動物だって辛い!!「犬の鼻炎」予防編について

2016.01.27

動物だって辛い!!「犬の鼻炎」予防編について

前回の「鼻炎」の続きです。 「鼻炎」の原因は様々あります。その原因によっても治療は異なります。 今回は予防と言うことで、どのような予防ができるかお話ししましょう。

1)ウィルス性鼻炎による予防

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ウィルスによる鼻炎の場合はワクチンによる予防が一番効果的です。
ただ、ワクチンは絶対ではありませんので、その他の予防としては室内の加湿をしっか 
り行うことです。乾燥しているとウィルスが蔓延しやすくなります。

2)細菌性による鼻炎

蓄膿など細菌が関与することがあります。また、歯周病による鼻炎もこの細菌が関与し
ています。この場合は、目安として黄色や緑色の鼻汁が出て、くしゃみなども伴います。 
細菌の場合はすぐに病院で治療をしましょう。
予防は免疫力を下げない事なので、ストレスなどをかけないということが大事です。
また、歯周病からの鼻炎はもちろん歯周病をケアする必要があります。

3)真菌による鼻炎

カビの一種が関与します。
生活環境の掃除をきちんと行い、空気清浄器など空気中に蔓延するものを
取り除きましょう。
それと、加湿器によって湿度が高くなり過ぎるとカビが繁殖しやすくなるので
注意しましょう。

4)アレルギーによる鼻炎

 

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多くは環境中の花粉など植物によるものの関与が疑われます。ただ、食物にアレルギーを持っている子がなりやすい傾向があるため、毎日の食事もアレルゲンを極力少なくしましょう。
花粉などはマスクをする訳にはいかないので、空気清浄機などで室内の花粉をなるべく取り除きましょう。
また、散歩後は毛に付着した花粉などを取り除くため、ブラッシングを行ってください。
服などを着せて、花粉を付着しないようにするのも良いかもしれません。

この時期、花粉症の自分はすごく辛いです。
鼻炎で苦しむ愛犬が少しでも楽になれる様、出来る限りの予防をしてあげてください。

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Dr.佐藤 貴紀

Dr.佐藤 貴紀

幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

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