犬は噛む生き物
犬が何かを【噛む】という行為は、オオカミを先祖に持つ犬が本来持っている狩猟本能のひとつです。そのため、愛犬を噛まない犬にすることは残念ながら不可能に近いのですが、しつけ次第でできるだけ噛まないようにすることは可能です。それでは、一体どのようにすれば良いのでしょうか。それは、噛む原因を知る事です。
噛む原因
犬が何かを噛む時は、何かしらの意味がありサインでもあります。ますは、なぜ愛犬が噛むのかその原因を考えてみましょう。
1.甘噛み
■遊びたい
手を噛んでくる場合、遊んで欲しくて噛んでくる場合があります。手は、おもちゃと違い常に動いている場合が多いので、犬にとっては興味深いおもちゃでもあります。また、噛んだことに対して怒ったり騒いだりするのも、犬は楽しい事と理解してしまうため、余計に噛んでしまうのです。
■歯がかゆい
生後6ヶ月頃から、乳歯から永久歯への歯の生え変わりが始まりす。この頃になると、犬は歯がかゆくて仕方がなくなってしまうため、物を噛んで気を紛らわせようとします。
■捕食性のため
本来持つ狩猟本能から、犬は動くものを見ると追いかけて噛みたくなるのです。
2.本気噛み
■追い払いたい・警戒・攻撃
犬自身が、以下のような不安や恐怖を感じた際に、本気でその対象物を噛みその恐怖から逃げようとします。
・犬が嫌がることをした
・子供がしつこく構った
・無理矢理、他の犬と対面させられた
・来客
3.その他
■ストレス
普段は噛まないのに、留守番をしている時に限って物を噛んでしまう。もし、愛犬にそのような行動が見られた場合、不安症になっている可能性があります。
噛まないようにするためには
多くの人が困っているのは、犬の甘噛みではないでしょうか。子犬の頃の甘噛みを大目に見てしまい噛ませ続けていると、犬に噛みグセがついてしまいます。一度クセになったものは、改善するのはなかなか難しいので、出来ればクセがつく前に予防をしていきましょう。
■噛ませない
噛みグセ防止スプレーというものがあります。これは、犬が嫌がる苦い液体(犬の体に影響はありません)で、噛まれては困るものにスプレーすることで、噛みグセを改善して行きます。
■犬が噛んできても反応しない
犬は本来、群れで生活をする生き物なのでひとりぼっちが苦手です。そのため、噛んできたり噛まれそうになったら、犬に背を向けて無視をしましょう。この時、目も合わせず声も掛けてはいけません。
■噛んでいいものを与える
噛んでもいいおもちゃを与えて、一緒に遊んであげましょう。引っ張りっこをしてあげたりすると、ものや人の手を噛むより、おもちゃで遊んだ方が楽しいと犬が理解します。
■興奮をコントロール
犬は、興奮すると噛んでしまうことがあります。そうなる前に、遊びを一旦止めて、犬が落ち着いたらまた再開することにより、興奮をコントロールすることができます。
■不安症の場合は獣医師に相談を
もし、愛犬が不安症によりものを噛んでしまう場合は、獣医師に相談をすると良いでしょう。最近では、分離不安を治す治療薬もあるので安心です。
犬と触れ合い信頼関係を築こう
犬の噛みグセをなくし、噛ませなくするためには、犬と触れ合い信頼関係を築くことが大切です。信頼関係を築くことにより、犬も飼い主や家族を【噛んではいけないもの】と理解します。また、犬の社会化期に、色々な人に会わせたり触ってもらうなどスキンシップの時間を多く作ると良いと言われています。同時に、散歩に連れて行ったり、色々な音に慣れさせるのも効果的です。この時期に色々な経験をさせると、犬は恐怖や不安を抱きにくくなるので、噛むという行為も少なくなります。犬に色々な経験をさせて、安心して暮らせる環境を作ってあげましょう。
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