犬の起源は諸説ある
「犬の起源」については、さまざまな研究・調査結果により、いろんな説がありますので「これが犬の起源」とは断定できないのが正直なところのようです。
– どのくらいの時期に犬の起源が? –
実は、2万年まえほどのものであろうと推測される「犬の骨」が見つかっています。このことより2~3万年前にはオオカミから犬へと進化していたと考えられ、最近の研究結果によると3万3千年前に犬が家畜化されたのではと言われています。そんなに古くから人間とのかかわりがあったというのは驚きですよね。
オオカミが家畜化された中で犬に進化した
そもそも犬の祖先は、人間に家畜化されていたオオカミが人間に家畜化されていった中で、「犬」に進化したということが言われています。野生で暮らしていたオオカミが人間の家畜になる、というのは少し不思議な気もしますよね。警戒心などなかったものでしょうか。
実は、初めからいきなり「家畜」になった訳ではないのです。
そもそも野生に生きている動物は、大きな動物から小さな動物まで大きさはさまざまです。オオカミはそんな動物世界の中でも大きくありません。当然、大きな動物に狙われる対象となってしまいます。
しかし大きな動物にとっては集団行動を常にしている人間たちは、少し怖い存在。オオカミたちは人間の近くにいることで大きな動物から身を守っていたとも言えます。またオオカミ特有の遠吠えが人間の暮らしている近くに大きな動物が出現する際に人間にとっては役立つと考えられたのかもしれません。
また、オオカミが人間の近くで暮らしていた理由のひとつに、人間が残した食事の残飯を狙っていたということも考えられるでしょう。
このように、人間の近くに生活する中で、人間の方も「オオカミは人間にとって役立つな」ということで、家畜のように扱われたオオカミが徐々に「犬」となっていったのです。
– 家畜化されることによってオオカミがどう変わった? –
家畜化されるということは「ペットとして飼われる」ということとは違いますよね。人間が暮らしやすいように生活の中に溶け込むことですが、一般的には「狩猟のサポートをする」というイメージが大きいですよね。
家畜化によって、体の大きさが小さくなったり、頭が小さめになったりと見た目が変わってきます。
犬の起源は東南アジア!?
犬がオオカミから分岐し始めた時期は諸説あるため、約1万5千年前とも言われています。オオカミが家畜化される中、犬が進化したということは、人間が「犬」という存在を創りだしたということになるでしょう。
そして犬が誕生したのが東南アジアという説もあり、以後、世界中に広まっていったとされています。
犬とオオカミ
オオカミが犬の起源だとは言いますが、犬に分岐しただけで、オオカミ自体がいなくなったわけではありません。日本ではオオカミは絶滅していますが、現在は中国などを始め、各地に野生のオオカミが生息しています。
犬とオオカミが違う点は「野生で暮らしているかどうか」かもしれませんね。もちろん、野生で生きる犬もいますが、現代では多くの犬は「ペット」として人間に飼われていますよね。昔、家畜として犬が飼われていた時とは違って、「ペット」として飼われている場合には「愛玩」の意味が強いです。
野生のオオカミの写真を見てみると、シュッとりりしい顔つきで、ワイルドな印象があります。どことなく犬にも似ています。
ただ、犬はペットとしての可愛さを求める人間によって、繰り返し繁殖が繰り返されていて多くの犬種があり、オオカミとは似ても似つかないような小さくキュートなワンちゃんもいますよね。
もともと野生で生きていたオオカミが犬に進化し、犬が人間によって繁殖させられる中で、現在の多種多様のワンちゃんたちが生まれてきたということになります。
犬の起源や進化については、まだまだ研究や調査が重ねられているようです。
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