猫が飼い主さんと一緒に寝るのは何故?信頼関係の築き方と注意点

2022.05.27

猫が飼い主さんと一緒に寝るのは何故?信頼関係の築き方と注意点

飼い主さんの多くは、愛猫と一緒に寝たいと思っているのではないでしょうか?実際に一緒に寝ている人も多いでしょう。一方で、一緒に寝たいのに、愛猫が布団に来てくれないという飼い主さんもいます。では、猫が飼い主さんと一緒に寝るのは何故でしょうか?理由が分かれば、一緒に寝ることができそうです。そこで、猫が飼い主さんと一緒に寝る理由とともに、注意点や愛猫との信頼関係の築き方についてご紹介します。

【目次】
1.猫が飼い主さんと一緒に寝る理由は?
 1-1.猫が一緒に寝てくれるかは気温が関係する?
 1-2.子猫気分で甘えている
 1-3.安心できる場所だから
 1-4.布団の感触が好き
 1-5.飼い主を守っている
2.猫と一緒に寝るときの注意点
 2-1.電源コードなどがあると危険
 2-2.子猫のうちは一緒に寝るのは控えて
 2-3.ノミ・ダニ・その他感染症に気を付ける
 2-4.羽毛布団は避ける
 2-5.アロマは使わない
3.猫は一緒に寝る人を選んでいる
 3-1.信頼している人
 3-2.「お母さん」だと思っている人
 3-3.波長の合う人
 3-4.寝相が良い人
 3-5.ニオイが無い人
4.猫と一緒に寝るために!信頼関係を築くには
 4-1.猫が嫌がることをしない
 4-2.猫のペースに合わせてあげる
 4-3.猫を無視しない
 4-4.きちんとお世話をする
 4-5.猫に話しかける
 4-6.焦らず、時間をかけて絆を深めていく
5.一緒に寝ていた猫が一緒に寝なくなったら
6.まとめ

猫が飼い主さんと一緒に寝る理由は?

飼い主さんの上で寝る猫

飼い主さんと一緒に寝る子もいれば、布団に入れてもすぐに出て行ってしまう子もいます。
では、その違いはどこにあるのでしょうか?
猫が飼い主さんと一緒に寝る理由を探ってみましょう。

◆猫が一緒に寝てくれるかは気温が関係する?

愛猫が、冬は一緒に寝てくれるけれど暑い夏は寝てくれないという飼い主さんも、いるのではないでしょうか?
猫は、基本的に寒がりです。
そのため、冬には、暖を求めて飼い主さんの布団に入ってくることが多いのです。
一方で、猫の中にも「暑がり」の子がいます。
そういう子は、残念ながら、一緒に寝てくれる可能性は低いでしょう。

◆子猫気分で甘えている

人に飼われている猫は、一生、子猫気分のままだと言われます。
特に、避妊・去勢手術を受けた子は、成猫になっても子猫の心を持ち続け、甘えん坊になります。
繁殖を行うために縄張りを守ったり、生まれた子猫を守るために強い警戒心を持ったりといったことが、不要になるからです。
子猫は、母猫に寄り添い守られて寝ています。
子猫気分のままの子にとっては、飼い主さんは母猫のような「保護者」です。
愛猫が飼い主さんと一緒に寝るのは、子猫気分で甘えているからでしょう。

◆安心できる場所だから

猫に限らず、野生で生きる動物にとって、寝ている時は排泄時と並んで無防備になる場面です。
そのため、できるだけ安心できる場所を選んで寝ようとします。
飼い主さんと一緒に寝る子にとっては、飼い主さんのそばが一番安心して寝ることができる場所なのでしょう。

◆布団の感触が好き

猫は、居心地の良い場所を見つける天才です。
寝る時も、自分にとって寝心地のいい場所を探して寝ています。
ふかふかしたお布団は、猫にも好ましい感触です。
また、布団には大好きな飼い主さんのニオイがついているので、いっそう心地よいのでしょう。

◆飼い主を守っている

寝ている飼い主さんの上に載っている猫イラスト

飼い主さんは、猫にとって自分のテリトリーを構成する大切な存在でもあります。
そのため、飼い主さんを自分の所有物だと思っている面があります。
一緒に寝ることで、飼い主さんが自分のものであるという主張をして、独り占めしようとしているのです。
また、所有物である飼い主さんを、他のものから守ろうとしている面もあります。


猫と一緒に寝るときの注意点

◆電源コードなどがあると危険

猫がコード類を齧ってしまうと、感電する危険性があります。
コード類にカバーをつけるなどの対策をしている飼い主さんが多いと思われますが、見落としがちなのがスマホなどの充電コードです。
就寝中に充電する人も多いので、愛猫と一緒に寝る場合には注意が必要です。
猫が感電するリスクだけではなく、人が感電に巻き込まれたり、感電した時の火花から火事が発生したりする危険性があります。
充電コードを隠す工夫をしたり、寝る前に充電を済ませたりして、リスクを回避しましょう。

◆子猫のうちは一緒に寝るのは控えて

小さな子猫と一緒に寝ると、寝返りを打った時などに潰してしまう危険性があります。
また、高さのあるベッドの場合、転落してケガをするリスクもあります。
一緒に寝るのは、生後4~5ヶ月以上になってからにしましょう。
小さな子猫や乳飲み子は、ベッドや布団の傍に置いたケージやキャリーに入れると、安心して寝ることができるでしょう。

◆ノミ・ダニ・その他感染症に気を付ける

ノミ・ダニ感染症

ノミやダニは、人間のことも刺したり噛んだりします。
かゆみや皮膚炎を生じるだけではなく、感染症を媒介することもあるので注意が必要です。
獣医師と相談のうえ、ノミ・ダニの予防薬を定期的に使用することをおすすめします。
また、飼い主さんが人畜共通感染症(ズーノーシス)に感染するリスクもあります。
キスなどの濃厚接触を避け、布団カバーやシーツはこまめに洗濯して清潔に保ちましょう。

◆羽毛布団は避ける

猫は、本来、砂の上で排泄をしますが、中には柔らかいものの上で排泄をしたがる子がいます。
そのため、布団で粗相をしてしまう子は、意外に少なくありません。
中でも、羽毛布団はカサカサという音が砂の音に似ている点や、羽毛からニオイがする点から、粗相を誘発しやすいようです。
猫と一緒に寝る時は、羽毛布団を避けるのが無難です。

◆アロマは使わない

アロマ禁止

リラックスするため寝る時にアロマを焚く人もいますが、猫には香りが強すぎます。
また、アロマオイルの中には、猫にとって有害なものもあるので、アロマは使わないようにしましょう。


猫は一緒に寝る人を選んでいる

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猫は、家族の中でも、一緒に寝る人を選んでいます。
では、どんな人が選ばれるのでしょうか?

◆信頼している人

猫は、信頼していて、自分に危害を加えないと思える人と寝ます。
一般には、自分の世話をしてくれる人に懐き、信頼することが多いです。

◆「お母さん」だと思っている人

子猫は、母猫に守られて眠ります。
子猫気分の抜けない子は、自分にとって「お母さん」と思える人の側で眠ることで、守られている安心感を得ています。

◆波長の合う人

基本的には、信頼している人や母親に近い気持ちを持っている人と寝ますが、波長の合う人と一緒に寝ることもあります。

◆寝相が良い人

寝相の悪い人と寝ると、猫も落ち着いて寝ることができません。
寝返りを打つことが多い人や、寝ている時に動き回ることの多い子供より、あまり寝返りを打たず寝相のいい人と一緒に寝ることが多いです。

◆ニオイが無い人

猫の嗅覚は、人間の数万倍~数十万倍と言われています。
人にとっては気にならないニオイでも、猫にとっては数万倍きついニオイとなります。
また、猫は、柑橘系のニオイや人工的なニオイが嫌いです。
香水や香りの強い柔軟剤などは、使わない方がよいでしょう。


猫と一緒に寝るために!信頼関係を築くには

猫は、信頼していない相手と一緒に寝ることはありません。
一緒に寝るためには、猫と信頼関係を築いておきましょう。

◆猫が嫌がることをしない

「しつけ」のために叩いたり怒鳴ったりする人もいますが、猫との信頼関係を損なうので絶対に止めましょう。
また、猫は、声の大きな人や急な動きをする人が苦手なので、日頃から静かな声で話し、ゆっくりとした動きをするとよいでしょう。
猫が構ってほしくない時にしつこく構ったり、無理に抱き上げたりすることもNGです。

◆猫のペースに合わせてあげる

一緒に寝たいからと、無理にベッドに連れてきたり、布団に入れたりすると逆効果です。
猫の方から一緒に寝たいと思ってくれるまで、猫のペースに合わせて少しずつ慣らしていくようにしましょう。
ベッドや布団に少しずつ誘導したり、お気に入りの猫ベッドなどをベッドの傍に置いたりするとよいでしょう。

◆猫を無視しない

猫が甘えてきたときに、無視しないようにしましょう。
猫も、飼い主さんに構ってほしい、注目してほしい、かわいがってほしいという欲求を持っています。
信頼関係を築くためには、できるだけ要求に応えてあげましょう。

◆きちんとお世話をする

猫は、ゴハンをくれるなどのお世話をしてくれる人を、母猫のように信頼します。
日頃から、ゴハンをあげる役目をしたり、ブラッシングなどでスキンシップを取ったりするようにしましょう。

◆猫に話しかける

日頃から、猫には優しく話しかけてあげましょう。
猫は、人間の言葉を理解することができなくても、自分に対して話しかけていることは理解しています。
また、どんな気持ちで話しかけているのかをくみ取ることもできます。
話しかけることで、猫を気にかけていることや愛情を持っていることを伝えましょう。

◆焦らず、時間をかけて絆を深めていく

本来単独で行動する猫にとっては、他の動物は自分のテリトリーを侵す存在であり、飼い主さんも例外ではありません。
そのため、信頼関係を築くのには、時間がかかります。
すぐに結果を求めず、時間をかけて少しずつ信頼してもらえるように行動しましょう。


一緒に寝ていた猫が一緒に寝なくなったら

猫は、本来、狭くて暗い場所を好みます。
そのため、病気やケガで具合が悪くなると、狭く暗い場所でじっとしているようになります。
いつも一緒に寝ていた子が飼い主さんから離れて寝るようになったら、体調が悪いのかもしれません。
体調不良がないか、様子をよく観察するようにしましょう。
逆に、飼い主さんの体調が悪い時に、離れた場所から様子を見ていることもあります。
また、何らかの行動が信頼関係を損なった可能性や、香水などの香りが変わったために嫌われた可能性もあります。
一緒に寝ていた子が添い寝をしなくなった場合には、一緒に寝ることを無理強いせず、原因を考えて、可能であれば取り除くようにしましょう。


まとめ

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猫が飼い主さんと一緒に寝る理由には、気温が大きく関わっています。
寒がりの猫は、飼い主さんと寝ることで暖を取っているのです。
また、子猫気分の抜けない子は、母猫に守られているような安心感を求めて、飼い主さんと一緒に寝ています。
猫と一緒に寝るためには、日頃からお世話をしたり、嫌がることをしないようにしたりして、信頼関係を築いておきましょう。
小さな子猫と寝ることは避け、スマホなどの充電コードは隠すなど、猫に危険が及ばないような配慮も必要です。
ノミ・ダニの予防をしたり、布団カバーやシーツをこまめに洗濯したりして、衛生面にも気をつけます。
もし、愛猫が一緒に寝てくれなくても、信頼されていないのだとがっかりすることはありません。
飼い主さんと一緒に寝ない子は、自立した大人の猫なのです。
一緒に寝ても寝られなくても、信頼関係を築いて、愛猫との暮らしを豊かなものにしてください。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


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