口を開けて、一定時間止まるといった状態を指します。

臭いものを嗅いだからといって、必ずしもフレーメン反応をするわけではありませんが、猫の前歯の裏側付近にあるヤコブソン器官で、微細な匂い(フェロモン)を嗅ぎ分けるときや未知のニオイを調べているときに、フレーメン反応を起こすことが多いようです。

この反応を起こした際の表情が、口を開けて笑っているようにも見えるため、猫の笑顔はフレーメン反応が起きているだけなのでは?といった、声が上がることにも納得です。


猫が楽しいと感じている時に見せる表現方法とは

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基本的に感情を身体の部位や仕草などで表す猫となりますが、実際に楽しいと感じているときには、どのような行動を見せるのかも気になるところですよね。

笑顔以外で分かる猫の楽しい、嬉しいといった表現方法には、どのような手段があるのでしょうか。

◆しっぽの動き

猫の感情はしっぽに出やすいと言われており、その理由として猫のしっぽは骨だけでなく、筋肉や神経が複雑に入り混じった構造となっています。

そのため、しっぽには猫の感情がダイレクトに伝わりやすく、しっぽを見ているとある程度の感情が読み解けるようになってくるそうです。

犬は嬉しいときにはしっぽを振って感情を表現しますが、猫がしっぽを振っているときは真逆で、イライラしているといった怒りの表れとなります。

猫は嬉しいときには、しっぽをピンと立ててくれますので、しっぽの動きに合わせて耳やヒゲの動きなどにも注目してみると、どれぐらいご機嫌であるかが読み取れますよ。

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◆行動

楽しいや嬉しいなどの感情が高ぶったときは、しっぽの動きだけでなく、猫自身の行動でも気持ちが表れやすいです。

もっともポピュラーな行動では、喉をゴロゴロと鳴らす、ゴロンとお腹を見せて仰向けになって寝転がるなどが有名ですよね。

ほかにも、飼い主さんの足元にスリスリする、おもいっきりダッシュで走るなど、身体全体を使って表現することが多いようです。

◆仕草

楽しいときにはたくさんの情報を得るために瞳孔を開き、明るい場所でも楽しい気分のときには、瞳孔が大きくなりやすくなっています。

飼い主さんと一緒に遊んでいるときや、窓の外に獲物を見つけたときなどに、瞳孔は大きくなりやすいため、愛猫の瞳をよく観察してみると面白いです。

また、猫の口元にあるヒゲ袋は、筋肉が緩むことによって膨らむため、楽しい感情のときはこの部分がぷっくりとして、かわいらしさが倍増します。

◆鳴き声

気分が高まって楽しくなったときの鳴き声は、「ニャッ」と短く高い声で鳴くことが多く、楽しいや嬉しいなどの気持ちを鳴き声で伝えようとしています。

鳴き声ももともと表情と同じように、猫が感情を表現する際には必要なかったツールとなりますが、警戒心の強い猫が声を出して鳴くようになったのは、人間と深く関わるようになったからと言われているようです。

ニャッと鳴く以外にも、個体によっては「クルルル」と鳴くこともあり、最高に楽しい気分のときに出してくれる鳴き声と言われています。

鳴き声でも猫の感情は読み取りやすいため、さまざまな声を読み取り、愛猫の気持ちを汲み取ってあげるようにしましょう。

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まとめ

あくびをする猫

猫は感情を表に出しにくい動物と言われていますが、猫と一緒に暮らしている方であれば、猫がどれだけ感情豊かな動物であるかが分かりますよね。

表情筋が少ないという理由から、猫が笑顔になることはないと言われてはいますが、よく観察をしてみると、瞳孔は開いて口元をぷっくりとさせた表情などは、しっかりと嬉しい感情が表現されていると受け取れるのではないでしょうか。

正確には笑顔になっているわけではなかったとしても、人間と深く関わってきた中で、ここまで感情豊かな動物へと進化してきたことに、感慨深さを覚えますよね。

身体全体で精一杯感情を表現してくれたのであれば、飼い主さんはその気持ちにしっかりと応えるようにし、さらなる信頼関係を築くために、たくさんコミュニケーションをとって絆を深めていきましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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