【前編はこちら】ワンちゃんをモデルにするために必要なしつけとは?
ペットオーナー様もワンちゃんの写真を頻繁に撮る
ワンちゃんの写真を撮り慣れているペットオーナー様は、「どんな音を出すとワンちゃんがいい顔をするか(口笛やチュチュチュ、と口を慣らすなど)「どうするとワンちゃんがカメラを向くか」「ワンちゃんの集中力が切れてしまうのはどのようなときか」をきちんと把握されているので、ご一緒していてとてもお仕事がしやすかったです。日頃からカメラを持ち歩いて、カメラ目線のワンちゃんを撮る練習をしてみてください。
アイコンタクトのしつけをしておく
「アイコンタクト」とは、ワンちゃんがペットオーナー様の目をじっと見るようにしつけることです。まず、ワンちゃんの正面に立っておやつを右手に持ってください。次に、おやつを持った右手を、ペットオーナー様のみけんに持って行ってください。「ルック」と言い、ワンちゃんがペットオーナー様のみけん(にあるおやつ)に注目したら、すぐに「イイコ!」と誉めておやつをあげてください。徐々に「ルック」と言った後、おやつに注目する時間を延ばしていきます。最終的にはおやつがなくても「ルック」と言えばペットオーナー様の目を見るのが理想です。
撮影では「ワンちゃんの視線のコントロール」がとても重要です。カメラ目線ならいいわけではなく、微妙に視線を外してほしいときもあります。そんなときにペットオーナー様の動きと「ルック」の言葉でワンちゃんの視線をあやつることができると、撮影がスムーズに進みます。
スワレはもちろん、座ったままと立ったまま両方のマテができる
「座ったまま待つ」のは多くのワンちゃんができますが、「立ったまま待つ」ことができるワンちゃんは意外と少ないものです。
最初はワンちゃんのおなかにペットオーナー様の手を添えて立たせたまま「マテ」と言い、立ったままで待てたらすぐに誉めておやつをあげてください。このとき、ワンちゃんが座ったタイミングではなく、立ったままの状態でおやつをあげることが重要です。「立ったまま待つ」ことをワンちゃんが覚えたら、徐々にワンちゃんとの距離を空け、最終的には3mくらい離れた場所からもペットオーナー様が「マテ」と言えば、立ったまま待てるようにするといいでしょう。
ワンちゃんが興奮しても、絶対に聞くペットオーナー様の命令がある
「スワレ」でも「マテ」でもかまいません。ワンちゃんが撮影でご一緒したほかのワンちゃんと遊びたくなってしまって興奮しても、ペットオーナー様の一声で冷静になれるようにしつけておくといいでしょう。
このしつけは、ドッグランで行うと効果的です。リードを付けたままのワンちゃんをほかのワンちゃんと遊ばせて、ワンちゃんが興奮状態になってきたら「マテ」もしくは「スワレ」と声をかけてリードをぐっと引っ張ります。ワンちゃんがペットオーナー様に注目し、冷静になったら「いいこ!」と誉めておやつをあげてください。これを、毎日ちょっとずつ繰り返します。
指符(しふ)でも言うことが聞ける
声での命令を「声符」(せいふ)といい、腕や指など体を使った命令を「指符」といいます。テレビなどの撮影では、ペットオーナー様が声を出せないことがあります。このとき、「ペットオーナー様の右手を頭上から足元にぐっと下げ、口まねで「フセ」と言えば伏せる」など、ワンちゃんとペットオーナー様の間で通じる指符を教えておくと収録がスムーズに進みますし、プロデューサーさんから誉められること間違いなしです。声符での命令を聞くワンちゃんなら、指符に従ったらすぐに誉めておやつをあげるだけですぐ覚えてくれます。
いかがでしたでしょうか。「ワンちゃんをモデルにするためのしつけ」は、「ワンちゃんが町内で人気者になるしつけ」でもあります。このしつけができているワンちゃんなら、どこへ行ってもかわいがられますし、ペットオーナー様もワンちゃんもとても幸せなドッグライフを送れます。ぜひ、試してみてください。
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