1.猫がいても水槽を置くことはできる?
1-1.工夫が必要
2.猫が水槽の水に興味を持つ
2-1.水槽の水は安全?
2-2.猫が水槽の水を飲んでしまったら
2-3.電気コードによる感電などの事故に注意
2-3.猫がお魚を食べてしまう?
3.猫のいたずらから水槽を守る工夫
3-1.猫が届かない場所に置く
3-2.猫の手が入らないようにする
3-3.違う部屋に置く
4.まとめ
猫がいても水槽を置くことはできる?
近年では、犬や猫などの哺乳類だけでなく、魚類、鳥類、爬虫類なども、家庭のペットとして人気になっています。
その中でも、金魚やメダカ、熱帯魚などの魚は、お部屋の中で比較的コンパクトなスペースで飼うことができ、見た目の美しさや人への癒し効果が高く、大変人気があります。
また、水槽や金魚鉢などもお部屋のインテリアとして注目されています。
猫の飼い主さんの中にも、ご自宅で金魚や熱帯魚などのお魚を飼っている方や、これから飼ってみたいな、とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、猫が生活している空間に水槽を置くと「猫がお魚を食べてしまうのでは…?」「猫が水槽にイタズラをしてしまうかも」と心配になる方もいることでしょう。
果たして猫を飼っている家に水槽を置いても大丈夫なのでしょうか?
◆工夫が必要
結論としては、猫を飼っている家でも水槽を置くことはもちろん可能です。
ただし、猫とお魚を一緒に飼うことによって発生する、様々な事故のリスクがあるのも事実です。
猫の安全とお魚の安全の両方を考えて、色々と工夫をする必要がありそうですね。
猫が水槽の水に興味を持つ
リビングなど猫の生活スペースの中に水槽を置くと、猫は水槽に興味を持って近づき、手を出して触ろうとするかもしれません。
その猫の性格にもよりますので一概には言えませんが、好奇心が強い性格の猫や、活発で運動量の多い猫(子猫・成猫)の場合、興味を示す可能性が高そうです。
猫が水槽に興味を持つ様子はとても可愛らしく、微笑ましいですよね。
しかし、予想外の事故が発生する可能性もありますので、十分に注意しなければなりません。
では一体どのような危険があるのでしょうか?具体的に解説していきましょう。
◆水槽の水は安全?
猫は水を飲む動物です。お魚を飼っている水槽の水も、飲んでしまうことがあるかもしれません。
では水槽の水は猫にとって安全なのでしょうか?
実は、猫にとって安全とは言い難いものです。
なぜなら、そこには「猫にとっての有害物質」が含まれている可能性が否定できないためです。
水槽の水には私達や猫が飲んでいる水道水とは異なり、色々な物質が溶け出しています。
例えばお魚の餌の食べ残しや、薬剤などです。
個々の商品によって原材料や構成成分は異なりますが、一般的にそれらの商品は魚専用に作られていますので、猫が摂取することを想定していません。
ですから、猫の体に悪影響を与える成分が含まれている可能性もゼロとは言えないのです。
例えばメダカの飼育に用いられる、水道水のカルキ抜きを行うための薬剤には、栄養不足を補うためのミネラルが添加されています。
猫がこの薬剤を摂取した場合、直接的に健康に影響するかどうかはわかりませんが、一般的には猫がミネラルを過剰摂取すると、腎臓に負担がかかってしまうおそれがあるため注意が必要です。
また、水槽は毎日少しずつ汚れていくものです。
これは水中で生き物を飼っている以上、やむを得ないことでもあります。
近年ではアクアリウム人気が高まり、初心者でも熱帯魚などを飼うことに挑戦しやすくなりました。
水槽を良い状態に保つための仕組みも、時代と共に進化しています。
とはいえ適切にお手入れをしていなければ、水槽の衛生状態が悪化してしまうこともあるでしょう(例:水垢、コケなど)。
そんなときに、猫が水槽の水を飲んでしまったら、健康に影響しないか心配になってしまいますよね。
以上のことから、猫の安全を考えると、水槽の水を飲むことは積極的におすすめはできないといえるのではないでしょうか。
◆猫が水槽の水を飲んでしまったら
では、猫が水槽の水を飲んでしまったらどうしたらよいのでしょうか。
猫の様子に変化がなければ、直ちに心配することではないかもしれません。
しかし、お腹を壊したり、元気がなかったり、排泄物の様子がいつもと違ったりなど、飼い主さんから見て少しでも気になることがあれば、動物病院を受診したほうが安全だと思います。
また、見た目には大丈夫そうだとしても、お魚の水槽の水を長期的に飲むことによって、猫にどのような影響があるかわかりません。
先ほどの繰り返しになりますが、やはり積極的に飲ませることは控えた方がよさそうです。
◆電気コードによる感電などの事故に注意
水槽の周りには、お魚の飼育のために水温や光の調節をする装置、水中に酸素を送る装置など、様々な装置が付いています。
それらの装置を稼働させるため、水槽の周りには電気コードがあります。
飼い主さんが目を離したすきに、猫が電気コードをかじってしまったり、水がかかってしまったりすると、感電事故が起きてしまう可能性があります。
また、大きい水槽の場合猫が水遊びをしているうちに水槽に落下し、中に置いている岩にぶつかってケガをしたり、最悪の場合には溺れてしまう危険もあるでしょう。
このような事故は、絶対に避けなければなりません。
◆猫がお魚を食べてしまう?
猫が水槽のお魚を見ると、食べてしまうのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
少し前までの日本では、猫は魚を食べるというイメージを持っている方も多かったようです。
魚をくわえる猫のイラストなども、日本人に馴染み深いですよね。
昔の日本の食生活においては、お肉を食べる習慣がそれほど一般的でなく、お魚を主なタンパク質源としていました。
当時は現代のような栄養価の高いキャットフードなどはなく、一般家庭の猫は人間の食事の残り物を与えられたりもしていたため、魚を食べるようになり、やがて「猫は魚を食べる」というイメージが定着したのだと思われます。
実際のところ、現代の猫の食事はキャットフードが一般的ですので、お魚を口にする機会は少ないと思われます。
とはいえ、お魚を全く食べられないわけではないので、好奇心旺盛な猫が金魚やメダカに興味を示して食べようとすることも起こり得るのかもしれません。
猫にとって水槽の中を泳ぐお魚は、不思議な動きをする、強く興味を惹かれる物体であることは間違いないでしょう。
猫がお魚を捕まえて、水槽の外に出しておもちゃのようにして遊んでしまい、その結果お魚が死んでしまうという危険性はあるようですので、注意が必要です。
猫のいたずらから水槽を守る工夫
猫とお魚を一緒に安全に飼うには、猫のいたずらから水槽を守ると同時に、猫自身の安全も守る必要があります。
具体的にはどのように工夫したらよいのでしょうか。
◆猫が届かない場所に置く
水槽を設置する場所を、猫が届かないような少し高めの場所にするという方法があります。
しかし猫は運動能力が高いため、周りの家具などを足場にして大きなジャンプをすると、水槽に到達できてしまうかもしれません。
水槽を設置する場所は慎重に検討した方が良さそうです。
◆猫の手が入らないようにする
水槽のサイズに合わせて蓋を付けたり、ケースの中に置くなどして、猫が手を出せないようにすることも一つの方法です。
蓋をすることで、地震の際の水漏れ対策にもなります。
軽い蓋だと猫が蓋をずらして手や足を入れてしまう可能性があるため、ガラス製など重みのある蓋の方がよいかもしれません。
アクアリウムの専門店や、アクアを取り扱っているペットショップなどで、相談してみるのもよいでしょう。
◆違う部屋に置く
最も確実な方法は、猫が出入りしないお部屋に水槽を置くことです。
ご自宅の広さや部屋数にもよりますが、可能であれば違う部屋にすることが良いかもしれません。
パーテーションを設置するなどして、空間を分けることも効果的です。
まとめ
美しい水槽の中を色鮮やかな魚が泳ぐ様子は、私たちに癒しと安らぎを与えてくれます。
猫を飼っているご家庭でも、工夫をすることで水槽を置くことは可能です。
ただし、猫とお魚を一緒に飼うことによる様々な事故のリスクがあることは、忘れないでおきたいものです。
猫とお魚の両方の安全を考え、大好きなペットとの生活をより充実したものにしたいですね。
この記事が「猫のいる部屋に水槽を置いても大丈夫かな?」とお考えの方の参考になれば幸いです。
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